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宝塚歌劇総括その②雪、星、宙組編〜私の人生にはタカラヅカは必要不可欠だったって気づいた2020年でした。

どんな時もタカラジェンヌは前をまっすぐ見つめてる。この人達はマジですごい。

 

 と、いうことで総括その2。こんにちは~あくるでーす。

 花・月編からの雪・星・宙組編。自分の思いがあふれかえる予感しかしない★

 

 雪組

 結構みなさん「あくるさんは雪担」って思ってくれてると思うんですけど、私それほど雪組詳しいわけじゃないです。いや、まじで。担当なんて恐れ多い。未だに顔わからない生徒さんたくさんいる。顔は正直、スターでいうと懸までが精一杯。なんかあんまりよくわかんないけどちょっとこの子芝居すごく素敵で上手いと思うからたぶんあみちゃんかな…?とか当たりつけて鬼検索とか未だにするし。いや、あみちゃんはさすがに顔覚えようぜ?あくるさん。

 昔から一番見てる組ではあるけど過去の回数多いだけ、って言えばそれで終わってしまう。ただ、なんとなく、この組の雰囲気が一番好きだなとは思う。理由はわからないけど、なんとなく大好き。真ん中の人が変わっても、長くいた人がやめても、れいちゃんにキャーキャーいっても、望海さんが卒業しても、私はきっとずっと雪組が一番好きだろう。私本当に好きなものにしつこいんですよね…。…こ、これが執着なのか!?そう強く思った1年の初め、「ワンス」。2020年で雪組作品で見たのはこの作品だけだったけど、強く強く心に残ってる。

 1月の「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」不本意ながらだいきほを生で見たのはこれだけ。あーあ、私何やってんだよ~とは思うけどまあ、そのときの自分は自分のことで精一杯だったんだよねえ~そういうこと結構あるよねえ~と思いつつ「あーああくるさんバ~カ~★」って笑って来年でだいきほが卒業していきます…。

 「ワンス」を見て思ったのは「人生って良い時もあれば悪い時もある」ってこと。ヌードルスの望海さんを見て、この人は本当に一筋縄じゃいかない人をする天才だなと思った。貧乏だったけど友達がちゃんといる少年時代から、バブル絶頂期みたいな華やかな青年時代(あんな素敵なホテルに真っ赤なバラを用意して、夕日まで用意してプロポーズしたのにそれを断られる男、望海さんしかいないでしょ)そこから転がり落ちてまあいろいろあったけど人生の終わり頃には穏やかに、何にもない毎日を生きている。

 1幕もので、少年期から50代の白髪までイキイキと、鮮やかに軽やかに、楽しそうに演じる望海さんを見て「ああ、本当に素敵なトップスターさんだな」と。しみじみ思いました。離れていたときもあったけれど私はこの人を応援できてよかったなと、望海さんを見つけたときの自分の目に狂いはなかった、グッジョブです!!ってあの頃の私にいってあげたい。そして、ここまで上り詰めた望海さんに拍手を送りたい。ありったけの拍手を。…そう思ってまあやちゃんにプロポーズを断られる望海さんを見てましたね★(⌒▽⌒)望海さん、大好きだけど本当に理想枠やらねえな…(小声)ま、理想やったらたぶん望海さんじゃないから今の立ち位置サイコーです。

 まああと、望海さんの私的トピックスといえば「祝・復活★暴君♡望海風斗」に尽きますな!!わたし、つい最近までこんなに望海さんがアホにおちゃめになっていることを知らなくて(スカステ難民らしい話)。いやもうほんと素晴らしいです、トップ対談笑った笑った。全地方出身者を敵に回す「横浜は田舎」発言(ゆりか(熊本)、珠城くん(蒲郡←愛知だって!)の顔色が変わったことに望海さんはお気づきだろうか)は特に最高でしたね…それをこう生暖かくほほえみながら一人高いところで紅茶飲んでそうなれいちゃんと「望海さんのそういうところ最高ですぅ!!」っていう崇拝者礼真琴な…(共に東京)。なんか、今年というすごく大変な時期を同じトップスターという立ち位置で経験した5人の絆はきっと一生モノなんだろうな、としみじみ思って、でもゲラゲラ笑いながら「あーもう望海さんアホすぎる~!!さいこう~!!」って拳を突き上げて、最後までキュートでみんなをハッピーにさせる暴君であってほしい。

 正直、望海さんが退団することをまだ実感できない。トップお披露目も生では見れなかった、サヨナラも見れない私は正直ファンを語る資格はないかもしれない(っていうか望海さんを笑いながらアホ~♡とかいう時点でファン違うで)。それでも、私は「望海風斗」というタカラジェンヌを一生忘れることはない。私が見始めると同時くらいに初舞台を踏んだ望海さん。ずっと私の宝塚観劇に望海風斗はいた。望海さんは人が羨むタカラジェンヌの才能を最初から全部持っていたけれど、トップスターになるまでにはものすごく努力した人でもあると思ってる。たぶん、順風満帆の文字とは縁遠い人であったと思う。私の知る限りでは。

 いろんなことがあった。きっと本人には「え?なんで?」って思うこともあったと思う(結構それも隠さなかったな(笑)出てるで顔に~!!って笑ったな)。それでも、ずっと宝塚が好きだった人。それを隠さなかった人。ネタにした人でもある(笑)忘れないよ、忘れられるものか!きっと望海さんも私の恩人だ。宝塚を私にとってこんなに楽しい場所にしてくれたのは、他ならぬ望海さんの舞台だったから。 

 きっと最後の日、私は「あ~!!望海さんを好きになってよかった~!!!」って泣きながら笑ってると思う。4月11日まで私の大好きな、みんなの大好きなちょっとアホでめちゃくちゃキュートな暴君雪組トップスター望海風斗でいてください。

 …まあ、望海さんについては来年また語る記事を設けるとして…私にとって年末衝撃だったのは「あくるさんは他の組を語る時も望海さんのことを必ずおっしゃってますネ♡」というリプ(リプくださったKさん、ありがとうございます!!!)・・・!全然気づいてなかったんだけど…!!人に言われて初めて気づく。あたし相当好きやん。月刊望海風斗の蘭寿とむレベルやで、名前だけ皆勤賞的な(詳しくは過去記事読んでください♡←宣伝)ああああそんなにかあ~…!!!唖然として、あはは!!と笑った。あー、楽しいですね~、人のファンになるっていうのは!最高ですよ本当に!

 さて、「愛する相手役望海さん♡」とハートを飛ばすより「望海風斗?ライバルでしょ?」っていう立ち位置を守り続けた真彩希帆。(※私の色眼鏡による)きいちゃんを語るほど私の器は大きくないけれど、望海さんの相手役は彼女にしか務まらなかっただろうな~と本気で思った「ワンス」のデボラ。圧巻の歌唱力は言わずもがなですが、彼女のヌードルスは好きだけど、この人のそばにいたら私は破滅する。私は私の人生を歩むためにこの人とは一緒にいないことを選択する。」みたいなデボラの冷静なヌードルスを見る目が忘れられなくて。自分の夢をちゃんと見て、現実もちゃんと見ることができるきいちゃんのヒロイン像はどこか「この人絶対やばい」と思わせる主人公をやることの多かった望海さんの隣に一番しっくりくる。きいちゃんのオレンジみたいなパッと明るい雰囲気の中に、青い冷静な炎が静かにメラメラしている…というような演技が大好きだった。デボラの「私は努力を続けてきた」というときのすっごく静かな、だけどめちゃくちゃ強い声が私は忘れられません。

 きいちゃんはデボラ同様、ずっと迷わない、へこたれない、曲がらない女でした。そしてこれからもそうであってほしい。彼女の「輝く未来」の実現のために。4月11日まで望海さんを(笑)お願いします!!(お母さんか!)

 9月の「NOW!ZOOM ME!!」…あのねえ、休みをとったらちゃんと休め、自分。教訓になりました、二度と「半休」なんて中途半端なことはしない(固い決意)。

 2021年の雪組。1月からの「fff-フォルテッシモ 歓喜に歌え!-/シルクロード」。私にとってもう2021年初っ端の公演にしてこれで私の中で何かが終わってしまうんじゃないかと思うほど楽しみにしている。私もうほんと、修一郎の「モーツァルト!」が死ぬほど好きなんで(帝劇で一番好き!!!)「天才音楽家×ミュージカル」という題材には否が応でも期待してしまう自分がいるのです…。あと「翼ある人びと」という同じく天才音楽家もの(っていうジャンルがあるかは知らんが)で名作を書いた上田女史がもうわかりやすく力入れてる感じもたまらぬ。暗い、重い、しんどいドイツもの(※大好き)その三重苦を「待ってましたぁ!!」とさらに輪をかけて暗く、重く、しんどくしてしまいそうな雪組(※褒めている)。もちろんシルクロード「絶対ターバン望海風斗大爆発でしょぉぉぉ!?そうでしょお生田くん!!??」と生田くんの首根っこ掴んでグラグラしてしまいそうに詰め寄る自分がリアルにいる感じで楽しみすぎます。半狂乱したらごめんなさい♡期待過剰はよくないと思いつつ、あらすじを読んでわくわくする気持ちは2021年も忘れません♡

 咲ちゃんお披露目公演ヴェネチアの紋章/ル ポァゾン」も楽しみすぎるんですが(どっちも大好きー!!咲ちゃんはこういう「昭和の名作」本当に似合う。咲ちゃんはさ…現代的スタイルしてるのに今はやってる「セミフレアパンツ」というよりパンタロンって感じ。って同い年の友だちに言ったら爆笑してうなずいてくれたのであながち間違ってないと確信した)8月の「CITY HUNTER/Fire Fever!」、公演名の「CITY HUNTER」見た瞬間「こういうの提案するの齋藤くんしかいないだろ」って半笑いで開けたらまさしく齋藤くんで「ほんっとに!!!!あんた変わらんね!!!」って大爆笑した。きっと人間なんてそうそう変わらんのよ(笑)暑い夏が楽しみでなりません(⌒▽⌒)あ、シティハンはフランス版はめっちゃくちゃ面白かったんで、齋藤くん、咲ちゃんをおしゃれで小粋なフランス人にしてね♡っていうお願いはちゃんとしておこう。…齋藤くんにおしゃれで小粋なフランス人が書けるのか!?(うるさいわ!)ってそもそもシティハンの主人公フランス人違うからな!?私のテキトーさがありありとわかりますよね…。

 あと、あーさ神奈川凱旋おめでとう!「ほんものの魔法使」、キムシンのちょっとファンタジー系海外小説原作、という小劇場作品好きなので楽しみです。あーさ×犬が今の所想像できないのですが…あらすじ読んでぱっと思い浮かんだのが家なき子なんだけども(なんでだろう、ボロボロのカバーオール着てハンチングかぶってるあーさが浮かんだ)(ちなみにどこにも貧乏ワードはないはずだ)。「いやいや、ファンタジーは顔だけにしとけって~!!」っていうツッコミができるのを心待ちにしております。(どんな話なの、そのツッコミができる話って?)「我が偉大なる望海風斗様、あなたと共にどこまでも」黒い執着(望海さんにこじらせまくった雪組の朝美絢)を脱ぎ捨てて真ん中に立つ。頑張れ!!

 2021年の雪組も楽しみにしておる!!

 

 星組

 礼真琴に「天才ーーーーー!!!!」って言い続けた2020年。私はなんでこんなに雪・星が好きなんだろうと最近すごく考えるのですが(暇なんだね…)あれなのよね。やる題材がものすごく「戦争・革命・ドラマチック」なのに対して、中身の人たちが徹底して4コマギャグ漫画みたいな世界が大好きなのよね。都市伝説となりつつある花組娘役がナンパされて困ってたらそこに颯爽とれいまいが現れてざわついた」みたいな少女漫画みたいなのも大好物なんだけどそれは想定内の話であって(いやれいまいが颯爽と「俺達の連れなんで。」って可愛子ちゃんたち攫っていくの普通に非日常ではあるけども)(っていうかれいまいだぞ!?れいまいだからな!?現れただけでそりゃざわつくだろ!?っていう(ねえあくるさんうるさい))それより遥斗、蒼舞、朱紫、煌、夕陽っていう泣く子も黙る星組男役」本気のNiziU、も私にとって「最高やーーーー!!!」って泣いて喜べる話。星組ってなんでこう昔から「その才能それに使うんだ!?」っていう話の天才なんだろう。めっちゃ好き。もうそういう話どんどんくれ。

 あ、でもちょっといってることとちゃうやないかいと言われそうだけど今年の星組4コマギャグ日和で「ああああ!!!」ってなったのは「こっちゃんがなこちゃんの誕生日にでっかい花束持って楽屋に登場」ですね。なにそのコナンが少女漫画になったやつ…(遠い目&小声で繰り返す)。新一と蘭ちゃんのエピソードやないかい。(←年1スパンで放送中)。ほんとにねえ。あれっすよ。世の中そうそう捨てたもんじゃないですよねえ。こっちゃんが大きな花束抱えてなこちゃんに「君が生まれてきてくれたことが、僕の人生で一番の幸せだよ」って囁いたんですってよ。(※誰もそんなこといってない)…あーもうクッソ萌えるまこなこ。(小声で早口)(言葉遣い!!)で、そんな横の少女マンガを無視して「ねー、あつ森でこのアイテムほしいんだけどー」「知らんわー」ってSwichから目を離さない瀬央さんと鬼滅を再読してるぴーがいる世界を熱望します。

 さて、そんな星組を今年は大いに楽しみました。1月の「眩耀の谷/Ray」。「眩耀」は2020年で生で見た貴重な舞台のひとつ。友人と総見してたんだけど、幕間になった瞬間涙でぐちょぐちょになってる私を見て友人がドン引きしてたのが忘れられない(苦笑)。ほんとすみません。私昔から「なんでこれで泣くんだ」っていうところで号泣してしまう。万引き家族」でも明るくなった瞬間ぐっちょぐちょのドッロドロで友人に「ねえあんたあたしと同じ映画見てた?」ってドン引きされる人生でした。えーもうだって安藤サクラの演技めっちゃよくなかった?あと樹木希林はすごすぎる平成の女優だよ…。

 昔から謝珠栄先生の演出に目がなくて。あの幻想的で、絵巻物みたいな世界が大好きなんですよね。今思えば結構突っ込みどころのある設定だったのかなと思うけど、まあラストシーンでの「5秒のまこなこ」に盛大に萌えたので私の感性なんて所詮そんなもんです(⌒▽⌒)。ほんと、私いいお客さんだなとは思う。2021年もこのちょろさは継続です。たぶん一生続く。

 「Ray」はねえ~、とうとう雪組専属演出家であった中村先生が星組に降臨!!っていうだけで血が沸騰するくらい興奮したんですけども(そろそろ死ぬで)やっぱり体感5分でしたね(⌒▽⌒)。全ツバージョンの「キラキラ星」ジャズアレンジでデュエット踊るまこなこ最高すぎる。全ツになっても一切手を抜かない中村先生は私の宝塚人生で不動の「推し」かもしれません。…おじさんが推しなの!?宝塚見てるのに!?っていうツッコミ待ちですよ★

 11月の「エル・アルコン-鷹-/Ray」。13年前に感じた「新しい!わくわくする!なんだこれ!見たことないよ!」感はさすがになかったけどもそれでも自分の思いれの(重いれの…っていうほうが正しいかも)公演が今のメンバーで再演されるのはとても嬉しくて。「七つの海」とか「エル・アルコン」とか、あの名曲たちが礼真琴の声で熱唱されるのは本当に感慨深くて、長く見てる醍醐味というのをこのときほど感じたことはなかった。初演をちゃんと大劇場で見て「この作品めっちゃ好き!」と思った公演の再演、って「追憶のバルセロナ」に引き続きで、めちゃくちゃ嬉しいものなのですね。長く続けてて損ってないな…。この趣味は長ければ長いほど楽しくなるんだなあと、改めて実感。細くていいから長く見続けよう、と思った瞬間でありました。あ!20年経つと「…っていうファンタジー★」って歌劇団のやることなすこと何でも許せるようになる体質も身につくとも思う(笑)

 星組で決まっているのは2月のロミオとジュリエット」。衣装の雰囲気が初演に戻った感じで「有村さん!有村さん!有村さん!!(※ただの有村淳バカ)」って思ってたんだけど演出が稲葉くんになってるので、「…まさか衣装K底さんではあるまいな!?」とザワザワしておる。ジュリエットがベルベットの重いドレスで袖ちょうちんぶわっ、とかになるんかな…。(K底さんお好きな方本当に申し訳ない)。…書いてて思ったけど袖ちょうちんっていう言葉今の人知ってるのかな…(気にするところそこじゃないよ。)

 私、本当に初演のロミジュリがだいっすきで、正直見返すのも星組のロミジュリのみ、といってもいいくらいなのでもう本当に発表されたときは「オーイエーイ!!君を~好きでよかった~!!」っていうウルフルズ歌いながら礼真琴のウチワ振るくらいの勢いでしたね…。来年も絶対、礼真琴の太鼓持ち芸人。どんどん鳴らすで★

 エル・アルコンのときも思ったけど、礼真琴っていうのは過去の星組トップスターの集大成みたいなものなのかなと思ってしまう。湖月わたる安蘭けい、柚希礼音、北翔海莉、紅ゆずる。ここ20年の星組トップスターのいいところ全部詰め込みました!!っていう魅力、プラス本人の類まれなる才能と努力と、こっちゃんの舞台から溢れ出る「あたしの大好きな星組を見て!!!」というオーラで、星組らしい舞台をこれからバンバン見れそうな予感がしています。…まあ、近代星組史を見れるのはプチ・オールドファンとしてすごく嬉しいけど、礼真琴のための、礼真琴しか作れない、そういう新作も心待ちにしていますので♡来年も愛でていきまっせ!!ドーン!ドーン!!(太鼓を叩く音)…えっ、太鼓持ち芸人の太鼓って和太鼓だっけ?…あ、そうそう、遥斗くん。本気のNiziUの次は本気のBTSをぜひよろしくお願い致します…!!(三つ指)

 アッ…舞空きゅんについて書いてない…。いや、あくるさんの習性はみなさんご存知のはず。マジで好きだと書けない、ってやつー★(それ小学生の習性だよ。)いや、あのね、舞空きゅんはもう言うことがないのよ。天才×努力×礼真琴を夢中にさせること=星組最強トップ娘役舞空瞳。この公式しか思い浮かばんってどういうことよ、まだ102期だぜ?聞かなかったことにするわ…。 (震える手で太鼓を握りしめる)

 宙組

 まぁ様時代からの「極上の癒し空間、おいでやす宙組へ」的な京都なのここは?っていう落ち着きか、バリのリゾートのスパなのか?っていう(←行ったことないけど)舞台からすっごくいい香りがしてきそうな宙組今年も平和で、穏やかで、ゆりかにきゅん♡っていう宙組だったわ~と思ってたら急降下したまどか異動。ゆ、油断も隙もあったもんじゃねえぜ…!!!宙組担の方~!元気だせよ~!←余計なお世話)

 もう抜群の安定感と安心感でゆりかを見た者全員「ゆりか、うちに来て!!頼むからきて!!!婿に来てーーー!!!」と思ってしまう。ゆりか、家政夫のナギサさんなんじゃないの…?現代女性の夢、ナギサさん。ゆりかが家のこと全部やってくれる、そんなファンタジーを見れるのは宙組だけ!!(ジャンプでよく見る煽り)…あ、やらない?「家政夫のナギサさん」宙組で。(ゆりかがめちゃくちゃ家事してるところ見放題)

 理想やらない枠のトップスターといえば望海風斗さんですが理想やる、むしろ理想しかしない枠は真風涼帆さんしかいないでしょう。この対極にいるような二人がトークをすると、化学反応しか起こらないわけで。もう頼むからのぞまかで連載してくれよー!!あるいは連ドラ化してくれよ…朝ドラでもいいぜ…?って何度も思った。はしゃぐ望海にそれを生暖かくほほえみながら「望海さん、それ、ドラマの見すぎですから。」と制す真風。私の桃源郷はここでした…(昇天)。くれ!のぞまかをもっとくれ!!(こういうことだけ声が大きい)

 まあそれは半分冗談ですけど(そしてめっちゃ本気だけど)ゆりかの凄まじいフォロー力はもう、日々頑張ってる私達にとって癒しでありご褒美なんだなと思います。私がどんなに失敗しても、どんなに無謀なことをやっても、あとは真風涼帆がなんとかしてくれる。すごいですよ、大きいのは身長だけじゃないんですよ。懐の広さがハリウッド級ゆりかぁぁぁ!!!こんなに素敵な男役になってくれてありがとお!!!って泣きじゃくる私達にゆりかはきっと微笑みかけてくれるでしょう…。「うんうん、わかるよ。あなたは頑張ってるよね。さ、今日は窓のサンを一緒に掃除しよっか♡」とかいいながらね。あ、大掃除やらな。(引き戻される現実)

 ゆりかに関しては結構私は話し始めると止まらないのですけど(どの人に対してもやろ?っていうツッコミ歓迎致します)ものすっごい、衣装着こなしのプロ、あるいはであるなと何回宙組担と酒を飲んだかわかりません(※ふたりとも剛速球でラインする(だけ))もうね~、神様のギフトですよね!!あのメンズノンノモデルのような体格と、ライン。舞台上の真風涼帆はブラッド・ピットか真風涼帆か、レベル。なんてことないざっくりナチュラルニットも、シンプルなパンツもさらっと着こなしてしまう。羨ましい限りです…。これは衣装デザイナーの方はたまらないモデルでしょう。オレの理想、真風涼帆。そんな有村さんの声が聞こえてきそうな。わかるぜ。衣装オタクの私たちに2021年も存分に夢を見させておくれ。

 さてそんな「ゆりかお願いパリコレいって」な私に心優しい愛媛人(毎度お世話になっております)が差し出してくれたのが「フライング・サパ」(貸してくれてありがとう!)。そのオススメ文が「サパは白泉社のマンガです。」だったのですが「ああ、間違いなく白泉社!!!」ってわかるわかるボタン連打しました。今は知らないけど日陰においておいてもどんどん黄色く劣化するあのコミックスの会社ね。(なんであんなに黄色くなるんですかね…?)まあそれはどうでもいいんだけど、「全シリーズ30巻、作者・日渡早紀感といったら!!もうなんか、最後の方ものすごい展開になってこれどうなんのどうなんのー!?っていう感じがすごかった。映画みたい。すごい、さっすが久美子!!と思いつつも…結構重かった…。いや、私いうても「重い・暗い・しんどい」三重苦結構平気なほうだと思うんですが雪組で慣れてるんで★←イヤミ…?)、久美子の三重苦作品といえば「星逢一夜」、あの重さを久々に思い出す瞬間ではございました。弱ってる時絶対見てはあかんやつ、と思いながらも見続けてしまう中毒性。久美子悲劇、最高か。見終わった後の「…はぁ~すごかった…」というアレは、なかなかないです。読み出すと止まらないが、読み返すのには勇気がいる。白泉社の読後感ですね…(めっちゃそれいうね。)(伝わるのはたぶん30歳以上の漫画読み女性3割くらいだと思うで。)

 で、年末の「アナスタシア」に流れるわけですが打って変わってのディズニー!夢と魔法とフォローのゆりか!!この振り幅が宝塚の面白いところです。最終的な結論「宙組で「ラプンチェル」やろうぜ!!」で落ち着く。(私宙組にやってほしいものありすぎるねん。「愛の不時着」も絶対宙組でやってほしい。韓国でネトゲに課金しまくるリ・ジョンヒョクをゆりかで見たいし詐欺師で韓国追われて北に流れ着いて北朝鮮美女とマジの恋するク・スンジュンをキキちゃんで見たすぎる)ゆりかちゃんのユージーン見たい~。「オレ、この髪の色のほうが好きっていったっけ…?」って髪色が変わったまどかラプンチェルに言ってほしい~。(ラプンチェルのポスターはぜひフライパン持ってください、まどかちゃん)

 で、もう「アナスタシア」では宙組のコーラス力の凄まじさに目を見開きました。感想でも言ったけど、コレめっちゃ難しいと思う。でも、めっちゃくちゃ難しい曲をさらっと、押し付けない優しさで、でも迫力を感じさせる実力で歌い切る宙組がもう頼もしくもあり、「京都…だな…(カポーン←鹿威し)」と。い、癒やされる~…なんて贅沢な空間なの…。宙組のこの感じ好きだわ~。結婚するなら宙組と、ってきっとこのことよね~(?)。と悦に入りながら、コーヒーをすする。クッキーもつまむ(5枚目)。…あ、なんか私配信に慣れてってる。恐ろしき順応性。自分ちょろすぎやがな!

 まあ、人事はね。あの~、うまくいえないので、流しますけど。みんな思うことは一緒だと思うしね。思う存分、自分のアカウントで垂れ流しすることをオススメしたい。話がわかる人と気が済むまで愚痴を言おう。そう!愚痴も宝塚観劇の醍醐味なんでね!!愚痴って毒吐いて気が済んだらまた戻ってきて♡宙組は身長も大きいが懐も大きいのだ。(たぶん)

 で、2021年の宙組がこれまた演目面白すぎでね!4月の「ホテル スヴィッツラ ハウス」。正直景子さんは私の中で最も当たり外れの大きい演出家である。(いっちゃった)(好きな方ほんとすみません(その2))近年で言えば「ハンナのお花屋さん」で「いいじゃん!いいじゃん!!特にキキちゃん×舞空きゅんのドラマチックロマンス最高じゃん!!」とテンションぶち上がりしたのにも関わらず次のフェアリーテイル「…なあ、ほんと景子、マジで、コレジャナイ。(真顔)」(※個人の感想です。)っていうあのテンション。(ほんとに好きな方マジでごめん。)ファンタジー耽美系はあれほどあなたにとって鬼門だというたではないか…!!!(※繰り返しますが、個人の感想です。朝海ひかるさんの「堕天使の涙」で「景子、ほんと、コレジャナ(以下略)」を繰り返した者より。…何年前?(こわい))とテンションガタ落ちして、景子、頼むからクラシック系の畑耕そうよぉ…好きなものより得意なものを仕事にしろって藤堂先生(by朝ドラ「エール」)もいってたよぉぉ…と泣いてすがったところでの!!コレ!!これは…あらすじを読んだ限り…ハンナのお花屋さん系では…!!

(さっと手に取るゆりかウチワ)でもまた思い込みだったら嫌だな…でもいけるんじゃないのこれー!?(ソワソワ)←たぶんこの行程が一番楽しい。しかも…ホテルもの…!!(好きジャンル。ことの始まりはもちろん月組「グランドホテル」いやーん景子~♡待ってたこれこれ!頼みます~♡(←コレジャナイ発言からの猫なで声)あ!潤花ちゃんおめでとうございます!あなたの太陽のような笑顔を楽しみにしています♡

 そして6月シャーロック・ホームズ(仮)」(仮)つきのタイトル見て「えっ…久々にマサツカハルヒコ登板じゃないの…!?」と胸を高鳴らして開いたら生田くんやった。それはそれで「ナイッス!!!!グッジョブ!!!!」とガッツポーズしたあくるさんがいた。)生田×宙組…!!!思い起こせばあれは「シェイクスピア」。ゆりか×ゆうりさんの「同じ作者じゃないか…!!!」と震えたビジュアルのドハマリからはや数年。生田くんの作品すべてが私は3度の飯より大好きなんでね(本当に私にとって今までハズレなしっていう貴重な存在)、ぜひぜひ宙組らしい、軽やかでおしゃれでリズミカルなミュージカルを楽しみにしております。そう、カンバーバッチと並ぶくらいナイスガイな日本人がいるということを…世に知らしめておくれ…!カンバーバッチシャーロック大好き人間からのお願い。

 あとそれと、これは完全に外野からの余計なひとことなんですがね。…芹香斗亜を!!!トップにしてくれ!!!!!(大声)これに尽きる。宝塚のサラブレッドも、そろそろ待てないかもしれないと思うと…もう生きた心地がせんのだ…。でもゆりかはまだ見ていたい。いってしまった。でもたぶんみんな思いは一緒だ…。

 まどかちゃんに至っては、なーーんも心配してないです。彼女の強い目があれば、どこの組でも大丈夫でしょう。だって彼女は皇族だからね。気品があり、気高く、崇高なる、我らの王妃様ですから。誰もがひれ伏し彼女に夢中になる。そんな未来を予感させた「アナスタシア」のアーニャ。フランス行くぞ!って歌って踊る無邪気な王妃様をわくわくして見れる喜びがたまりませんでした。どーんと構えていればいいと思います。100期の王妃様の道はまだまだ続く。まだまだ楽しめる!

 

 と、いうことで…よかった、年を跨がずなんとか書き終わった。これでようやく、大変すぎた2020年が終われます…。っていうか書いてる間私めっちゃ楽しかったけど読む人めっちゃ大変なのほんと申し訳ない。(12000文字)

 2020年ほど、周りの人に助けられ、励まされ、感謝した年はないと思う。当たり前のことが遠ざかる毎日の中、私はヅカヲタ友人にたっくさん、何度も助けられました。正直、私はタカラヅカが好きなのか、タカラヅカを好きな友人が好きなのかわからなくなるほど(笑)そんな愛すべきタカラヅカ狂の友人たちを全リスペクトしてるし、大感謝してるし、再会したときには泣きながら抱きつくでしょう。その際には「ソーシャルディスタンスー!!!」ってゆりかに指導してもらいましょ★いつもいつも、本当にありがとうございます!!!

 そしてそして、ツイッターでリプや感想を投げてくれた方!あくるさんはもう嬉しくて嬉しくてね!もうほんと、めちゃくちゃ嬉しくて嬉しくて、♪君の~手紙(※リプ)~何度も~読んだよ~(voice:ゆりかヨーゼフ)って感じでした。もう、こんな長文を毎回読んでくれるだけでサイコーなのに、褒めてくれるなんてあなたたち神なの!?素敵すぎる!ありがとうございます!!

 

 いつかこんな1年が、「そんなこともあったね」っていえる日が来る。今年はみんな大変で、我慢して、だけどめちゃくちゃ頑張った。この頑張りは絶対に、神様は見てるから。来年は、我慢せず観劇ができる日々を私たちに…くれ!!!(←くれくれ星人)

 絶対大丈夫。あの劇団は戦争も震災も乗り越えて、100周年を迎えたのだから。そこで諦めるような劇団ではないのです。私の母がいった。「この会社はたくましいね。震災の時も阪急電車はすぐ動いたのよ。世の中がこんなになってるときでもあんたみたいな見に行けない観客を見放さないで、千秋楽配信してくれるなんて。本当にすごい会社。」って。ああほんとだ。そのとおり。すごいことなんだ。当たり前過ぎて、気づかなかったけれど。そこにあることが当たり前で、大事なことに気づけてなかった。宝塚歌劇は、私の人生に必要不可欠なんだってこと。

 こんな状況で、不安に思わないはずがないのに、タカラジェンヌはちゃんと舞台で踊って歌って芝居をする。彼女たちのたくましさと、芸事への愛情、タカラヅカへの愛はコロナなんて吹き飛ばす。自分の仕事がこれからどうなるか不安で不安でたまらないだろうに、私たちを励ます舞台を創り続けるタカラジェンヌたち。もうなんか、尊すぎて次に生で見たら涙で見えないかもしれない。だけど、目に焼き付ける。今の舞台は今しかないから。今しかないから、今を一生懸命生きるのだ。そして、めっちゃくちゃ、楽しむのだ!!

 

 最後に、ファッション誌の今発売されてるwith1月号でここでは「明るくひょうきんな嫁大好き★」でおなじみ(←ねえほんとそれやめて)紅ゆずるさんが素敵な言葉を言ってたので、ここに書き留めて終わります。

 

全然立ち向かわなくていい。

頑張らなくてもいい。

ただ、逃げなければいい。

                    紅ゆずる

 

 本当にそうだ。今の状況は、ただ受け止めるだけで精一杯なんだから。無理して頑張るな、楽しく生きろ。鬼才・小池修一郎と戦い続けた紅氏らしくてすごくかっこいい!!と感動した私。…ただ、私は紅さんじゃないのでこのかっこよすぎる名言をこうします(バカリズムのネタ?)

 

全然立ち向かわなくていい。

頑張らなくてもいい。

ただ、逃げなければいい。

 …でも、ちょっと疲れたから3時間だけタカラヅカ見ていい?そしたらまた戻ってボチボチやるわ。

                           あくる

 

 …ダイナシだよ!!!でもダイナシだけど最高に私らしいわ!!!

 

 以上です!!今年もありがとうございました!!あー楽しかった!!みなさん、本当に本当に2020年、お疲れさまでした!!!よいお年をお迎えください★え?大掃除?…ゆりか~~~~そろそろ来てや~~~~。

 

 来年もワクワクドキドキ、ハラハラさせてくれる作品に何度も出会えますよう(欲張り)。2021年もウチワもって太鼓持ってテレビにかじりつく。(でもやっぱりそろそろ阪急電車に乗りたいな~)

 

2020.12.30 あくる

本当によく我慢した。あたしたちはよくやってる!宝塚歌劇私的2020年総括~花組・月組編~

「嫌な時間はそれはそれで置いといて…楽しい時間は長いほうがいいよね~!!」っていう方だと思います。(珠城りょうの語る望海風斗論)by歌劇12月号

 

 みなさんこんにちは!連日お世話になってます!あくるです。歌劇のこの珠城くんの言葉が秀逸すぎて、「望海さんが下級生にこういうふうに言われるようになるなんて」と感慨深いのと「…私、どんどん望海風斗マインドに傾いていってるがな!!!」(全く一緒の意見。嫌な時間も必要だけどまあ5分くらい悩んだらもういいじゃないっすか~あたしたちよくやってるやん!って思って、次の思考回路は今日は何見よーかな~に切り替わるマインド)っていう。30代になってからなんだか結構いいかげんになったけど、わりと生きやすくなった気がする。以上、聞かれてもないのに「アナスタシア」で力尽きて言えなかった歌劇感想。 

 …と、いうことで毎年恒例・総括の時間です。

 今年もお世話になりました。本当に年々ツッコミと文章が長くなる私とトランクダイアリーを読んでくださり、全力で笑ってくださり、突っ込んでくださり、「わかる~」といってくださり、ありがとうございました!!

 いや~…それにしても2020年、すっごく大変でしたよね…本気の本気で、お疲れさまでした。わたしたち、めっちゃ頑張ったし、めっちゃ我慢したし、「あたしほんと~~~によくやってる!!偉すぎる!!もうコレ終わったらローソンで白いタイヤキ買って帰ろう(いつかの昔龍真咲さんがレコメンドしててそれからのお気に入り。「まさきさん本当に美味しい~!!」ってご本人に伝えてください。)」って何度も買って過ごす日々でした…。そうしてないと、折れちゃいそうに大変な年だった。

 

 少し私のことを語らせてもらうと…。実は一番世間が大変だった自粛期間中は正直、私はそれどころじゃなかった。4月くらいに雪組の全ツの中止が発表されて、もう愛媛に行く気満々で飛行機も宿も予約して、チケットも取れて、ガイドブックまで買ってウキウキしてた私は結構な精神的ダメージをくらったんだけど、ちょうど仕事がその頃からもう殺人的に忙しくなっちゃって、宝塚のこともほぼほぼ忘れていたくらい。でも今思えばそれが私にとってよかったんだろう。「あ~あ本当に楽しみにしていたのに~」と残念な気持ちが膨張する時間がなかった。今の世界の状況で、仕事が忙しいというのは本当にありがたい。ありがたいし、嫌なことはその時は忘れられる。贅沢だってわかってる。でも、私の場合、感情が死んでいく。私が私じゃないみたい。いつも思うように笑って、思うように悲しんでいる、自由で元気な自分がいなくなってく。そんな感覚。

 私の仕事は7月にピークを迎えて、あとは徐々にいつもの感じに戻っていった。正直全く宝塚を追えてなくて、余裕がなくて。休演してたの?という感じで(ファンにとってあるまじき…!ほんとすみません。でも本当に、1日働いて帰ってくるだけで精一杯だった…)大劇場の「はいからさん」がそんなに何回も配信されてたことも知らなくて。千秋楽の日付はここ数年必ず手帳に書いていたのに、それすらやってなかったから楽天TVのDMで配信の日付を知って自分が休みだと気づいたときは「運命だ」と思った。

 「はいからさん」ムラ千秋楽のれいちゃんの挨拶の涙を見て、はっとした。忙しさに忙殺されて、気づいてなかった。すごくみんな大変だったこと。すごくつらくて、不安で、たまらない毎日だったこと。れいちゃんはきれいな顔に涙を流しながら、私達に「ありがとう」を繰り返した。私はこの風景を一生忘れないだろう。泣いているれいちゃんを見て、私も泣いた。止まらなかった。数ヶ月動いてなかった感情が動き出して、「生きてる」って感じた。

 タカラヅカは不要不急ではない。そんなのはわかってるけど、それでもここを見ると、実感する。私の人生にはエンタメが、タカラヅカが必要である。舞台を見て、泣いて、笑って、感動して、さあ明日も頑張ろう!と思える場所が。

 そんな2020年、組別で思うことをつらつらと。

 

花組

 れいちゃん!トップ就任おめでとう!!

 …と大劇場で言う気まんまんだったのに、結果はムラ千秋楽を実家で号泣しながら見てるっていう。まあでも、スカステ難民の私がリアタイでムラ千秋楽を家で見れるっていうのはいい時代になったなーと思っちゃったりして。不謹慎かもしれないけど、自分がいつもなら見れない公演を気軽に見れるようになったのはコロナ禍での唯一のいいことだったなあ。(コーヒーとクッキー食べながら見れるし…←めっちゃそれいうね。

 

 2020年の東京国際フォーラム「ダンスオリンピア」。もう~最高だった~!!ありがとう~~!!!おめでとう~~!!!全力で拍手した。数少ない生で見た2020年の舞台のひとつがダンオリでよかったな~と。

 ストリートダンス、ソーラン節、フラメンコ。ひとつの舞台で何度も美味しいのはタカラヅカの最大の魅力!!場面がかわるごとに表情が変わるれいちゃん、花組メンバー。ダンスの花組復活!!「いや~、これ人間が踊れる?」っていうのを軽々踊りこなす柚香光を見て、もうわくわくが止まらなくてですね。長らく続いた明日海大帝国から新しい時代の到来を感じて、本当は銀座の無印良品に行く予定をやめて出待ちしたのもいい思い出です。というか帰りたくなかった。一秒でも長く、この空間にいたい。そう思えたのは久々だった。ああ、900円の鶏肉買ってあきらくんに「はしゃぐな」と怒られてたれいちゃんがトップになったんだな~…とちょっと泣きそうになった(←そのイメージそろそろやめてあげて)

 大劇場お披露目はいからさんが通る」。4月に一緒に客席からお祝いしよーぜ!!と友達と総見予定だったものの払い戻し…。このときの残念な、悔しい気持ちは忘れられないな。絶対お祝いしたかったのに。

 自分の生活に精一杯だったけれど、ムラ千秋楽を配信で見てその時の挨拶で私は完全に切り替わったし、生き返ったって思った。(もちろん「はいからさん」本編の大劇場バージョンの素晴らしさは言わずもがなです。)やっと自分が戻ってこれた。だかられいちゃんには感謝してる。あの涙を見た時、彼女はすごくすてきなトップスターになる、って確信した。そして、最初から最後まで目に焼き付けようと。れいちゃんは私の恩人です(って、重いわ!)

 2021年はトップ娘役の華優希ちゃんが退団が決まってて。私は柚香光の魅力の一つとして「華ちゃんへの重い愛」が大好きだから(ヴィジュアルも現代少女マンガであれば女性の愛し方まで現代的である…今の少女マンガのヒーロー「いや、主人公のこと好きすぎん?」っていうツッコミ待ちなのかな?って思うほどみんな好きよね…でももれなく私も好きやねん。重い…って半笑いしながら読み漁ってる。)それは変わらずに最後まで貫いてほしいなあ。こう…紅氏は底抜けに明るい「嫁大好き★」だったけどれいちゃんは仄暗い、「執着」にも似た重さがあると思ってて。れいちゃんのそういうところを引き出せる華ちゃん、私はすごく好きなので最後まで思いっきりやりきってほしいな。(そういえば全然関係ないけど今見てる「愛の不時着」で「彼を待つのが、惨めではないか?それは愛じゃない。執着だ。愛が古くなって腐ったんだ。そんなもんは捨てろ」っていうセリフがすごすぎて…。キキちゃんがいいそう~!って目を見張った。すごい。韓国の脚本すごすぎる。ク・スンジュンただの若いユースケ・サンタマリアじゃん?と思っててごめん…←相変わらず全然関係ない。言いたかっただけです。)

 2月のブロードウェイミュージカル「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」超楽しみ~!!著作権問題で配信あるかめっちゃ気になるけど)ひとこの女役!華ちゃんのアメリカンガール!!華ちゃんはそういう重さのあるれいちゃんに対して「はいはいはいはい!!オッケー柚香さん了解です!!」みたいな軽くあしらうことができる女子なのでアメリカンコメディ似合うと思う~!そしてアウグストゥス」。先行画像がまず150点満点叩き出してるので(れいちゃんのゆるいパーマ似合い度は天才的。天文学的にありえない似合い度…(てんもんがくてきぃ?))田渕くん頼むで~!!ってところ。ダンオリ見て思ったけど、ローマ×柚香光はやっぱりクリエイター魂くすぐるんですかね…わかるわ…。美。

 

 月組

 月組さんはね~、ここ最近「遠くに住んでる大好きなイトコ」なんですよね。親戚から「あの子最近こうしてるらしいよ~」とか聞くんだけど、実際連絡とるかって言うと躊躇する。みたいな。LINEも今更聞けないし。みたいな。

 硬質な演技の質とか、実力派がちゃんと残っててちゃんとそれを発揮するところとか、自分の仕事をひとりひとりがやりきってるところ、そういうところ大好きなんですけどこう…ごめん。いうね。私も「夢現無双」トラウマのひとりで、完全に心が折れちゃってるんですわ…。でもね!あれから1年たったし、そろそろ月組見たいターンに入ってきてるので2021年は楽しみにしてるんですのよ。とりあえず新春の「ピガール」千秋楽は見ます!!(いや、暁千星のすごすぎるピルエットとカンカン見ずせずして新年は迎えられんよね。)

 月組赤と黒が1月号の写真見る限り「珠城くんジュリアン似合うなあ(ヴィジュアルの黒いカール髪、最強っすね)」っていう感想持てるんだけどまあまあ「赤と黒」へのイメージが「ジュリアンちょっともうヤバい…(ドン引き)」っていうところで。星組の安蘭さんのジュリアンがもうちょっと本気でヤバかって(相変わらず安蘭さんは「野心を持った青年」がめっちゃ似合ってたけど、ジュリアンもう一旦落ち着こう?あるいは黙っといて?って何度思ったか…)、「赤と黒」大好きな柴田クラシックなのにどうしても見る見る札があがらない代物なんです…。私はね。あとスタンダールってちょっと私にとっては理解不能。(「パルムの僧院」もわからんかった)

 でも、写真見て月組の硬質な感じがいい感じで反映されてそうな舞台だな~と思うのでチャンスが有ればちゃんと見たい。大人になって感じ方が違うかも知れないし!←ちょろい。あと名古屋(東海)にタカラヅカが戻ってきた!!っていう東海民にはよいニュースを運んできてくれたのも嬉しかった。御園座行きたかった!

 あと、クラシック愛憎劇に身も心も染まりきってるれいこちゃんを見たいっていう。れいこちゃんはね~、愛憎劇ファンの希望の星ですからね。「古き良きタカラヅカのクラシック」をもう端から端までやりきってほしいですね~!!2月の「ダルレークの恋」楽しみすぎてすでに灰。(先行、ポスターと「これでもか!!」と期待を煽る月組の本気。れいこの白ターバンと白手袋で半月食いつなげる。ありがとうございます。)れいこちゃんの顔だけでドラマが生まれ革命が始まる感がもうたまんねーっすわ。ウキウキ。

 そして、「WELCOME TO TAKARAZUKA」。チョンパ~!!!(キラキラ)全然見る気なかったのに歌劇で「チョンパ」とか「れいこの若衆」とかパワーワード上がるでしょう。それを3500円で、B席お値段で顔面ドアップで見れちゃうこの時代のすごさ。「夢現」から上がり続けてた月組ハードルが下がる瞬間です。ありがてえな~!とニコニコしながら1月3日テレビに張り付いてますね…。あと私、単純に「タカラヅカでしか見れない和物ショー」好きすぎるのよね。着物きれいなんだもん。気分がラグジュアリーになれる瞬間を2021年だけといわず一生大切にしたいです。

 「ピガール」はね、単純に楽しそうだなと。シェイクスピアの「十二夜」が大昔にキラキラ星人大和悠河さんでやってたの見てめっちゃ楽しくて。月組×シェイクスピアは相性抜群なイメージで大好物です!!

 まああとは上記でも言いましたが「暁千星のすごすぎるピルエット」ですよ。ピルエットっていうのは、「回れ回れ!!…まだ回るの~!!??www」っていう思わず楽しすぎて笑っちゃうほど私にとって好きな技のひとつなんですけど(だからレジェンド柚希礼音さんの「とりあえずちえは回っとけばいいから」みたいな下級生時代めっちゃ好きだった…)それをありちゃんがやるっていうならば見なきゃ新年始まらないでしょう。ありちゃん、研10という局面を迎えこう、ちょっと感情迷子になってるところがあるので気になってます。別にありちゃんに関してなんの心配もしてないが、わかりやすく最近インタビューとかの答え方で「私やっていけるんでしょうか…」と迷ってるので「若いなあ~!!ハハハ、大いに悩め暁千星よ!!」って背中バンバン叩きたくなる英真なおきさん的立ち位置になる自分がいる。(なんでじゅんこさんなのかはわからんけどそういうイメージある。)

 まああとは天才・風間柚乃の大躍進ですよね。あれですよね~、隣で感情迷子になってる暁さんをありさんなんでそんなつまらないことで迷ってるんですか?」ってセブンティーンアイス食べながら不思議そうに聞くおださんであってほしいですよね。なぜって彼は天才だから。そういう二人を見ながら「ありちゃんの心配事5割はおださんのことだと思うよ。」って月組の御曹司ふたりをほほえみながら2021年も見ていたいです。まだまだ私の中で月組の王子・暁千星vs天才・風間柚乃」の防衛戦は続きます。 

 美園さんに関してはなんっの心配もしておりません!彼女は大人だから。考え方もひとり飛び抜けて大人なので(彼女のインタビューとか見ててもびっくりするほど達観してて、全然ひとりで生きていける感すごい)あと「ピガール」を見るぞ!とやる気にさせてくれたのは彼女のスタイルに他ならないです。さくさくのあの「曲線美」とも言えるスタイル!!くびれからの腰、の曲線がもう…マンガ?あるいはミロのビーナス?って思えるほどの!!(…ちょっと変態っぽいけど大丈夫ですかね?)

 まあそれは冗談だとしても彼女の「どんな衣装もどんとこい!!着こなしてやるわ!」なのは本当に頼もしいし、目の保養です。ピガールの衣装が「有村さん目をキラキラさせてデザインしたんだろうな~」って思わせる秀逸さで。素晴らしいです!私がデザイナーだったら、男役だったらゆりかちゃん、娘役だったらさくさくにあらゆる衣装着せまくる。2021年は退団イヤーですけども、タカラヅカでしか着れない衣装を最後までこれでもか!!と着てほしいです。

 退団イヤーっぽい公演が続きますが、やっぱり今ノリにノッてる久美子の「桜蘭記」は特段気になりなる公演。私が珠城くんって絶対いい、と思ったのが同じく久美子の「月雲の皇子」だったんですよね。その前の「春の雪」の本田役で珠城くんは明日海さんとの対比がすごく出てて、わあ!なんか、すっごく頼りになる誠実な子だな~って思ってて。地に足のついた感じっていうか、現実をしっかり見ている、っていう感じがどこか霞を食べて生きている、フワフワしてる明日海さんと並べると本当に面白かった。「月雲の皇子」で真ん中もいけるんだ~!って思うと同時に、珠城くんの「器の広さが太平洋レベル」みたいな、頼りがいのある人っていうイメージが固まった。(肩幅も大いに関係あると思うけど。)

 「月雲の皇子」で久美子さんが描いた「真面目で少し融通がきかないところがあるけど、誠実で素敵な頼れる美男子」が私の珠城りょう像。それはいい意味でずっと変わらなくて、それが嬉しかった。(珠城くんは「イケメン」っていうより「美男子」あるいは「美丈夫」です。)

 トップ4年走り続けた珠城くんが最後まで「頼りがいのある素敵な美男子」であり続けてくれますよう。月組トップ・珠城りょうの最後はちゃんと、見届けたい。

 

 とりあえず、花組月組で切ります!以下続く。

宙組「アナスタシア」感想。真風涼帆、ディズニープリンスになる。

2020年、ついに真風涼帆がディズニープリンスになった。

 

 みなさ~ん!いかがお過ごしですか~!2020年もあとわずか、わたくしはついに「愛の不時着」を見始めてしまいました…!(あくるさんの突然の近況報告)正直ヒョンビンさんあんまりタイプじゃなかったんですけど(顔がとにかく「男」だから←どんな理由)リ・ジョンヒョクさんもう…なんなんでしょうあの人。こう、ユン・セリの黒天使かな?っていうくらいフォローの神様ですよね。ほしい言葉をくれて、欲しい行動をしてくれる…。相変わらず見た後には「…っていうファンタジー★」という言葉を補足して、潤いのある毎日を過ごしています。…それでいいのか!いいんです!!

 

 と、いうわけでね。宙組公演「アナスタシア」(配信)でございます。前回の星組公演の記事で「いや~~~あくるさん。前置きの文章長すぎじゃね?(⌒▽⌒)」って自分も周りもうんざり★(いやみなさん優しいから声には出されなかったけど自分がもう~げ~んなり~!※アナスタシアのディズニー曲調で)だったため今回はさくさくいきますよ!でもさ…せっかくだから、アナスタシアのこれ書いた後に3分で終わる歌劇感想書いていい?どうしても!言いたいことがあるんだ!!(ばーん!!!)(言わなきゃ気がすまないB型)

 では参りましょう宙組公演「アナスタシア」!いや~ほんと宙組さんロシア率高すぎてもえこがもはやロシア国籍のロシア人にしか見えねえわ…(なぜか私の中でもえこがロシア人にしか見えないのです。この前のイタリアもの「エルハポン」の西さんでもロシア人だった(んなわけあるか)。生粋の宙組っ子だから?それとも身長のせい?(たぶん両方)

 

宙組「アナスタシア」

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もうこのポスターだけで「見る見る見る見る!!!!」って札が上がったっていうやつな。右下のおキキ様が絶対ドイツ人のひどいやつだよ!っていうデマを流したのは私です。(生粋のロシア人でした★)

 

宙組de「アナスタシア」がすごく納得。

 私は海外ミュージカルだからって嫌だな~、どうせ役少ないんでしょ~?と思うこともないし、かといって絶対おもしろいじゃん!めっちゃわくわくする~!!っていうタイプでもない。ぶっちゃけ「面白ければなんでもいい」タイプなので。そうです。往年のフジテレビの全盛期みたいな考え方です。「楽しくなきゃテレビじゃな~い!」みたいな(懐かしい)。宝塚が全部面白い、なわけないし、海外ミュージカルが全部楽しい、でもない。正直人種で「面白い」と思うところは全然違うわけだし、同じ日本人でも人それぞれ感覚は違う。私にとって「エリザベート」は「私は私だけのもの」という精神マインド作品だけど、母にとっては「嫁姑バトルもの」渡る世間は鬼ばかり」と何が違うん?」って真顔で言われたときはマジでビビったよね…)でしかない。という感じです。

 海外ミュージカル=全部面白い、という公式は私の中にはないけどやっぱりこう、なんていうか「宝塚ではないな~!新しいな!!!」という感覚はあって。音楽も、セットも、価値観も全部違う。当たり前だと思ってた世界をひっくり返してくれて、新鮮で、ほぉ~!ってなる。音楽はアラン・メンケンなの!?アラン・メンケンでしょ!!!」って興奮したし(※実際はアラン・メンケンじゃないです←私の耳なんてこんなもんですよ…)久々の三井住友ミュージカル1本物、ブロードウェイ大ヒットミュージカル、シアターオーブで先行公演、とそりゃあね、心ウキウキワクワクこれから歩くときのBGMは「She walks in」!ですよ!

 セットがね~、今回本当に生で見たかったです。本当にロシアからフランスに旅してるみたいじゃなかった?(したことないけど。)あの列車のシーンとかね、楽しくて仕方なくってね!(ところでそこの列車のシーンで結構目立ってた水色のドレスの子めっちゃ可愛いわ~!って思ってたらこの子が噂の水音志保ちゃん…ね…!?本当にどこの組も…たまらんな…!(※(ヅカ)寿命が伸びる音が聞こえる)あと、横でもっさりとしたおじさん…そらじゃね?そらじゃんね?と思っててまさか…2幕であんなブロードウェイ女優で場をかっさらうとか…!けしからんな和希そら!(本当にありがとうございます…いいものを…見させていただきました…!!!我が人生に悔いなし。(全面敗北))

 価値観というところでは主人公のディミドリのヒーロー像違うな~と。思いましてです。うまくいえないけど、ディミドリが思ったよりディズニープリンスだったわけですよ。

・「職業は詐欺師(一般的に「悪い」とされる職業を持つディズニープリンス)」

・「両親不在(家庭環境に恵まれないディズニープリンスめっちゃ多い)」

・「ヒロイン以上に健気で尽くす(めっちゃ家事してくれそう←それはゆりかちゃんのイメージじゃないの?っていう意見を採用する★)」

・「何をしてもフォローしてくれる(もしアーニャがあの後本当に皇女として降臨して、ロマノフ王朝復活させてどんな政治して、そしてそれが失敗しても「ゆりかディミドリがなんとかしてくれるやろ」感がすごい)

 なんかさ~、記者会見で音楽を聞いたとき「うわっ、ものっすごいディズニー!!」ってびっくりしたのね。実際ディズニーでもなんでもないわけだけど。で、見たら「えっマジでディズニー!!!」って二度びっくりして。いうなれば四季のディズニーミュージカルっぽいし、オーブで木下晴香ちゃんがやってるのめっちゃわかる!!みたいな。で、そういう世界にちゃんと染まって、生きて、素敵な真風涼帆がいて。すごいな~、本当にタカラジェンヌってなんでもやれるし、できるし、魔法使えるんじゃないの?って。適応能力というか、この人達に国境も人種も関係ないんだなって。

 …なんか、違うぞそういうことじゃないぞ?って言われそうな感じ満載なんだけど、宝塚は宝塚なんだけど、うまく違う文化も取り入れて、いろんな新しいこともやってみて、ずっと進化していくんだなあ。

・「宝塚らしい、いいところはそのままで」(フィナーレのずんちゃんのソロが始まったとき「その衣装?マジでそれでフィナーレいく?」って思ったけどなんだか宝塚見てるって感じがしてわくわくした)

・「トレンドもしっかり取り入れて」(今っぽいフォロー型ヒーロー、自立した自分を持ってるヒロイン)世界の美味しいところをちょこちょこつまみ食い。うう~…楽しい!!(ぺかー!)(潤花ロケットみたいな笑顔で)

 で、この「アナスタシア」って半分歴史もので、半分現代劇みたいな感じじゃないですか。ロマノフ王朝の終焉と、革命星組雪組的なドラマティック)。現代劇の軽妙さ、アーニャの自分探しにディズニープリンスとのロマンス花組月組月9エッセンス)。先にあった4組の美味しいところを少しずつ、気軽に軽く楽しめる。宙組のための新しいミュージカル!!私がもし宝塚初めての子を連れて行くなら宙組だと改めて実感した作品でした。(そしてもう何年も言ってるけど私が組配属されるなら宙組第一希望です!!←組配属されることはないけど念の為いっとくね★)

 宙組のコーラス力の強さって本当に圧巻で、この楽曲たちもみんなさらっと歌ってるけどめっちゃ難しいと思うのよね。空飛ぶじゅうたんや、しゃべるロウソクが出てきそうなふわっとしたおとぎ話のような世界観の中に、すごい技術が詰まってる。宙組生の技術的なものがしっかりしてるからこの話は楽しめるんだな、と思う。

 「やればできる!」とか、「私は私。誰でもない私の物語」的なヒロインの自分探し、そして「ハッピーエンドは私だけのプリンスと」という最近のディズニー作品の王道をいく作品。勝ち気で口が達者なヒロイン、優しくフォローするプリンス、自分探しに夢中になりすぎて若干ロマンス薄めで萌えが少ないけれどそれも宙組っぽい。コーラスの完成度の高さ、セットの豪華さ、全部凄まじくすごい。だけど全部さりげなくて、「すごいでしょ!!」というドヤァ感、押し付けてくる感じはゼロ。宙組のいいところが全面に出た海外ミュージカルだなあ~とニコニコして見れる安心感。さっすが宙組!100人乗ってもダイジョーブ!!っていうイナバ物置のCMが頭に流れました…。(関係ある?)

 ところで稲葉くんよ。いっくら役の少ない海外ミュージカルとはいえ歌唱力モンスターのもえこあーちゃんをとことん歌わせない配役は結構私は恨んでますよ?まあでも厳格なロシア皇帝感の軍服もえこと、最近ヴィジュアル力が怒涛の勢いで上がってるあーちゃんが好感度最大規模のしどーくんと並んだことにきゅんときたけど!!きたけど忘れないからな!!!(捨てセリフを吐いてペテルブルグに向かって走る)(でももえこの軍服大好きじゃーーーー!!!←なんだかんだ、結局感謝してるっていう。)

 

 と、いうことでスターの初見です。1見て120語れるのは私のいいところでもあり悪いところでもある…(1万文字以内を目指す。←ハードル…!)※そして簡単に1万文字超えた。すまぬ。

 

This is タフネス   ディミドリ/真風涼帆

 歌劇の12月号でね、「2020年を振り返る」っていう記事で真風涼帆のページの出だしがこうだったんですよ。

 「素敵」。この言葉が極上に似合う真風。

 それだ!!!膝をポンポン打つ私。(さすが100年以上の歴史を持つ雑誌は格言が違う)ゆりかちゃん、どんどん理想枠を邁進されますね~。もうね、すっしーさんの皇后陛下にひとこと申し上げるシーンで「ゆりか、あんたどこまで素敵なの…!」と。どんなことしてもあとはゆりかがなんとかしてくれる、という安心感と信頼感。ゆりかちゃんが大人の女性に人気があるのがわかる。なんていうかね、「この人には何を言っても任せても大丈夫」感がすごいんですよ。精神的な面も体力的な面も。

 精神的な面は本人のインタビューで垣間見れるコメント全てに感じるんですけど、まあそれはここでは置いておいて。ディミドリは焦ったり心配したりもするけどそれは全部まどかアーニャに対してなんですよね。アーニャが心配で、ソワソワしたりアーニャが心配で焦ったりする。(アーニャが皇后陛下と会ってるシーン、椅子でソワソワするゆりかディミドリのシーンすっごいよかった…なんかゆりかちゃんがソワソワするのが可愛かったん…!)

 ただ、自分の人生に焦ったりソワソワしたりはしないんですよ。他人から見れば決していい人生とは思えないけれど(詐欺師って宝塚でかっこいい職業として書かれること多いけど実際は犯罪者だからな★)でも、そこでくよくよ悩んだり罪悪感を感じたりはしない。自分を蔑んだり下げたりもしない。オレはオレ、これでやってきたんだ、っていう安定感すごいですよね。This is タフネスマインドという言葉は真風さんのためにあるんじゃなかろうか。

 宝塚は男役が主役で、私が主演!!っていう姿がかっこいいんだけど、ゆりかちゃんは私が私がという感じではなく、さりげない優しさとフォローで女子たちをきゅんきゅんさせてくれる「現代に沿った」ヒーローだなと。自我を確立している、言いたいことは言うしやりたいこともちゃんとある、そういうまどかアーニャに対して徹底的に尽くす。言葉が足りなかったらフォローして皇后にだって言うし、困っていたら「フランス一緒に行こう!」と手をとって一緒にフランス行く。迷っていたら背中をぽんと押してくれる、落ち込んだら慰めてくれる。(このベッドのシーンすごくいいなと思うんだけどさ~、どうしてあの中国服のカジュアル版みたいな衣装なの…?いやここは!ヨーロッパ的なホテル仕様のガウンにしてよ~!!っていう河底さんのお仕事よ…)

 結局これでまかまどは解散となったわけだけど、私はまどかちゃんの最初の相手役がゆりかちゃんっていうのはすごくいいことだったと思うんです。まどかちゃんはもともとなんでもできて、気品もあるし申し分ない娘役さんであるけれど、やっぱり学年が若いこともあるし抜擢が早くて本人も大変だっただろうと思う。そして、周りもいろいろ大変だっただろうなと思う。けどゆりかちゃんがどーんといて、大人の態度と対応でニコニコしながらも言うことは言ってくれる、そして何よりちゃんと「星風まどか」という相手役としてずっとまどかちゃんを尊重してる、大事にしてる、という感じがすごく誠実に伝わってくる。いや実際は知らんけど(笑)、二人の舞台からは抜群に「ゆりかとまどかの信頼関係」が伝わってくるんだよなあ。だから宙組の舞台は安心して見れる。そうやってやってきた3年間。

 3年組んだんだから最後までやってよ、という意見もきっとあるんだろうけど、まどかちゃんは他の組で活躍するだろうし、ゆりかちゃんは新しい潤花ちゃんを迎えて、次のステップに進む。(いい忘れてましたが潤花ちゃんおめでとうー!!ロケットの潤花スマイル神!!)…って考えられるあんたはのんきでいいよな!!って怒られそうだから(笑)このへんにしとく。今は思う存分「アナスタシア」を楽しもうぞ!

 宙組を見ると「今回もゆりかが素敵でした…♡」って完全にきゅんきゅんモードで終われるので私にとって宙組は平和ですごく居心地のいい組。常にいろいろなものに追っかけられてる現代女性の休息の場所だと思います(笑)とにかくね~、「アナスタシア」はゆりかの包容力に身を任せて見るに限る。このミュージカル、ヒーリング効果すごいですよね?私の中でアナスタシアは完全にヒーリング・ミュージカル。

 舞台がロマノフ王朝終焉後で、激動の時代のはず、ドラマチックでハラハラドキドキする話なのに、もうゆりかちゃんの凄まじき「まあ、縁側で一杯お茶でもしてく?」っていうあったかいゆったりした空間に包まれる極上のいやし空間。まあ、私はといえばフランスに来たときの紺っぽい青の三揃いスーツ+ソフト帽のゆりかちゃんを見れたのでそこで満足(笑)ゆりかのスーツとソフト帽にはどんな漢方薬より効く成分が入ってるって聞きました。(誰にだよ)

 ゆりかちゃんの歌う「She walks in」がすっごい好きだわあ。ただ歩くことさえ、楽しくなりそうな音楽。アメリカディズニー・ミュージック!!

 余談ですが、実家に帰って配信で見てたんですよ。そしたら母がじーっと見て、「この子星組だった真風?あの水夏希のそっくりさんだった?」「…いやお母さん、確かに昔は似てたけど今全然違うよ。ゆりかはゆりかだよ(←真顔でマジ反論)」「いや、そうじゃなくて歌もうまくなって素敵になったわねえ~…!あれ、そういえばお母さんこの人にソーランで笑顔もらったのよ!!覚えてるわー!あれ20年前くらいかしら~!本当に素敵だったのよぉ、10センチ先にこの人いたのよぉ~(←たぶんビバフェスのこといってる)」「あ、そぉ~」(…20年も経ってないと思うけど人間年重ねると時間間隔おかしくなるんだな~でもまあ訂正するのもめんどいしちょっと今私アナスタシアで忙しいからほっとこ)←この考え5秒。配信恒例、還暦の戯言でした。

 

言いたいこと言う、やりたいことちゃんとある。 アーニャ/星風まどか

 まどかちゃんを見てるとこうなんか、「まどかちゃんて100期だよね?」って何回も隣の人(※いない)に話しかけたくなる気持ちになるんですよね。もうなんか、ベテラン研20ですか?っていうあの「この舞台は私のもの!!」感はすごいですね。今の娘役さんって本当にしっかりしてて、自立しててかっこいいなと思うんですけどまどかちゃんはもう、ステージが違う感じ。圧倒的な女帝感、誰にも文句は言わせない、私は私、というさっきゆりかちゃんのことをThis is タフネスマインドと言いましたがまどかちゃんもゆりかちゃんの横に並ぶにふさわしいShe is タフネスマインドです…。っていうか下手したらゆりかちゃん負けるかも知れない。っていう強い根性を感じる。

 アーニャは「自分が誰かわからない」という不安と常に戦っているわけだけども、くよくよ悩んだり泣いたりしないわけで。「今やるべきことをちゃんとやる」ということに迷いはない。「どうして私はこういう生まれなんだろう」って悲劇のヒロインぶることがなく、常に前を歩いて彼女は生きている。

 私は、まどかちゃんの「私は誰にも負けない」っていう目がすごく好きでね。エリザベート」の新公で、なんてまっすぐな目で力強い演技するんだろうと思ったんだけど、まどかちゃんはああいう「生まれがいい」役が抜群に似合う。しかも最上位を狙える女性の目ですよね。王妃とか、皇妃とか、もっと経験積めば皇后だっていける。

 高潔で、気品があり、タフである。…なんかまどかちゃん、本当は皇族なんじゃないの?って気がしてきます。それもヨーロッパの1000年ぐらい続く名家の。それじゃなきゃ納得できない(笑)

 まどかアーニャはたぶん、挫折を挫折と思わない強さがあって。普通の人だったらポキンと心が折れることも、「あれ?ちょっとつまづいたかな?」っていう程度。きっとあのまま皇后に「あんたは私の孫じゃない」って言われ続けて、自分を否定され続けても「でも私、アナスタシアの気がする!」って生きていく。「私はアナスタシアよ、私がそう思うんだから!」っていう強さ。いい意味での「私の法律は私!」感ね。挫折や悩みなんてかすり傷だし、その傷を自分で治すことができる。だけど、その傷を治す薬を買ってきてくれるのはゆりかちゃん。

 まかまど最後ということで、どうしてもそういう目線で見てしまうのですが…なんかうまくいえないけど、すごく信頼してるからこそのさっぱりした関係、というか。嫌いで別れるわけじゃないし、明らかにこれは人事的なものだから感情を挟むものでもないし、だけどこの二人にはねちっこい関係がいい意味で見えなくて。「まあ、今回違う道を歩くことにはなりましたが、まどか~、頑張れよ!私も頑張るから!」っていうゆりかちゃんに「は~い!ゆりかさんも頑張ってくださいね~!私も頑張りまーす!」ってまどかちゃんが笑って答えるみたいな。そしてこれからも何も変わらない。そういうまかまど、私好きだったんだよなあ。

 あなたはあなた、私は私。すごく現代的な、いいコンビだったと思う。

 

 さてここからはさくさく二番手以下の話。海外ミュージカルあるあるの「役の少なさ、天才的★」感は否めないながらも実力派がひしめき合うわけですよ。宙組すげえな…!

 

グレブ/芹香斗亜

 ぶっちゃけ、グレブはもう「え?全然わかんないんだけど?結局何がしたかったの?」という感情しか湧いてこないので(苦笑)(ほんとごめんなさいね、でもマジでわからんかってん…誰かわかる方教えて。ほんとに。)「みんなキキちゃんの軍服を見たかったんだね★」って思うことにします。そうだよね?稲葉センセそうでしょ?も~う、わからんだもん。キキちゃんの演技力うんぬん(私は芹香斗亜という演技者に絶大なる信頼を寄せていることはみなさんおわかりでしょう)ではなく、グレブだよ!グレブがどうしてアーニャを気にかけるのか、それは恋愛感情ではないのか?父親がやり残した仕事だからか?どうしてアーニャを撃たなかったのか?恋愛感情があるから?でもそれを匂わせることないしな?っていうかグレブってなんだったの…?(ここに戻る感すごい)。

 正直、おキキ様、グレブをやってる時間ないのである。(いっちゃった…)海外ミュージカルの弊害だけれど!おキキ様に悪いところはひとつもない!というかここまでよくわからん役をここまですごくかっこよくしてくれてありがとう!!でも考えてもわからんねん!!という私の「グレブようわからんねん」病は続くことになりそうである…。私の感情不足かなあ。みなさんわかりました?(って賛同者を必死で求めるパターン)

 あ、でもグレブの曲はめっちゃ好き。闇を持った歌がちょっと歪んだ人間が大得意な芹香様によく似合っててね、素敵でした。あともうやっぱ軍服は素敵です。グレブさんの生きる道にとやかくいうことじゃないけどさ、アーニャが気になるなら気になる、恋愛感情あるならある、撃つなら撃つ、ってハッキリしようぜ!?わかんないならわかんないっていってー!!解決案練るからー!(稲葉くんが。)そして頼むからキキちゃんトップになってー!!(どさくさ)

 

 陽気なおじさん(笑顔がめっちゃキュート)  ヴラド/桜木みなと

 あのさ~、海外ミュージカルの弊害その②なんですけどね?海外ミュージカル、おじさん大好きじゃないですか。さかのぼって「ミー&マイガール」見たときも、わたくしどうしてジョン卿がおじさんなの?っていうあの疑問が忘れられないんですわ。あと「ガイズ&ドールズ」のネイサンも。どうしてキラキラ星人の大和悠河さんがおじさんやるの?と。(あれはあれでよかったけど)。紅さんのときも「えーでもネイサンかあ~」(でもあれもあれでよかった)←あくるさん…ほんとそういうの多いよ?

 ほんとにね~、確かにおじさん、いいですよ。味があるし、酸いも甘いも知ってる感あるしね?作品に厚みが出るってやつ?難しいことはわからんけどそういうもんらしいですね?

 …たださ!!今伸び盛りのキラキラ三番手桜木みなとさんがおじさんやる意味はわかりません!!(こういう声だけ大きい)いや、ゆりかちゃんの親友役、ずんちゃんなのきゃー♡いいじゃないいいじゃない!!ってドンドコ期待の炎が舞い上がったわけだけども、思ったよりおじさんでね!?ヴィジュアルが!!そう、これはヴィジュアルの話。ずんちゃんヴラドはすっごく可愛くってすっごくキュートで素敵でした。でも~ヴィジュアル~ゥ…(←くどい)これ結構大事な話よ!?何度も思ったけど、稲葉くんヴラドの年齢設定30代前半とかじゃだめだったん?それかせめてひげなしのわりといい感じの好青年ね?くらいの見た目じゃだめだったん…?海外ミュージカルを細かく変えることがたぶん著作権違反となるんだろうけども…でも…でもさあ…キラキラの若いずんちゃんが見たかったんじゃー!!だって今しかないんだものー!!2020年の桜木みなとは今しかないんだものー…!!!

 というわけで「ヴラドおじさん実はひげそったらめっちゃ若くてハンサム青年」という設定を頭に置いて鑑賞してました。そのうち藤井くんが開発したイケメンボックス出てこないかなっと思いながら(出てくるわけがない)

 ただやっぱりずんちゃんうまかった…ずんちゃんのヴラドはマジでよい。ご陽気な感じも、あんまり何事も深く考えない感じも。あのゆりかディミドリとアーニャまどかと、ロマノフの勉強するところ楽しすぎて。あのテンポでさくさく行く感じ、すっごく好き!そらとのコンビ感はさすがだし、列車のシーンもコミカルで笑ったし。

 演技は悲劇よりコメディのほうが難しい、と思ってるのでコメディがうまい人はなんでもできる!つまり、ずんちゃんの演技の伸びしろ楽しみすぎてわくわくしっぱなし!という状態です。そしてフィナーレで出てきたソロ。ずんちゃん…!!と胸を熱くして(いやでもどうしてその衣装?K底嬢の仕事まじでわからんだけど?とは思った←くどいよ!!)ゆりかとの噂のハイタッチに「いやー!!ゆりかとー!!!ハイタッチしてるがなー!!」という興奮。ありがとうございました。ヴラドさん、そらリリーとの結婚式はひげを剃ってぜひお願いします。参列して花巻きますね♡(みねりちゃんが)

 

「そらはまだか」からのブロードウェイ女優が見参 リリー/和希そら

 …うまい!!!という言葉しか出てこない。凄まじい役者やで、和希そらっつーもんは!!(居酒屋で熱燗飲みながら)←いってるだけで、飲めません。 

 本当に、1幕もの見てるとさ、っていうか「ワンス」で散々待ったわけよ。「凪様はまだか」と。それがね、宙組でも起きるとは思ってもいなかったわけよ。「えー!!もう1幕終わりますけど!?で、うちの和希はいつ!?」っていう焦りよ。(思わず幕間に「まさかの休演じゃあるまいな?」って公式見たほどさ…)※あくるさんの観劇に「予習」の文字はございません。

 そして2幕。怒涛の巻き返し!!!これでもかこれでもかと見せつけられるブロードウェイ女優っぷり!!!えー、楽しすぎる和希そら(早口でテンポよく)。本当にねえ…和希さんは宙組の、いや宝塚の宝物ですよ。キレッキレのダンスに、表情豊かな歌声。くるくる変わる表情、見てて全く飽きません!!アメリカのラブコメにリリーみたいなキャラの女の子よく出てくるけど、毎回和希さんにオファーいけばいいのにな~って思う。(←っていうことを真顔でマジトーンで言ってますからね、この人。)

 和希さんのすごいところは、圧倒的なうまさで場をかっさらうのに絶対にでしゃばらないところだと思ってます。まあ、今回二幕は特に結構リリー中心のミュージカル場面多かったんだけども、ものすごい場を読む力というか、すっしーさんの皇后とのシーンとかずんちゃんとのヴラドのシーンも絶対「私!!」っていう感じじゃなくて。ちゃんと場を読んで気配を消すことができるってすごいと思うんです。まあ、配信っていうこともあるのかもしれないけど…。それでもやっぱりこういうのがみんなから好かれる理由っていうか、うまいってことなんだろうなあと。しみじみ感じました。

 いつか叶うことなら、和希そらのボブ・フォッシーを見てみたい。できれば「シカゴ」を見たい!そんな夢を見てしまうほどの、バーの場面。ガチガチの王道ミュージカルをガチガチの王道で魅せられる、できるって本当にすごいこと。和希そらの無限の可能性に完敗、いや乾杯です!宙組の未来がー!明るいぞー!!(和希そらハイ)

 ずんちゃんとの阿吽の呼吸はやっぱり宙組の賜物じゃないですか~。楽しいですよね、この二人がいちゃいちゃしてるの。ほんとずっと見てられるんだけど。(真顔)…世界の平和ですよ、まったく。あああ本当に生きててよかったよ…。(←あくるさんよくいうセリフナンバー1)

 ちなみにニュアンスで伝わると嬉しいんだけど、

「礼真琴」=「天才!!!!(スタンディングオーベーション)」

「和希そら」=「…うまい!!!(うなるように)」

「天飛華音」=「ハイうまいー!!!(即リアクション)」

です。何が違うかわからんけど、これが今の私の3段活用です。(?)

 

今回の気になる人たち(本当に私どこまでちょろいんだろって思いながら)

・瑠風輝 軍★服!!!!本当にすらっとした背の高い薄い体に軍服はこの世のご褒美だと思ってる。(でも歌わないってどーいうことやねん)

・花音舞/綾瀬あきな/瀬戸花まり  この三人がいればとりあえず芝居はできる、感がすごいよ。誰にでもなれるもんな、すごいよ。(二回言う)

・水音志保 もうさ~、「アナスタシア」「列車の水色のドレス」、で鬼検索。ちょうかわいい。

・天彩峰里 みねりちゃんに一旦すべて預けよう?が最近の口癖(いつ使ってるの?)

・秋音光 私の中で「宙組の群衆のキラリ」の代名詞ですね。群衆シーンでまずあきもを探します。(そしてほぼヴィジュアルどストライク)

・優希しおん 宙組のわくわくダンサー枠。もうとにかく踊ってくれ。私のために。

・潤花 ちょっとバレエのシーン潤花ちゃんの技に気を取られててあんまり芝居に集中できなかったってくらいバレエな子だとはわかった。潤花ちゃんは悪くない。ロケットの「ぺっかー!!」っていう笑顔が死ぬほど好きや。宙組デビューおめでとう!

・亜音有星 えー!!ちょっとぉーめっちゃイケメンー!!!ってキャーキャーはしゃいだ枠。若くて顔がいいのは世界を救う。え?103期?へえー。え?新公ベネディクト?へ、へぇ~…(目が泳いでる)(めっちゃ好みなんじゃーないですか?)

 

 というわけであーだこーだいってますが楽しかったです!まあまあ来年の宙組も私の癒やしとヒーリング(意味一緒やで)を一手に担ってくれそうでね。わくわくしておりますのよ、「ホテル」(よき景子であることを!願わんばかりである!)も「夢千鳥」(新しい演出家さん楽しみ!!そしてそらー!バウ主演おめでとー!!)も。

 

 2020年は本当に大変な年でした…。思うように観劇できなくなって、モヤモヤしたりすることも多くて。みんな大変でした。みんな我慢した。みんな頑張った。本当に私たち超えらい!!(笑)そしてこんな状況でも、タカラジェンヌのみなさんは私達にメッセージを送り続けてくれて。きっと彼女たちが一番不安だっただろうに、私達ファンのことを考え続けている。すごいことだなと思っています。

 これが100年続く劇団の底力。私の誇りです。何度倒れてもまた這い上がる。戦争も震災も乗り越えてきたこの劇団。今回だって絶対に乗り越えられる。絶対大丈夫。そう信じてるから、応援できるんだと思う。

 私はもうしばらく、配信にお世話になるつもりです。観劇できるみなさーん!私が行ける日まで宝塚を支えてね~!観劇できないみなさーん!一緒にテレビの前でキャーキャーいいましょ~!!(コーヒーとクッキーでも用意して。←配信のいいところその1)

 

 それでは2020年、観劇報告終わり!みなさんメリークリスマス!そしてよいお年を~!

 余力があれば総括するけどできなかったらごめんな!(←なんだその保険)

 あ、5分で終わる歌劇感想が残ってた…。

 珠城りょうの語る望海風斗観が天才的に当たってる。(5秒!完!)

誰のものでもない、私にとって「これが好き」でいい。好きなもんは好きやねん!星組梅芸「エル・アルコン-鷹-」感想

私は一生礼真琴の太鼓持ち芸人で生きていきます。

 

 と、いうわけでみなさんこんにちは。あくるです。最近めっきり寒くなってきましたね…そしてコロナがどんどん増えてきてますね…。みなさんの地域ではいかがですか。これを書いている間に人事がゴンゴン動きました。お、穏やかじゃねえなあ…と思いつつも、とりあえず一旦スルーしてこれを書ききろうと思います!(←穏やかじゃないことから全速力で目を背けるタイプ)

 と、いうことで恒例、個人的な近況。

①「危険なビーナス」のタイトルロールが私の中では吉高ちゃんではなく安蘭けい

②「#リモラブ」で松下洸平沼再び

③瀬戸かずやさんがちょいちょい名語録を繰り出す件について(今月号の「グラフの宝箱」より)

 …ハイ!ということでね!今回もこういう他愛もない話から宝塚につなげる気まんまんなわけですよ。はっきりいって私の今の生活に宝塚の要素10%もないわけでね、その10%だって歌劇とグラフから微々たるこれ栄養あるのかな?程度の情報です。スカステにも入ってないし、「精神的に病むから…(←メンタルの弱さ尋常じゃない)」ってSNSもやらず、宝塚の最新情報は友達のLINEと歌劇とグラフで知るというアナログ世界で生きてるので自分の自家発電がどんどん発達してきちゃってて。…今ここまでで3割の人ちょっと悲しい目してるかもしれないけどスルーしていくね。

 最近世間の波にもれなくのっかって(新しいもの大好き双子座)BTSにドハマリしているわけですが7人のキャラクターを把握した瞬間「ジミンちゃんはれいちゃんでグクはこっちゃん、Vは朝美だしジンくんは瀬央一択、よしこれいける!!」っていう「結局なにがいけるんだ!?!?」と全世界から突っ込まれる案件を胸に秘めてるんですが。え~~もう95期BTS、どうですか。よくないですか?(なにがだ)で、シュガがれいこちゃんでJ-hopeがマイティとずんちゃんで迷ってる。ちなみにいくら探してもRMがいないんです。95期のRMどこにいますか…?知ってる人マジで教えて。(っていうネタを聖乃あすかちゃんと3時間くらい話す自信があるんだけどまあまあ「マジでこの人ひまなんだな?」って95%の人が思いそうな内容(ここを覗いてくれたヅカファンの方帰らないで!!お願いここでウインドウ閉じずにまあ聞いて!!ごめん悪かったって!!!←自分で話し始めて必死)

 と、いうことでおもわぬところでBTSネタが書けたので満足なんですが、話戻ります。

 ①日曜劇場「危険なビーナス」が本当に久々に日曜劇場でヒットなんですけど、その中でも血塗られた一族矢神家の悪の華祥子お姉さまの安蘭けいがもう半端なく素晴らしいのです。もう!!!祥子お姉さまの悪い顔最高です~~!!!自分の夫を「薄汚い豚野郎」と罵り、若いツバメを恋人にして、同じく最高にして最低のヒール俳優ディーンフジオカ様(悪いおディーン様最高に尽きる!!マジでこの世のご褒美。)をこの世の恨みという恨みを集めて投げつけるような最高の悪女でございます。私、原作を読んだ先輩から「祥子さん全然出てこないよ。」って言われて即原作読むことをやめた女です。(ってまた東野作品から遠ざかる…)

 今回のエル・アルコン見ても思ったけど、この世の悪役という悪役を全部とうこさんで見てみたい、と思うのよ。それくらい、とうこさんの悪役ってすごいんだなって。「こいつ本当に性悪すぎるだろ…!!!」って黒いドロドロとした感情全部ぶつけてもびくともしない、根っからの悪が本当に似合うのよね。逆に言うとめちゃくちゃメンタル強くて、きっと殺しても死なないし、毒を盛っても「ん~、今日のスープも美味ですな。(とうこさんは「おいしい」とも「うまい」ともいわず「美味」という)」ってたぶんそれを栄養素にしちゃって元気になっちゃうような超人的で歴史に名が残るかっこいい悪役になっちゃう。不滅のキングオブヒール役者。

 ぶっちゃけあの頃の宝塚って「この作品、出てたのがとうこさんだったからなんとかなった」っていうのが結構あると思うんですけど、思えばそれ本当にすごいことなんだなって。演技の面白さを教えてくれたのって、私の人生で安蘭けいさんなのかもしれません。脚本がアレでも、演出がアレでも、そこで諦めないで役者が面白ければ芝居は変わる。役者ってすごい!!って思うんだけど、日曜の夜はまあまあ「祥子様~~~!!!♡」ってうちわ振ってます。とうこさんこそが危険なビーナスです!!!(言い切った)

 ②。文字通り、松下洸平かわいい~~~!!!って毎週ずぶずぶ沼にはまってる。朝ドラの「スカーレット」で例にもれなく八郎沼だったわけですが、松下くん完全同年代なんですよね。同年代でここまで可愛い人なかなかいないぞこの野郎♡って思ってるんですけど、宝塚でアオちゃんできるのってたぶんほのちゃんで、そのほのちゃんもバウ主演を控えてる今、その下…って私どこまで広げるの?守備範囲を?ってはっとして今ここ。でも今回の公演で「咲城くんの顔がキレイで~♡」っていっててアレ?私まだまだいけるじゃん?っていうここ。しかし咲城くん意外や102期であまとくんと同期~!?まじでかーーーー!!!って今瞳孔開いてる。そんな感じ。(どんな感じ)

 ③。私の中であきらくんとゆりかちゃんが「語彙センスの二強」を張って長いんですけど、ゆりかちゃんっていうのは本当におしゃれな感じで、抜群のコミュ力と言葉のキャッチボールがもう最&高!!ゆりかは今日も抜群にセンスいい!!ってなるんですね。一方あきらくんは格言というか「ひとことでばしっと決める人」で。天才コピーライターみたいな。「あきらくんそれ!!」っていうことが言える人。今月のグラフの「グラフの宝箱」でれいちゃんのマタドール姿を「気合と躍動感がすごい!!」という言葉でさらっと片付けるあきらくん。すごくないですか。「あきらくん、それ!!!(二回目)」っていう。よく月刊望海風斗でも使ってた技だったんですよね。具体的には思い出せないけど。(…はい。あくるさんこういう人ですから。)

 …こういう一言で「はい以上でーす!!」って場をまとめあげる才能が欲しい。(ついついダラダラ方言でずーっと喋り続ける人)(このブログ見てても本気で長くて時々うんざりしちゃう…←改善しないの…?)

 

 以上、最近の近況でした。本気でお前…エル・アルコンどうした…?(今からです!今からが本題です!!)

 今回も「1を見て10どころか120くらい語る」で参ります!フルスピードで語ります、暑苦しいの上等です。なんてったってパッション星組じゃん?暑苦しく語るのが礼儀ってもんでしょ♡(←勘違い甚だしい)参りましょう悪の華。ようこそパッション星組へ。熱かったぁ~!!!

 

星組・梅芸「エル・アルコン-鷹-/Ray」

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このジャンプって今週発売ですか?

 

「エル・アルコン」への思入れが重すぎる私

 初演が13年前か~…ってぼんやり眺めていたんですが、13年前っていうと自分が20歳出たて、働き始めて3年目。少しずつ世の中の仕組みが分かってきたころでした。あと、自分が働いたお金でやっと遠征ができるようになったのもこの頃で!そういう意味でもなんだか大人になったみたいで自分が元気だったころだった(笑)

 とにかくこの作品を見たときは興奮でした。今でも鮮明に覚えています。見終わった後の高揚感。心臓がドキドキして、わくわくが止まらなくて、新しい時代が来た!!!こんなの見たことない!!!って興奮で体が震えてて。ショーが「レビュー・オルキス」で大好きな草野先生だったのに全く覚えてない!(笑)あ、とうこさんとあすかちゃんがめっちゃ可愛いおじいちゃんとおばあちゃんやってたのは覚えてる。(どうでもいい)どうしようすごいもんを見てしまった~~~!!(でも誰も語り合える人いねえ~~~!!!←安定のぼっち)っていうアレですね。

 私にとって、この「エル・アルコン」は「こんな宝塚は見たことない!」という作品でした。こんなに設定を詰め込んで、息をつく暇もなく場面は展開されて、ばんばん盆が回ってセリが上がって(今回の梅芸を見て、大劇場の盆セリ銀橋ほど贅沢なものってないんじゃないだろーかって改めて実感した)、下手上手の花道を多用した舞台、ゲームのような効果。音楽は壮大で、耳が喜んでいるうえで安蘭さん、遠野さん、柚希さんっていう星組のゴージャスメンバーで。そうなんです。「豪華絢爛」という文字を服着て歩いてるようなスターさんたち。もう1冊ファンブックできちゃうよ、っていう濃いキャラクターがひしめく中、「私が星組トップ安蘭けいじゃああああ!!!」っていう泣く子も黙る安蘭けいのティリアンが劇場を支配する。

 熱くて熱くて熱いパッション星組が「もういいよ!」ってくらい詰め込まれてる。ドラマチックで、いつものごとく戦争を引き起こす「腹に一物持つものたちばかり」の集団。星組って全員久城あすなのか…?っていう由々しき問題ですよ。雪組ファンにとっておなじみ「腹に一物」キャラあすくん)

 思えば、齋藤くんと安蘭さんは切っても切れない関係で、ファンの方たちはどう思ってるかわからないけど齋藤くんの「アレやりたい!」「コレやりたい!」を全部叶えてくれたのが安蘭さんだったと思ってます。とうこさんはめちゃくちゃ器の大きい人だったと思う。「ったくしょうがないな~サイトーくんは」って苦笑しながらそのとんでもない実力で組を、作品を、宝塚を引っ張っていく。「これとうこさんじゃなかったらどうなってたんだろう?」っていう作品も少なからずあったと思う。それが安蘭けいというスターさんだった、という認識。

 13年たった今、あえてとうこさん版は見ずに見ました。私は最近再演を見るときはあえて予習しないのですが(引きずるからね)きっとエル・アルコンは特に「あの時の興奮をもう一度味わいたい」という思いが強かったんだと思います。初めて見た、こんなの見たことない、もう興奮で叫びだしたいほどわくわくしてきゃーー!!さいっこう!!!っていう13年前の自分に会いたかったんだと思う。

 結論から言えば13年前ほどの「初めて見た!!」という感じはなかった。私もあれから13歳年を取って、齋藤くんの作品もたくさん見た。詰め込みすぎる設定もめくるめく場面展開も、情緒?なんですかそれ?という余韻のなさも、齋藤芝居といったらそれまで。ああ、齋藤くんだった、と一言で終わらせる方もいる、というかほぼでしょう。脚本が破綻してるのだって今も昔も一緒で、本当に人って変わらんな、って思うし(笑)今の人には全然新しくない、うんわかる。結局、何がいいたいの?って。う~ん、よくわかる。

 …でもやっぱりね!人って10代20代で触れた作品で人格は形成されるらしいのよ!わかってる、でもやっぱり私はちょろい。わくわくしちゃったよ!ドキドキ、ハラハラ、スペイン艦隊キタァーーーー!!!って高揚してこぶしを握ってしまう!そう、これこれ、「俺はこれが最高に面白いと思う!これがやりたいんだ!これを形にしたいんだ!!」っていうサイトーパッションですよ!!「エ~ル・アルコ~ン♪」きたきたきたきた!!!「♪ミッショーン♪」コレコレコレコレ!!「七つのう~みの~♪」ああ…!!壮大な海…!!と高鳴るアレ(※あくるさんは今日も最高にちょろいです。)

 …「エル・アルコン」はきっと、名作ではない。数ある中の、ただの作品。人によっては「何が面白いの?コレ」っていう作品でもあると思う。…でも私の中ではやっぱり最高にテンションが上がる作品なのです。私が最高と思えばこれが最高。好きなものは好きなんだ!それの何が悪いんだ!サイトー君の「これが好き」「あれが好き」「全部の好きをこの作品に詰め込んでみました!!」を礼真琴で、今の星組で見れる喜び。なんだこれ!!ありがとう~~~!!!

 …っていう、重さで見てました★(一言で片づけると「好きなもんっていくつになっても好きなんやな~~最高に楽しかったぜ!!!」

 

 濁った黒い鷹の目   ティリアン・パーシモン/礼真琴

 …また新しい礼真琴に出会えてしまいました…。初演の壁はきっと高かったと思います。私含めて初演を知っている人は、ティリアンというキャラクターを通してとうこさんを思い浮かべてしまうだろう。それほど安蘭さんのティリアンは極悪非道で、冷酷で、もはや人ではない冷たさを持つティリアンだった。でも、確実に見た人の心に住み着いて、忘れることはない。あの人は本当にひっどい男だった!!(笑)

 こっちゃんて本当にすごいのね。目がずっとよどんでて、濁ってて、闇に溶けるような黒さでじわじわと追いつめる。気づけば四方八方囲まれてて、動けなくなっている粘着質な暗さを持つ。しつこい、蛇みたいな巻き付き方で相手を苦しめることができる。

 「私が好きだろう?」と蛇のような目でぺネロープをとって喰い、「私が憎いだろう?」とレッドをたきつける。エドウィンには目もくれずあざ笑い、義父を憎んで母には依存されて。信頼してくれた人を裏切り、愛してくれた人は殺す。ティリアンのこっちゃんの目はいつもの純真で、キラキラしてる少年ではなくて。生まれも育ちも複雑でひねくれ曲がった歪みまくった「愛憎」を受け取りながら生きてきた神経質な男の子。自己肯定感の塊っぽいとうこさんと違って、なんとなく寂しそうで必死に弱い自分を守ってるみたい。…って思っていたんですが、見どころは後半からです。

 ギルダへの想いが愛に変わろうとした瞬間、ギルダを殺されるところからこっちゃんのティリアンは動き出すのです!!!キーーーターーーーァァ少年ジャーーーンプ!!!!(うるさいです。)ティリアンの瞳が漆黒の黒から怒りの赤へと切り替わる。このゾクゾクゾクッッッ!!!!とくるアレ!!!星組トップスター礼真琴って…瞳の色もコントロールできるんだ…!!!っていう謎の感動。屈折しまくって悪を悪とも思わない。心が冷え切っているからなんにも心が動かない。ティリアンは真っ黒な世界しか知らない、この世の美しいものは見えていない。そんな「感情0」のティリアンが動いた瞬間が、ギルダを亡くしたその瞬間、激情がめぐりだす。

 なんだかもう、このコンビってポテンシャルしか生まれないな…と感動してしまって。きっとこっちゃんて普通ト書き2行で終わらせるところを、半ページくらいト書きを付け足すことのできる役者だと思う。目の表情一つで、瞳の動かし方で物語を作る役者。なんでもドラマチックに、正直「こんな世界は宝塚だけやで」と思うことを舞台上でリアルに「もしかしたらこういうことあったかも」と思わせる、星組トップスターになるべくしてなった人なのだなあと思いました。虚の世界を、リアルにできる。星組を引っ張る者に欠かせない要素を礼真琴は持ってる!!!と感動した!

 ギルダとのシーンが好きです。「ムッシュー」「マドモアゼル」の掛け合いが本当に好きです。何に対しても、何も戦わずして全勝してきたティリアンが初めて「本気」になったのがギルダ。

 「この女に勝ちたい」

 「この女がほしい」

 「何が何でもお前をもらう」

 ギラギラした雄!!!のティリアンがいいですよね~。昭和の少女マンガだよね~。正直今宝塚でしか生息できない男ですよ。今連載してたら3ヶ月で打ち切りだよ!オラァー!!ギラギラー!!!という圧のカリスマ。…この世で星組しかできないよぅ(泣いてる)。そういう絶滅危惧種の男がね、ちゃんといる世界は貴重なので存分に愛でていきたいと思います。ただ、従うようになると「つまんない女になりましたね、マドモワゼルとかあの真っ黒い淀んだ瞳で言ってさくっと愛人作って結局両親の二の舞になる世界なんでね、舞空ちゃんにはぜひ一生「断固ティリアン、ノン!!」を貫いてほしいところ。

 …意外と礼真琴というトップスターは、「理想の恋人」「理想の旦那」系やらない系トップなのかもしれんな~とぼんやり思う。私、ロミオもそんなにいいか~?と思う人なんでね、ぜひそれ極めてほしいんですわ。来年4月以降その枠(理想やらない枠(いつからそんな枠が?)があいちゃうんでね(ほら、雪組トップスター退団しちゃうから(泣))それを継ぐ者としてぜひ!礼真琴さんには極めていただきたい!!…いや、ガチファンはそれはそれで泣くわ。(あくるさんの個人的すぎる願いすぎてだめらしいよ。)

 

 躍動感の塊  ギルダ/舞空瞳

 …だから、好きやねんーーーー!!!!って絶叫したくなる舞空ちゃんでした★なんだこのギルダ!めっちゃわくわくしてるやん!イキイキしてるやん!「この役楽しくって仕方ないです~~!!きゃ~~~!!!」って躍動感を人間で表すとこう!みたいなギルダやーん!!好きになる一択。(真顔)紫のドレスがめっちゃ色っぽくてセクシーな反面、白もばっちり似合っちゃう舞空瞳。やっぱね~~礼真琴をマジにさせる女は違うよ。(え?衣装有村先生だって?やっぱ好きだわ、ついていきます。ロミジュリもひとつ頼みますね★)

 舞空ちゃんを見てると、ハリウッド女優なんだけど違うところにルーツを持つ女優さんを思い出します。そういう熱さがある。ペネロペ・クルスとか、アンジェリーナ・ジョリーとか。男を惑わすセクシーさもありつつ、女から反感を買わないヘルシーさがある。女海賊を引き連れて踊るシーンは星組トップ娘役が代々受け継いできたスピリッツを感じました。そう、それは誰よりも男前。目がね、キラキラしちゃってんですよ。私正直ダンスの技術の上手い下手どうでもいいねん。「踊るのが楽しい!!楽しすぎて今死んでもいい!!」っていうのがダダ漏れな人が好きなだけなんですよ。なのでそういう人が多数生息してるここ(宝塚)が好きなだけなんや…うん。だから技術のことは聞かないでください。たいがい的はずれなんでね…。細かいことは知らんけど。(関西のおばちゃん)

 勝ち気なフランス語を捨てセリフとするギルダが好きすぎるんですが、(※なんと言っているかは初演からわかりません。←調べる気もゼロ)こう、舞空ちゃんのギルダは強がってるフランス女、じゃなくてきっとマジで強いんだと思います。言うなれば、ティリアンよりも全然強いし、もしかしたらスペインより強いかもしれないこの女、って思ってる。きっと故郷では大家族に囲まれて、笑って暮らしていたんだと思う。優しい両親に可愛い妹たち…みたいな(絶★対★女★系★)。まこなこ体制になってから「愛を知っている者と、知らない者」についてよく考えるのだけど、きっと舞空ギルダは愛を知っているんだろうな。温かい料理、笑い声とかね。

 で、まこなこコンビを見てて「このふたりやっぱすごいな」と思うのはどこまでも対等な場所にいる男女、ってところなんです。いや、だって礼真琴ですよ?相手役が。入ってこの方「逸材」の名を欲しいままにしてきた超優等生に対して普通だったら引け目というか「いや私なんてほんとすみません」っていう感じになっちゃうと思うんですよ。私だったらなります。(笑)ただ舞空ちゃん、そういう卑屈さもめんどくささも全く感じません。めっちゃいい意味で。むしろ「え?礼さんの相手役?私しかいないじゃない?(あっけらかん)」というメンタル強者(いわないけどね)。それでこそ星組トップ娘役~~~!!!と私は礼真琴太鼓持ち芸人であるとともに舞空瞳太鼓持ちであることも自覚しております。技量、容姿、バランス。こんなにいい意味で「礼真琴と同じところに立てる娘役」いないですよね。そして尚且ちゃんとヒロイン。思わず「こっちゃんあんたほんとによかったなあ」と瀬央さんになって肩ポンしたいですよ…(あくまで瀬央さんはこっちゃん親友枠)

 ティリアンとレッドのやり取りで「あなたの正義はなんですか?」「正義と良心です!」「フッ…(バカじゃねえの?こいつ)」っていうあの「心底人をバカにする態度」をあんなに露骨にできる役者っていうのはもはや気持ちいいですよね。普段のこっちゃんにそういう要素一ミリもないのを知ってるからこそこの役者面白いってなる。

 ショーでのあかさんとのイチャイチャがたまらなく好きだったんですがそれを見てイラッとして「こっちだろ!」って抱き寄せる礼さんが素敵すぎました。こっちゃん、舞空ちゃんに対して子どものような執着心を見せるところがね、たまらんわ。(95期トップに共通してそこで萌える)それを余裕で「お・こ・さ・まwww」とでもいいたげなあかさんがね。あかさんがね…!!!はい、後記でしっかり語ります。星組名物「みんなの憧れお兄様」枠が埋まりました…(遠い目)←虜。

 

 …さて、ここからはさくさく行きます。本当にこの作品キャラが多すぎて「ねえー、ファンブック作ろうよ~」って阪急コミュニケーションズに掛け合いたいんですが。…私、書くよ?(半分冗談、半分本気)青池先生差し置いて、書くよ?(大御所少女漫画家を敵に回すのだけはやめとけ)

 

 ルミナス・レッド・ベネディクト/愛月ひかる

 私の中で愛ちゃん=色物役者、になりつつあった昨今(桃むしゃむしゃしたり聖職者なのにいけないことしたり舞空ちゃん妊娠させたり…ほんとどうした?って。←逆にすげえなこのラインナップ…)こういうピュア!真っ白!純粋!っていう青年は新鮮ですね。きっとレッドは普通の青年なんですよね。普通に良家の息子で、普通にエリートで普通に性格がいい。きっと父親がティリアンに殺されてなかったら普通に法律家になり普通に結婚して幸せな家庭を築く。

 この学年になってこういう「色がついてない」役って逆に難しいと思うのです。そして愛ちゃんだからね?普通の人よりいつも5倍濃度の濃い役をこなしてる彼女にとってレッドをやってる姿はそれだけで面白いものを見たな!って思いました。琴愛の対立ほどドラマを生むものはない。背景が赤と青のライトでティリアンと歌い上げるシーンは「二人の持ち味違いすぎて最高!」ってなる。やっぱこの二人は一生憎しみ合ってほしいよ~。あいつはオレの天敵一生やってて~。あとレッドはアメリカでジュリエットとぜひ素敵な家庭を築いてほしいよ~。きっとほっといたら手も握らないだろうからブラックそこは頼むな!?な!!??

 

ジェラード・ペルー/綺城ひか理

 星組では「みんなの憧れのお兄様枠」という枠が常にあると思うんですが(古いところで初演でジェラードをやった立樹遥さんとかちえさん時代の涼紫央さん、記憶に新しいところだと七海さんとか…みんなマジで素敵やったな…)おめでとうございます!あかさんが!見事その枠に就任いたしました!!!ありがとうございます!!(ひとり就任式)

 …いや、めっちゃよくないっすか。あかさん。個人的にあかさんはスーツよりコスチュームものだと思ってるんで、ガンガン軍服・制服着せてくれよ!って思ってるんですけど。この溢れんばかりの包容力よ。そしてにじ出る優しさ。まさにお兄様。柚美さんまで虜になってるし、舞空ちゃんのハートもがっちり掴んでる。こっちゃん、たぶん真の恋のライバルはあかさんやで!手強いよ~!!とニヤニヤしちゃいます。柚美さんから舞空ちゃんまで。上から下まで。範囲…広すぎてまさにお兄様…(※泣いてる)

 

エドウィン・グレイム/天華えま

 エドウィンぴーすけを見てて思うのは「ティリアンこっちゃんに対して何一つ負けてないのに、なんか全部負けてる」っていう雰囲気を醸し出すところがすごいなって。そこがいいところです。私は常にぴーすけの自分がしゃしゃり出ず、自分がやるべきことをやっている、っていう感じにすごく好感を持ってます。いつも演技が誠実で丁寧だな~って思うの。持ち味がドラマチックなので、ちょっとざっくり、になりがちともいえる(そこが好きなんだけど)星組の中で貴重な存在です。あと、ぴーすけのコスチュームに負けないキラキラ感すごい!正統派星の王子さまっぽいのは今の時代貴重。こっちゃんが意外や意外個性派に転じそうなので王道を突っ走って欲しい~。で、あかさんと常につながっててほしい…(あかぴードリーム今回なくてちょっとさみしい)

 

キャプテン・ブラック/天飛華音

 今も昔も推しキャラはキャプテン・ブラック!!なあくるさんにとってあまとくんが登場したとき「待ってましたあ~!!!!」と花吹雪が心のなかで舞ったくらいザワつきました♡要領が良くて、そつなくこなしてレッドを慕って友達思いのいいヤツ。まっすぐ進んで後は振り返らない。そんなブラックが今も昔も一番好きです。

 あまとくんはもう、歌ってもよし、踊ってもよし、芝居してもよし。私は特にあまとくんのダンスがもう~大好きで!パーン!!と弾けたあの笑顔でガンガン踊るじゃないですか。ショーの抜擢に「出てきたな~!!よっしゃーいけぇー!!」(若手のこの瞬間が一番好きでわくわくします。だから全ツ好きなんです!「頭角を現す」その瞬間に立ち会えたことがもう感動と興奮で頭おかしくなりそうになる←いつもじゃん…?)とニコニコしちゃったんですが、102期…ここまで来たか…!!(年取るとほんとに「若いっていうのは元気でいい」っていう感想が心の底から出てくることが最近わかった)

 

今回も豊作です★いい味出してたキャラクターたち(ほんとに星組めっちゃおるねん)

・紫りら ペネロープの侍女役。りらちゃんのうるさすぎないコメディエンヌっぷりが大好き。

・音波みのり 影の支配者シグリット様!!この惨劇、全部彼女が仕組んだこと。感がもうたまらないっすね、はるこさん!毎回「みんな大好きはるこちゃん」が健在する舞台が素敵です。

有沙瞳 女のあざといところ(そして女が嫌う女の部分)が存分に出るペネロープ。ちょっと計算高くて、プライド高い。でも、悪い男に抗えない。女からみたら「嫌な女」「馬鹿な女」。こういう役をして嫌われないみほちゃんに「ポティンシャルぅ…」とつぶやいていつも尊敬します。

・桜庭舞 ぶりっ子がイライラしないのってこの世の奇跡だと思うの。

・都優奈 酒場の歌手。見るたび「すっごい美人」ってつぶやく。

・咲城けい ニコラス。いや本当にね、顔が綺麗!!今も昔も美味しい役。初演の絢華れいさんがめちゃくちゃ綺麗な人だったんでニコラスはやっぱイケメンじゃなきゃね~!!ってキャーキャーしてました。「ほんと人としてどうなん」って真顔で何度も問いかけたいティリアンにただ忠実についていく。ティリアンがただ唯一信じた人間。…はぁ~。星組★ドラマティック…!!!(各キャラクターに対して2ページくらい書けちゃうのが星組の好きなところ。書き込みすぎてページ真っ黒) 

・水乃ゆり 首が長い系美少女に今も昔も弱い私。

・遥斗勇帆 もう本当にうまいよぉ~!初演が美城れんさんで、もうホント小賢しくて小狡い商人めっちゃくちゃうまくて大好きだったんですけどこの「小物感」って逆にすごい難しいと思うの。大河ドラマでも「あ~ほんとにこいつちょくちょくムカつくな」っていうキャラクターを演じる役者(なんだかんだそういうやつに限って1年ちゃんと出る)に惹かれがちなんですが、もう遥斗くんの腰巾着感たまんないですよね。こういう下級生が常にちゃんといるから星組ってずっと安泰なんだと思う。

 

 …以上です!若いときの好きはずっと好き。それを実感する舞台でした。宝塚の作品はどんどん増える。見てれば自然に目が肥えるし、好みも生まれて少し賢くなった気分で、ちょっと知った気分でああだこうだいいたくなる。それが楽しいからそれでいいんだと思ってる。ただ、前も書いたけれど昔はよかった、前のほうがよかったってネガティブには見たくない。だって今やっている人たちにとても失礼だと思うから。

 私は自分で見たものを自分がその時自分がどう感じたか、ちゃんと書き残したくてブログを書いているのだけどちょっと前は本当に他人軸でした。自分がどうしたいじゃなくて、これを書いたら怒られるかな。これを書いたらおかしいって思われる?この古参ファンがうるせーよって思われる?(←これが最近自分でもマジで気をつけたいと思ってるところです。…大丈夫ですか?私)

  齋藤くんは今も昔も「コレも好きでアレも好きで」って自分の好きを全部作品に出しちゃう人だと思ってます。「エル・アルコン」を初めてみたとき、こんなに好き勝手しちゃっていいの?って思った。齋藤くんのデビュー作「BLUE MOON BLUE」を見たときもそう。(ビデオでだけど)その頃、ショー作家といえば岡田さんと草野さんの両ベテランの時代。そういう中で、J-POP取り入れたり軽い感じのヒップホップ取り入れたり、アニソン入れたり映像入れたりしたのは藤井さんと齋藤くん。そして、大劇場芝居デビュー作がこの「エル・アルコン」。社会人3年目で「あれもしなきゃこれもやらなきゃ」でいっぱいいっぱいになってた私に「もっと自由に呼吸してみなよ。こんなに楽しい世界があるじゃないか!」って教えてくれたのは齋藤作品だった。

 「オレ、コレ好きだからいいと思うんだよね~」をオールドファンや大御所演出家の白い目はスルーして発信した彼らがまぶしくて、うらやましかった。うるさく言う人はたくさんいた。でもとにかく藤井さんと齋藤くんはやめなかった。高声低声で「下品です」ってこき下ろされてもめげなかった。(今もかw)それがすごいと思ったの。たぶんそれを私は一生忘れない。彼らがいいおじさんで、まあまあベテランになった今でも彼らの作品は見たいと思う。うん、きっとそれが私の甘いところで、ちょろいところなんでしょう。「はいはいそうね、これが好きなんだもんね~」って笑って、ここまできたらしょうがねえな付き合ってやるよ!っていう感じです(笑)←急に何様

 あ、もちろんだけど、今乗りに乗ってる上田さんや生田くん、小柳さんがいる前提ですよ?今最高に面白い彼らの作品をめっちゃくちゃ楽しむのが宝塚の醍醐味なんで。ただ、たまーに、時々取り出して「こういうの好きだったわ~」っていって愛でてまたしまう作品、っていうのがあってもいいと思ってる。…私はね。あなたはどうですか?

 自分の好きだけを見てればいい。目の前のことを思う存分、楽しめばいい。だってこれは宝塚だから。今回、「そうだった、自分はこれが好きだった!!」と気付けることが最高に幸せでした。何度いっても足りないくらい、ありがとうございます。

 

 そしてここまで読んでくださったあなた。ありがとうございました~!!!次は宙組「アナスタシア」でお会いしましょ~う!(今年は観劇で有給消化ができなくて余りまくってるので配信で使ってる。贅沢。)

 

 こっちゃんがカーテンコールで「初演を見たときは予科生で…」といった瞬間背筋が凍ったのもきっと良き思い出となるでしょう…時の流れってマジでマジで怖いのな。)

「すこぶる顔がいい王子様」彩凪翔が本物の役者になったから宝塚はやめられない。凪様が退団するその日まで。

「ええか、ものすごくスタイルがええのが彩風で、ものすごく顔がええのが彩凪やで。この二人がこれからの雪組の2本柱や!!

 

 18歳から働き始めた頃からシフト制で基本平日のぼっち参戦の私の楽しみが幕間での関西のおばちゃんの会話の盗み聞きだった(inカフェテリアフルール)。今のようにSNSでつぶやく人もいない。平日の昼間公演にムラで会話している人の会話が一番的確で、真実で、あとからの発表で「あの時のあの話本当だったのかー!!」と驚愕することも度々だった。ので、私は今でもずっとカフェテリアでたこ焼きを食べながら聞き耳をたてている。(聞きたくない話はスルーが鉄則な!)

 

 と、いうことで私達の王子様、凪様こと彩凪翔さんが退団することを発表した。やっぱり、という気持ちと、咲ちゃんお披露目にはいてくれないんですね?という気持ち。知ってたからそれはいうなや…いうと本当になっちゃいそうだからあえて言わなかっただけやん…という気持ちと、これでソワソワ、やきもきしなくていいんだ、という気持ち。両方とも本音で、複雑で、とっても寂しい。すっごく寂しい。凪様は雪組に行けば必ずいたから。探さなくても、雪組に行けばいてくれた、雪組の王子様だった。

 

 今日はとことん語ります。雪組担の凪様愛は海より深く、空より高い。正直雪組ファンはそれぞれ「私が一番凪様のことが好きだ!!」と思っていると思う(笑)。それくらい組ファンに愛された男役・彩凪翔。断言しよう、全く文字数足りなくなります。今日の夜は長くなるぞ!語りましょう凪様愛。愛しましょう凪様を!!ええ、私の愛の重さと深さ、ちょっと怖いと思うくらいが適切な温度。さあさあ、BGMに雪組ショーでもかけてとことんまいるぞ凪ショーワールドへ!

 

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懐かしいね~懐かしい~。くすんだ金髪、ゆるいカール、これぞ王道彩凪翔だね~。

…「fff」のポスターやばくない?「やるならやってみろ、運命よ。」久美子~!!!

 とにかく顔が良かった下級生時代

 そうなのです。彩凪翔さんを語る上での必須項目といえば、「顔がいい」。私が「彩凪翔」というタカラジェンヌをはっきり認識したのは「ロジェ」のクラウス。私、水夏希さんの雪組時代って本当に真面目で神経質で、硬質だったと思ってて。作風もハードボイルド系のかっこいい感じで、通称「マサツカ組」(と勝手に呼んでた)。なんだかもう「好きな人は大好きだけどあんまり宝塚っぽくない」っていう時代の雪組だったと思うんですけど。ヨーロッパのミニシアター系が好きな人は間違いなく好きな世界だろうけど(私のことやな)もう本当に、宝塚じゃなかったと思う(笑)うん、間違いなく浮いてましたね~。マイナー組、少数派。そんな声も聞こえたような聞こえなかったような。その頃に雪組が好きなんですって話をすると「へえ~’(変わってるわね~)」っていう反応で面白かった。そうです、だから雪組担の人たち変わっててめっちゃ面白いです!!!(断言)

 で、よくも悪くも水夏希さんは鬼軍曹のようなトップだったと思うんだ。いや、知らんけど。でも私は水夏希さんが大好きだった。真顔で「現状維持は退化の始まり」とかいうトップ、今の時代絶対受けないと思うけど。(厳しいな~、厳しいよ~)(水さんそれは厳しいよ~!!)でも、すっごく尊敬してた。厳しいことも、つらいこともハッキリ言う。けど、それは本人がめちゃくちゃ努力して、「それ企業としてどうなんよ?」とはたから見れば思う人事に翻弄されながらもちゃんとトップになった人だから。そして当時「私は絶対トップスターになるんだ!!」っていう姿勢を崩さず、安蘭けいさん共々最後まで諦めなかった人だから。めちゃくちゃかっこよかった、水夏希そういう水さんの言葉には絶対嘘がない。雪組のきちっと揃ったダンスや、真面目な芝居は元来のものもあると思うけどあの時期に水さんがさらにそこを強化したと思ってる。

 で、その鬼軍曹(←めちゃくちゃかっこいい苦労人トップスター)のスパルタ指導を直接受けまくったサキナ様と凪様。彩彩の始まりの訳ですね?鬼軍曹(←雪組全員に尊敬されてる教祖様)にめちゃくちゃどやされて凹みに凹んでる咲ちゃんに「そんなこともあるわな~」ってコンビニで買ったアイスとか投げる凪様でいてほしい。私、咲ちゃんがトップスターになれたのってマジで5割は凪様のおかげだと思ってる(大真面目)。ええ、ドリームですけど本気だよ!?凪様がずっとそばにいて、すごく真面目でへこみやすい咲ちゃんを「どんまーい!」って励まし続けてくれたのではないかしら。そして彩彩の「咲」「凪様」萌えが始まるわけですよ~。ありがとう~!!!(突然の感謝)マイペース咲ちゃんが凪様だけには甘えるのがツボすぎます。下級生時代の賜物~!!

 で、話を舞台に戻して。その時もう「ロジェ」のクラウス様のヴィジュアル神説がすごかったんですよ。そう、未だに伝説(のちに神話になる)早霧せいなさんのクラウス様でございます。もう~あのときのちぎさんは(も)やばかったです。なんなんだあの殺し屋ー!!そのライフル銃で私を撃って!!とはあのことだった。いや、客席の大半は殺されてたと思う、クラウス様に(大真面目)。で、本公演でやばいやばいとなってたクラウス様、新公でもやばかったんです。(嘘みたいな本当の話)あの顔やばくない!?そう、「顔がものすごくいい」雪組・彩凪翔爆誕の瞬間でございました。

 それからちぎさんの役を度々新公でするようになって、私の中で「翔ちゃんて実は顔だけじゃないんじゃ」という説が濃厚になってってですね。「ロミジュリ」マーキューシオはイケメンで骨太だった。みんなの弟的存在のマーがなんだか頼もしくって、力強くて。「仁-JUN-」坂本龍馬はちぎさんのはまり役だったからどうなんだろう…と思ってたけど杞憂に終わった。私、凪様の下級生時代で龍馬が一番好きなの。ガサツで雑だけど、すっごく暖かくて。今思えば凪様の演技の基礎ってここからもう始まってたのかもしれない。繊細な顔立ちにいい意味で似合わない、器が大きくてスケールが大きい役が似合う男役にもうここからなってた。「春雷」「オネーギン」雪組のクラシックロマンのマスト男役といえば凪様とまで思ってた(のちにれいこちゃんが出てくるのでクラシック愛憎劇ファンとしては安泰の道が約束されてる!)白いフリルのブラウス、ゆるい縦ロール、くすんだ金髪。どことなく優雅な物腰。しゃべれば明るい関西人なのに黙ってれば貴族のヨーロッパ人の凪様にいつしか「翔ちゃん」から「凪様」に呼び名が変わってた。

 

 演技が面白くて目が離せない中堅時代

 そして、時代はちぎさん全盛期に。スターではあるけれど、雪組サイドの構想は将来の真ん中はきっと凪様ではなく咲ちゃんなんだろうなあ~とぼんやり思い始めた時期ではある。だけどここから凪様の舞台がめっちゃくちゃ面白くなるのである!!ああ、やめられない。やめられないではないか!凪様ー!!!(机に突伏する)

 「伯爵令嬢」リシャール。もう「か!わ!い!い!」と合言葉のように言ってた時期です。可愛かった~本当に可愛かった。伯爵令嬢自体もう砂糖菓子のような世界で大好きだったのだけど、凪様のリシャールが殊の外可愛かった(大真面目)。ちぎさんの新公をことごとく外さなかった凪様が本公演でも外さない説を強めた瞬間でございました。外さないどころか大当たりです。はっきりいって、リシャールのヴィジュアルを再現できたのは凪様の顔面力のおかげだし、結構難しい役どころであると思うの。盲目だし。でも、コリンヌの想い人であるリシャールが魅力的であったから、ちぎみゆが最高のスタートを切れた。この後語り継がれるであろう「ちぎみゆ」のナイスアシストをしたのは凪様であるとここにはっきり残しておく!!

 るろうに剣心はね~…ちょっともう、「何をしても顔がイケメンの彩凪翔」の殻を破ったすごい作品ですよね。観柳が凪様と知ったときは「おいおい嘘だろ修一郎!?」と思ったけど公演も終盤の頃には「さすがでございます、小池修一郎大先生…」(掌返し)という結果に。観柳が後世語り継ぎたいくらいもうアホ可愛かったから(※褒めてます)、宝塚版るろ剣が名作になったんだと思うよ?って今だから言っちゃう。後発的なドヤ顔です(得意)。

 ローマの休日では同じ「雪組の二大クラシックロマン顔(顔でドラマが生まれちゃう系)」月城かなとさんとWキャストのアーヴィングマリオ。はっきり言って、どっちもすごくよかったんですよね…すごくよかったんですよ…。(噛み締めて回想し始める)でもどっちかっていうと、マリオ(おかまの美容師。王女のみゆちゃんに一目惚れ)のれいこちゃん、アーヴィングの凪様バージョンが好きで。「俺も馬鹿だよ。お前なんかのために金持ちになるチャンスを無駄にするんだからな」っていうアーヴィングがイケメンすぎて一瞬で恋に落ちました。あと何度もちぎさんジョーに蹴られる凪様が可愛くてしょうがなかった…ちぎさんと絡む凪様が大好きだったな~。

 そしてそしてルパン三世」。もう「雪組が誇る男役、これが彩凪翔だ!!!!」が世に出た記念すべき作品です。雪組ファンが「翔ちゃん」と愛でてきた、あるいは咲ちゃんが「凪様」と独り占めしてた存在が。雪組には彩凪翔がいる」ということを世に知らしめた作品。もうただただ誇らしかったんです。この世にこんなに五エ門をかっこよく、おちゃめに、キュートに演じられる男役いるんですか?ええ、あれがうちの彩凪です~!!っていうドヤ顔してる雪組ファンの図。(私とも言う)ちぎさんの毎回やらかすアドリブに全員満点で従うルパンメンバー可愛すぎた…。あとここで「これはうちの企業秘密な★」という隠し玉の彩彩が世間に見つかった作品でもあるので、家宝にしたいと思ってます。あのマンガのスタイルのままの次元とあのマンガの袴のままの五エ門が並んだ瞬間「私ここで死んでもいい」って思った。10年前、カフェテリアで「彩凪と彩風、あの二人が2本柱になる」と噂してたおばさま!本当にそうなった~!!!歓喜で涙がとまらないあくるさん)

 ここらへんで(マジで今更ですが)雪組ショーに対しての彩凪需要にお気づきでしょうか。ここまで読んでくださった方は「んなもん最初から知っとるわ!!」でしょうとも。私が言うまでもないのですが、凪様の黒燕尾。もう凪様の黒燕尾を一度最初から最初まで見てほしいのです。見て…ほしいのです…!!私が雪組ショーを見るときのテンションはもう「どうした一旦落ち着け、な!?」と心配されるレベルでハイテンションなのですが、そのテンションが1時間持続するのって「最後にご褒美がある」「最後に凪様の黒燕尾が」「最後にあれが、極上デザートが、凪様の黒燕尾が見れる!!!」っていうその楽しみが心の奥底に潜んでいるからではないかなと思うの。最近気づいたけど。じわじわと「好き」「好き」「すーーきーーだーーーー」がこみ上げてくる数々の雪組ショーのフィニッシュが!!彩凪翔の黒燕尾(=極上デザート)なわけなのですよ!!凪様の黒燕尾を見て、私の雪組公演が終わるのです。「ああ、今日もサイコーであったな!うむ、世は満足じゃ!!」と新幹線に飛び乗るわけです。

 雪組の黒燕尾はそのシンクロ率にいつも驚かされるわけですが凪様って本当にカウントが乱れたことがないんじゃないかな?っていうくらい周りと1ミリのズレもないのね。それは咲ちゃんもだけども。まあ、組配属から雪組一筋で「黒燕尾の群舞は揃えることしか知らない」みたいな状態だったというのもあるけどもうこれは本人の持って生まれた技術と努力の賜物じゃないかなと思うの。そして品がある。ずっと踊りが丁寧で、黒燕尾で言えばしっぽが翻る瞬間まで計算してない?ってマジで思う。咲ちゃんもダンサーだけれど、咲ちゃんはジャズとかタップとか、軽快な軽い感じのダンスが似合う印象で現代的。K-POPのポッピンダンスとかも上手そう!って感じだけど、凪様は宝塚らしいクラシックなダンスが本当にキレイ。羽山先生の振り付けとか得意なイメージだし、手先までスッと伸びてて踊り方に惚れ惚れするんだわ。これは本当にヨーロッパの舞踏会でも通用するんじゃないのかな?って本気で思うけど、まあまあヨーロッパの舞踏会って映画と宝塚でしか知らんかったっていうな。(私の世界の狭さよ)

 

 雪組の極上デザート、宝塚の極上デザートへ 上級生時代

 こっからはね、私若干離れてた時期なのであんまりうまいこと言えないんだけど。後追いの映像での印象ですので、「ちょっと違うちがーう!!」って言う感じでもごめん、そこは許して♡(可愛く謝ってもだめ)

 ひかりふる路」マノン・ロラン夫人。そうそうそうそうこれこれこれこれ!!だいぶ極めた男役が女役をするときのこのダダ漏れのいい女」感の!!これーー!!!っていう。わかってしゃる、お主さすがやで!生田先生次の公演も期待してますのでマジで!!っていう誰あんた感すごいんですけど、ロラン夫人はよかったですねえ。しっとりしてて、「私は全部わかってますけども」っていうあの感じ。ハッチさんも手玉にとってるあの感じ。そんじょそこらの娘役には務まりません。あやか様感たまんないです。ここから極上デザート時代の幕開けでございます…!

 「ファントム」フィリップ。凪様の王道「若くてイケメン」王子様の代表格のフィリップ。実はお話的に何もしてないんだけど(小声)もうそこにいてくれるだけでいい。って思わせる空気。雪組のファントムはなんといっても執着型の望海ファントムがクセが強いので、凪様くらい透明感のあるスッとその場に佇んでいる…っていう王子様フィリップが理想なのです。っていうか凪様フィリップが普通だからな!?あの世界、全員クセが強いんだよ!!っていう、ツッコミな。そりゃきいちゃんも頭の切り替えよくなるわ。っていう右も左もとんこつラーメンみたいな世界。凪様のもやし的な箸休めで私はバランスを取りました。(ってラーメンで例えるのわかりづらくない!?)

 壬生義士伝」の土方。ちぎさん時代に鍛えられた凪様の隠し技が本公演でもお目見えしたやつ…!!そうそうそうこれこれこれー!!っていう雪組担が全員ハイテンションになったやつ。凪様のメインは「若くてイケメン王子様」って思われがちだけど(顔がね、ああだからさ★(⌒▽⌒))きっと本質的にはこっち。ぎゅっと舞台を締める「大黒柱」みたいなスターなんだと思う。そこにいるだけで安心。強くておちゃめで、人生を楽しんでいる大人の男性。でもやるときはやる。余談ではございますが、新選組で掛け算まつりでございましたこの公演。個人的には「×総司ひとこ」とのカップリング推しではございますが、それ以上に「×みたらしだんご」がね…!!凪様と甘いデザートの掛け合わせにとろけましてございます。ブルレイで写ってるかは知らんけども(確かめろよ)写ってなかったらぜひ妄想でお楽しみください、凪様とみたらし団子でございます…!この世の春とはこのことよ!(ハイハイ)うん、要は団子を持つ凪様が可愛すぎたんや。

 「ONCE」ジミー。もう隠すつもりもございませんけども、私が望海政権で唯一生で見た凪様でした。あれが最初で最後だったんだなあ。しみじみ、人生なにが起きるかわかんないから今見れるもん見とかないとな~って思います。で、ジミーさんです。私、もうなんか感慨深くて。大劇場一本物で、こういう役どころを本当にうまく、丁寧に、誰にも文句言われない仕上がりにしてくる凪様が。誇らしかったのです。昔むかし、雪組担だけが「うちの彩凪」と愛でていた存在がこういう小池芝居の大きな作品(別名・予算使い放題★←ひとこと余計)でね、「あーもうあいつ!あいつ悪いよね!!」っていう役をした。終演後誰かに話したくなる役をする凪様。どこにでも溶け込める無色透明的なものが得意だったけど、「殺しても死なない男」ができる役者になった。「凪様はまだか」と散々じらされた結果がコレで、私が小池さんに足を向けて寝られない理由がまたひとつ増えちゃったな、テヘ★っていうところです。小池さんに思うところはいろいろあるけど面白いものをちゃんと作ってくれるのでド派手なエンタメ舞台好き(私)は小池さんに丸腰です。

 

 ここまで駆け足に凪様への感情激情ダダ漏れで参りました。「凪様のことになると顔を赤くして黙ってしまう」という思春期の女の子みたいなめんどくささを起こすあくるさんが勇気を振り絞って書いたのが、これ。…伝わってるかどうか不安ではあるんですけども、「ああ、あくるさん凪様に対して結構ガチ★」と生暖かく微笑んでくれると助かります。

 いつも思うけど、宝塚っていうのは(特に男役)「終りがあるから美しい」と思ってます。極めるのも美しい。ずっとそこにいても「きっと居心地いいんだな」って嬉しいし、それはそれで楽しむけれど。けど、基本的にはいつか去る。誰かが去るから、新しい人が出てくる。でも、ちゃんとそこで仕事をした人は何かを残してくれると思うんだ。雪組には、今でもちぎさんが必ず舞台にいるし(本当に今見ててもひょこって出てきそうに思うんだよね!)その前の壮さんのスタイリッシュさはやっぱり残ってて。キムちゃんの明るさや無邪気さも雪組にはあるし、今度は水さんの遺産といえる咲ちゃんがトップになってまた新しい時代がくる。今の望海さんを見てれば時々蘭寿さんとも会えたりする。

 きっと私はまた彩凪翔に会える気がするの。雪組の舞台を見続ければ。姿形はそこにいなくても魂は残るのが宝塚だと思うから。10年後くらいに、舞台を見てて「左の一番奥で踊ってるあの子、凪様の若い頃に似てるのよねー!!」ってキャーキャー言える日を今から楽しみにしているのです。

 ということで、次の「fff」ゲーテですってよ!!繊細かつ儚げな詩人。最後に来た王道・彩凪翔。詩集を片手に苦悩する王子様凪様、「春雷」再び。

 こういうところがんもう、宝塚、好きやで♡

 4月11日のその日まで私はまだまだ加速していく所存でございます。どうぞよしなに!何卒よろしゅう!

そう、もう、ずっと今が最高。星組全ツ「アルジェの男」感想

少年ジャンプが盾、剣は繊細ガラスハートボーイ・礼真琴。

 

 もう、やめました。「行きたいのに行けない」「行けるのに行けない」ってよっぱらいかのごとく管を巻くのは。ぶっちゃけその負のループ思考の自分に飽きた。考えてもコロナ撲滅しないし、私が行く決心つくのかといったら全然つかないし、社長からオッケー出るのかっていったら出ないし!だったらもう「配信ありがたみ~~~!!!!ムラ千秋楽リアタイ視聴ラッキ~~~~!!!阪急マジありがとう!!恩に着る!!!!」ってありがたいありがたいーーーって配信見たほうが世のため人のため自分のためだわー!って2回負のループ書いて思い至りました。(おっせーよ!)みなさんお待たせしました、「美味しいとこだけさくっと持ってく」あくるさんの大復活でございます。(…もうこの人勝手に言ってろ?って8割の方が思ったであろう。私もそう思うのである…)(勝手に落ちて勝手に復活するっていう)(KING OF 自分勝手★)

 ということで復活を遂げた私がまず第一にお話したいのは

①「暴君・望海風斗がさらにクレイジーにカムバック★withパワーアップでうれしみ

②「望海さんの新相棒・真風涼帆(のぞまか(属・やりたい放題コンビ)」

③「常識人を演じ続ける柚香光の化けの皮剥がしてやれのぞまか!!」

の三本立てでございます。うん、これ歌劇9月号トップ対談の感想。これ書いている間に歌劇の10月号が発売されてしまって「あくるさん、いろいろ遅すぎません!?」って思われるだろうけどマイペースに活動できるのがこの趣味のいいところです…ってでも月刊誌はそういうもんじゃなかろうて!?(えーだってせっかく書いたんだもん…←こういうやつ)

 私の大好きだった暴君・望海風斗がしばしの間(たぶん雪組組み替え~トップ就任直後くらい?)お休みしてたと思うんですよ。(※個人の感想です)望海さんて、花組の時「のだめカンタービレ」のSオケ時代の千秋先輩のような人だったと私は思ってたんですよ。(※何度も言いますが、個人の感想です。)「お前ら俺のためにちゃんとやれ!!!」みたいなことを平気で言っちゃうみたいな人。(まあ、女性なんで千秋先輩ほどはっきりとは言わんかったと思うけど(笑)感受性の強い下級生はその雰囲気ビンビン感じちゃって結構プレッシャーではなかったのではないかな~とは思ってた…)で、コンマスの峰役のあきらくんが「もうほんと望海さん仕方ないな~…、おいみんな頑張って終わらせよーぜ」っていい感じにまとめて「は~い…」みたいな。そういうイメージの花組時代だったんですけど。(※あくまでイメージです)。遠くから見つめる分には楽しかったけど一緒に働きたいかと言われるとう~ん…みたいな人でした。私はね。まあ結構面白がってたけど。あと、本当に望海さんが千秋先輩みたいな人だったら花組下級生退団理由「人間関係」で辞めてる。

 雪組組み替え時に本人も考えるところがあったのか「ちょっと望海風斗、大人になります。」みたいな時期があったと思うんですけど、その時暴君(千秋先輩)望海さんにちょっと慣れちゃってて(笑)びっくりしちゃって。やたらキャラ強めな感じが好きだったのかな…今となっては謎だけど。「え~、やりたい放題でどうしようもない暴君どこいったん~」って。まああとから考えてみればそういう大人の時間があって当たり前なんですけど(雪組であのまま空気も考えず暴君やってたらたぶんトップスターになってないと思う)こう…だんだんちぎさんと舞台やってくにあたって、たぶんちぎさんがね、少しずつ少しずつ望海さんを変えていったんだと思う。(本当に毎号毎号思うんですけど、退団してだいぶ経つのに今でも誰かがグラフや歌劇で必ずちぎさんの話するのほんっとうにすごいですよね…)「だいもんさぁwww」って言いながらペリッ…「ほんっと真面目すぎて面白いwww」ペリッ…みたいな。そうしてトップ就任して今の退団公演前どんどんクレイジーな暴君(のだめに洗脳されたあとの全世界から絶賛される千秋先輩)に生まれ変わったんですね!!おかえりクレイジーな我が暴君望海風斗!!そしてほんとにありがとうちぎさん。待ってた待ってた~~~!!やりたい放題暴君★望海風斗(属:めちゃくちゃキュートでだいぶアホ)

 「もう考えるのが面倒くさい。」とか、「たぶん看板壊れるんだよ。」とか「絶対看板壊れるよ!」とかもういいたい放題よ。正直「そんな文化祭で看板壊れるドラマねえよ!」って思うけど望海さんがそういうんだもんな!!っていうあの謎空気ね。なんだろうな~~~「この人絶対言ってることおかしいで。」って第三者は思ってるんだけど、あの場にいる人達全員望海ワールドに引き込まれてる。ちなみにあの場にいる人だけ。(それを読んでアホだ~~~!!(大好きですけど!?)って思う読者)←私はごめん、毎回思ってる。

 そこでね、安定の真風涼帆さんです。もうゆりかちゃんの言葉センス抜群のひとことであのひっちゃかめっちゃか感がすごいぐっと締まるの、天才かな?って思う。ゆりかちゃん、92期でまあまあ望海さんより下級生だけどなんだろう…「ちょっと望海さんおかしくないですかwww(くすくす)」っていうアレ。若干ね、ほか三人は飲み込まれてるんですよ。ちょっと洗脳されてるのね。こっちゃんなんて「我が神望海風斗様!!」みたいな崇拝者だからほんと危険なんですよ。でもゆりかちゃんだけ、ほんっと冷静に超上から「ドラマの見すぎですよ★www(くすくす)」っていうアレ。ゆりか神か?神なのか…?

 私はマジでのぞまか(※オフ)を推したい。舞台は正直共演シーンみたことないからわからん。でも完全なるのぞまか推し。望海さんがテレビで宝塚見ててギャーギャー騒ぐのを横で「まあ…望海さん。レジェンドって言っても、普通のちえさんですからねwww(くすくす)」ってあのゆりかトーンで私はいってほしい。そして普通のちえさんてなんなんだ。神奈川は大都会ですよ!!!こんの暴君がぁ!!!(「1時間に2本しか止まらないのが、田舎というものです。」と言い切るゆりかに「ムラから日帰りで、尚且つ新幹線で悠々と帰れる人が羨ましい。」といっていた愛媛県人の友人が重なりました。そうだよね…本当にワタシは恵まれてるよ。ほんとその件は申し訳なかったよ…。)(田舎の概念めちゃくちゃ厳しい)

 あとあと、そんな長男次男のぞまかにぜひやっていただきたい大仕事は柚香光の「私はまあ、常識人ですから。(ギリシャ彫刻の横顔)」っていう化けの皮を剥がしてやって!!こっちゃんがだいぶ「本はよみませーん!映画はコナンだけでーす!」っていうジャンプみが出てきててすっごいすっごい好きなんですけど、れいちゃんの「私は、本も嗜みますし映画はフランス映画を字幕なしで見てます。」的なのを横目で見ながら「そんなんじゃないだろ…?れいちゃんお前もうちょいクレイジーだろ…?」っていう目で見てしまう私。…それとも本当に常識人なったのか…?私が見ない間に…。(オオーウ)(…まあ、それはそれでいいや。)←いいならいうな

 珠城さんですか?もう安定のフィジカルいじりと肩幅いじりの長男次男(のぞまか)ゴールドラインに耐えつつ礼真琴に「こっちゃんはこっち側でしょ」っていう必死のモーションかけるも「私ちがいまーす!(少年ジャンプ礼真琴)」ってあっさり言われる珠城さんが「…かわいいな!!!」ってなるのでそのままで。なんだろうな~この珠城くんの雑に扱ってもいい後輩感。めっちゃいいよね。(本気で)一応真ん中なのにな…。95期ラインにとっては怖い本科のお姉さんだったはずなのにな…くっそ萌えるぜ…。あと、この5人ショットの「ソーシャルディスターンスー!!!」ってゆりかちゃんに呼びかけてほしい5ボックスショットすっごい好き。おしゃれすぎるわ。FINE BOYS(男性ファッションおしゃれ雑誌)かよ!

 はい、以上です。私トップ対談が三度の飯より好きなので今後ともぜひよろしくおねがいします!!!(三指)…本当に、月刊誌の感想時期外すと恥ずかしい以外何者でもない…(でもあげちゃう。書いたから。←すぐもったいない精神出しちゃう貧乏性)

 

星組全ツ「アルジェの男」

 …実は、10月3日のね?望海コン…見れなかったんですよ…。いや、有休はちゃんと取ってたの。たださぁ…午前中にどうしてもお店に人がいなくて出勤してたんですよね…そしたら思いの外忙しくなっちゃってね…家についたときは14時35分でございました。「販売終了」の4文字。(あらかじめ買っておく、という考えには至りませんでした)…本当に本当に私って「雪組トップ・望海風斗」に縁がないんだな~~~!!!マジでか~~~~!!!もう絶対配信の日は仕事入れないわ~~~!!!ちょっと泣きそうになったけど大人だから我慢した。

 …ということで。星組の「アルジェの男」を見たんです。そう!望海さんが見れなかった無念はその愛弟子(崇拝者とも言う)礼真琴さんに慰めてもらおうと!我ながらいいチョイスじゃないか。あとロミジュリ役替り配役出て、めちゃくちゃ星組テンション上がってたんでしょうね。なんですかあの役替り。星組P神なのか…?もうちょっと興奮しすぎて夜なかなか眠れなかったもんね~!!(←クリスマス前のこども)

 さて、今回もしゃべくりますよ★「え?今更?」って9割の人思うだろうけどここのブログ「今話したいことは今話す」スタイルでいきますのでどうぞよしなに。今この記事の需要はたぶん「あり寄りのなし」だとは自分でも思ってるからほっといて。

 

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最近星組さんが外れがないので「ゴッド星組」って呼んでる。

 

今しかできない「アルジェの男」

 最近、全ツで「追憶のバルセロナ」(宙組)やったり(この再演もほんっとうに素晴らしかったよね。特にロベルトずんさまがね…もうありゃダメにするよ、人を…)とか今度星組で「エル・アルコン」とか(礼真琴さんの「女は黙って抱かれていればいい…(暗転)」とかいやもうなんかすっごい世の中になったなとしか。長生きはするものです…)。こう…10代、もしくは20代のワタシをことごとくノックアウトした作品たちがね、続々と再演されるのをもう本当に、本当にわくわくわくわくガッツポーズしているわけですよ。何回いってもいい足りませんが本当にありがとうございます!!

 ちなみにわたし、再演を見るにあたってマイルールがありまして。

 再演ものは、「今やってるこのキャストが絶対最高」と思って見る、ということです。

 目の前にあるその組版、そのキャストに全集中して見てます。これで「エリザ」も「ロミジュリ」も、おかげさまで何回見ても楽しい!!これほんと。再演って聞くたびに「え~?そろそろ再演やだわ~」って思う方は騙されたと思って一回やってみてほしい。「それでも前回の公演思い出す~!」って人はたぶんその前回の公演が神公演すぎるので諦めてください(⌒▽⌒)★(そういうこともある)

 とにかく舞台をネガティブに見たくないの思いが強すぎる。「前の方がよかった」って思いながら見たくない。そりゃ、好きなものは好きだし比べてしまう時はあるけど過去と比較しても楽しくないんですよ…。だから今の公演が最高だし、代表作だし、その人の最大の魅力が引き出されてる。まあでも、自分のその「最高公演」が時間的に前すぎて、たまに更新されてなくて友人に突っ込まれることはあるけど(笑)すみません。アップデート大事ね!!

 ということで毎回「え、あなたこの公演初めてなんですね?」っていう新鮮な自分に驚いてます。いや、たぶん単純だから毎回本気で「え~!!これこういう役なの!?知らんかったやー!!(浜松弁)」って素で思ってるんだと思う(笑)学習能力ないだけかもしれん。…まあ素の私を知っている方は「いやいや、あんた大概結構言ってるで」って思うかもしれないけど(笑)そしたら…いやほんと、ごめん。今度会った時全力で謝ります。

 で、この「アルジェ」なんだけど、私上演時の月組版を見ててすっごく好きな作品のひとつだったんです。昔ながらの宝塚で、花王愛の劇場かな?(親の目を盗んで見ておりました)っていうドロドロ多角関係なんだけど、サビーヌはじめエリザベート、アナ・ベルと三人の女性がみんな魅力的でね。三人三様で、全員すごく素敵だった。で、自分の身一つで確実にキャリアを積んでのし上がってくジュリアンもすごくドラマチックでかっこよくて。まあ超危険な男だし自分は絶対好きにならないけど(笑)。月組版を見たのが20代前半で、ジュリアンの複雑な精神面も恐ろしさも全然わかんなかったし、人を好きになりすぎると人って死ぬんだ…(アホみたいな感想)ってそういう感じでしか見れなかったと思うんですけど(まあぶっちゃけ今もよくこのあたりはわかってない)とにかく宝塚らしいクラシカルな愛憎劇、というのがこの頃から好きだったんだと思う。ええ、今も韓ドラが好きだったり少女マンガが好きなので筋金入りの愛憎劇ファンであります(⌒▽⌒)★(ほがらかにいうな)

 礼真琴さんは少年のような純粋さを盾に、剣は感情的でわりと情緒不安定な繊細ガラスハートボーイという位置づけなんですけど今回そのキャラがもう!!実に生き生きと!!大変素敵危険「絶対この男は好きになりたくない(殺されるから)」っていう素晴らしいジュリアンでした★すごいよ~~すごいよこっさん。私はこっさんの舞台を見て毎回「すごいよ~~さすが首席だよ天才だよ~~!!!この世界に入ってくれてありがとう~~!!」っていうお囃子を立てたい人なので、これからもどうぞよしなに♡ロミジュリ楽しみだぁ~~!!!

 

  星組さんの愛憎劇が本物すぎてぞくぞくします。

 上演当時から見た友人たちが「こっちゃんと愛ちゃんの芝居の相性がすごくいいよ。」っていうのを耳にしていて、「眩耀の谷」で「これが噂の…琴愛…!!(えー!めっちゃドラマ起こってるじゃん好きすぎるわ~!!)」っていう「愛ちゃん星組来てくれてありがと~!」っていう感じだったのですが、愛ちゃんさぁ…。いやね、愛ちゃんのよさがね、ワタシやっとわかったんだわ。ほんとごめんね、愛ちゃんやっとわかったよ。もう愛ちゃんジャックが「よお、ジュリアン」って言うたびに「ここが愛ちゃんの居場所~~~!!」っていう一連の心の叫びよ。(ちなみにこの「よぉ、ジュリアン」ですがまあまあ真咲節(月組版)で脳内再生されてしまうので要注意だぜ!)

 トップと二番手の相性っていうのはその組の繁栄にかなり影響すると思うので、ワタシは結構重要視している案件なんですけども愛ちゃんジャックのペラッペラ感(誤解をないように言いたいのだが何でも大事に騒ぎ立てる人より日常のさりげない「嫌な感じ」を出すほうがすごく難しいのではないかなと思うのだがどうだろうか…。ワタシはジワジワ嫌がらせされる方がメンタルに響くので、「よぉ、ジュリアン」っていう言葉で「なんかこの人いや~な感じ…」っていう印象を確実に与える愛月さんすごいと思う)いや、本当にジャックって「しょーもな~!!(男の嫉妬は見苦しいわ~!)」っていう男のイメージなんですけど、宝塚の男役って基本かっこいいからさ、そういう「しょうもない」男の人を演じる教育受けてきてないし見てないと思うんですよね。だって毎日アレですよ?軍服とか、燕尾とかが「まあ、普段着ですね。」みたいな人たちと毎日一緒で?さらっと「うん、かっこいいと思うよ。」って言ってくれる先輩がいて?「今日もすっごくすっごく素敵でしたー!!」っていってくれる世の中でも抜群に可愛い娘役がいってくれて?すごいシステムだと思うんですよ。「こんなに「自分カッコイイ」って言う設定になる環境他にはないよ」って思う。たぶん今の横浜流星でもそんな環境にいない。(※言いたかっただけです。)

 そういう宝塚のシステムで、宝塚の芝居でいわゆる「ゲス男」を二番手にもってくる柴田大先生ってやっぱり稀代の演出家で、愛憎劇の帝王だなと思う。今こんなに「ジャックさあ、そういうとこだよ。(なんとかならんのその性格)」って思うキャラクターを二番手に持ってくる演出家いないと思うわ~。

 で!ね!愛月さんが「これは愛ちゃん素敵じゃない?!」って思ったところは、愛月ジャックが徹底してクズだったところです。(※褒めてます。石投げないで~!)真咲さんのジャックは主観ですけど、「ちょっと本気でアタシサビーヌ好きやね~ん(真咲節)」っていう雰囲気を出してたんですよ。たぶんですけどね。打算でしか付き合ってなかった女にいつのまにかマジになってるところが龍真咲版ジャックですっごい好き!ってなってたところなんだけど(はい!少女マンガの鉄板です!!)愛ちゃんのジャックがもう本当に「打算と計算とジュリアンへの嫉妬のみ。それのみで生きてる。」っていうジャックだったところが、この星組版のミソだと思ってます。そうそうそれそれ~!!星組愛憎劇のそれがそれ~!!!(※「それ」が多すぎてよくわからない)

 礼真琴さんが繊細ガラスハートボーイ(メンタル弱めの狂気)(メンタルが落ちた時何をするかわからないので一番怖いタイプ)なので、二番手は「なんでそんなに自信があるんだい?」ってくらいの大胆不敵さが欲しい。琴愛は「俺たち親友」みたいな役はいらない。(むしろ「俺たち親友」は瀬央さんがやってくれるのでいいのです。←いっちゃった…)一生戦い、憎みあい、傷つけ合う。だけどそうやって戦っていると、お互いにめっちゃくちゃ強くなってて高みが目指せる。「あいつが!憎い!!」をエネルギーに変えていくトップと二番手。…いいですねえ、それがドラマチック星組のトップと二番手なのわくわくしますね!!ちなみに花月は同じ芝居でも月9にする魔法を持っていますが雪星は戦争や革命引き起こす大河ドラマにしてしまうマジック使うので気分で使い分けるのがワタシ的楽しみです。今回のアルジェはまさにそんな感じ。

 こっちゃんの背景にはマングースが描かれるし愛ちゃんの背景はもちろんハブです。これが真の!!ハブとマングースの戦いじゃ!!!(たぶんこの例えがわかるの昭和生まれまでです)(平成生まれはぜひググってください。)

 あ、あといわずもがなですがオフでのこっちゃんが「んんんんん愛さ~~~~ん!!!♡」なのがギャップ萌えなので、そこんとこはよろしくだぜ。…学年下トップってなんか可愛くっていいなあとドツボにハマるアラサー女子。(テンプレートで花星ドハマリ)

 

 すごい顔する極美慎とすごいさわやかな紫藤りゅう

 …極美くん、どこでそんな顔を習ったんだい?

 100期がめちゃくちゃ面白すぎるだろと各期の100期にときめきを隠せない日々が続いているんですが!星組の!星組の王子様極美慎がさ!!(愛称「押忍」。ゲラゲラ笑ったよね…←ダイナシ最後にものすごい顔するの。そう。最後にものすごい顔するの。(2度言った。)アルジェも終盤、もうワタシは頭の中でまとめに入っていたのですが、その顔見て「…嘘だろ?」ってつぶやいちゃったくらい。いや知ってたよ。アンドレが殺すのは知ってたんだけど…「え?ちょっとまって?」って巻き戻したくらいラストこの世の終わりみたいな顔しますね?極美アンドレ月組版で「…え?」ともう、衝撃すぎて幕間になっても立てなかった記憶があるんですけど、今回知ってたのにもかかわらず。あーあ!!100期っていうのはー!!これだからー!!!(大好きだぜー!!)(大声)

 トップスター礼真琴に対して「…クズが」っていう顔する極美慎。でもきっと、極美アンドレはこのあとアナ・ベルの後を追って投身自殺するか舌噛みきって死ぬんではないかな、と思うんですわ。「人を殺してしまった罪の意識」というより「アナ・ベル様、復讐は果たしました…これであなたの元へ逝けます…」的に。アナ・ベル様にだけ忠誠を誓う。アナ・ベル様だけが我が女神。アナ・ベル様だけがこの世のすべて。そのことに酔っているアンドレ極美がなんつうか、哀れで可哀想で…見た目がキラッキラしてるから余計可哀想に見えるんだなあ…(これがアンドレ役の肝か!と今気づく。そうだ、月組の明日海さんもやったらキラキラしてたけどめちゃくちゃトート閣下に愛されてそうな雰囲気だったんだよ…見た目がキラキラしてると余計この役が生きるってわけか…!いやはや柴田先生さすがすぎるよね…)あ、配役したのは大野先生ってことになるんかな?(さすがー!)ちなみに極美くんはこのあと高い塔から身を投げて自殺してしまいますが、明日海さんは刑務所に入ってしっかり脱獄企てますのでご心配なく!!(本当にあくるさんの中で明日海さんのイメージが「めっちゃしぶとい闇(でもキラキラしてる)」←全力で褒めてるのでお願いだから石を投げないで!)

 ミッシェル役の紫藤くん。これまた紫藤くんらしい役で(大好きです)。こう…ドラマチック星組重苦しい霧がかりがちな世界に虹を差すかのような役似合うよね。さわやか!キラキラ!!好青年!!極美くんと紫藤くんが逆バージョンも少し見てみたかったけど、ワタシは好青年紫藤りゅうくんが大好きなので今度大野先生にお会いしたら「ニッチなオタク趣味すぎるんじゃー!!」ってお礼したいと思います。大野さんは、配役に関して結構自分の主観に忠実(オタク寄り)のある感じで大変好きです。いつもありがとうございます。

 今思えば、愛ちゃんと紫藤くんのトレードはすごいいい采配だったのでは…!と。才能ある人を活かすにはまずはその環境…ってね。ワタシにとって紫藤くんは星組の良心だったのですが(笑)宙組に行くときっと周り同じ属性の人ばかりだろうからこれからが楽しみなのです。

 個人的にはミッシェルがジュリアンのいなくなったあとのエリザベートを支えてほしいけど、実際はどうなんでしょう。エリザベート、女が幸せになれる人ってたぶんミッシェルみたいな人やで…。(THE余計なお世話)

 

 3人の魅力的すぎる女達

 「アルジェ」の最大の魅力といえばサビーヌ、エリザベート、アナ・ベルという3人の女。タイプの違う、力があって魅力的な女役が揃わないとこの公演はできないんじゃないかって見るたび思うのですが。さすがですよ、さすがすぎますよ~音波みのり様。はるこちゃんは本当に芯がしっかりしてて強いんだけど、絶対的に可憐さがあって男性にはもちろんなんですが女性も「可愛いな~」って思う娘役ですよね。みんな大好きはるこちゃん。これが合言葉でございます。見た目の話になるけど、最初のストレート前髪ありポニーテールも、ダンサーのカーリーショートヘアも、最後のボブも全部可愛いんですよ。奇跡かな?はるこちゃんの金髪が大好きなんです。もう「はるこちゃん」って書くたびに「可愛い」って書きたくなるほど好き。(相当重症)

 一途で、優しくて、思いやりが溢れた女性。好きになった男を守る姿がかっこよくて(スーパースター礼真琴さんにこういうのもなんですが、こっちゃんて守ってあげたい男役ナンバーワンでもあると思うのです。母性本能くすぐられる男役過ぎてこわい)、でも実はそんなに強くなくて、私の存在は忘れていいからそばにいたい…っていう。こういう無償の愛というか、母性的な愛?自分には一生縁がないんじゃないかな?って思っているので(←基本ギブ&テイク的なやつをモットーに生きちゃってる人(それもどうかと思うよ))こういうサビーヌみたいな女性、憧れます。きっと自分には無理だろうなって思うからでしょうね。あと、ちゃんとしてますよね…人を殺したらちゃんと警察に通報する。これ…普通芝居でしないやつだからさ…(うんそれはそうだけど、まあそれ、いいんじゃない…?お芝居だからさ…)

 ジュリアンが一番幸せになれる道はサビーヌだし、真っ当な日の当たる人生を送りたいならサビーヌと一緒にいるのがベストだったんだろうけど、それにはあまりにジュリアンは愛を知らなさすぎて、弱かったんだよな…と思う。自分をちゃんと愛してくれる人をしっかり見極めるって愛を知ってなきゃできないことなのかもね。

 さて、3人の女性で一番私が好きなのがエリザベート。(え?「でしょうね!!」って声が聞こえますね?)もうこういう女性大好きなんですよ…エベレストよりプライドが高い、近くにいたら距離は置きたい、でもなんか惹かれる、取り巻きにならずにはいられない。(宝塚に結構よくある)。プライド高すぎて、自分が未熟なことや足りないところが一切わかってないようなまだまだ子どもなエリザベート。優しい両親に、有り余るお金、地位、名声。全部恵まれているのに、全然満たされてない。だけど愛に対しては純粋で、ジュリアンを好きと思ったらまっすぐ前を向く。まめちゃんがジュリアンに告白するところで、なんだか胸が一杯になっちゃってね。初めての恋に戸惑い、のたうち回り、全部のプライドを捨ててジュリアンにぶつかってくエリザベートをまた桜庭舞ちゃんが大輪のバラかのごとく華やかに演じてくれるわけよ。もうありがとうしか言えないわ。え?また100期だって?もう!!これだから100期は!!(すきぃぃぃぃぃ!!!!!)(低下する語彙力)

 私がジュリアンが死んだシーンを見て真っ先に身を案じたのがエリザベートで。このあとエリザベートはちゃんと大輪のバラのまま、生きていけるのだろうか。ずっと自信過剰で、ずっとお姫様なエリザベートでいてほしいって思っちゃう私がいる。すぐ宝塚の女役と友達設定になっちゃう自分がいるんですが(わりと真面目に)エリザベートに対しては完全に甘いです。エリザベートを「大事な僕のお姫様」って一生守ってくれる人が現れるといいな、と思ってやみません。ジュリアンはエリザベートをきっと4割はATMとして見てたんだろうけど6割はちゃんと好きだったと思うんだ。というかそう信じたい。エリザベートにとっては、きっと一生で一度だけだったかもしれないから。こんなに好きになった人は。

 アナ・ベルはねえ…自分とかけ離れすぎてて。もう天使じゃないですか?浮世離れしているというか、この世の中にこんな清らかで美しい人いないから。純粋すぎて心配になっちゃうくらい。(…そして心配は的中してしまう柴田芝居)っていう感じなんですけど、まったすごいんだよねえ、小桜ほのかちゃん。「アナ・ベルみたいな子、本当にいるのかも」って思えるくらい自然なんだよねえ。ほのかプロがほのかプロである理由みたいなアナ・ベルだわ…。惚れ惚れする、その真っ白さに。アナ・ベルがすっごく悲しい最期を迎えるのは何回見ても胸を締め付けられると言うか、「他にもっといい方法があったよね?」と思う。これが芝居だとしても、「死んだら何も意味がなくなる」と真剣に思ってしまうほどすごく考えさせられるアナ・ベルの恋の結末。ほのかちゃんのアナ・ベルはあまりに哀しい。アンドレに「なんで死ぬのを止めなかったの?」「なんでジュリアンに裏切られて絶望するアナ・ベルにひとこと伝えなかったの?」と思いは溢れすぎるけど、きっとアナ・ベルを死なせてやることがアンドレの優しさだったのだろうと思うと…なんかやりきれないね。このアルジェは。

 絶対に誰も幸せになれない。人を好きになることはこんなにも傷つけ合うことなのか。死んでまで人は人を愛さなくてはならないのか。柴田作品を見るたびに、こんなにも人は人を愛することができるのかと思う。 時には死を伴う人の愛って何なんだろうと。私には一生わからない世界かもしれない。でも、わからないから、見たくなる。「わっからーーーん!!」って言いながら、その世界に生きる人達をどこかで「すごいなあ」って思ってる。私にはできない生き方をしているこの人たちがとても遠く思えるけど、すごく魅力的。今の日本でこんなギリギリの命がけの恋をしている人はたぶんいないけど、それでもちょっと前のパリにはいたんじゃないかと思えるくらいリアルに演じられる星組さんのパワーに圧倒と、興奮でした。

 いやあ、私は一生礼真琴の太鼓持ちでいたいですね。「えーーー!!こっさんそれ!?そういう表現する!?すごくない!?さっすが礼真琴すぎる!!」みたいな。私気づいちゃったんですけど、芝居して踊って歌う礼真琴さんの前ではまあまあアホになれるんですよ。たぶん小学2年生くらいの反応してるんじゃないかなと思うんですけど、どうですか?(聞くなよ)

 …本気で思ってることなんですけどね。本当に毎回、タカラジェンヌってパーソナルベストスコア出すんですよね。「今回の○○さん、今までで一番すごい!!」って毎回、素で思っちゃうんですよ。今回も、自分ではすごく月組さんのアルジェが好きだという自覚があった。だけど見終わった感想は、「すごい好きだ、星組版アルジェ!」「きりやんのジュリアンも大好きだった、だけどまこっちゃんのジュリアンも大好きだ!」月組版も最高、星組版も最高!!」…こういう、最高が重なってく感じが私がずっと宝塚を見る理由なのかもしれないと。再演でも新作と感じさせるタカラジェンヌの努力が好きだ。ずっと彼女たちは前を向いてる、だから見ると元気になる。

 ずーっと最高を塗り替えていってよ。ずーっと新しい世界を見せて。私を一生わくわくさせてくれる劇団、これからもどうぞよろしく。

 あ、そうそう、私の夢がね、「150周年祭壇で龍真咲さんの暴露話を聞く」なんですよ。「もうあの時ほんまかなわんかったわー!!」っていう立て板に水状態で関係者全員が慌てふためく様子を私は爆笑して見る予定なので。

 …あと45年か。全然見れるな。(こ、こわーーーーい!!)

 (というか本当にこんな記事あげて大丈夫なんだろうか。極美慎のお面を被った宝塚ファンにそろそろ劇場で暗殺されたりするんじゃないだろうかとめっちゃ震えてる。)←ミジンコみたいな心臓で生きてる。

宝塚が舞台化してほしい本、マンガ~言うだけならタダやで論その③~

好きを叫んで、じっとその時を待つ。

 

 こんにちは、皆様お元気していますでしょうか。私はといえばまずグラフの最新号の表紙の望海さんに「…日本人にこんな素化粧で軍服似合う人いる…!?(※いない)」と持つ手が震え、ゆりかちゃんのプロの匂いしか感じないDIY仕事に本人ドヤ顔で「宝塚の森泉です★」ってもうこれヒロミ(職業:大工)的な仕事してない…!?と震え、れいちゃんが「お料理はまってます♡」の写真の横に「とうもろこしを揚げて「家で花火したの?」ってくらい飛び散った★」っていうエピソードがあまりにれいちゃんだったので安心してます(⌒▽⌒)まあでも…900円の鶏肉をなんの躊躇もなく買っていたあの時代を考えると(参照:あきらくんブリドリ)れいちゃんがお料理に目覚めたのはなんだか感慨深いですよねえ。…今も900円の鶏肉なんの迷いもなく買ってたらお姉さんドキドキしちゃうけど。

 

 ノゾミーの配信を鑑賞することを千秋楽に決めてその日を今か今かと待っているわけですけども(本当はまあやちゃんとの日を見たかったけどもう希望休締め切られててさ)もうなんか息苦しさを感じている。行きたいのに行けない。やってるのに見れない。自由なのに不自由。もうさ~、一周回って生まれた場所が悪かったのかと思う日々ですよ。(地方民あるある)…ムラがこんなに遠いって思ったのは初めてだよ…(新幹線でさくっと2時間半のはずなのに果てしなく遠い土地のように思えます)

 

 7月に三浦春馬氏が亡くなり、すごくショックだったんです。10代の頃からずっと見てきて、大好きな俳優さんでした。同世代でこの映画のときはこうだった、このドラマのときはこうで…とどこか自分の人生と共に歩いてきてた。「14歳の母」で志田未来ちゃんの相手役をしたとき「かっこいい!絶対売れる!」と思って。着実に自分のキャリアを積んでいる彼が誇らしくて次はどんな役に会えるんだろう!とわくわくしてた。4月の生田ちゃんとの舞台も、「キンキーブーツ」が見れなかった悔しさで狂いそうだったから(笑)チケット取って指折り数えてたなあ。

 そして今日、竹内結子さんの訃報を聞いてもうなんか…もう、どうしようって思っちゃってます。次はどんな役?どんな作品に出会えるの?というわくわくした気持ちが私を支えてるんです。根っからのエンタメ好き、毎日のドラマ、毎月の映画、宝塚、本。私のガソリンはエンタメ。全部の原動力。衣食住のいち要素ではないし、なくても死なないけど、私のように「これがあるから頑張れる」と思って毎日過ごしている人って結構多いんじゃないかなと思ってる。

 春馬も、竹内さんも大好きな俳優さん、女優さんでした。もうあなたたちの新しい作品が見れないと思うだけで、悔しくて悲しくてつらいです。…ご冥福をお祈りします。

 …ああー!!だめだ!!!春馬と竹内結子が出てない「コンフィデンスマン.JP」なんてやだよー!!

 

 と、いうことでね。悲しい気持ちになったので好きな話をします。(突然)ここを覗いてくださっているみなさんはもちろん「宝塚が主な主食でございます」という方ばかりだと思うんですけども(もちろんわたくしもでございます♡)宝塚と同様私が人生で愛してやまない存在が、映画と本。宝塚と映画と本、この3本で私の人生は占められています(…言い切ってしまうのね…?)いや、いいんですよそれで結構自分の人生楽しいから。

 でね、最近みなさんもそうだと思うんですけど最近やったらおうち時間ってありますでしょ?私、常に本を常備しておかないと落ち着かない完全に活字中毒なんですけどそれがこのwithコロナな生活になってひどくなってるんですよ。もう、朝パンをトースターに入れて待ってる瞬間も本読んでることに気づいて「…もう三浦しをん化すごいな!?」と唖然としましたね、気づいた瞬間。…どこかでね~、「三浦しをんよりはマシ」って思って安心してたんですけどね~…。(おたくってわりと「まあ、あの人よりは全然私まだまだだよな」って思うことで精神の安定を図ってますよね。三浦しをん(著「舟を編む」(直木賞作家)はそろそろ家が本で潰れそうって言ってました。←だれ?)

 で、本を読み終わってそれがいい本だったり気にいるとすぐに「脳内で宝塚舞台化構想」が始まってしまうわけで。それがね、実際舞台化して興行として成り立つのかとか、そういった難しい話は置いといてですよ。ただ見たいの。私が。(お前がか!!)「この主人公は絶対○○さんがいい!!…だとしたら相手役は○○ちゃんで、このキーマンは主演より3期上の○○だな!この弟分は絶対若手の○○ちゃん!この作風から絶対に演出家は○○さんにお願いしよう…舞台はドラマシティだよな~もう主演二番手だしな…」ええ、都合のいいことだけ考えます。うまくいくことしか考えないです。矛盾点とかは丸投げです。「まあ小柳女史はうまくまとめてくれるだろうから♡」っていうお前は朝ドラの古田新太か!!!っていう。(古田新太のイメージ…肝心なところは丸投げのおいしいところだけもってく強欲プロデューサー)

 そう。今回のネタ記事はそういう記事です。題して、「「宝塚で見てみたい!!」と思う本・マンガを無責任にただひたすら挙げてく~言うだけならタダやで論~」。まあ、みなさんお気づきだとは思いますが、最近のこのブログのメインテーマが「言うだけならタダ」ですからね…いーじゃん現実完全不自由なんだからさ!妄想くらい自由にさせてよ!!と逆ギレ上等にスタートです。

 あ、私の完全なる趣味になるので「まあ~あくるさんとは全く趣味が合いませんな…」という方も「本屋3年は行ってないな、どこにあるんだっけ?」っていう方も「図書館、本屋週1ペースです★」という方も半笑いでどうぞ。いっとくけど、私の完全なる嗜好ですので好みが合わなくても「それ違うよ!」と思っても半笑いで平和にいきましょう。といって全面で逃げの姿勢からスタート。…もうねえ、宝塚自体が嗜好自体の何者でもないからねえ…(それいう?)

 

▼今回のお品書き。めっちゃ長いので興味のあるところからぜひ。

 

 

 

①「マリーアントワネットの日記-BLUE-」 吉川トリコ as 真彩希帆(雪組

  のっけから全面的に守りに入ってる感はんぱないんですが(笑)たぶん宝塚ファンだったらさくっと受け入れられる本。でも絶対みんなが初めて読むマリー・アントワネットの話。帝劇「MA」のマリーやベルばらのアントワネット、「1789」と日本にも数多くのマリーアントワネットがいるけど、全然違う。ちなみに3部作になってて、3作目の「ベルサイユのゆり」ではランバル公妃が幽霊となって「帝劇「MA」と「1789」全通しちゃったウェーイ」とかいう話も出てきます。ニヤニヤとまらーん!

 自分の夫(ルイ16世)は「推し」平民へのパレードは「ファンサ」「陰謀怖いよーフランス宮廷おっかないよーgkbr今どき毒殺なんて流行んねーし、よっぽど余裕っしょ♪」(←※原文ままです)って軽いノリでアルトワ伯がなぐさめてくれる世界。そう!この日記のマリーは16歳のオーストリアギャルで、楽しいことが大好き。フランス宮廷ではオーストリアの糞ビッチ」(←原文のまま)なんて呼ばれる日々ですが、なんてことはない、普通の女の子。最初こそ「旦那が全然抱いてくれない」という話が主ですが、そこにフランス宮廷の陰謀や闇が見え隠れし政治の暗雲たる状況や周りの忖度が見え隠れ。「BLUE」はフェルセンとの秘めた恋、革命、断頭台のその日までリアルに書かれます。特に処刑までの亡命、逃げて、隠れて、捕まって…のところは手に汗握る。歴史に残るフランスの女王・マリーアントワネットが日記を残していたらこんな感じ!そこには愛され体質の人間たらし、世界で一番憎まれて一番愛された王妃の一生が描かれています。首飾り事件で疑われた時、「有名人がSNSやらなんやらで「自分の声」を発信したがる気持ちがすっごいわかるもん。わかるんだけど、私がSNSをやろうもんなら炎上炎上炎上、炎上に次ぐ炎上で大変なことになるだろうから18世紀に生まれてほんとよかったなって思ってます。」って書くマリー。好きになるしかない。

 さて、私の構想では完全に「トップ娘役のサヨナラ公演前のバウ公演」演目です。もうなんていうのかな、ただの小娘もできるけど女王もできる娘役。「オーストリアの糞ビッチ」と罵られてもびくともしない精神と「旦那が抱いてくれない、私は愛されてないんだわ、この世にいなくてもいいんだわ…」と毎日ベッドでしくしくひとり泣き続ける女の子という両面が難なくできる、「絶対大物」感…。

 ええ。雪組真彩希帆女帝ですね。間違いないです。ぜひ一人芝居でやっていただきたい!真彩ちゃんのこのギャルなマリーを見たいです。ルイ16世(夫)を「きゃー!!推し!!推せる!!(うちわ)」と大騒ぎして、女同士で足の引っ張り合いをし、出し抜いてみんなにちやほやされて、フェルゼンと恋に落ち、最後は革命という名の歴史の歯車に飲み込まれていく女王。まあやちゃんがこういう歴史上の人物の一生涯を演じるとどんな感じになるんだろうっていう興味が尽きないです。

 私個人としては大劇場作品で派手に「フランス女王の話」としてやってほしい気持ちもあるんですがいかんせん闇の皇帝望海風斗さんがいる手前真彩ちゃんが主人公でしか成り立たない話なので宝塚的に無理、ってことと望海さんはルイ16世でもフェルゼンでもない、という2つの観点から真彩希帆バウ芝居で!!あ、驚異の遊び人アルトワ伯はここは意外性であやなとかどうかな~。「革命なんて余裕っしょ♪」って言いながらカード賭博するあやなが見たい。

 この物語におけるルイ16世は完全なる「良」で「生まれてきてくれてありがとう」って優しい微笑みをたたえながら我が子にキスしたりできるすごく素敵な旦那様なんだけど、どうも望海さんにそれをやってほしいという感情が沸かない私のほうが歪んでるのでしょうか。かといって「王妃様、お迎えに上がりました」って窓からさっそうと月のきれいな夜に窓から現れそうなフェルセンでもないよなー…

 …望海さんて、トップスターだよな…?(本来ならそういう役ばっかりのはずなのに)という疑問は、気づかなかったことにします。

 

②「午前0時、キスしに来てよ」(全12巻)みきもと凜as 柚香光・華優希(花組

 最近完結した別フレ少女マンガ。こう…みきもとさんのマンガって結構賛否両論というか、好みがはっきり分かれるんですが私はわりと好きです。まあまあ大人女子は買うのに勇気がいると思いますが(笑)

 これね、煽りこそ「イケメン俳優×一般JKリアルシンデレラストーリー」なんですけど真意は「現代の身分差ラブストーリーおとぎ話」だと思って読んでました。そう!あくるさんの大好きな!身分差です!(…うん、引かないで!(⌒▽⌒))今の日本で「住む世界が違う」といえば芸能界と一般人、くらいしかないじゃないですか。ヨーロッパみたいに貴族階級があるわけでもない、基本自由恋愛が普通の世界でこれほど「マジ!会う自由とは!!」的なコロナもびっくりな制約だらけの恋。スーパースターという設定の綾瀬楓の二言目には「君に僕は、普通があげられない」ですからね。大変だな~有名人との恋って(私はまあいいかな←アイス食べながら)っていう感想になります(その感想でいいのか?)うん、私タカラジェンヌもなんだけど、どこか有名人は「たぶん存在しない」っていう前提で見てるので。

 で、このお話の他の身分差ラブストーリーと何が違うかって言うと「圧倒的多幸感」なんですね。たぶんこの話7割位主人公2人のイチャイチャなんですよ。身分差って切ない前提で書かれるじゃないですか。続いて別れる前提。そういうのもいいんですけどやっぱり基本ハッピーものを見たいんですよ。私はね。でも人って難しいですよね…同じイチャイチャでも「はー!!勝手にやってろ!!!(言い捨て)」って思うものと「仲いいことはよきことよな…(^^)」ってニコニコ見れるものとありますよねえ。この話、圧倒的後者です。もう!二人がかわいいから!!(ばーん!!)

 でもってここまで書いて「もうあくるさんのいいたいことはわかったよ★」という方が8割だと思いますが、ええ。花組です。柚香光です。華優希です!!!もうなんだろな~この「ずっと眺めててもたぶん飽きぬ…」的な可愛さ。二人がね、もうなんってことないかぼちゃサラダとか作ってるだけの映像とかでたぶん私御飯食べられると思うのね。え?重症だと思う。はっきりいってもうマンガを読んでてもれいちゃんと華ちゃんにしか見えなくてさ…あと綾瀬さんがスーパースター設定なので、くるくる着てる服が変わってめちゃくちゃ楽しい。髪型も変化自在。めっちゃ楽しい。もうただのファッションショーやないかい!!!と思うけどそれさえ楽しい。…え?重症だと思う(2回め)そういう需要も抑えます、この舞台化。

 まあね~、ぶっちゃけ宝塚で舞台化するほどドラマチックなことは起きないんで(革命だ!とか、処刑だ!!とか、戦争だ!!!!とかね…)カニュの最後10分に連続ドラマ化とかしてほしいんですけどね。「ZIP」でやってたバカリズムの連続ドラマみたいにさ。毎日10分、れい華の身分差シンデレラストーリー。え?そしたらスカステ再加入するよ。(※絶対ない)

 ちなみに、映画化されてますが「これはPVとして見よう」と思ってみることと、鎌倉の町並みが素敵だな~と思って見ることをおすすめします。多くは言わないけど。いらんことはいわんけど。(めっちゃいってるし)

 

③「とりかえばや」さいとうちほ as 真風涼帆(宙組

 まあ、ここに挙げる5作品で一番現実にありそうっていったらこの作品しかないんじゃないかなーと思うくらいには切に希望しております。それくらい「近年で最も宝塚っぽい少女マンガ」だと思う。とにかく絵がめちゃくちゃキレイだし、ドラマチックな事件次々起こって宝塚的です。あとこの絵柄を忠実に再現するとしたら宝塚しかないんじゃないでしょうか。

 ここを結構覗いてくださってる方には「またその話か!」という感じの毎度おなじみ話なんですけども絶対に絶対に絶対に帝は真風涼帆でお願いします。というか!むしろ!帝がゆりかちゃんじゃなきゃ舞台化の意味ないです!!!(そこまで…!?) (そこまで。)こう、帝が活躍しだすのが結構巻数を経てなんで、そこまでどうするかは小柳女史におまかせするとして(出た!古田新太的「あとの細かいことは任せた」態度!!)大人包容力あふれる帝をですね、真風の御大にやってほしい!!石蕗によってボロボロになる沙羅双樹を優しく温かい愛で包んでほしいです。THE大人の男…もうゆりかちゃんやって~~~!!!(あと平安着物をゆりかちゃんには常に着ててほしい)

 まあ、帝のゆりかちゃんが見たい一心で毎回言ってるんですけど結構リアルな話前半が難しいんですよね宝塚の舞台化…。沙羅双樹と睡蓮が入れ替わるところから始まるんですけど睡蓮がどれくらいのスターがやるのがいいのかとか、あと重要人物である石蕗がもう世紀のクズ男なんでそれをおキキ様がやるのを見たいか?と言われると絶対やだ。(たぶん2番手がやる出番数)私の中でおキキ様は絶対クズじゃないんですよ…でもキキちゃんはクズを絶対的にクズに仕上げると思うので(だってうまいから)ああ~~~!!!!となってます。(何この葛藤)帝のゆりかちゃんは見たいけど石蕗のおキキ様は見たくない~~~~!!!この葛藤。(どうでもいい)さいとう先生って主人公に多大な影響を与える男性を結構かなりのクズにするからびっくりします。(同じくさいとう作品で大昔の「円舞曲は白いドレスで」っていうのがあるんだけど、すごい宝塚っぽい話ながらも今の今まで舞台化されないのはきっとサジットが宝塚の男役がやるにはあまりにクズだからだと思っている。だって流産した主人公に「また子を作ればいい」なんていう男やだよね?私はいやだよ。

 

④「椿町ロンリープラネット」(やまもり三香/全13巻) as 珠城りょう(月組

  「お前が月組を語るなや」といわれて結構経つと思うんですが(いや~本当にごめんなさい。その点に関してはまじでごめん。)これを読んだ時「ああ、珠城くんだわ」と思ったんですよね。何を持ってそう思ったのかは定かではないんだけども、不器用ながらも日々を大切に誠実に、受け止めながら生きていく木曳野先生の弱い部分をリアルに表現できるのも、一途に、大事に相手を思いやる姿をとても素敵に演じてくれそうなのも珠城くんじゃないかなあと思うんですよね~。ドリームですか?そんなドリームだったら大歓迎だぜ。

 歴史小説家と女子高生の同居ラブストーリーなんですがまず!大前提として!現代ものの作品には「革命・戦争・処刑」の類は出てきません!!!(わかっとるがな!)よって大事件は全く起きません。「日々の幸せを噛み締めて生きていく」系ストーリーは映像化って一番難しいんだな~…とまじで思う。マンガだからしみじみ「いい話だな」って思うのかもしれませんね。ハチクロとか映像化絶対いいじゃんと思ったら見てびっくりしたよね…

 でもね、この「椿町」をやるにあたっては映像化は相当難しいと思っています。同じやまもり先生でも「ひるなか」は三浦翔平の存在でかなり救われたと思うんだけど(少女マンガの実写化で数少ない「マンガ通り」の男性キャストだと思う)木曳野先生はたぶん…できる俳優が!いません!!それくらい素敵なんですよ。なんだろうな~余裕しゃくしゃくに生きてそうなのに結構主人公に対してだけ余裕なくて、「えー!!不器用ー!!!(でもキュンしかしないー!!!)」っていう。基本無口だしね。そういうところも珠城りょうって感じします(珠城くんといえば「多くを語らぬ無頼漢」のイメージ(あれ…(よく話を思い出せないけど)無双の影響…?))

 「椿町」といえば突然木曳野氏から繰り出される「ツンデレ」の「デレ」、スーパーいちゃいちゃタイムなんですけど(…なんだそれ?)いつも決まってキッチンなのはなんででしょうね。いや、すごくそのいちゃいちゃが「0キス」のそれとは違っていいんだけども。木曳野先生のデレターンになると手出しできない。しかも「常に」じゃなくて「突然」投下されるのでそこもまた珠城りょうっぽい。こう、普段無口でなんにも関心なさそうな珠城くんが突然れいこちゃんを褒めたりすると「えっ?えっ?(どうしよう素直に喜んでいいのコレ?たまさまちゃんと私のこと見ててくれたってこと?もう!半年ぶりの褒め!!)」みたいなれいこちゃん見れるじゃないですか。あれですよね~。人はアメとムチ両方使っていかなきゃだめなんだなって思う。(そこで?)

  そう、月組でやるにあたってね(というより珠城木曳野が見たいっていうアレ)ふみの美園さくらちゃんは絶対いいしすんなり想像ついてエプロン姿とかもいいんじゃない?って思うんですけど、問題はれいこちゃんですよね…。れいこちゃんは本当に稀代のタカラジェンヌと言うか、ドラマを起こしちゃうんですよね。たぶん顔かなあ~。(え?)「この人日常生活の日本にはいないな」っていう貴族的な顔してるんだよ~。だから椿町の世界の住人ではなかなかいなくて…もう、オリキャラ隣に引っ越してきたフランス人留学生とかがいーかなとか思うけどそれ椿町じゃないからな。っていう。いっそのこと書店員のTHEいい女(中身おたく)桂さんとかいいのかな。でも待てよ…れいこちゃんの女役の似合わなさ…凄まじいものがあったよね?あんな美人だからさぞかし似合うだろうと思ったら強烈なしっぺ返しをくらった覚えがある。あああ!!!だめだ!!!!!

 …ということでね。ぜひ木曳野先生とふみのほのぼの同居ラブストーリー「椿町ロンリープラネット」を上演する際には、れいこちゃんはバウで植田景子先生のクラシックバウロマンを主演でやってほしいです。たぶんれいこちゃんは「革命、戦争、処刑」が日常茶飯事のパリのほうがらしく生きられます。(え?言い切るの?)…え?私はどっちも見るよ。

 

⑤「たゆたえども沈まず」(原田マハ) as礼真琴(星組

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

 

  …私はねえ、生きてるうちに感謝できることが結構多い人生だと思ってるんですけどそのひとつに原田マハ先生の作品をリアルタイムで読むことができる」があるんですよ。もう本当にすごい作品、これ。もう最後の方嗚咽しか出なくて、読んだあとしばらく呆然としちゃった。あとすっごいパリに行きたくなるのね。私絶対パリに行くから。絶対ゴッホとテオが生きた土地に行って同じ空気を吸うから!!!

 私がだらだらと感想を書くには本当に恐れ多い作品なので(宝塚ファン的に印象派の画家メンツが歴史上の人物なのでそこでハマれるかと)簡潔に言いますと、テオの故郷に残してきた家族、特に兄のために一心不乱に働く「嘘みたいにいい人」っていう表の面と、「兄への異常な執着愛」っていう裏面を持つ繊細ですごく壊れやすいテオをできるのは礼真琴さん一択だなと!思ってます。

 一見すごくいい子で、家族の期待を一心に背負って花の都パリでバリバリに稼ぐテオ。その裏で、テオの稼いだお金で酒を飲み、娼館に通い自堕落な生活を送るゴッホは絵の具も自分で払えない貧乏画家。そんな兄の才能を絶対的に信じてて、絶対に売れる、絶対に名画家になるんだうちの兄は、と後半は精神を病むまで思いつめてしまうテオの痛々しさは少年みたいな明るさを持ちつつも結構神経質で愛憎塗れる作品が意外や意外似合っちゃう礼真琴さんにぜひお願いしたい。

 もちろん、そんな真面目で繊細な弟を追い詰めちゃう天才ゴッホは瀬央さんしかいません。弟同様、すごく傷つきやすくて脆く芸術家だから感性が鋭い。気分屋でどうしようもないんだけど、ボロボロの服を着て、浮世絵をキラキラした目で見るゴッホを読んだ時パッと浮かんだのは瀬央さんでした。よどんだ空気を持ちながらも、一瞬だけ清らかな光をキラッと魅せることのできる役者だと思う。天才画家と、それを支えた弟を礼真琴、瀬央ゆりあで見たいんですよ。時代的にもパリの印象派時代ってことでドラマチックなので宝塚向きじゃないかな~って本気で思ってます。星組「すぐに戦争起こす(話を全部宝塚っぽくしちゃう)」精神(※主観)にめちゃくちゃ合う作品。

 あとね、愛ちゃんが入ってきたことによってより作品に深みが出る!器の大きい日本人の大商人・林忠正は愛ちゃんにぜひやってもらいたい。ゴッホの才能を見出し、テオを支援し、ゴッホの作品を一番に買う豪快な大富豪。絶対愛ちゃん似合うしかっこいいと思うの。今の星組でやってほし~!!!

 

 ということで、以上です。「この役をやってるこのジェンヌをただ私は見たいのだ!!」という強欲プロデューサーそのものでしたが、よかったら「これ絶対宝塚化すべきだと思うの~!」という本、マンガあったらぜひ教えて下さい。秒で読むわ。

 人生は宝塚みたいにさほどドラマチックではないけれど、こういう毎日だからこそエンタメでドキドキ・ワクワク次は?次は??と思える好奇心をいつも小脇に抱えて毎日過ごそうと思ってます。私の人生にエンタメは欠かせません。心の栄養素なのです。

 宝塚も、本も、映画もあると毎日がすっごく楽しいから!!

 

 ここまでお読みくださった皆様、ありがとうございました。