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宙組「アナスタシア」感想。真風涼帆、ディズニープリンスになる。

2020年、ついに真風涼帆がディズニープリンスになった。

 

 みなさ~ん!いかがお過ごしですか~!2020年もあとわずか、わたくしはついに「愛の不時着」を見始めてしまいました…!(あくるさんの突然の近況報告)正直ヒョンビンさんあんまりタイプじゃなかったんですけど(顔がとにかく「男」だから←どんな理由)リ・ジョンヒョクさんもう…なんなんでしょうあの人。こう、ユン・セリの黒天使かな?っていうくらいフォローの神様ですよね。ほしい言葉をくれて、欲しい行動をしてくれる…。相変わらず見た後には「…っていうファンタジー★」という言葉を補足して、潤いのある毎日を過ごしています。…それでいいのか!いいんです!!

 

 と、いうわけでね。宙組公演「アナスタシア」(配信)でございます。前回の星組公演の記事で「いや~~~あくるさん。前置きの文章長すぎじゃね?(⌒▽⌒)」って自分も周りもうんざり★(いやみなさん優しいから声には出されなかったけど自分がもう~げ~んなり~!※アナスタシアのディズニー曲調で)だったため今回はさくさくいきますよ!でもさ…せっかくだから、アナスタシアのこれ書いた後に3分で終わる歌劇感想書いていい?どうしても!言いたいことがあるんだ!!(ばーん!!!)(言わなきゃ気がすまないB型)

 では参りましょう宙組公演「アナスタシア」!いや~ほんと宙組さんロシア率高すぎてもえこがもはやロシア国籍のロシア人にしか見えねえわ…(なぜか私の中でもえこがロシア人にしか見えないのです。この前のイタリアもの「エルハポン」の西さんでもロシア人だった(んなわけあるか)。生粋の宙組っ子だから?それとも身長のせい?(たぶん両方)

 

宙組「アナスタシア」

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もうこのポスターだけで「見る見る見る見る!!!!」って札が上がったっていうやつな。右下のおキキ様が絶対ドイツ人のひどいやつだよ!っていうデマを流したのは私です。(生粋のロシア人でした★)

 

宙組de「アナスタシア」がすごく納得。

 私は海外ミュージカルだからって嫌だな~、どうせ役少ないんでしょ~?と思うこともないし、かといって絶対おもしろいじゃん!めっちゃわくわくする~!!っていうタイプでもない。ぶっちゃけ「面白ければなんでもいい」タイプなので。そうです。往年のフジテレビの全盛期みたいな考え方です。「楽しくなきゃテレビじゃな~い!」みたいな(懐かしい)。宝塚が全部面白い、なわけないし、海外ミュージカルが全部楽しい、でもない。正直人種で「面白い」と思うところは全然違うわけだし、同じ日本人でも人それぞれ感覚は違う。私にとって「エリザベート」は「私は私だけのもの」という精神マインド作品だけど、母にとっては「嫁姑バトルもの」渡る世間は鬼ばかり」と何が違うん?」って真顔で言われたときはマジでビビったよね…)でしかない。という感じです。

 海外ミュージカル=全部面白い、という公式は私の中にはないけどやっぱりこう、なんていうか「宝塚ではないな~!新しいな!!!」という感覚はあって。音楽も、セットも、価値観も全部違う。当たり前だと思ってた世界をひっくり返してくれて、新鮮で、ほぉ~!ってなる。音楽はアラン・メンケンなの!?アラン・メンケンでしょ!!!」って興奮したし(※実際はアラン・メンケンじゃないです←私の耳なんてこんなもんですよ…)久々の三井住友ミュージカル1本物、ブロードウェイ大ヒットミュージカル、シアターオーブで先行公演、とそりゃあね、心ウキウキワクワクこれから歩くときのBGMは「She walks in」!ですよ!

 セットがね~、今回本当に生で見たかったです。本当にロシアからフランスに旅してるみたいじゃなかった?(したことないけど。)あの列車のシーンとかね、楽しくて仕方なくってね!(ところでそこの列車のシーンで結構目立ってた水色のドレスの子めっちゃ可愛いわ~!って思ってたらこの子が噂の水音志保ちゃん…ね…!?本当にどこの組も…たまらんな…!(※(ヅカ)寿命が伸びる音が聞こえる)あと、横でもっさりとしたおじさん…そらじゃね?そらじゃんね?と思っててまさか…2幕であんなブロードウェイ女優で場をかっさらうとか…!けしからんな和希そら!(本当にありがとうございます…いいものを…見させていただきました…!!!我が人生に悔いなし。(全面敗北))

 価値観というところでは主人公のディミドリのヒーロー像違うな~と。思いましてです。うまくいえないけど、ディミドリが思ったよりディズニープリンスだったわけですよ。

・「職業は詐欺師(一般的に「悪い」とされる職業を持つディズニープリンス)」

・「両親不在(家庭環境に恵まれないディズニープリンスめっちゃ多い)」

・「ヒロイン以上に健気で尽くす(めっちゃ家事してくれそう←それはゆりかちゃんのイメージじゃないの?っていう意見を採用する★)」

・「何をしてもフォローしてくれる(もしアーニャがあの後本当に皇女として降臨して、ロマノフ王朝復活させてどんな政治して、そしてそれが失敗しても「ゆりかディミドリがなんとかしてくれるやろ」感がすごい)

 なんかさ~、記者会見で音楽を聞いたとき「うわっ、ものっすごいディズニー!!」ってびっくりしたのね。実際ディズニーでもなんでもないわけだけど。で、見たら「えっマジでディズニー!!!」って二度びっくりして。いうなれば四季のディズニーミュージカルっぽいし、オーブで木下晴香ちゃんがやってるのめっちゃわかる!!みたいな。で、そういう世界にちゃんと染まって、生きて、素敵な真風涼帆がいて。すごいな~、本当にタカラジェンヌってなんでもやれるし、できるし、魔法使えるんじゃないの?って。適応能力というか、この人達に国境も人種も関係ないんだなって。

 …なんか、違うぞそういうことじゃないぞ?って言われそうな感じ満載なんだけど、宝塚は宝塚なんだけど、うまく違う文化も取り入れて、いろんな新しいこともやってみて、ずっと進化していくんだなあ。

・「宝塚らしい、いいところはそのままで」(フィナーレのずんちゃんのソロが始まったとき「その衣装?マジでそれでフィナーレいく?」って思ったけどなんだか宝塚見てるって感じがしてわくわくした)

・「トレンドもしっかり取り入れて」(今っぽいフォロー型ヒーロー、自立した自分を持ってるヒロイン)世界の美味しいところをちょこちょこつまみ食い。うう~…楽しい!!(ぺかー!)(潤花ロケットみたいな笑顔で)

 で、この「アナスタシア」って半分歴史もので、半分現代劇みたいな感じじゃないですか。ロマノフ王朝の終焉と、革命星組雪組的なドラマティック)。現代劇の軽妙さ、アーニャの自分探しにディズニープリンスとのロマンス花組月組月9エッセンス)。先にあった4組の美味しいところを少しずつ、気軽に軽く楽しめる。宙組のための新しいミュージカル!!私がもし宝塚初めての子を連れて行くなら宙組だと改めて実感した作品でした。(そしてもう何年も言ってるけど私が組配属されるなら宙組第一希望です!!←組配属されることはないけど念の為いっとくね★)

 宙組のコーラス力の強さって本当に圧巻で、この楽曲たちもみんなさらっと歌ってるけどめっちゃ難しいと思うのよね。空飛ぶじゅうたんや、しゃべるロウソクが出てきそうなふわっとしたおとぎ話のような世界観の中に、すごい技術が詰まってる。宙組生の技術的なものがしっかりしてるからこの話は楽しめるんだな、と思う。

 「やればできる!」とか、「私は私。誰でもない私の物語」的なヒロインの自分探し、そして「ハッピーエンドは私だけのプリンスと」という最近のディズニー作品の王道をいく作品。勝ち気で口が達者なヒロイン、優しくフォローするプリンス、自分探しに夢中になりすぎて若干ロマンス薄めで萌えが少ないけれどそれも宙組っぽい。コーラスの完成度の高さ、セットの豪華さ、全部凄まじくすごい。だけど全部さりげなくて、「すごいでしょ!!」というドヤァ感、押し付けてくる感じはゼロ。宙組のいいところが全面に出た海外ミュージカルだなあ~とニコニコして見れる安心感。さっすが宙組!100人乗ってもダイジョーブ!!っていうイナバ物置のCMが頭に流れました…。(関係ある?)

 ところで稲葉くんよ。いっくら役の少ない海外ミュージカルとはいえ歌唱力モンスターのもえこあーちゃんをとことん歌わせない配役は結構私は恨んでますよ?まあでも厳格なロシア皇帝感の軍服もえこと、最近ヴィジュアル力が怒涛の勢いで上がってるあーちゃんが好感度最大規模のしどーくんと並んだことにきゅんときたけど!!きたけど忘れないからな!!!(捨てセリフを吐いてペテルブルグに向かって走る)(でももえこの軍服大好きじゃーーーー!!!←なんだかんだ、結局感謝してるっていう。)

 

 と、いうことでスターの初見です。1見て120語れるのは私のいいところでもあり悪いところでもある…(1万文字以内を目指す。←ハードル…!)※そして簡単に1万文字超えた。すまぬ。

 

This is タフネス   ディミドリ/真風涼帆

 歌劇の12月号でね、「2020年を振り返る」っていう記事で真風涼帆のページの出だしがこうだったんですよ。

 「素敵」。この言葉が極上に似合う真風。

 それだ!!!膝をポンポン打つ私。(さすが100年以上の歴史を持つ雑誌は格言が違う)ゆりかちゃん、どんどん理想枠を邁進されますね~。もうね、すっしーさんの皇后陛下にひとこと申し上げるシーンで「ゆりか、あんたどこまで素敵なの…!」と。どんなことしてもあとはゆりかがなんとかしてくれる、という安心感と信頼感。ゆりかちゃんが大人の女性に人気があるのがわかる。なんていうかね、「この人には何を言っても任せても大丈夫」感がすごいんですよ。精神的な面も体力的な面も。

 精神的な面は本人のインタビューで垣間見れるコメント全てに感じるんですけど、まあそれはここでは置いておいて。ディミドリは焦ったり心配したりもするけどそれは全部まどかアーニャに対してなんですよね。アーニャが心配で、ソワソワしたりアーニャが心配で焦ったりする。(アーニャが皇后陛下と会ってるシーン、椅子でソワソワするゆりかディミドリのシーンすっごいよかった…なんかゆりかちゃんがソワソワするのが可愛かったん…!)

 ただ、自分の人生に焦ったりソワソワしたりはしないんですよ。他人から見れば決していい人生とは思えないけれど(詐欺師って宝塚でかっこいい職業として書かれること多いけど実際は犯罪者だからな★)でも、そこでくよくよ悩んだり罪悪感を感じたりはしない。自分を蔑んだり下げたりもしない。オレはオレ、これでやってきたんだ、っていう安定感すごいですよね。This is タフネスマインドという言葉は真風さんのためにあるんじゃなかろうか。

 宝塚は男役が主役で、私が主演!!っていう姿がかっこいいんだけど、ゆりかちゃんは私が私がという感じではなく、さりげない優しさとフォローで女子たちをきゅんきゅんさせてくれる「現代に沿った」ヒーローだなと。自我を確立している、言いたいことは言うしやりたいこともちゃんとある、そういうまどかアーニャに対して徹底的に尽くす。言葉が足りなかったらフォローして皇后にだって言うし、困っていたら「フランス一緒に行こう!」と手をとって一緒にフランス行く。迷っていたら背中をぽんと押してくれる、落ち込んだら慰めてくれる。(このベッドのシーンすごくいいなと思うんだけどさ~、どうしてあの中国服のカジュアル版みたいな衣装なの…?いやここは!ヨーロッパ的なホテル仕様のガウンにしてよ~!!っていう河底さんのお仕事よ…)

 結局これでまかまどは解散となったわけだけど、私はまどかちゃんの最初の相手役がゆりかちゃんっていうのはすごくいいことだったと思うんです。まどかちゃんはもともとなんでもできて、気品もあるし申し分ない娘役さんであるけれど、やっぱり学年が若いこともあるし抜擢が早くて本人も大変だっただろうと思う。そして、周りもいろいろ大変だっただろうなと思う。けどゆりかちゃんがどーんといて、大人の態度と対応でニコニコしながらも言うことは言ってくれる、そして何よりちゃんと「星風まどか」という相手役としてずっとまどかちゃんを尊重してる、大事にしてる、という感じがすごく誠実に伝わってくる。いや実際は知らんけど(笑)、二人の舞台からは抜群に「ゆりかとまどかの信頼関係」が伝わってくるんだよなあ。だから宙組の舞台は安心して見れる。そうやってやってきた3年間。

 3年組んだんだから最後までやってよ、という意見もきっとあるんだろうけど、まどかちゃんは他の組で活躍するだろうし、ゆりかちゃんは新しい潤花ちゃんを迎えて、次のステップに進む。(いい忘れてましたが潤花ちゃんおめでとうー!!ロケットの潤花スマイル神!!)…って考えられるあんたはのんきでいいよな!!って怒られそうだから(笑)このへんにしとく。今は思う存分「アナスタシア」を楽しもうぞ!

 宙組を見ると「今回もゆりかが素敵でした…♡」って完全にきゅんきゅんモードで終われるので私にとって宙組は平和ですごく居心地のいい組。常にいろいろなものに追っかけられてる現代女性の休息の場所だと思います(笑)とにかくね~、「アナスタシア」はゆりかの包容力に身を任せて見るに限る。このミュージカル、ヒーリング効果すごいですよね?私の中でアナスタシアは完全にヒーリング・ミュージカル。

 舞台がロマノフ王朝終焉後で、激動の時代のはず、ドラマチックでハラハラドキドキする話なのに、もうゆりかちゃんの凄まじき「まあ、縁側で一杯お茶でもしてく?」っていうあったかいゆったりした空間に包まれる極上のいやし空間。まあ、私はといえばフランスに来たときの紺っぽい青の三揃いスーツ+ソフト帽のゆりかちゃんを見れたのでそこで満足(笑)ゆりかのスーツとソフト帽にはどんな漢方薬より効く成分が入ってるって聞きました。(誰にだよ)

 ゆりかちゃんの歌う「She walks in」がすっごい好きだわあ。ただ歩くことさえ、楽しくなりそうな音楽。アメリカディズニー・ミュージック!!

 余談ですが、実家に帰って配信で見てたんですよ。そしたら母がじーっと見て、「この子星組だった真風?あの水夏希のそっくりさんだった?」「…いやお母さん、確かに昔は似てたけど今全然違うよ。ゆりかはゆりかだよ(←真顔でマジ反論)」「いや、そうじゃなくて歌もうまくなって素敵になったわねえ~…!あれ、そういえばお母さんこの人にソーランで笑顔もらったのよ!!覚えてるわー!あれ20年前くらいかしら~!本当に素敵だったのよぉ、10センチ先にこの人いたのよぉ~(←たぶんビバフェスのこといってる)」「あ、そぉ~」(…20年も経ってないと思うけど人間年重ねると時間間隔おかしくなるんだな~でもまあ訂正するのもめんどいしちょっと今私アナスタシアで忙しいからほっとこ)←この考え5秒。配信恒例、還暦の戯言でした。

 

言いたいこと言う、やりたいことちゃんとある。 アーニャ/星風まどか

 まどかちゃんを見てるとこうなんか、「まどかちゃんて100期だよね?」って何回も隣の人(※いない)に話しかけたくなる気持ちになるんですよね。もうなんか、ベテラン研20ですか?っていうあの「この舞台は私のもの!!」感はすごいですね。今の娘役さんって本当にしっかりしてて、自立しててかっこいいなと思うんですけどまどかちゃんはもう、ステージが違う感じ。圧倒的な女帝感、誰にも文句は言わせない、私は私、というさっきゆりかちゃんのことをThis is タフネスマインドと言いましたがまどかちゃんもゆりかちゃんの横に並ぶにふさわしいShe is タフネスマインドです…。っていうか下手したらゆりかちゃん負けるかも知れない。っていう強い根性を感じる。

 アーニャは「自分が誰かわからない」という不安と常に戦っているわけだけども、くよくよ悩んだり泣いたりしないわけで。「今やるべきことをちゃんとやる」ということに迷いはない。「どうして私はこういう生まれなんだろう」って悲劇のヒロインぶることがなく、常に前を歩いて彼女は生きている。

 私は、まどかちゃんの「私は誰にも負けない」っていう目がすごく好きでね。エリザベート」の新公で、なんてまっすぐな目で力強い演技するんだろうと思ったんだけど、まどかちゃんはああいう「生まれがいい」役が抜群に似合う。しかも最上位を狙える女性の目ですよね。王妃とか、皇妃とか、もっと経験積めば皇后だっていける。

 高潔で、気品があり、タフである。…なんかまどかちゃん、本当は皇族なんじゃないの?って気がしてきます。それもヨーロッパの1000年ぐらい続く名家の。それじゃなきゃ納得できない(笑)

 まどかアーニャはたぶん、挫折を挫折と思わない強さがあって。普通の人だったらポキンと心が折れることも、「あれ?ちょっとつまづいたかな?」っていう程度。きっとあのまま皇后に「あんたは私の孫じゃない」って言われ続けて、自分を否定され続けても「でも私、アナスタシアの気がする!」って生きていく。「私はアナスタシアよ、私がそう思うんだから!」っていう強さ。いい意味での「私の法律は私!」感ね。挫折や悩みなんてかすり傷だし、その傷を自分で治すことができる。だけど、その傷を治す薬を買ってきてくれるのはゆりかちゃん。

 まかまど最後ということで、どうしてもそういう目線で見てしまうのですが…なんかうまくいえないけど、すごく信頼してるからこそのさっぱりした関係、というか。嫌いで別れるわけじゃないし、明らかにこれは人事的なものだから感情を挟むものでもないし、だけどこの二人にはねちっこい関係がいい意味で見えなくて。「まあ、今回違う道を歩くことにはなりましたが、まどか~、頑張れよ!私も頑張るから!」っていうゆりかちゃんに「は~い!ゆりかさんも頑張ってくださいね~!私も頑張りまーす!」ってまどかちゃんが笑って答えるみたいな。そしてこれからも何も変わらない。そういうまかまど、私好きだったんだよなあ。

 あなたはあなた、私は私。すごく現代的な、いいコンビだったと思う。

 

 さてここからはさくさく二番手以下の話。海外ミュージカルあるあるの「役の少なさ、天才的★」感は否めないながらも実力派がひしめき合うわけですよ。宙組すげえな…!

 

グレブ/芹香斗亜

 ぶっちゃけ、グレブはもう「え?全然わかんないんだけど?結局何がしたかったの?」という感情しか湧いてこないので(苦笑)(ほんとごめんなさいね、でもマジでわからんかってん…誰かわかる方教えて。ほんとに。)「みんなキキちゃんの軍服を見たかったんだね★」って思うことにします。そうだよね?稲葉センセそうでしょ?も~う、わからんだもん。キキちゃんの演技力うんぬん(私は芹香斗亜という演技者に絶大なる信頼を寄せていることはみなさんおわかりでしょう)ではなく、グレブだよ!グレブがどうしてアーニャを気にかけるのか、それは恋愛感情ではないのか?父親がやり残した仕事だからか?どうしてアーニャを撃たなかったのか?恋愛感情があるから?でもそれを匂わせることないしな?っていうかグレブってなんだったの…?(ここに戻る感すごい)。

 正直、おキキ様、グレブをやってる時間ないのである。(いっちゃった…)海外ミュージカルの弊害だけれど!おキキ様に悪いところはひとつもない!というかここまでよくわからん役をここまですごくかっこよくしてくれてありがとう!!でも考えてもわからんねん!!という私の「グレブようわからんねん」病は続くことになりそうである…。私の感情不足かなあ。みなさんわかりました?(って賛同者を必死で求めるパターン)

 あ、でもグレブの曲はめっちゃ好き。闇を持った歌がちょっと歪んだ人間が大得意な芹香様によく似合っててね、素敵でした。あともうやっぱ軍服は素敵です。グレブさんの生きる道にとやかくいうことじゃないけどさ、アーニャが気になるなら気になる、恋愛感情あるならある、撃つなら撃つ、ってハッキリしようぜ!?わかんないならわかんないっていってー!!解決案練るからー!(稲葉くんが。)そして頼むからキキちゃんトップになってー!!(どさくさ)

 

 陽気なおじさん(笑顔がめっちゃキュート)  ヴラド/桜木みなと

 あのさ~、海外ミュージカルの弊害その②なんですけどね?海外ミュージカル、おじさん大好きじゃないですか。さかのぼって「ミー&マイガール」見たときも、わたくしどうしてジョン卿がおじさんなの?っていうあの疑問が忘れられないんですわ。あと「ガイズ&ドールズ」のネイサンも。どうしてキラキラ星人の大和悠河さんがおじさんやるの?と。(あれはあれでよかったけど)。紅さんのときも「えーでもネイサンかあ~」(でもあれもあれでよかった)←あくるさん…ほんとそういうの多いよ?

 ほんとにね~、確かにおじさん、いいですよ。味があるし、酸いも甘いも知ってる感あるしね?作品に厚みが出るってやつ?難しいことはわからんけどそういうもんらしいですね?

 …たださ!!今伸び盛りのキラキラ三番手桜木みなとさんがおじさんやる意味はわかりません!!(こういう声だけ大きい)いや、ゆりかちゃんの親友役、ずんちゃんなのきゃー♡いいじゃないいいじゃない!!ってドンドコ期待の炎が舞い上がったわけだけども、思ったよりおじさんでね!?ヴィジュアルが!!そう、これはヴィジュアルの話。ずんちゃんヴラドはすっごく可愛くってすっごくキュートで素敵でした。でも~ヴィジュアル~ゥ…(←くどい)これ結構大事な話よ!?何度も思ったけど、稲葉くんヴラドの年齢設定30代前半とかじゃだめだったん?それかせめてひげなしのわりといい感じの好青年ね?くらいの見た目じゃだめだったん…?海外ミュージカルを細かく変えることがたぶん著作権違反となるんだろうけども…でも…でもさあ…キラキラの若いずんちゃんが見たかったんじゃー!!だって今しかないんだものー!!2020年の桜木みなとは今しかないんだものー…!!!

 というわけで「ヴラドおじさん実はひげそったらめっちゃ若くてハンサム青年」という設定を頭に置いて鑑賞してました。そのうち藤井くんが開発したイケメンボックス出てこないかなっと思いながら(出てくるわけがない)

 ただやっぱりずんちゃんうまかった…ずんちゃんのヴラドはマジでよい。ご陽気な感じも、あんまり何事も深く考えない感じも。あのゆりかディミドリとアーニャまどかと、ロマノフの勉強するところ楽しすぎて。あのテンポでさくさく行く感じ、すっごく好き!そらとのコンビ感はさすがだし、列車のシーンもコミカルで笑ったし。

 演技は悲劇よりコメディのほうが難しい、と思ってるのでコメディがうまい人はなんでもできる!つまり、ずんちゃんの演技の伸びしろ楽しみすぎてわくわくしっぱなし!という状態です。そしてフィナーレで出てきたソロ。ずんちゃん…!!と胸を熱くして(いやでもどうしてその衣装?K底嬢の仕事まじでわからんだけど?とは思った←くどいよ!!)ゆりかとの噂のハイタッチに「いやー!!ゆりかとー!!!ハイタッチしてるがなー!!」という興奮。ありがとうございました。ヴラドさん、そらリリーとの結婚式はひげを剃ってぜひお願いします。参列して花巻きますね♡(みねりちゃんが)

 

「そらはまだか」からのブロードウェイ女優が見参 リリー/和希そら

 …うまい!!!という言葉しか出てこない。凄まじい役者やで、和希そらっつーもんは!!(居酒屋で熱燗飲みながら)←いってるだけで、飲めません。 

 本当に、1幕もの見てるとさ、っていうか「ワンス」で散々待ったわけよ。「凪様はまだか」と。それがね、宙組でも起きるとは思ってもいなかったわけよ。「えー!!もう1幕終わりますけど!?で、うちの和希はいつ!?」っていう焦りよ。(思わず幕間に「まさかの休演じゃあるまいな?」って公式見たほどさ…)※あくるさんの観劇に「予習」の文字はございません。

 そして2幕。怒涛の巻き返し!!!これでもかこれでもかと見せつけられるブロードウェイ女優っぷり!!!えー、楽しすぎる和希そら(早口でテンポよく)。本当にねえ…和希さんは宙組の、いや宝塚の宝物ですよ。キレッキレのダンスに、表情豊かな歌声。くるくる変わる表情、見てて全く飽きません!!アメリカのラブコメにリリーみたいなキャラの女の子よく出てくるけど、毎回和希さんにオファーいけばいいのにな~って思う。(←っていうことを真顔でマジトーンで言ってますからね、この人。)

 和希さんのすごいところは、圧倒的なうまさで場をかっさらうのに絶対にでしゃばらないところだと思ってます。まあ、今回二幕は特に結構リリー中心のミュージカル場面多かったんだけども、ものすごい場を読む力というか、すっしーさんの皇后とのシーンとかずんちゃんとのヴラドのシーンも絶対「私!!」っていう感じじゃなくて。ちゃんと場を読んで気配を消すことができるってすごいと思うんです。まあ、配信っていうこともあるのかもしれないけど…。それでもやっぱりこういうのがみんなから好かれる理由っていうか、うまいってことなんだろうなあと。しみじみ感じました。

 いつか叶うことなら、和希そらのボブ・フォッシーを見てみたい。できれば「シカゴ」を見たい!そんな夢を見てしまうほどの、バーの場面。ガチガチの王道ミュージカルをガチガチの王道で魅せられる、できるって本当にすごいこと。和希そらの無限の可能性に完敗、いや乾杯です!宙組の未来がー!明るいぞー!!(和希そらハイ)

 ずんちゃんとの阿吽の呼吸はやっぱり宙組の賜物じゃないですか~。楽しいですよね、この二人がいちゃいちゃしてるの。ほんとずっと見てられるんだけど。(真顔)…世界の平和ですよ、まったく。あああ本当に生きててよかったよ…。(←あくるさんよくいうセリフナンバー1)

 ちなみにニュアンスで伝わると嬉しいんだけど、

「礼真琴」=「天才!!!!(スタンディングオーベーション)」

「和希そら」=「…うまい!!!(うなるように)」

「天飛華音」=「ハイうまいー!!!(即リアクション)」

です。何が違うかわからんけど、これが今の私の3段活用です。(?)

 

今回の気になる人たち(本当に私どこまでちょろいんだろって思いながら)

・瑠風輝 軍★服!!!!本当にすらっとした背の高い薄い体に軍服はこの世のご褒美だと思ってる。(でも歌わないってどーいうことやねん)

・花音舞/綾瀬あきな/瀬戸花まり  この三人がいればとりあえず芝居はできる、感がすごいよ。誰にでもなれるもんな、すごいよ。(二回言う)

・水音志保 もうさ~、「アナスタシア」「列車の水色のドレス」、で鬼検索。ちょうかわいい。

・天彩峰里 みねりちゃんに一旦すべて預けよう?が最近の口癖(いつ使ってるの?)

・秋音光 私の中で「宙組の群衆のキラリ」の代名詞ですね。群衆シーンでまずあきもを探します。(そしてほぼヴィジュアルどストライク)

・優希しおん 宙組のわくわくダンサー枠。もうとにかく踊ってくれ。私のために。

・潤花 ちょっとバレエのシーン潤花ちゃんの技に気を取られててあんまり芝居に集中できなかったってくらいバレエな子だとはわかった。潤花ちゃんは悪くない。ロケットの「ぺっかー!!」っていう笑顔が死ぬほど好きや。宙組デビューおめでとう!

・亜音有星 えー!!ちょっとぉーめっちゃイケメンー!!!ってキャーキャーはしゃいだ枠。若くて顔がいいのは世界を救う。え?103期?へえー。え?新公ベネディクト?へ、へぇ~…(目が泳いでる)(めっちゃ好みなんじゃーないですか?)

 

 というわけであーだこーだいってますが楽しかったです!まあまあ来年の宙組も私の癒やしとヒーリング(意味一緒やで)を一手に担ってくれそうでね。わくわくしておりますのよ、「ホテル」(よき景子であることを!願わんばかりである!)も「夢千鳥」(新しい演出家さん楽しみ!!そしてそらー!バウ主演おめでとー!!)も。

 

 2020年は本当に大変な年でした…。思うように観劇できなくなって、モヤモヤしたりすることも多くて。みんな大変でした。みんな我慢した。みんな頑張った。本当に私たち超えらい!!(笑)そしてこんな状況でも、タカラジェンヌのみなさんは私達にメッセージを送り続けてくれて。きっと彼女たちが一番不安だっただろうに、私達ファンのことを考え続けている。すごいことだなと思っています。

 これが100年続く劇団の底力。私の誇りです。何度倒れてもまた這い上がる。戦争も震災も乗り越えてきたこの劇団。今回だって絶対に乗り越えられる。絶対大丈夫。そう信じてるから、応援できるんだと思う。

 私はもうしばらく、配信にお世話になるつもりです。観劇できるみなさーん!私が行ける日まで宝塚を支えてね~!観劇できないみなさーん!一緒にテレビの前でキャーキャーいいましょ~!!(コーヒーとクッキーでも用意して。←配信のいいところその1)

 

 それでは2020年、観劇報告終わり!みなさんメリークリスマス!そしてよいお年を~!

 余力があれば総括するけどできなかったらごめんな!(←なんだその保険)

 あ、5分で終わる歌劇感想が残ってた…。

 珠城りょうの語る望海風斗観が天才的に当たってる。(5秒!完!)