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本当によく我慢した。あたしたちはよくやってる!宝塚歌劇私的2020年総括~花組・月組編~

「嫌な時間はそれはそれで置いといて…楽しい時間は長いほうがいいよね~!!」っていう方だと思います。(珠城りょうの語る望海風斗論)by歌劇12月号

 

 みなさんこんにちは!連日お世話になってます!あくるです。歌劇のこの珠城くんの言葉が秀逸すぎて、「望海さんが下級生にこういうふうに言われるようになるなんて」と感慨深いのと「…私、どんどん望海風斗マインドに傾いていってるがな!!!」(全く一緒の意見。嫌な時間も必要だけどまあ5分くらい悩んだらもういいじゃないっすか~あたしたちよくやってるやん!って思って、次の思考回路は今日は何見よーかな~に切り替わるマインド)っていう。30代になってからなんだか結構いいかげんになったけど、わりと生きやすくなった気がする。以上、聞かれてもないのに「アナスタシア」で力尽きて言えなかった歌劇感想。 

 …と、いうことで毎年恒例・総括の時間です。

 今年もお世話になりました。本当に年々ツッコミと文章が長くなる私とトランクダイアリーを読んでくださり、全力で笑ってくださり、突っ込んでくださり、「わかる~」といってくださり、ありがとうございました!!

 いや~…それにしても2020年、すっごく大変でしたよね…本気の本気で、お疲れさまでした。わたしたち、めっちゃ頑張ったし、めっちゃ我慢したし、「あたしほんと~~~によくやってる!!偉すぎる!!もうコレ終わったらローソンで白いタイヤキ買って帰ろう(いつかの昔龍真咲さんがレコメンドしててそれからのお気に入り。「まさきさん本当に美味しい~!!」ってご本人に伝えてください。)」って何度も買って過ごす日々でした…。そうしてないと、折れちゃいそうに大変な年だった。

 

 少し私のことを語らせてもらうと…。実は一番世間が大変だった自粛期間中は正直、私はそれどころじゃなかった。4月くらいに雪組の全ツの中止が発表されて、もう愛媛に行く気満々で飛行機も宿も予約して、チケットも取れて、ガイドブックまで買ってウキウキしてた私は結構な精神的ダメージをくらったんだけど、ちょうど仕事がその頃からもう殺人的に忙しくなっちゃって、宝塚のこともほぼほぼ忘れていたくらい。でも今思えばそれが私にとってよかったんだろう。「あ~あ本当に楽しみにしていたのに~」と残念な気持ちが膨張する時間がなかった。今の世界の状況で、仕事が忙しいというのは本当にありがたい。ありがたいし、嫌なことはその時は忘れられる。贅沢だってわかってる。でも、私の場合、感情が死んでいく。私が私じゃないみたい。いつも思うように笑って、思うように悲しんでいる、自由で元気な自分がいなくなってく。そんな感覚。

 私の仕事は7月にピークを迎えて、あとは徐々にいつもの感じに戻っていった。正直全く宝塚を追えてなくて、余裕がなくて。休演してたの?という感じで(ファンにとってあるまじき…!ほんとすみません。でも本当に、1日働いて帰ってくるだけで精一杯だった…)大劇場の「はいからさん」がそんなに何回も配信されてたことも知らなくて。千秋楽の日付はここ数年必ず手帳に書いていたのに、それすらやってなかったから楽天TVのDMで配信の日付を知って自分が休みだと気づいたときは「運命だ」と思った。

 「はいからさん」ムラ千秋楽のれいちゃんの挨拶の涙を見て、はっとした。忙しさに忙殺されて、気づいてなかった。すごくみんな大変だったこと。すごくつらくて、不安で、たまらない毎日だったこと。れいちゃんはきれいな顔に涙を流しながら、私達に「ありがとう」を繰り返した。私はこの風景を一生忘れないだろう。泣いているれいちゃんを見て、私も泣いた。止まらなかった。数ヶ月動いてなかった感情が動き出して、「生きてる」って感じた。

 タカラヅカは不要不急ではない。そんなのはわかってるけど、それでもここを見ると、実感する。私の人生にはエンタメが、タカラヅカが必要である。舞台を見て、泣いて、笑って、感動して、さあ明日も頑張ろう!と思える場所が。

 そんな2020年、組別で思うことをつらつらと。

 

花組

 れいちゃん!トップ就任おめでとう!!

 …と大劇場で言う気まんまんだったのに、結果はムラ千秋楽を実家で号泣しながら見てるっていう。まあでも、スカステ難民の私がリアタイでムラ千秋楽を家で見れるっていうのはいい時代になったなーと思っちゃったりして。不謹慎かもしれないけど、自分がいつもなら見れない公演を気軽に見れるようになったのはコロナ禍での唯一のいいことだったなあ。(コーヒーとクッキー食べながら見れるし…←めっちゃそれいうね。

 

 2020年の東京国際フォーラム「ダンスオリンピア」。もう~最高だった~!!ありがとう~~!!!おめでとう~~!!!全力で拍手した。数少ない生で見た2020年の舞台のひとつがダンオリでよかったな~と。

 ストリートダンス、ソーラン節、フラメンコ。ひとつの舞台で何度も美味しいのはタカラヅカの最大の魅力!!場面がかわるごとに表情が変わるれいちゃん、花組メンバー。ダンスの花組復活!!「いや~、これ人間が踊れる?」っていうのを軽々踊りこなす柚香光を見て、もうわくわくが止まらなくてですね。長らく続いた明日海大帝国から新しい時代の到来を感じて、本当は銀座の無印良品に行く予定をやめて出待ちしたのもいい思い出です。というか帰りたくなかった。一秒でも長く、この空間にいたい。そう思えたのは久々だった。ああ、900円の鶏肉買ってあきらくんに「はしゃぐな」と怒られてたれいちゃんがトップになったんだな~…とちょっと泣きそうになった(←そのイメージそろそろやめてあげて)

 大劇場お披露目はいからさんが通る」。4月に一緒に客席からお祝いしよーぜ!!と友達と総見予定だったものの払い戻し…。このときの残念な、悔しい気持ちは忘れられないな。絶対お祝いしたかったのに。

 自分の生活に精一杯だったけれど、ムラ千秋楽を配信で見てその時の挨拶で私は完全に切り替わったし、生き返ったって思った。(もちろん「はいからさん」本編の大劇場バージョンの素晴らしさは言わずもがなです。)やっと自分が戻ってこれた。だかられいちゃんには感謝してる。あの涙を見た時、彼女はすごくすてきなトップスターになる、って確信した。そして、最初から最後まで目に焼き付けようと。れいちゃんは私の恩人です(って、重いわ!)

 2021年はトップ娘役の華優希ちゃんが退団が決まってて。私は柚香光の魅力の一つとして「華ちゃんへの重い愛」が大好きだから(ヴィジュアルも現代少女マンガであれば女性の愛し方まで現代的である…今の少女マンガのヒーロー「いや、主人公のこと好きすぎん?」っていうツッコミ待ちなのかな?って思うほどみんな好きよね…でももれなく私も好きやねん。重い…って半笑いしながら読み漁ってる。)それは変わらずに最後まで貫いてほしいなあ。こう…紅氏は底抜けに明るい「嫁大好き★」だったけどれいちゃんは仄暗い、「執着」にも似た重さがあると思ってて。れいちゃんのそういうところを引き出せる華ちゃん、私はすごく好きなので最後まで思いっきりやりきってほしいな。(そういえば全然関係ないけど今見てる「愛の不時着」で「彼を待つのが、惨めではないか?それは愛じゃない。執着だ。愛が古くなって腐ったんだ。そんなもんは捨てろ」っていうセリフがすごすぎて…。キキちゃんがいいそう~!って目を見張った。すごい。韓国の脚本すごすぎる。ク・スンジュンただの若いユースケ・サンタマリアじゃん?と思っててごめん…←相変わらず全然関係ない。言いたかっただけです。)

 2月のブロードウェイミュージカル「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」超楽しみ~!!著作権問題で配信あるかめっちゃ気になるけど)ひとこの女役!華ちゃんのアメリカンガール!!華ちゃんはそういう重さのあるれいちゃんに対して「はいはいはいはい!!オッケー柚香さん了解です!!」みたいな軽くあしらうことができる女子なのでアメリカンコメディ似合うと思う~!そしてアウグストゥス」。先行画像がまず150点満点叩き出してるので(れいちゃんのゆるいパーマ似合い度は天才的。天文学的にありえない似合い度…(てんもんがくてきぃ?))田渕くん頼むで~!!ってところ。ダンオリ見て思ったけど、ローマ×柚香光はやっぱりクリエイター魂くすぐるんですかね…わかるわ…。美。

 

 月組

 月組さんはね~、ここ最近「遠くに住んでる大好きなイトコ」なんですよね。親戚から「あの子最近こうしてるらしいよ~」とか聞くんだけど、実際連絡とるかって言うと躊躇する。みたいな。LINEも今更聞けないし。みたいな。

 硬質な演技の質とか、実力派がちゃんと残っててちゃんとそれを発揮するところとか、自分の仕事をひとりひとりがやりきってるところ、そういうところ大好きなんですけどこう…ごめん。いうね。私も「夢現無双」トラウマのひとりで、完全に心が折れちゃってるんですわ…。でもね!あれから1年たったし、そろそろ月組見たいターンに入ってきてるので2021年は楽しみにしてるんですのよ。とりあえず新春の「ピガール」千秋楽は見ます!!(いや、暁千星のすごすぎるピルエットとカンカン見ずせずして新年は迎えられんよね。)

 月組赤と黒が1月号の写真見る限り「珠城くんジュリアン似合うなあ(ヴィジュアルの黒いカール髪、最強っすね)」っていう感想持てるんだけどまあまあ「赤と黒」へのイメージが「ジュリアンちょっともうヤバい…(ドン引き)」っていうところで。星組の安蘭さんのジュリアンがもうちょっと本気でヤバかって(相変わらず安蘭さんは「野心を持った青年」がめっちゃ似合ってたけど、ジュリアンもう一旦落ち着こう?あるいは黙っといて?って何度思ったか…)、「赤と黒」大好きな柴田クラシックなのにどうしても見る見る札があがらない代物なんです…。私はね。あとスタンダールってちょっと私にとっては理解不能。(「パルムの僧院」もわからんかった)

 でも、写真見て月組の硬質な感じがいい感じで反映されてそうな舞台だな~と思うのでチャンスが有ればちゃんと見たい。大人になって感じ方が違うかも知れないし!←ちょろい。あと名古屋(東海)にタカラヅカが戻ってきた!!っていう東海民にはよいニュースを運んできてくれたのも嬉しかった。御園座行きたかった!

 あと、クラシック愛憎劇に身も心も染まりきってるれいこちゃんを見たいっていう。れいこちゃんはね~、愛憎劇ファンの希望の星ですからね。「古き良きタカラヅカのクラシック」をもう端から端までやりきってほしいですね~!!2月の「ダルレークの恋」楽しみすぎてすでに灰。(先行、ポスターと「これでもか!!」と期待を煽る月組の本気。れいこの白ターバンと白手袋で半月食いつなげる。ありがとうございます。)れいこちゃんの顔だけでドラマが生まれ革命が始まる感がもうたまんねーっすわ。ウキウキ。

 そして、「WELCOME TO TAKARAZUKA」。チョンパ~!!!(キラキラ)全然見る気なかったのに歌劇で「チョンパ」とか「れいこの若衆」とかパワーワード上がるでしょう。それを3500円で、B席お値段で顔面ドアップで見れちゃうこの時代のすごさ。「夢現」から上がり続けてた月組ハードルが下がる瞬間です。ありがてえな~!とニコニコしながら1月3日テレビに張り付いてますね…。あと私、単純に「タカラヅカでしか見れない和物ショー」好きすぎるのよね。着物きれいなんだもん。気分がラグジュアリーになれる瞬間を2021年だけといわず一生大切にしたいです。

 「ピガール」はね、単純に楽しそうだなと。シェイクスピアの「十二夜」が大昔にキラキラ星人大和悠河さんでやってたの見てめっちゃ楽しくて。月組×シェイクスピアは相性抜群なイメージで大好物です!!

 まああとは上記でも言いましたが「暁千星のすごすぎるピルエット」ですよ。ピルエットっていうのは、「回れ回れ!!…まだ回るの~!!??www」っていう思わず楽しすぎて笑っちゃうほど私にとって好きな技のひとつなんですけど(だからレジェンド柚希礼音さんの「とりあえずちえは回っとけばいいから」みたいな下級生時代めっちゃ好きだった…)それをありちゃんがやるっていうならば見なきゃ新年始まらないでしょう。ありちゃん、研10という局面を迎えこう、ちょっと感情迷子になってるところがあるので気になってます。別にありちゃんに関してなんの心配もしてないが、わかりやすく最近インタビューとかの答え方で「私やっていけるんでしょうか…」と迷ってるので「若いなあ~!!ハハハ、大いに悩め暁千星よ!!」って背中バンバン叩きたくなる英真なおきさん的立ち位置になる自分がいる。(なんでじゅんこさんなのかはわからんけどそういうイメージある。)

 まああとは天才・風間柚乃の大躍進ですよね。あれですよね~、隣で感情迷子になってる暁さんをありさんなんでそんなつまらないことで迷ってるんですか?」ってセブンティーンアイス食べながら不思議そうに聞くおださんであってほしいですよね。なぜって彼は天才だから。そういう二人を見ながら「ありちゃんの心配事5割はおださんのことだと思うよ。」って月組の御曹司ふたりをほほえみながら2021年も見ていたいです。まだまだ私の中で月組の王子・暁千星vs天才・風間柚乃」の防衛戦は続きます。 

 美園さんに関してはなんっの心配もしておりません!彼女は大人だから。考え方もひとり飛び抜けて大人なので(彼女のインタビューとか見ててもびっくりするほど達観してて、全然ひとりで生きていける感すごい)あと「ピガール」を見るぞ!とやる気にさせてくれたのは彼女のスタイルに他ならないです。さくさくのあの「曲線美」とも言えるスタイル!!くびれからの腰、の曲線がもう…マンガ?あるいはミロのビーナス?って思えるほどの!!(…ちょっと変態っぽいけど大丈夫ですかね?)

 まあそれは冗談だとしても彼女の「どんな衣装もどんとこい!!着こなしてやるわ!」なのは本当に頼もしいし、目の保養です。ピガールの衣装が「有村さん目をキラキラさせてデザインしたんだろうな~」って思わせる秀逸さで。素晴らしいです!私がデザイナーだったら、男役だったらゆりかちゃん、娘役だったらさくさくにあらゆる衣装着せまくる。2021年は退団イヤーですけども、タカラヅカでしか着れない衣装を最後までこれでもか!!と着てほしいです。

 退団イヤーっぽい公演が続きますが、やっぱり今ノリにノッてる久美子の「桜蘭記」は特段気になりなる公演。私が珠城くんって絶対いい、と思ったのが同じく久美子の「月雲の皇子」だったんですよね。その前の「春の雪」の本田役で珠城くんは明日海さんとの対比がすごく出てて、わあ!なんか、すっごく頼りになる誠実な子だな~って思ってて。地に足のついた感じっていうか、現実をしっかり見ている、っていう感じがどこか霞を食べて生きている、フワフワしてる明日海さんと並べると本当に面白かった。「月雲の皇子」で真ん中もいけるんだ~!って思うと同時に、珠城くんの「器の広さが太平洋レベル」みたいな、頼りがいのある人っていうイメージが固まった。(肩幅も大いに関係あると思うけど。)

 「月雲の皇子」で久美子さんが描いた「真面目で少し融通がきかないところがあるけど、誠実で素敵な頼れる美男子」が私の珠城りょう像。それはいい意味でずっと変わらなくて、それが嬉しかった。(珠城くんは「イケメン」っていうより「美男子」あるいは「美丈夫」です。)

 トップ4年走り続けた珠城くんが最後まで「頼りがいのある素敵な美男子」であり続けてくれますよう。月組トップ・珠城りょうの最後はちゃんと、見届けたい。

 

 とりあえず、花組月組で切ります!以下続く。