MENU

宝塚が舞台化してほしい本、マンガ~言うだけならタダやで論その③~

好きを叫んで、じっとその時を待つ。

 

 こんにちは、皆様お元気していますでしょうか。私はといえばまずグラフの最新号の表紙の望海さんに「…日本人にこんな素化粧で軍服似合う人いる…!?(※いない)」と持つ手が震え、ゆりかちゃんのプロの匂いしか感じないDIY仕事に本人ドヤ顔で「宝塚の森泉です★」ってもうこれヒロミ(職業:大工)的な仕事してない…!?と震え、れいちゃんが「お料理はまってます♡」の写真の横に「とうもろこしを揚げて「家で花火したの?」ってくらい飛び散った★」っていうエピソードがあまりにれいちゃんだったので安心してます(⌒▽⌒)まあでも…900円の鶏肉をなんの躊躇もなく買っていたあの時代を考えると(参照:あきらくんブリドリ)れいちゃんがお料理に目覚めたのはなんだか感慨深いですよねえ。…今も900円の鶏肉なんの迷いもなく買ってたらお姉さんドキドキしちゃうけど。

 

 ノゾミーの配信を鑑賞することを千秋楽に決めてその日を今か今かと待っているわけですけども(本当はまあやちゃんとの日を見たかったけどもう希望休締め切られててさ)もうなんか息苦しさを感じている。行きたいのに行けない。やってるのに見れない。自由なのに不自由。もうさ~、一周回って生まれた場所が悪かったのかと思う日々ですよ。(地方民あるある)…ムラがこんなに遠いって思ったのは初めてだよ…(新幹線でさくっと2時間半のはずなのに果てしなく遠い土地のように思えます)

 

 7月に三浦春馬氏が亡くなり、すごくショックだったんです。10代の頃からずっと見てきて、大好きな俳優さんでした。同世代でこの映画のときはこうだった、このドラマのときはこうで…とどこか自分の人生と共に歩いてきてた。「14歳の母」で志田未来ちゃんの相手役をしたとき「かっこいい!絶対売れる!」と思って。着実に自分のキャリアを積んでいる彼が誇らしくて次はどんな役に会えるんだろう!とわくわくしてた。4月の生田ちゃんとの舞台も、「キンキーブーツ」が見れなかった悔しさで狂いそうだったから(笑)チケット取って指折り数えてたなあ。

 そして今日、竹内結子さんの訃報を聞いてもうなんか…もう、どうしようって思っちゃってます。次はどんな役?どんな作品に出会えるの?というわくわくした気持ちが私を支えてるんです。根っからのエンタメ好き、毎日のドラマ、毎月の映画、宝塚、本。私のガソリンはエンタメ。全部の原動力。衣食住のいち要素ではないし、なくても死なないけど、私のように「これがあるから頑張れる」と思って毎日過ごしている人って結構多いんじゃないかなと思ってる。

 春馬も、竹内さんも大好きな俳優さん、女優さんでした。もうあなたたちの新しい作品が見れないと思うだけで、悔しくて悲しくてつらいです。…ご冥福をお祈りします。

 …ああー!!だめだ!!!春馬と竹内結子が出てない「コンフィデンスマン.JP」なんてやだよー!!

 

 と、いうことでね。悲しい気持ちになったので好きな話をします。(突然)ここを覗いてくださっているみなさんはもちろん「宝塚が主な主食でございます」という方ばかりだと思うんですけども(もちろんわたくしもでございます♡)宝塚と同様私が人生で愛してやまない存在が、映画と本。宝塚と映画と本、この3本で私の人生は占められています(…言い切ってしまうのね…?)いや、いいんですよそれで結構自分の人生楽しいから。

 でね、最近みなさんもそうだと思うんですけど最近やったらおうち時間ってありますでしょ?私、常に本を常備しておかないと落ち着かない完全に活字中毒なんですけどそれがこのwithコロナな生活になってひどくなってるんですよ。もう、朝パンをトースターに入れて待ってる瞬間も本読んでることに気づいて「…もう三浦しをん化すごいな!?」と唖然としましたね、気づいた瞬間。…どこかでね~、「三浦しをんよりはマシ」って思って安心してたんですけどね~…。(おたくってわりと「まあ、あの人よりは全然私まだまだだよな」って思うことで精神の安定を図ってますよね。三浦しをん(著「舟を編む」(直木賞作家)はそろそろ家が本で潰れそうって言ってました。←だれ?)

 で、本を読み終わってそれがいい本だったり気にいるとすぐに「脳内で宝塚舞台化構想」が始まってしまうわけで。それがね、実際舞台化して興行として成り立つのかとか、そういった難しい話は置いといてですよ。ただ見たいの。私が。(お前がか!!)「この主人公は絶対○○さんがいい!!…だとしたら相手役は○○ちゃんで、このキーマンは主演より3期上の○○だな!この弟分は絶対若手の○○ちゃん!この作風から絶対に演出家は○○さんにお願いしよう…舞台はドラマシティだよな~もう主演二番手だしな…」ええ、都合のいいことだけ考えます。うまくいくことしか考えないです。矛盾点とかは丸投げです。「まあ小柳女史はうまくまとめてくれるだろうから♡」っていうお前は朝ドラの古田新太か!!!っていう。(古田新太のイメージ…肝心なところは丸投げのおいしいところだけもってく強欲プロデューサー)

 そう。今回のネタ記事はそういう記事です。題して、「「宝塚で見てみたい!!」と思う本・マンガを無責任にただひたすら挙げてく~言うだけならタダやで論~」。まあ、みなさんお気づきだとは思いますが、最近のこのブログのメインテーマが「言うだけならタダ」ですからね…いーじゃん現実完全不自由なんだからさ!妄想くらい自由にさせてよ!!と逆ギレ上等にスタートです。

 あ、私の完全なる趣味になるので「まあ~あくるさんとは全く趣味が合いませんな…」という方も「本屋3年は行ってないな、どこにあるんだっけ?」っていう方も「図書館、本屋週1ペースです★」という方も半笑いでどうぞ。いっとくけど、私の完全なる嗜好ですので好みが合わなくても「それ違うよ!」と思っても半笑いで平和にいきましょう。といって全面で逃げの姿勢からスタート。…もうねえ、宝塚自体が嗜好自体の何者でもないからねえ…(それいう?)

 

▼今回のお品書き。めっちゃ長いので興味のあるところからぜひ。

 

 

 

①「マリーアントワネットの日記-BLUE-」 吉川トリコ as 真彩希帆(雪組

  のっけから全面的に守りに入ってる感はんぱないんですが(笑)たぶん宝塚ファンだったらさくっと受け入れられる本。でも絶対みんなが初めて読むマリー・アントワネットの話。帝劇「MA」のマリーやベルばらのアントワネット、「1789」と日本にも数多くのマリーアントワネットがいるけど、全然違う。ちなみに3部作になってて、3作目の「ベルサイユのゆり」ではランバル公妃が幽霊となって「帝劇「MA」と「1789」全通しちゃったウェーイ」とかいう話も出てきます。ニヤニヤとまらーん!

 自分の夫(ルイ16世)は「推し」平民へのパレードは「ファンサ」「陰謀怖いよーフランス宮廷おっかないよーgkbr今どき毒殺なんて流行んねーし、よっぽど余裕っしょ♪」(←※原文ままです)って軽いノリでアルトワ伯がなぐさめてくれる世界。そう!この日記のマリーは16歳のオーストリアギャルで、楽しいことが大好き。フランス宮廷ではオーストリアの糞ビッチ」(←原文のまま)なんて呼ばれる日々ですが、なんてことはない、普通の女の子。最初こそ「旦那が全然抱いてくれない」という話が主ですが、そこにフランス宮廷の陰謀や闇が見え隠れし政治の暗雲たる状況や周りの忖度が見え隠れ。「BLUE」はフェルセンとの秘めた恋、革命、断頭台のその日までリアルに書かれます。特に処刑までの亡命、逃げて、隠れて、捕まって…のところは手に汗握る。歴史に残るフランスの女王・マリーアントワネットが日記を残していたらこんな感じ!そこには愛され体質の人間たらし、世界で一番憎まれて一番愛された王妃の一生が描かれています。首飾り事件で疑われた時、「有名人がSNSやらなんやらで「自分の声」を発信したがる気持ちがすっごいわかるもん。わかるんだけど、私がSNSをやろうもんなら炎上炎上炎上、炎上に次ぐ炎上で大変なことになるだろうから18世紀に生まれてほんとよかったなって思ってます。」って書くマリー。好きになるしかない。

 さて、私の構想では完全に「トップ娘役のサヨナラ公演前のバウ公演」演目です。もうなんていうのかな、ただの小娘もできるけど女王もできる娘役。「オーストリアの糞ビッチ」と罵られてもびくともしない精神と「旦那が抱いてくれない、私は愛されてないんだわ、この世にいなくてもいいんだわ…」と毎日ベッドでしくしくひとり泣き続ける女の子という両面が難なくできる、「絶対大物」感…。

 ええ。雪組真彩希帆女帝ですね。間違いないです。ぜひ一人芝居でやっていただきたい!真彩ちゃんのこのギャルなマリーを見たいです。ルイ16世(夫)を「きゃー!!推し!!推せる!!(うちわ)」と大騒ぎして、女同士で足の引っ張り合いをし、出し抜いてみんなにちやほやされて、フェルゼンと恋に落ち、最後は革命という名の歴史の歯車に飲み込まれていく女王。まあやちゃんがこういう歴史上の人物の一生涯を演じるとどんな感じになるんだろうっていう興味が尽きないです。

 私個人としては大劇場作品で派手に「フランス女王の話」としてやってほしい気持ちもあるんですがいかんせん闇の皇帝望海風斗さんがいる手前真彩ちゃんが主人公でしか成り立たない話なので宝塚的に無理、ってことと望海さんはルイ16世でもフェルゼンでもない、という2つの観点から真彩希帆バウ芝居で!!あ、驚異の遊び人アルトワ伯はここは意外性であやなとかどうかな~。「革命なんて余裕っしょ♪」って言いながらカード賭博するあやなが見たい。

 この物語におけるルイ16世は完全なる「良」で「生まれてきてくれてありがとう」って優しい微笑みをたたえながら我が子にキスしたりできるすごく素敵な旦那様なんだけど、どうも望海さんにそれをやってほしいという感情が沸かない私のほうが歪んでるのでしょうか。かといって「王妃様、お迎えに上がりました」って窓からさっそうと月のきれいな夜に窓から現れそうなフェルセンでもないよなー…

 …望海さんて、トップスターだよな…?(本来ならそういう役ばっかりのはずなのに)という疑問は、気づかなかったことにします。

 

②「午前0時、キスしに来てよ」(全12巻)みきもと凜as 柚香光・華優希(花組

 最近完結した別フレ少女マンガ。こう…みきもとさんのマンガって結構賛否両論というか、好みがはっきり分かれるんですが私はわりと好きです。まあまあ大人女子は買うのに勇気がいると思いますが(笑)

 これね、煽りこそ「イケメン俳優×一般JKリアルシンデレラストーリー」なんですけど真意は「現代の身分差ラブストーリーおとぎ話」だと思って読んでました。そう!あくるさんの大好きな!身分差です!(…うん、引かないで!(⌒▽⌒))今の日本で「住む世界が違う」といえば芸能界と一般人、くらいしかないじゃないですか。ヨーロッパみたいに貴族階級があるわけでもない、基本自由恋愛が普通の世界でこれほど「マジ!会う自由とは!!」的なコロナもびっくりな制約だらけの恋。スーパースターという設定の綾瀬楓の二言目には「君に僕は、普通があげられない」ですからね。大変だな~有名人との恋って(私はまあいいかな←アイス食べながら)っていう感想になります(その感想でいいのか?)うん、私タカラジェンヌもなんだけど、どこか有名人は「たぶん存在しない」っていう前提で見てるので。

 で、このお話の他の身分差ラブストーリーと何が違うかって言うと「圧倒的多幸感」なんですね。たぶんこの話7割位主人公2人のイチャイチャなんですよ。身分差って切ない前提で書かれるじゃないですか。続いて別れる前提。そういうのもいいんですけどやっぱり基本ハッピーものを見たいんですよ。私はね。でも人って難しいですよね…同じイチャイチャでも「はー!!勝手にやってろ!!!(言い捨て)」って思うものと「仲いいことはよきことよな…(^^)」ってニコニコ見れるものとありますよねえ。この話、圧倒的後者です。もう!二人がかわいいから!!(ばーん!!)

 でもってここまで書いて「もうあくるさんのいいたいことはわかったよ★」という方が8割だと思いますが、ええ。花組です。柚香光です。華優希です!!!もうなんだろな~この「ずっと眺めててもたぶん飽きぬ…」的な可愛さ。二人がね、もうなんってことないかぼちゃサラダとか作ってるだけの映像とかでたぶん私御飯食べられると思うのね。え?重症だと思う。はっきりいってもうマンガを読んでてもれいちゃんと華ちゃんにしか見えなくてさ…あと綾瀬さんがスーパースター設定なので、くるくる着てる服が変わってめちゃくちゃ楽しい。髪型も変化自在。めっちゃ楽しい。もうただのファッションショーやないかい!!!と思うけどそれさえ楽しい。…え?重症だと思う(2回め)そういう需要も抑えます、この舞台化。

 まあね~、ぶっちゃけ宝塚で舞台化するほどドラマチックなことは起きないんで(革命だ!とか、処刑だ!!とか、戦争だ!!!!とかね…)カニュの最後10分に連続ドラマ化とかしてほしいんですけどね。「ZIP」でやってたバカリズムの連続ドラマみたいにさ。毎日10分、れい華の身分差シンデレラストーリー。え?そしたらスカステ再加入するよ。(※絶対ない)

 ちなみに、映画化されてますが「これはPVとして見よう」と思ってみることと、鎌倉の町並みが素敵だな~と思って見ることをおすすめします。多くは言わないけど。いらんことはいわんけど。(めっちゃいってるし)

 

③「とりかえばや」さいとうちほ as 真風涼帆(宙組

 まあ、ここに挙げる5作品で一番現実にありそうっていったらこの作品しかないんじゃないかなーと思うくらいには切に希望しております。それくらい「近年で最も宝塚っぽい少女マンガ」だと思う。とにかく絵がめちゃくちゃキレイだし、ドラマチックな事件次々起こって宝塚的です。あとこの絵柄を忠実に再現するとしたら宝塚しかないんじゃないでしょうか。

 ここを結構覗いてくださってる方には「またその話か!」という感じの毎度おなじみ話なんですけども絶対に絶対に絶対に帝は真風涼帆でお願いします。というか!むしろ!帝がゆりかちゃんじゃなきゃ舞台化の意味ないです!!!(そこまで…!?) (そこまで。)こう、帝が活躍しだすのが結構巻数を経てなんで、そこまでどうするかは小柳女史におまかせするとして(出た!古田新太的「あとの細かいことは任せた」態度!!)大人包容力あふれる帝をですね、真風の御大にやってほしい!!石蕗によってボロボロになる沙羅双樹を優しく温かい愛で包んでほしいです。THE大人の男…もうゆりかちゃんやって~~~!!!(あと平安着物をゆりかちゃんには常に着ててほしい)

 まあ、帝のゆりかちゃんが見たい一心で毎回言ってるんですけど結構リアルな話前半が難しいんですよね宝塚の舞台化…。沙羅双樹と睡蓮が入れ替わるところから始まるんですけど睡蓮がどれくらいのスターがやるのがいいのかとか、あと重要人物である石蕗がもう世紀のクズ男なんでそれをおキキ様がやるのを見たいか?と言われると絶対やだ。(たぶん2番手がやる出番数)私の中でおキキ様は絶対クズじゃないんですよ…でもキキちゃんはクズを絶対的にクズに仕上げると思うので(だってうまいから)ああ~~~!!!!となってます。(何この葛藤)帝のゆりかちゃんは見たいけど石蕗のおキキ様は見たくない~~~~!!!この葛藤。(どうでもいい)さいとう先生って主人公に多大な影響を与える男性を結構かなりのクズにするからびっくりします。(同じくさいとう作品で大昔の「円舞曲は白いドレスで」っていうのがあるんだけど、すごい宝塚っぽい話ながらも今の今まで舞台化されないのはきっとサジットが宝塚の男役がやるにはあまりにクズだからだと思っている。だって流産した主人公に「また子を作ればいい」なんていう男やだよね?私はいやだよ。

 

④「椿町ロンリープラネット」(やまもり三香/全13巻) as 珠城りょう(月組

  「お前が月組を語るなや」といわれて結構経つと思うんですが(いや~本当にごめんなさい。その点に関してはまじでごめん。)これを読んだ時「ああ、珠城くんだわ」と思ったんですよね。何を持ってそう思ったのかは定かではないんだけども、不器用ながらも日々を大切に誠実に、受け止めながら生きていく木曳野先生の弱い部分をリアルに表現できるのも、一途に、大事に相手を思いやる姿をとても素敵に演じてくれそうなのも珠城くんじゃないかなあと思うんですよね~。ドリームですか?そんなドリームだったら大歓迎だぜ。

 歴史小説家と女子高生の同居ラブストーリーなんですがまず!大前提として!現代ものの作品には「革命・戦争・処刑」の類は出てきません!!!(わかっとるがな!)よって大事件は全く起きません。「日々の幸せを噛み締めて生きていく」系ストーリーは映像化って一番難しいんだな~…とまじで思う。マンガだからしみじみ「いい話だな」って思うのかもしれませんね。ハチクロとか映像化絶対いいじゃんと思ったら見てびっくりしたよね…

 でもね、この「椿町」をやるにあたっては映像化は相当難しいと思っています。同じやまもり先生でも「ひるなか」は三浦翔平の存在でかなり救われたと思うんだけど(少女マンガの実写化で数少ない「マンガ通り」の男性キャストだと思う)木曳野先生はたぶん…できる俳優が!いません!!それくらい素敵なんですよ。なんだろうな~余裕しゃくしゃくに生きてそうなのに結構主人公に対してだけ余裕なくて、「えー!!不器用ー!!!(でもキュンしかしないー!!!)」っていう。基本無口だしね。そういうところも珠城りょうって感じします(珠城くんといえば「多くを語らぬ無頼漢」のイメージ(あれ…(よく話を思い出せないけど)無双の影響…?))

 「椿町」といえば突然木曳野氏から繰り出される「ツンデレ」の「デレ」、スーパーいちゃいちゃタイムなんですけど(…なんだそれ?)いつも決まってキッチンなのはなんででしょうね。いや、すごくそのいちゃいちゃが「0キス」のそれとは違っていいんだけども。木曳野先生のデレターンになると手出しできない。しかも「常に」じゃなくて「突然」投下されるのでそこもまた珠城りょうっぽい。こう、普段無口でなんにも関心なさそうな珠城くんが突然れいこちゃんを褒めたりすると「えっ?えっ?(どうしよう素直に喜んでいいのコレ?たまさまちゃんと私のこと見ててくれたってこと?もう!半年ぶりの褒め!!)」みたいなれいこちゃん見れるじゃないですか。あれですよね~。人はアメとムチ両方使っていかなきゃだめなんだなって思う。(そこで?)

  そう、月組でやるにあたってね(というより珠城木曳野が見たいっていうアレ)ふみの美園さくらちゃんは絶対いいしすんなり想像ついてエプロン姿とかもいいんじゃない?って思うんですけど、問題はれいこちゃんですよね…。れいこちゃんは本当に稀代のタカラジェンヌと言うか、ドラマを起こしちゃうんですよね。たぶん顔かなあ~。(え?)「この人日常生活の日本にはいないな」っていう貴族的な顔してるんだよ~。だから椿町の世界の住人ではなかなかいなくて…もう、オリキャラ隣に引っ越してきたフランス人留学生とかがいーかなとか思うけどそれ椿町じゃないからな。っていう。いっそのこと書店員のTHEいい女(中身おたく)桂さんとかいいのかな。でも待てよ…れいこちゃんの女役の似合わなさ…凄まじいものがあったよね?あんな美人だからさぞかし似合うだろうと思ったら強烈なしっぺ返しをくらった覚えがある。あああ!!!だめだ!!!!!

 …ということでね。ぜひ木曳野先生とふみのほのぼの同居ラブストーリー「椿町ロンリープラネット」を上演する際には、れいこちゃんはバウで植田景子先生のクラシックバウロマンを主演でやってほしいです。たぶんれいこちゃんは「革命、戦争、処刑」が日常茶飯事のパリのほうがらしく生きられます。(え?言い切るの?)…え?私はどっちも見るよ。

 

⑤「たゆたえども沈まず」(原田マハ) as礼真琴(星組

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

 

  …私はねえ、生きてるうちに感謝できることが結構多い人生だと思ってるんですけどそのひとつに原田マハ先生の作品をリアルタイムで読むことができる」があるんですよ。もう本当にすごい作品、これ。もう最後の方嗚咽しか出なくて、読んだあとしばらく呆然としちゃった。あとすっごいパリに行きたくなるのね。私絶対パリに行くから。絶対ゴッホとテオが生きた土地に行って同じ空気を吸うから!!!

 私がだらだらと感想を書くには本当に恐れ多い作品なので(宝塚ファン的に印象派の画家メンツが歴史上の人物なのでそこでハマれるかと)簡潔に言いますと、テオの故郷に残してきた家族、特に兄のために一心不乱に働く「嘘みたいにいい人」っていう表の面と、「兄への異常な執着愛」っていう裏面を持つ繊細ですごく壊れやすいテオをできるのは礼真琴さん一択だなと!思ってます。

 一見すごくいい子で、家族の期待を一心に背負って花の都パリでバリバリに稼ぐテオ。その裏で、テオの稼いだお金で酒を飲み、娼館に通い自堕落な生活を送るゴッホは絵の具も自分で払えない貧乏画家。そんな兄の才能を絶対的に信じてて、絶対に売れる、絶対に名画家になるんだうちの兄は、と後半は精神を病むまで思いつめてしまうテオの痛々しさは少年みたいな明るさを持ちつつも結構神経質で愛憎塗れる作品が意外や意外似合っちゃう礼真琴さんにぜひお願いしたい。

 もちろん、そんな真面目で繊細な弟を追い詰めちゃう天才ゴッホは瀬央さんしかいません。弟同様、すごく傷つきやすくて脆く芸術家だから感性が鋭い。気分屋でどうしようもないんだけど、ボロボロの服を着て、浮世絵をキラキラした目で見るゴッホを読んだ時パッと浮かんだのは瀬央さんでした。よどんだ空気を持ちながらも、一瞬だけ清らかな光をキラッと魅せることのできる役者だと思う。天才画家と、それを支えた弟を礼真琴、瀬央ゆりあで見たいんですよ。時代的にもパリの印象派時代ってことでドラマチックなので宝塚向きじゃないかな~って本気で思ってます。星組「すぐに戦争起こす(話を全部宝塚っぽくしちゃう)」精神(※主観)にめちゃくちゃ合う作品。

 あとね、愛ちゃんが入ってきたことによってより作品に深みが出る!器の大きい日本人の大商人・林忠正は愛ちゃんにぜひやってもらいたい。ゴッホの才能を見出し、テオを支援し、ゴッホの作品を一番に買う豪快な大富豪。絶対愛ちゃん似合うしかっこいいと思うの。今の星組でやってほし~!!!

 

 ということで、以上です。「この役をやってるこのジェンヌをただ私は見たいのだ!!」という強欲プロデューサーそのものでしたが、よかったら「これ絶対宝塚化すべきだと思うの~!」という本、マンガあったらぜひ教えて下さい。秒で読むわ。

 人生は宝塚みたいにさほどドラマチックではないけれど、こういう毎日だからこそエンタメでドキドキ・ワクワク次は?次は??と思える好奇心をいつも小脇に抱えて毎日過ごそうと思ってます。私の人生にエンタメは欠かせません。心の栄養素なのです。

 宝塚も、本も、映画もあると毎日がすっごく楽しいから!!

 

 ここまでお読みくださった皆様、ありがとうございました。