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ヴィンテージの宝石のような花組「うたかたの恋/ENCHANTEMENT」感想。柚香光は永遠の輝き、鎖骨色気お化け登場で今年もいい年になりそうです

雑誌の袋とじ的な黒軍服柚香光。(新春お年玉企画)

 

 こんにちは、柚香光の椅子になりたい。で毎度おなじみあくるです。(毎度ってどういった頻度で…)みなさま、…めちゃめちゃ…さむないですか…。もうね、これ書いている途中で寒すぎてパソコン壊れちゃったんですよ…5年間使っていたNECちゃんよ…お世話になりました…(というわけで若干のタイムロス。許しておくんなまし)

 

 というわけで新年一発目、花組見てきました。(PC壊れている間に終わっていた…!!)

 ちょっと正直、今まで見たことのないうたかたの恋でした。

 規制退場を待っている間、もはや脳内メーカーは「最高大好き」「花組大好き」「柚香光の黒軍服」「椅子」「椅子」「ひとこ…」「自暴自棄」「鎖骨」「椅子」「包容力のまどか」「ひとこ…」「椅子」「三度の飯より黒軍服」となり(…どういうこと?)結果、

「2023年もとても楽しい年でございました!!本年も誠にありがとうございました!!!」

ともう締めにかかりたい。そんな気分でございます。

リアルに幕が降りた瞬間、手を合わせて舞台に一礼するあたい。(※今年も「なぜオマエが」事例が目白押しです。)

 ということで。もう書かなくてもみなさん思いは一緒と思いますけど、

 コロナよ、柚香光の放つ銃弾(と鎖骨色気)に倒れてしまえ!

 花組うたかたの恋/アンシャルトマン」感想スタートでーす。

そろそろこのパネルの前にお賽銭箱置きません?(花組ボロ儲け)

 

見たことない「うたかたの恋

 いっても新作主義のタカラヅカ。もともと「ハプスブルク家の悲恋」「歴史で本当にあった悲恋スキャンダル」「THEドラマチック」「身分差」「ドレス」「王族」と「これぞタカラヅカァァァァ!!!!」的なワード目白押し、であって柴田巨匠再演されがち作品。再演が決まる度、あんた、これめっちゃ好きだよね~って毎回思う(友達とごはん食べて最後のデザート頼む感覚で)。

 「5分で体感タカラヅカ」という非常にわかりやすい世界観で有名なうたかたですけども、そのわかりやすさが必要なのは全ツのような会場で、まあまあ「三度の飯よりタカラヅカ」な人々が軒並み毎日おしよせるような大劇場で、しかも今の花組で、あの「マリーとルドルフの物語は、めでたしめでたしですわ」の二人だけの世界することの意味ってあるのかな~」くらいには思ってたよね。いやれいちゃんの軍服は本当に死ぬほど楽しみだったわけだけども。(死ぬほど…)(YES,SHINUHODO)

 花組、恐るべし。

 令和の「うたかたの恋」はヴィンテージの宝石のよう。

 新しい「うたかた」、見たことのない「うたかた」、知らない「うたかた」。

 今まで語り継がれてきた名作が、今後も続いていく。ティファニーやヴィトンのように、色褪せないジュエリーのごとく輝き続ける「うたかたの恋」。40年前作られた作品に、今もときめくことってなかなかできない。今回、大劇場で上演してくれたことに感謝。心から思う再演です。

 …だがしかしまあまあ病んでることは否定せぬ。(ようこそ病み世界の住人たちの巣窟ハプスブルク家へ)

 

 僕にはこの子しかいない ■ルドルフ/柚香光

 「ルドルフとマリーはふたりで死ぬことで、幸せになったんだ」と諦めと落胆、そしてすべての行動を理解できたのは「…うたかたの恋は、終わりました…」という柚香光による胸が締め付けられるような幕間アナウンスの時でございました。

 パタンと本を閉じるような、アナウンスまでが作品です、といったルドルフcv.柚香光のアナウンス。

 話ずれますけど、れいちゃんのアナウンス能力、本当に毎回作品の世界観を見事に表現していて「詩人…なの…?」って耳が思ってると思う。アマゾンオーディブルとかで朗読すればいいのにね(いいっぱなし)

 私が今回「れいちゃんすごくない?」って本気で思うのは、ルドルフがいつもの「まあまあやばい人間・ルドルフ」とは思えなかったこと。ま、病んでるのはしゃーない。ハプスブルクだから。(便利な言葉:「ハプスブルクだから」)

 個人的な意見として聞いてほしいんですけど、「エリザ」「うたかた」というタカラヅカ2大ハプスブルク作品において「お友達になれなさそうなハプスブルク家の人々No.1」なのがルドルフです。(そもそもハプスブルク家の人々と友だちになりたいという思想がおかしいことに早く気づいてほしい2023年)。

 ルドルフ、難しいんですよ。嫌いじゃないし理解したいんだけど、なかなかうまく距離を詰めることのできない人のイメージなんですよね。一歩こっちが近寄れば、向こうが一歩下がる。永遠に交わらない平行線。夜のボート…(うまい!!)(…なにが?)

 そういう、何十年も蓄積されてきた「ルドルフってこういう人」といったイメージがやはり個人差あれどあると思うんですよ。…ただ、今回れいちゃんのルドルフには全く感じられなかった。これ、個人的にとっても喜ばしいことでございます。間違いなく私の知っているルドルフで、でも全く知らないルドルフに出会えた。そんな感じ。

 世界で一番気の毒で、不幸せで、孤独な皇太子。

 今まではそんなふうにしか思えなかったルドルフは、実は良き友達もいて、理想を描ける余裕もあって、そして心から愛した恋人がいた。だから決して、不幸でもないしヤバくもない。ただ、人並みの幸せを追っただけ。初めて、「ルドルフ」という人物がストンと腑に落ちた。理解ができた。それがすごい嬉しかった。絶対コイツと同じクラス無理と思っていた相手と推しが一緒だったくらいの感覚の嬉しさだった(微妙にわかりづらい)。

 れいちゃんの演じる男性はやっぱり人間味があるのです。見た目はそれこそ「美を人間化したものが柚香光だ!!」としか感じないのだけど(笑)話して、動いて、笑うとその人間に魅了される。目を離せなくなる。

 ああ、ルドルフはたしかに生きていたのだ。

 生きて、ご飯を食べて、友人と笑って、マリーを愛した。ただそれだけだったのだ。

 ところで、「今回の『うたかた』は引き算しまくった令和版うたかた」と座談会に書いてあって見てなるほど!と思ったんだけど、私が見て分かった範囲で小柳女史が削ったシーンは「狼ごっこシーン」と「指輪に記念日刻印しましたエピソード」だと思うのね?二つまとめて通称「ルドルフ炎上事件」(←絶対やばいやつなんだって…)って呼んでたんだけど(「おいルドルフ(真顔)」って見るたび温度0でダメ出し(ルドルフに…))、このエピソードが完全にばっさりカットされててね…やっぱりあのシーンいらないって思ってた?思ってたよね?だよねーーーー!!!

  これで奈穂子と梅田バルチカで3時間飲み決定。(乾杯!)

 ルドルフの自暴自棄シーンも最初こそ「ヒィィィィィさ!!こ!!!つ!!!!!」としか思えなかったんだけど(声が大きい)抜け殻みたいなルドルフを見て、マリーと離されることはルドルフにとって体の一部をもぎ取られるのと一緒、ということが痛いほど伝わってきた。「彼女のいない世界は生きる意味がない」と本気で思っている、人間・柚香・ルドルフ。一時の気の迷い、憂さ晴らし、窮屈な宮廷生活での息抜き…前はそんな風にしょせん「王子様の気まぐれな戯れ」としか見えなかった「マリーとルドルフのおとぎ話」が、大人の本気でお互いを必要としている「彼と彼女のラブストーリー」になっている。

 れいちゃんは目の前の女の子を本気で愛せる、というかマジでタカラヅカにいたことないレベルの「恋愛体質男役」だと思うんだけど(笑)それをすごくロマンチックに「こんな風に愛されたら幸せね」っていう少女漫画に昇華できる演技力を持っているのね。例えドン引きクズでも、浮世離れした御曹司でも柚香光にかかればリア恋がガチ恋枠になってしまう。私は、なんだけど、男役はさほどリアルである必要はないと思ってて、ファンタジーな存在がいいと思ってる。というかもともとタカラジェンヌはこの世の人と思ってない(笑)だからこそ限られた時間でキラキラ輝いていてほしい。その中でもれいちゃんの男役はファンタジーとわかってても「こんな人がいたらいいな」+「もしかしたらいるかもしれない」という、ファンタジーと現実をわきまえたうえで「ちょうどいい」男役を絶妙にいくから好きなんだよなあ。

…ま、いませんけどね。(国民全員知ってる)

 今までのルドルフにない、親近感と人間味。ああ、このルドルフなら友達になって、寄り添って悩みを聞くことができるかも。そんな希望の持てるルドルフは柚香光を見て初めて思った。「仲良くなれるかも」「少しお話できそうだな」そう思うと、現実はもちろん例え物語の中の人でも嬉しくなるよね?れいちゃんは観客(こっち側)とキャラクター(あっち側)とのコミュニケーションを取り持つのがすごく上手い。だから、ぐっと世界に引き込まれる。ようこそ、1時間半オーストリアへ!!

 …でもホント毎回思うけど、ハプスブルクの世界だけは例え転生でも絶対嫌。(5秒前「ようこそ」いうてたやん)…絶対嫌といえばびっくさんのフリードリヒ公爵はあの圧がマジで嫌らしくて最高だったな…!!(女子の会話はすぐ横道それる。その1)

 

 ショーがねええええ、ショーがさあああ、幸せを作ると書いて幸作じゃないですか~。(※あくるさんだけが言ってる標語)

いやマジで!

楽しすぎて死ぬかと思ったよね!!!

 スーツ、ハット、スーツ、ハット、まどちのパンツ見て中学生になる柚香、スーツ、オリエンタル、鹿、スーツ、オールバック、スーツ…

た、た、た、たのし~~~~~~~~!!!!(震える手でオペラを握りしめるアラサー)

 私ねえ、本当にこれやばいんじゃないかと思うんだけど、

れいちゃんのダンス一生見てられるのね。(※当たり前のことを真顔でいう時間です)

これ、でも花組観劇した方の共通認識だと思うんで、あえていいます。

柚香光のダンスは、一生見ていられます。(※当たり前のことを堂々と2回真顔で言う時間です)

以上です!(えええええ!!!)いや…野口君が「往年の「ダンスの花組」復活!!」ってプログラムでうたってるだけあるなと思う。花組の歴代スターが必ずれいちゃんのダンスのどこかにいる。れいちゃんひとりでここの花組史30年くらい見れちゃう感じ。

 花組コスパ男役・柚香光。(※急にすべてが安っぽくなるワード第一位「コスパ」)

 星のこっちゃん見てても思うけど、やっぱり「生え抜きトップ」って大事だなと思う。

 …あとなんか、今回柚香光ショーおなじみ「誰よりも薄いペラペラ衣装で踊る柚香光」を見なかったことが逆に新鮮でした。野口くん、めっちゃゴテゴテ衣装好きじゃん?なんか全部の衣装の生地、今回厚いじゃん?…待ってあたし。そんなトップの衣装感想、ある?(ふと我に返った)

 ポスターに黒軍服を載せなかった、奈穂子を「策士すぎるわ!!!」と絶賛しながらニヤニヤしながら親指グッジョブしていく所存。有村先生、もう聞き飽きたかもしれませんが言わせてください、ありがとうございます…!!

 ありがたすぎてオペラが下せません。

 

 推しの部屋に行く ■マリー/星風まどか

 天才・奈穂子女史から時々ぽろっと零れ落ちるオタクならではの脳内設定が大好きすぎるんですけど、座談会で言ってた「公園でよく見かける「推し(ルドルフ)」の部屋に遊びに行く感覚で」ってなこと言ってて、「て、天才かよ…!!!」って持ってた歌劇を落としそうになりました。ルドルフ=推し。(リピートアフターミー)

 マリーも柚香ルドルフ同様、「マリーだけどマリーじゃない」そんな令和版星風マリー。どうしても今までは「マリー・ヴェッツェラ=何も知らない少女」。うたかたの何がそんなにアレかって、私の個人的な見解ではうたかたという話は結局「何も知らない女の子が、自分勝手なアラサールドルフ皇子によって手籠めにされて結局巻き込まれて無理心中」=かわいそうなマリー、っていうイメージが強かった。ごめんなさいね。何回もいうけどあの世界観は本当に好きなんだけどね!?(※伝わらないです)

 なんせルドルフ、こちらとしましてはエリザ見たりうたかた見たり長い間見てるじゃん?勝手にだけど。どうしてもね、「ルドルフ?あの子あたし前から知ってる」みたいな、それがこじらせて「どうして猫を殺したりマリー巻き込んだりするんだ、えぇ!?」みたいなフランツヨーゼフと余計な世話焼く美風舞良さんを足して2で割ったような立ち位置で言いたくなっちゃってさ(※あおいさん巻き込まれ事故)だって、2016年にルドルフ少年やってたまどちが今マリーやってんすよ?わたしらひとり育てたようなもんでしょ?※違います

 で話がそれたけどマリーお嬢様です。まどちがやると自立心の強くて包容力がもはや聖母マリアか!(雑ツッコミ)みたいなところまでくるなと。本当に毎回思うけど、実際言っちゃうよね「タカラヅカってすげー面白い」って。だから毎回いうけどマジで辞め時わかんない👍(超笑顔)

 柚香ルドルフを包み込むような母性愛。もうこれからおとめの愛称「聖母」にしちゃえばいいんじゃないの?(雑)って思うほど、まどちの表現する愛はとても深くてとても広い。優しくてまろやかで、ずっと包まれていたい。そりゃれいちゃんも自暴自棄になったとき鎖骨色気おばけになりますわな…納得です。(鎖骨色気おばけ…ってやめてもらっていいですか?)

 ルドルフは普通の成人男性で地位も名誉もあるわけで、というかハプスブルクの期待の星であって誰にも弱音吐けないし「もう疲れた~俺無理~」とか死んでも言えない立場じゃないですか。「ここではないどこかへ」(by GLAYなんて言った日にはゼップスさん(和美さんが今回もいいお仕事をされていて震撼)「殿下まじすか!」とか驚きつつ記事書いてしまうでしょうね!くらいの感じだろうし。そうそう!和美さん本当に毎回れいちゃんのお世話お疲れ様です…いつもありがとう…(誰)

 誰にも本音も弱音も希望もああしたいこうしたいも言えない状態。全員味方の顔してるけど全員敵。だけどマリーにだけは彼が思ったことを言っていいし、感じたことを言っても受け止めてくれる存在だったんだな、と思う。

 ただ話を聞いてくれるだけで落ち着く関係ってありますよね?ルドルフもマリーも、最初はルドルフは「よく見かけるかわいい女の子、ああヴェッツェラ家の男爵令嬢なんだ」くらいだろうしマリーは「キャー!!推し!!指さして!!」レベルで(※まどちそんなテンションで生きてない)、そんなにお互いどうこうなりたいとか微塵も思ってなかったはず。

 そんなことを感じ取れる空気感がれいまどにはあるんですよね。最初は身分差もあって、分別をもって接していたつもり。でもだんだん欲しい言葉を絶妙なタイミングでくれたり、寂しい時にそばにいてくれたのがルドルフにとってのマリーで、マリーにとってのルドルフだった。お互いの足りないところを補い合って支えあって、もう最終的に「二人で生きられないのであればこの世に生きていても意味はない」とまで思ってしまうほど深く愛し合う。まあいろいろなことが重なってきたのもあるんだろうけどね。お父様に怒られたりママにほっとかれたり、ルドルフ人生いやんなっちゃうよね…そりゃあ鎖骨色気おばけになるわ(←マジでそのあだ名やめてもらっていいですか)

 …ルドルフ、お疲れ様です!!(マイティ顔で)

…ただそれがすごく自然に伝わってくる、腑に落ちるれいまど。

 ただの歴史的スキャンダルの悲恋、ではなく、人間対人間のラブストーリー。それができるのはやっぱり、ヒロインが魅力的かつ「このヒロインだったら確かにそうなる」といった強い説得力あってこそ。特に「何にも知らない純真無垢な女の子」といったキャラクターのマリーにはそれがいつもより必要かなとも思う。

 でそこでまどちの出番。推しからの手紙を可憐にかわいらしく読み、はしゃぎ、何着てこう~ばあや♪みたいな感じとかもう本当にかわいくて。えっその小さな帽子かぶる意味ある?可愛すぎん…?(二度見)

 あと「ルドルフのそばにいなきゃ、私帰らなきゃ」みたいなシーンとか、それこそエリザベートとの鉢合わせに(もうエリザベートのりりか様最高…!孤高の美人。りりか様かられいちゃんが生まれたのがすごい納得っていうヴィジュアル説得力)凛とした意思の強そうな、あのシシィを納得させるマリーは星風まどか芝居の真骨頂。りりか様に認められるってもう、すごいことじゃないですか?(りりか様の立ち位置どんな?)

 れいちゃんとまどちのルドルフとマリーは、物語を追うにつれだんだん「かわいそうな二人」といったどこか憐れむような目ではなくて、「このルドルフとマリーはどうなってしまうのかな」と物語自体に観客をのめりこませる。結末も知ってるし歴史はもう変わらない。でも全く知らない物語に思わせる。

 まどかマリーはとても自然に恋愛を魅せる。きっと芝居のテンションの計算を緻密にできる人なのかなと思うんだけど、観客が自然に思える速度でルドルフを好きになるテンションを上げていく。最初はただの推し、皇子様、殿下…そしてルドルフ。まどかマリーはルドルフのことを好きになるにつれ少女から大人になっていく。ああ、こうやって人は人を好きになっていくんだ。だから1時間40分でふたりが死を迎えても、もう、受け止めるしかない。

 自暴自棄になったれいルドルフをそっと包み込むように抱きしめるまどかマリー。本当に大切な宝物をそっと包み込むように、「もう大丈夫よ」というように。

 Oh聖母星風まどか様…!!!ちょっと寂しい時にそばにきてもらっていいですか…!!(ヅカヲタまどちに頼り切り案件)(っていうかそのノリおかしい)

 ショーのまどちは全部かわいいことで有名ですけど(※私界隈)今回の個人的にヒットはオリエンタルの衣装!!かわいいミニとかふわっとスカートとかも好きだけどこういう大人っぽい赤と黒!!みたいなのすごい好きだった~。あとダチョウの羽の頭飾りがもう異様に似合う。なにあのプロローグのふわっふわドレスの似合い方??え…もうまどち…

正気ですか…?(何が?)

 

 

 役が少ないことがひとつのネックだったと思われるうたかた。そのネックを逆手にとって一人ひとりがものすごく丁寧に作っているのがわかります…あの…座談会で言ってた履歴書、こっちにPDFで投げてくれません…?(全員採用)

 水美舞斗(ジャン)■今回花組生としては最後のマイティ。会場全体の温かい拍手にマイティじゃなくても涙が出てくる(案件名:なぜあなたが…)。普段のうたかただと「ジャンが語るルドルフとマリー」だけど今回はちゃんとお友達として、ルドルフの羨望の先といった感じの雰囲気が素敵でした。うまくかわしてそらして、でもやりたいことを好きな相手と自由気ままに…。ルドルフが憧れるのもわかるジャン。マイティのスマートな感じがすごくぽい!最後の「マリーはただ一人で眠っていた」のナレーションに涙。ひとことのセリフで泣かせる水美舞斗。すげえなマジで。あとショーのピンクのベルベットスーツがマジマイティスーツでもうニヤニヤしてしまった。あのピンクであのベルベッドはマジでマイティ。なんなのほんとに。専科でいろんな組でいろんなマイティに出会えることを楽しみにしています!!

 永久輝せあ(フェルディナンド)■逮捕しにきたのに「納屋から逃げられるから!」みたいなことをちゃんというひとこがひとこだな~ってじんわり(※ただの脚本)。マジで主観でしかないんだけど度々圧をかけてくるびっくさんフリードリヒに「いやもううちのひとこいじめんといて~」っていう毎度の「うちのこひとこ」病が今回も継続。…本日も花組の老舗に圧かけられてます。永久輝せあです。👍

 あと毎回「花組を見て「あの子超かわいい~」と思うと10割あわちゃん」ともいわれる驚異の確率で私のド好み顔の美羽愛ちゃんと今回カップルでめちゃくちゃうれしかった。あともうなんか…ショーの水平ルックのとこよ…可愛すぎて二度見。えっうそでしょ?二度見。自分の目が信じられないほどの可愛さ、水平ひとこ。そうです、当方贔屓目しか持ち合わせておりません。(開き直り)

 聖乃あすか(ブラットフィッシュ)■れいちゃんの「ブラットフィッシュ!!」って言い方がめちゃくちゃハマってれいちゃんが「ブラットフィッシュ」っていうたびに「ハイ出ましたブラットフィッシュ!!」っていう謎の心の合いの手をかけるっていう(ただのいじり)。従者にしては美しすぎない?っていう聖乃あすかあるあるはいつものままでおしゃべりでルドルフ思い、忠実なるほの公で大変よかった。あと最近友人(元雪担現星担)に言われて気づいたのが「ほのちゃんのメイクがひとこに似てきた」ってこと。あっ、だから最近あたし最近のほのちゃんの顔好きなんだー!!っていうもうなんか両者ともに失礼千万すぎるんだけど個人的には超納得。…好きな美しいものが増えるというのはいいことです…(?)。いや花組マジでパラダイス。

華雅りりか(エリザベート)■孤高の美貌、エリザベート。彫刻のような美しさがシシィそのもの…!!りりか様お疲れさまでした。かっこよい星出身花娘、大好きでした!

春妃うらら(ステファニー)■歴代最高のステファニーではないかなと思うくらい完璧。あまりいい印象を残すことのないステファニーをここまで観客に覚えさせるうららちゃんに脱帽。

和美しょう(ゼップス)■今回も柚香光のお世話、誠に恐れ入ります…!!ありがとうございます。和美ゼップスさんならどんなところでも生きていけるでしょう。生命力強すぎ記者。

羽立光来(フリードリヒ公爵)■毎度の圧で(※ほめてる)これでもかとハプルブルク押し付けてくる。たぶんひとこが「そんなん知らねえよ!」って歯向かった際にはめちゃくちゃ陰湿なことしてきそう。紙袋にカレーパン入れてカバンの中に仕込むタイプ(陰湿の意味を取り間違えている)でもハプスブルクこんな人いるよねたしかに。っていうかこんな人だらけだよ、ハプスブルク謎の納得と圧(※言いたいだけ)

帆純まひろ(ホヨス伯爵)■何回もちぎさんに見間違える。ごめん、マジでちぎさんかと目をこすった(古典的)。美しすぎて目が破裂しそう。キラキラかよ~!!(好き)

美羽愛(ソフィー)■花組見て私が「あの子かわいい!!あの子は誰!?」と近くの花担に問い合わせると「もう私に聞く前に花組見てあくるさんがかわいいと思う子は全部あわちゃんと思ったほうが早いよ」って「またかよこいつ」って感じで優しく諭されました…。そうか…確かに…それわかりやすいな…!!(あくるさんの花組のかわいい子=美羽愛(最速の公式))

 

 やっぱりタカラヅカで何が好きかといえば「全部新作」という飽き性の自分にぴったりのスタイル。毎回「知らんかった!」「やばい新しい!!」と思えることが一番の楽しいことで、だから私はタカラヅカをやめられない。

 でも、その一方で見続けていきたい作品もあって、もう一回磨けばまた違う輝きを放つものもある。古いからもういらない、なんて言わずにたまに取り出して磨いてみれば、きっとまた違うように輝きだす。ああ、これもまた新しい。そう思えて楽しめる自分でいたい。

 …と思いながら「鹿ーーーーーーーーーーーーー!!!!!」って爆笑してました。

新しすぎないか野口。

 以上です!!

 今回も~ありがとうございました!!柚香光の輝きは永遠の輝き、ロマンチックダイヤモンド。散っ!!!!

(だんな~!!早くコロナのやつ撃っちまって息の根止めてくださいよ~!!cv.ブラットフィッシュ聖乃あすか)

ジャック・スパロウ彩風咲奈、稀代のヒーロー逆境に負けない礼真琴、衣装の魔術師スカジャンもいけます真風涼帆。明けちゃったけど宝塚歌劇一年総括②雪・星・宙組編。

 新年あけましておめでとうございます。

 今年もTRUNK  DIARYとあくるさんを何卒よろしくお願いいたします!

 

(明けちゃったけど引き続き2022年のお話です。)←計画性皆無

 

 でもってマ、マ、マイティーーーーー!!!!????

 年末(いろんな意味で)タカラヅカ、ざわざわしてますが得意の空気読まない感じでに一年総括、雪・星・宙組でございます。

 

 私…ショックでした…。

 

 

 宙組1公演しか見てねえじゃねえか…!!(なにやってんだ!ッアーーーーイ!!!(掛け声cv.和希そら)

 

雪組

 新年一発目の「ODYSSEY」(作・演出/野口幸作)が中止となって打ちひしがれた雪組。8月に梅芸で無事上演したものの、ここで上演できていればゴテゴテコスチューム(※褒めてる)で踊るあやなちゃんが見れたんでしょ…?ゴテゴテコスチューム(※褒めてる)で踊るそらもいたんでしょ…?とブツブツ言いたくなるほどには「ドッセーーーーーイ!!!(訳:サイコーだぜ雪組やっぱ好きー!!!)」となったスペキュタクラーでございました。

 だがしかし!!あやながいなくても、そらがいなくても、やはり野口。「幸せを作る」と書いて幸作。だてにこの名前を名乗ってはございません。(うるさいなあ)

 彩風咲奈×コスチューム×ショー作品=最強で最高

 楽しかったぁ~~~!!!「彩風咲奈の有り余るタカラヅカコスチューム着こなしスキル無駄にしてなるものか!!!」と言わんばかりの

ゴッテゴテ!!盛って盛って盛りまくれ衣装の数々!!!(ネックレス・小道具・フリル・レースジャラジャラジャラ~~~!!!)

 「おしゃれとは引き算である」という数々のファッション名言をぶち壊していく衣装と演出…すごくよかった。

うん、もう贔屓目ありでもなしでもどうでもいいからとにかくよかった。

カルメンが出てきた時…

「これが令和のフォトジェニック…!」とは思ったよね…(ものすごい迫力でございました…)

 アノカルメンゼッタイシナナイ。(真顔)

 あと咲ちゃんの船長っぷりがジャック・スパロウすぎて最高。このままレッドカーペット歩けるでしょ?っていうジョニー・デップっぷり。あのゴテゴテジャラジャラが日本人であそこまで似合うのは咲ちゃんだけだと思うわ~。あとね、2幕のクンバンチェロでの #久々に見たよ #タカラヅカトンチキ衣装 とツイートしたくなるような咲きわおそろいトンチキ(全部つなげて言うな)。咲きわが咲きわであるがゆえの「これが上級生トップの底力じゃァァァ!!!」と言わんばかりの着こなしね…!?控えめに言って最高でした…。衣装ヲタ大歓喜

 うんそう、あくるさん「ODYSSEY」の話は衣装の話しかしないから。(※宙組「神々の土地」で軍服のことについてしか話さないのと一緒です)それくらいよかったんすよ…本気でドッセイ雪組(=最高雪組)でしたよ…

 あと今だから話すけど、あーさときわちゃんのニコイチ具合が最高でした。アポロンとセレネが出てくるたびに「ひーーーーん!かわいーーーーーん!!」とメロメロになるあくるさん。なお、この病は「蒼穹」でも引き続き猛威をふるいます。本気でシルバニアファミリーなんじゃないの?

 「夢介千両みやげ」(脚本・演出/石田昌也)「Sensational!」(作・演出/中村一徳)は咲ちゃんのお披露目を見ていない私にとっては大劇場でトップスター彩風咲奈を見た初作品。改めまして、咲ちゃんトップスター就任おめでとうございます(っておっっそっっ!!)

 …夢介はいつ、

「…っていういつもはおっとりのんびりいい人だけど実は切れ者の必殺仕事人」

「…っていういつもはおっとりのんびりいい人だけど実は凄腕の剣士」

になるんだろ~(わくわく)って思ってたのに「…って終わりなん!?」っていう強烈な肩透かし(でも石田さんだからちょっと知ってた☆)な夢介でね…うん…石田さんだもんネ★(遠い目)いや、いいんですよ…今となってはほっこり咲ちゃんが見れるの貴重なんで…咲ちゃんわりとナイフ隠しがちだからさ…うん、あれはあれで…。

 …。(←明らかに消化不良)

 ただ、「おれって器量よし!!!」強めに歌う朝美絢さんが最高でございました。

あーさって歌詞で罰ゲーム受けがちなんだけど(ex「泣き虫プリンセス」「オマエにマジ」(いずれも野口))めちゃくちゃいい声でめちゃくちゃ明瞭に歌うからさ…「あーさ、それな!😉」って思ってネタにしちゃうよね~★(ほがらかに)

 BUT!!そんな私をタダでは返さないのが雪組でございます。「センセーショナル」で「そんなテンションでは帰さねえぞ?」っていわんばかりの中村B先生と雪組があたいは大好きさ。

 ぶち上がりましたァァァァ!!

 ありがとうございまぁぁぁぁす!!!!

 (タダでは帰らないのもあくるさんです)一徳がマジで一徳すぎる。ありがたや一徳。私が雪担でよかったな~!と思う瞬間ナンバーワンはやっぱ中村一徳ショーを見たときでございます…!(都合のいいときだけ組担を名乗るあくるさん)実況CD即買い案件。生きるためのテンション上げ費に、もはや固定費として位置づけたい。

 いやあれです…もうなんか…彩風咲奈と和希そらのダンサー化学反応見れただけで「生きててよかった…!!」レベルでございます…!なので、

 ブライアント先生とにかく早く来て(くわっ)(血走った目で懇願)

 夏の公演で背筋にサァーッと寒気が流れる「心中・恋の大和路」(演出/谷正純)私、壮さんのときも思ったけどこういう「(号泣してしんどいから)回数見れない名作」好きなんですよね…。心中は正直、おうちでほっこりしながら映像で見る作品ではなくて劇場で20年に1回見て号泣しながら魂抜かれたい公演。なので20年に1回くらい、人生に4回見れればいいくらいの作品です(※好きですよ。)

 そらが本当に美しくてね…!「夢千鳥」でも思ったけど、そらの日本物メイクって最高ですよね?すっと鼻筋が通ってて顎がしゅっとしてるから、骨格で亀屋忠兵衛を語れる顔。え?それってすごくない?

 冷たい涼し気な目、だけど梅川を見つめる目線だけが情欲に溢れて熱っぽい。ものすごく色香のある男役だなあと思います。だからこう…「近寄るな危険」「破滅するぞこの男」系の男をやりがちになるんですかね…そら…。(言わずもがな望海-礼-和希ライン(優等生なのにわりとクズやりがち))(※ちょっとわくわくしてきたあくるさん)

 梅川をやる夢白ちゃんがすごくかわいくて、雪組のこれからがめっちゃ楽しみになりました。うんそう、あたしもともと白羽ゆりちゃんファンなんで、あの顔が嫌いなわけなかろうに★の心境です。汝鳥伶さんとのシーン、泣いたよねえ…。この二人、宙組出身なのに雪組芝居にハマってたので面白いな~と思う。(だがしかし感想書いてない)

 秋の蒼穹の昴(作・演出/原田諒)。「これが宝塚歌劇のオリジナル1本物大作じゃあーーーーー(ドヤァァァァ!!)」というのをバシッと決めてくる彩風咲奈な…!!

 ああこれでこそ雪組の御曹司。

 咲ちゃん、トップになってくれてありがとう…!そんな心境でございました。こういう癖のない、スマートな主人公って実は存在の仕方とか佇まい、難しいのではないかなと思うんです。

 大人で、知的で、常識人。

 世間一般での「いい男」は舞台だと地味になりがちで、ここで武器になるのが「経験」なんだな~と。学年積んでからトップになった咲ちゃんとか、THE百戦錬磨のゆりかちゃんの技が光りますよね。歩くだけでキマるこの手の主人公見ると、トップは「技術」だけ、とか「見た目」だけで立てる場所じゃないんだよな、って痛感。

 2022年はトップスター彩風咲奈の魅力をこれでもか!ってくらい堪能しました。本当に咲ちゃん素晴らしいトップスターさんになってくれた!バンザーイ君を好きでよか(突然のウルフルズ

 あと、この公演はあーさがマジですごかった。春児が朝美絢でなければここまで「蒼穹」は成功しなかった。そう言い切りたいほど、後世に残したい名演でした。

 「運命なんて変えてやる!」

 春児の叫びが、朝美絢の叫びに聞こえる。客席にいて、聞いてるだけでざわっと鳥肌がたったセリフは久々でした。あとな~、「人を駄目にするフィナーレ」な!!かっこよすぎだろ!!即死だよ!!!オマエにマジ!!!(※だいなし)

       

この作品が咲きわラストなのはちょっとロマンチックが足りないけど、デュエットの咲ちゃんからのキスで「フーーーーーーウ!!!!」となれたからよしにしちゃう。(ちょろい)

 

 最後に、この公演がサヨナラ公演だったトップ娘役・朝月希和さん。何度も繰り返しになってしまうんですが、本当に素敵なトップ娘役さんだったと思います。咲ちゃんの隣にいるときの佇まいや表情は凛としてて、でも可愛らしく。でも芸事にはいつも一生懸命で。ラストDSで悩める懸くんに「私は男役さんにはダメ出ししないよん♪」と上機嫌に後輩に明るく、さりげなく、軽く、でも愛情たっぷりの心に残る「だからがんばれよ!」が込められた言葉に本当に素敵な先輩だなぁと。きわちゃんの懐の大きさに「あっぱれでございます!!」と誇らしく思うことの数々。(なぜか私がです(毎度おなじみ、あんた誰?))

 本音を言えば、最後まで咲ちゃんの隣で踊ってほしかった。笑っててほしかった。楽しんでほしかった。けどまあ、きわちゃんらしいといえばきわちゃんらしいし、これからの雪組をあのニコニコした笑顔で客席から見守っているのが手にとるようにわかるから(笑)またいつかどこかでお会いできることを、楽しみにしております!

 朝月希和さん、ご卒業おめでとうございました。

 あなたの鬘とアクセサリーのセンス、大好きでした!!

 

星組

 今年の星組さんは、別箱にご縁がなくて残念無念。「めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)」(作・演出/小柳奈穂子)「Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!」(作・演出/藤井大介)。まさかの10年ぶりの続演に「えええええ!!!」と「その手があったかあああああ!!!」と膝を打つ星組ブコメシリーズ。めぐあいシリーズらしくにぎやかで騒々しくてわちゃわちゃ満載で本当に楽しかった~!!

 礼真琴さんがずっと悲壮キャラなので(しかもこの後のディミトリで再び悲壮人生に戻される)なんで本人あんなコナンなのに…?(※あたしこれも毎回言ってるけど、コナンだからなんなんだろう?)と思ってたんですけど、「ルーチェやるために礼真琴さん体力温存してたんですよね!!👍」と解釈しました(ご都合主義)。

 にしてもいや~、「たぶん礼真琴さんて普段こんな感じなんだろーな」っていうのが超楽しい作品でした。なにあのバカップル。なにあのパリピカップル。最高か。

「アンジェリーーーーク↑↑↑」(イエーーーイ)「ルーチェ・ド・オルゴーーーーン↑↑↑!!」(イエーーーーイ)このシーンが好きすぎて、この星組首席コンビが一気に身近に感じちゃったもんな。「ビール!!ジョッキで!!!」はヅカ飲み会において定番声掛けとなりそうです。ちなみに私はもうすでに2回拝借しました。(娘役のよっぱらいてなんであんなに可愛いの…?)

 あと言わずもがなこの公演でのあくるさん的モストオブ「ほんまそれ」大賞は極美慎を見て礼真琴がひとこと「なにあのハデなの」に決定です(ほんまそれ!!!)

 そして、ミスター星組天寿光希さんとミス星組音波みのりさんが卒業。2022年はこういった、組の中で存在感のあるバイプレイヤーが次々と辞めていってしまうのが非常に寂しかったりしました。タカラジェンヌといえども、1人の女性で。次の人生もあれば、セカンドキャリアも考える年頃なのでしょう。ヤツも思った以上に長いしな…

 でも、ファンって勝手です。頭ではわかっていても「もっと見たかった」と思ってしまう。特にこういうバイプレイヤーは後からのじわじわダメージが半端なく。「きっとこの公演で、やめなければあの人がこの役だったのかな」そういったことを思ってしまう。

 でも、「それでこそ役者冥利につきます!」とこの手のバイプレイヤーは笑うので(バイプレイヤーは全員懐が深い)最後まで最高の舞台をありがとうございました!!とだけ、伝えさせてください。

 天寿さん、はるこちゃん。どこまでいっても星組らしいふたりが大好きでした。ご卒業おめでとうございました…! 

 「ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜」(脚本・演出/生田大和)JAGUAR BEAT-ジャガービート-」(作・演出/齋藤吉正)は物議を醸したジャガビー」事件。これ新年6時台にやる舞台中継かね…?なんて熱く語る紅さんと井上さんを見ながら、今思えば星組しかできないな」と思うショーすぎました…。サイトーくんの確信犯感がはんぱねえ。星組は私の中で防衛力が強いイメージがあるんですけど(メイクの感じとかあまり人事に振り回されないイメージがある)その一方で革新的なことをやらされてるイメージもある(笑)。らしさを失わず、柔軟に「新しい試み」を貪欲にこなす姿がやっぱり「パッション星組」たる所以だろうと思います。私は星組を見ると必要以上にパワーを消費するけど笑、その倍くらい元気になって帰ってきてます。ハイリスクハイハイハイリターン的な(笑)燃費の良い組ですわ…!

 「ディミトリ」は「ジャガビー」の併演でなかったらなあ…!なんて思ってしまったけど(笑)、本当に良質な号泣作品でした。歴史に振り回されながらも、懸命に生きることをやめなかったディミトリとルスダン。礼真琴さんは悲壮キャラをやり続けてなんかもはや「悲壮じゃなかったら礼真琴ではない」までの領域に達してますが(え?)それを与え続けられる、ということはこっちゃんには本当にこういった「人の悲しみ」「つらみ」「大変なこと」を表現することに長けているからだと思う。

 悲劇より喜劇のほうが難しい、が演劇のセオリーだけど、悲劇を悲劇として表現すること、伝えることってやっぱり技術と心が伴ってないとできないことでもある。

 礼真琴さんの主人公はやっぱりパワーがある。絶対的な精神強度というか(笑)苦境、逆境、困難に絶対負けない。絶対に乗り越えることができると思うから、先生方はこっちゃんにはそういうヒーロー役を描きたくなるのかなと。

「礼真琴だったら絶対大丈夫!!」という抜群の信頼度。これは本当にすごいこと。

 最初と最後のリラの木のセットにうっとりと号泣。そして衣装のごってり感♡ロシア系の物語は共感度はめっぽう低いですけど(二言目には「ロシアってそういうとこあるからなあ…」)、衣装がとにかく素敵で目の保養になります♡こっちゃんの重そうなごってり王配コスチューム、ひっとんの宝石どっさりドレスはラグジュアリーで最高…!

 この公演で新しい風を運んできたありちゃん。見てて何度も「あの帽子…!!」とギリギリしたのはもうすでに星組に溶け込んでるってことですかね(笑)月組御曹司が猛者揃いの星組でどうなるのか、わくわくと興味ではち切れそうだったのですが結論。

 御曹司は裏切らない。

 ということに落ち着きました。ひとこ、咲ちゃん、そしてありちゃん。御曹司ってすげえ…!!御曹司って結局、どこいっても発光能力がある人が持てるキラーカードなんじゃなかろうか。星組のありちゃんもこれから楽しみにしています!

         

生田先生のポスターって「風」を感じるから好きなんですよね。瀬央さんとありちゃんの「風操ってます」感が好き。にしても「礼真琴さんーーーー!!うーーーしーーーろーーー!!!」って思いながら写真とった思い出。(あの帽子攻撃力150くらいある)

 

宙組

 2022年の総括で一番びっくりしたのは、宙組「ハイロー」しか見てないことでした…。というわけでHiGH&LOW-THE PREQUEL-」(原作・著作・構想/HI-AX 脚本・演出/野口 幸作)Capricciosa(カプリチョーザ)!!」(作・演出/藤井大介)。実に不甲斐ないことになってしまいました、宙組ファン並びにゆりかちゃん、すまぬ!!2023年は真風涼帆グランドフィナーレとなりますゆえ、しっかりと目に焼き付けたく思っております…!!

 エンタメ業界関係者みなさんおっしゃってるように「あのハイローをあのタカラヅカで???」ってのが観劇前。で、全員揃って「あのハイローがタカラヅカだった!!」というのが観劇後(笑)。このタカラヅカの「原作あるけど、蓋を開ければタカラヅカ」が私は最高に好きなんですよね…中身のわかってるサプライズプレゼントみたいで。「これをどう料理する?」ってわくわくしちゃうんですよ。

 個人的にはハイローはカテゴライズするならショーだと思うし、ハイローとカプリチョーザでショー二本立てみたいな、いい感じに個人的にコスパのいい公演となってて何回でも繰り返し見れる作品(軽い感じでさくさく見れるってやっぱいい)。「定期に出てくる不良マンガコンテンツ」は鉄板中の鉄板コンテンツですけど、それをタカラヅカでやるとは思ってもいなかった…!!LDHさすがやな…!と変なところでLDHに感心してしまう笑

 個人的にLDHは「テンションぶち上げソング」の鉄板なんで(3代目が好きです)それをタカラジェンヌが歌って踊ってくれるのはハイアンドローっていうよりハイアンドハイ、むしろモストオブハイ(笑)ずんちゃんがね…すっごくかっこよかったんです…!ずんちゃんとは思えない回し蹴り見れてね、あれ、あれずんちゃん…!?って(待て、「ずんちゃんとは思えない」とは…)(本人と関係者全員に謝れ)

 あと単純にジェンヌさんのストリートファッションはなかなか見れないのでドカジュアルのゆりかちゃんを見れただけで楽しかった。ゆりかちゃんて、スーツとか燕尾とか(時々軍服お召しになる「毎日アカデミー賞の授賞式です」みたいなスタンダードメンズ一辺倒だと思ってたらまさかのスカジャンもいけるっていう…真風涼帆に着こなせない衣装なんてこの世にないのでは…!と思ってしまうほど衣装の魔術師。ゆりかちゃんがいなくなったあと、わたくし的には有村先生のモチベーションが心配の種だったりします(俺のミューズが…!と頭を抱える有村T)(そこに現れる彩風咲奈)(でもなんとなく咲ちゃんは加藤先生のテイストっぽい)

 潤花ちゃんのミニウエディングドレス見れただけでもハイアンドハイ。潤花ちゃんの太ももは正義でございます。っていうか潤花ちゃん…あなたもやめるの…早くない…!?「カプリチョーザ」でまかキキ潤花のしっとり三角関係オペラ座的な場面が超好きだったので、ああいう芝居見たかったんです…。…あの…、二番手の奥さん(あるいは恋人)がトップ現れた途端フラフラ~ッとそっちにいく設定が超好きなんですよ。

あなたニ番手いるじゃない!!まあわかるけどな★(肩ポン)っていうおなじみのツッコミするのが異様に好き。(※誰も聞いてない)

 わたし、意思は強く持ってるけど結局のところ「好きなもんは好きなんじゃーーーーい!!」と恋愛ジャンルにおいては本能に従順な流されヒロインが好きです。潤花ちゃんは「私は絶対これ!」という意思持ってながらもこと真風さんが関わってくると「ゆりかさんはそっちなんですね!?じゃあわたしもそっちにしまーす♡(即決)」的な軽いフットワークをお持ちな感じなんで大好きです。

 この公演では「宙組悪の華」でおなじみ留依蒔世先生がご卒業されました…。もう激震ともいえる見事なエトワール。すごかったなあ。歴史に残るエトワールだと思います。

 2022年は星組のところでも書いたけど、組長・ベテランバイプレイヤーがやめる一方でこういった留依蒔世世代の「組子芝居の面白さは君たちにかかってる!」的な方々がやめていったのがもう結構なダメージでした。

 しょみちゃん、飛龍くん、音くりちゃん、優波くんやはーちゃん、ほまちゃん、せとぅー、あやなにはおりん、希峰くんに留依蒔世…。みんな新公時代からキラッと光っていた子達ばかり。下積みがあって本公演で確実に、明らかに「話に加わって盛り上げる人たち」になってたところのメンツがここを去っていき…。

 スターも大好きですけど(笑)、スターが輝くのはやっぱりスターと同世代のバイプレイヤーがいてこそ。だから、寂しい。この子は次はどんな役をするのだろう。あの人ならどう表現するのかな、ってわくわくできる存在がタカラヅカには必要。それはスターでもスターじゃなくても関係ない。

 彼女たちはきっと、次の世界でも輝くだろう。そう確信しているからこそ、寂しい。

 別れがあるから、新しい出会いがある。それでも寂しいものはやっぱ寂しい。

 彼女たちに、幸多からんことを。次の人生でも、とびきりのショータイムを!!

 

 というわけで…もう明けてしまいましたけど(笑)書き切ることに意味があるをモットーにこれで2022年を締めたいと思います。

 毎年書いているけれど、今年もただ言いたいことをペラペラしゃべって「じゃ!!」と帰ってしまうような私(笑)の相手をしてくれたヅカ友の方々。去年も本当にありがとうございました。去年は会える機会もぐっと増えてめちゃくちゃ楽しかったです…!今年もよろしく&次はいつ来ますか?笑

ツイッターの方でいつもいいね、リプをくれる方々、本当に大感謝!!あなたのいいねが明日のあくるさんを支えてます!(って選挙か)

 去年は私も人生の転換期。みんないろいろあるけれど、

 

 好きなものを好きに見て、好きな人と好きなことを好きなだけしゃべれる年になりますように!

 素敵な作品、素晴らしい作品に巡り会えますように!

 好きなスターに自由に会えるようになりますように!!(できればマスクなしでキレイな顔を見たいです!)

 ブライアント先生がなんの気兼ねなく来日できる日本に!!!(よっぽど来てほしいらしい)

 あなたの推しが、大活躍できる年になりますよう!!!

 まあ、とにかく、楽しい年になりますように!!!!!(最後が雑ーーーーー!!)

 

 2023年も、何卒よろしくお願い致します。みなさま、よいお正月を~!

 

 2023.1.3 あくる

「俺に跪け!」と柚香光がピアノを叩き「私がそう、ギャツビーです」とハットを脱いだ月城かなと。今年も正直、最高でした。宝塚歌劇団総括2022①

我が同志たちよ!!今年もよく頑張った!!!!!(オツカレーーーー!!!)

 

 さてさて皆様、いかがお過ごしでしょうか。あくるです! 2022年も…あと1週間となりました…。(信じられなくないですか?私は信じられないよ…)

 そう。今年もやってきました、待たせたな!(@ジャハルッディーン瀬央ゆりあ(※言ってない))

 毎年恒例・宝塚歌劇1年間の公演総括のお時間でございます。

 この長過ぎるパンデミック期間(通称地獄←字面が過激)。まだいる?まだいるんかい!!もう帰れー!!そんな帰れコールにもめげずアイツはまだいます。徐々にエンタメ界も息を吹き返しているとは言え、いつ止まるか完走できるのか、私達の推したちは無事なのかっ?ヒヤヒヤしているのはどの沼の住人も一緒だったり対岸の火事「明日は我が身」と震えたり、わかるよ私もそうだよ…と肩ポンしたり。泣いて、慰めあって、復活したときは喜び合って。

 …とはいうものの、みんなつらい。みんな大変。アイツが君臨してからというものの「なんでーーーーーー!!!!」と叫びたくなることばかり。そうね…今年でいうとあかさんが花組異動とかそのあたりの人事とわりと同格かしらね…?(※個人差あり)

 …このときのあたしこんなにつらかった自慢のお酒がヅカヲタ同志この先50年くらい飲めそうですね…。

  

…(無言の肩ポン)(振り返ればたぶん全員愛すみれ顔)

 

 …ということでね、それでも2022年も私ら頑張ったじゃないですか。チケットが目の前で消えたり、中止に絶望したり、それでも生きてきた。

 そう!生きてきたのである!!(バン!)

 自分で自分を崇めて、讃えて。絶賛して褒めちぎってあげて。

 「2022年も私達偉すぎた!!オツカレーーーーー!!!!」とドーンとお焚き上げしましょう!(ギャツビーれいこのアイスキャッスルココイチドヤ顔で)

 今年も「都合の悪いことは全部忘れてよかったことしか思い出せない(ヅカオタメンヘレ化+ただの老化)」で有名なあくるさんの各組感想いきまっせ。ポテチ片手に、いざゆかん。

 ちなみに生観劇も配信もBDもごちゃまぜです。いや~~~ほんっと、なんてコスパのいい劇団なんでしょう。いや…いやいいんですよ?

この勢いに乗って2023年は見逃し配信なんかも始めちゃってくれてもいいんですよ?(欲が今年も底沼知らず)ありがたや阪急。俺たちずっと友達👍

 

さて、今年も、っていうか過去最高で愛でました。花組月組からスタートです!

 

花組

 まずは「TOP HAT」(脚本・演出 齋藤吉正)待望の再演!!このニュースにまず喜びの舞を踊ったファン、数知れず。(俺もだぜ)待ってました、スタージェリー・トラバーズ柚香光!もうほんとに好きです、柚香光のアメリカンコメディ!!(でも感想書いてない)

 トプハ再演だけでもバチバチにテンション爆上がりしたのにれいちゃんのジェリーがもう、ほんと、相当よすぎた。勘違いに勘違いを重ねてそれでどうしてそうなんねん!?っていう展開、今の花組大得意にして本当に大好き案件ですわ…。

 ねえ一回誰か落ち着いて!?(オマエがな!?)

 でもとにかく今の状況待ったなし!!そういうのほんとすき~~~(コーヒーに紅茶でお茶の間観劇)

 ジェリーがね、れいちゃんの演るキャラにしては(←これ、余計です)正統派2枚目なんですよね。初演まぁ様のときも大好きだったんだけど、いかんせんあの時わたし確か七海ひろきのホレスに夢中だったんですよ。あれ?ジェリーって…すっごいかっこよくない…!?って改めて見て再確認したりね★え?まぁ様ほんとごめん!っていう7年越しの謝罪ですよ(ここで)。でも謝罪ついでにもう一個いいですか?ジェリー、相当かっこいいのわかってるんだけど、

 私の中で2回めトプハ、今回私の心かっさらって全優勝したの、ベイツ輝月ゆうまです。

 まゆぽんて専科になって改めて思うけど、馴染み方が尋常じゃないよね。各組の95期全員「あ、まゆ組子同期じゃなかったっけ?次の公演もいるでしょ?髭どーする?(真剣問い合わせ2022)」って思ってそうだもんな~。え~いいな~。…まゆぽん5人ほしいよね?(各組95期へ)

 本当にれいちゃんはすっごい楽しそうに踊る。

 世界で一番楽しそうに踊る柚香光を見るのが大好きで。ショーはもちろんだけど、こういう芝居の中のダンスでも。ダンサーだから当たり前に思いがちだけど、好きなことを仕事にする人で、これって本当にすごいことだと思うんです。

 れいちゃんの舞台は、れいちゃんが一番楽しんでいる。

 だから私、今の花組めちゃくちゃ好きなんですよね。心からそう思った公演のひとつです。

 …まあでもほんと娘役からの平手打ちがこれほどまでに似合う男役もいませんけどね…なんか毎公演殴られてる気さえするけどそれは気のせいですかね…。

 

 そしてそして、待望の!我々の!!「うちのこひとこ」でおなじみの!!永久輝せあ主演「冬霞の巴里」(作・演出/指田珠子)。いや~…正直、ひとこでホラー復讐劇現役中に見れるとは思ってもいなかったんで…もうね、指の隙間からわっくわっくして目ランランとさせて見ちゃったよね…!

 言うまでもなく今の演出家デビューラッシュの中で、我が推しの指田先生です。「龍の宮」でも思ったけど、舞台がダークファンタジーですごい好き。ティム・バートンみたいな、毒持ってるけどディズニーやりますみたいな鬼才みを感じる。私の中での見解ですけど、栗田先生はドスッと刺すような鋭い狂気を感じるけど指田先生はじわ...じわ...と背後に忍び寄る恐怖を感じます。にしても、タカラヅカっぽくないのは周知の事実。まあほんとによう

花組(キラキラ)」

「永久輝せあ(スポンサー・VISA)(ドヤァァァァ)」

主演でやったなあ!!と個人的には菊田一夫演劇賞を差し上げたい(※菊田一夫賞そんな賞じゃない)

 そうなんです。私の見たかったひとこはこれ!普段の穏やかで優しく育ちのいいニコニコひとこ、誰もが認める王子様性とは対極位置である「返り血でドロドロなってもまだ生き返って復讐を試みる永久輝せあ」がめっちゃ見たかった!(あんた、タカラヅカ見る気ある…?)(ゾンビやん)(韓国映画のゾンビやん)

 …ええ、そう、ドン・ジュアンのラファエルとるろうに剣心のロケットでの「こっち見たらオマエマジコロス」から凄味の効いた三白眼に射抜かれてオマエの虜さ状態からのオクターヴぼっちゃま。

 …好きになる一択しかなかろうに★

 にしてもこの冬霞はそのイメージの上の上の上の3枚位上いったので指田のアネキ、こえええっっす…!!!っ👍て全力でいいね押しました(いいねなんや)いや本当に好きだったんですよ〜冬霞!(なお感想は書いてな(以下略)。

…この勢いであーさのも期待しております(三指)(指田ワールドの雪組、絶対ハマると思うんですよね…!)

 でも人生の迷い子ひとこオクターヴくんにお姉さまからの助言をするならば、とにかく一回エルミーヌちゃん(愛蘭みこ)と付き合ってみて?と申し上げたいです。

 世の中の人間はお姉ちゃんだけじゃねえんだぞ!?と。 

 ただなんかあのオンブルに依存しまくる感じ、すっごいわかるんですよ。いや私はオンブルには依存しないけど(…でしょうね!)、ひとこのオクターヴだったら依存に依存の共依存状態でこれ心中するやつやなって(結局バッドエンドしか想像できないこの兄妹な…)(ひとこが依存キャラの達人すぎるのよ…)

 …もうほんと、ひとこを見守る会の全お姉さんからのお願いや…頼むそこのエルミーヌちゃん見てやってめっちゃいいこだから!!いやミッシェル希波くんは泣くと思うけど、この先希波くんは誰とでも付き合えるやろ!!(←ひどい)

 あ、そうそう、別箱の希波くん久々に見たんですけど、キラキラ度50割増しくらいしててびっくりした。あの子すごいね。パン!!とした輝きで若手育成大得意花組の最高カード、僕です★感がたまらないね。

 まあ「絶対そっちじゃないよ!」って方を選ぶのが我々の大好きな返り血ドロドロひとこなんで、そこ含めての好きだからしょうがないよね(無事着地)。ひとこには幸せになって欲しい、でも「PPプリンス」(金髪キラキララブコメ王子様)が全然ハマれず「冬霞」にドハマリ(復讐シスコンゾンビ不幸御曹司)する自分、本当にひとこに幸せになってもらいたいと思っているのか。2023年に期待です。(ひ!と!こ!ひ!と!こ!)

 とかなんとかいいつつ来年こそはれいちゃんとまどか取り合いしたりれいちゃんに「ったくあんたの頼みは断れねえんだよ…!」って言ったりれいちゃんに「イエッサー!!」って敬礼したりれいちゃんに「お前だけは…許さねえ…(バンッ)」ってしてほしい。れいひとであればなんでもいいのか。なんでもいいです。(即答)

 あとシルヴァン役の侑輝大弥くんがものっすごいキレイな顔立ちしててびびりました…え?新公でリストやったの…ですよね~~~わかる~~~~(※世界一遅い共感)花組美しい代表・ほのちゃんがキャッツメイクだったり、指田先生は美しいものをちょっと禍々しいレンズはめちゃうところが素直じゃなくて好きです★ってなった公演。結局のところ、美しいものは美しいままでも、ちょっと床に落としてもどっちもバッチコイ。(ここまで書いた意味…?)

 花組若手事情全くわからんのですけど、新聞売り役の少年役の子(美空真瑠くん)すっごい可愛かったな~~~。一生懸命セリフ言ってる子を見ると応援したくなる歳になったんだな…(遠い目)

 大劇場公演は今年1作、「巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜」(作・演出 生田大和)/「Fashionable Empire(作・演出 稲葉太地)。稲葉先生、ほんっとれいちゃん好きねー!!

 チラシまでもが一枚の絵画となるれいまど。裏のモノクロ写真でピアノと写っているれいまどがさいっこうに好きでした…表のれいちゃんも氷川きよし度がMAXで好きです!そう、これは限界突破でGO。

 ピアノの魔術師は今日もわりとクズ。

 そんなリストさんでございました。毎回あくるさんディスってんの?って誤解されないかな?とハラハラしながら言っちゃってるけど、ここで大声で宣言しておきましょう。

 柚香光はK(クズ)D(ダメ)H(ほっとけない)な男を世界一魅力的に演じる最高の男役でございます!!!

 ええ、絶賛褒め言葉でございます。あたしは柚香光のこのトップ姿を見るためにここまで細々と見続けてきたんだと思ってるほど今の花組ガチでテンション爆上がりです(ただだいたい花組始まる周期でヤツが流行るけどな…)(花組が好きすぎるな、ヤツ…)※あまりにヤツが憎いので「ヤツ」と伏せ字でお送りしています。(意味あるそれ?)

 あと私はつくづく生田くんの描く世界が好きだなあと実感した2022年でもございました。彼が描く世界は好き嫌いは分かれるだろうと思いますが(結構エグい世界も書くから)、とにかく展開がジェットコースターでドラマチックなところと、女性が現代的で自立心旺盛なところがすごく好きなんだよなあ~。

 私は生田くんの演出がとにかく好きで、今回も特に後半のガーーーーッとリストが上り詰めてドーーーーーン!!と突き落とされるところ、前のめりで見てしまうほど感情が高ぶるし(後ろの人に注意されるやーつー)まあこんな人そばにいたら正直しんどいが募ってたぶん私だったら逃げ出すけど(革命?よっしゃナイスタイミング!みたいな(最低))(ようマリーあのあと修道院に様子見に行ったわ、優しいな!という尊敬の目で見るという…)でもね、さすが柚香光なんで。そこはKDHな男役なんで。(うるさいわ)

 ほっとけないよね~~~!!このリストは見捨てられないよね~~~!!っていう結果マリーに100%共感するエンドとなりました。うむ、よくできておる。

 あと後者はみなさんそうだと思いますが…本当に女性がかっこいんですよね。帰り道にすっと背筋が伸びる感じです。今回のまどかマリーの自分の足で歩くことができるヒロインは本当に勇気と元気をもらえた。

 革命時、明日生きていられるかわからない世界でどう生きるか。

 今だって革命ほどではないかもだけど、毎日私達必死に戦っているわけで。

今日と明日でなにかが変わるわけじゃないけれど、もうちょっと目線あげて歩いてみよう。そんな気持ちになるんです。それはジョルジュ・サンドでも然り。結構いい大人がああいう素敵な女性になれたらな…って思えるキャラクターを描くのって、演出家になると大変だと思うんですよね~。そういった意味で毎回生田くんの描く女性には勇気をもらっております。本人、まあまあなネタ人間ですけどね!!(テニスラケットを越前リョーマ持ちしている生田くんの写真に「同世代★」と思いを馳せるあくるさん)

 あとはもう、水美ショパンが天使すぎたのとひとこジョルジュ抱いてくれ!そんな生田くんでした(最後の締め方が雑すぎる)。彼らがもう、天空の世界で幸せに寄り添って生きていることを切に願う…。

 今年は個人的に、生田大和の当たり年でした!!!

 ショーがね、アレなんですよ。全く予習しないスカステ難民(ショータイトルですら正しく言えるか怪しい状態で観劇(演出家の名前だけ頭に入ってる))なんで、今回のショータイトル「ファッショナブルエンパイア」。

 …完全に「ファッショナブルヴァンパイア」だと思ってたよね…。

 別にヴァンパイアファンでもなんでもないけど、それにしてもヴァンパイア要素ないな~~!!…って思ってたら終わってた。っていうかスペルよく見て?そんな最低の話を年末だからしました。(最低)

 来年こそ、ショータイトルはしっかり言えるようにしてから観劇をしたい。相変わらず知識ハードルが底辺です。

 踊る柚香光はさいこう!楽しそうなれいちゃんをずっと見ていたい!

 それだけの思いで走った2022年でした。楽しそうな人を舞台で見ることが私は最高に楽しいです。このシンプルさが、今の花組はとてもいい!

 

         

ヴァンパイア要素なかったなー!!って思いながら撮って、「エンパイア」だと気づくのは地元に帰ってからでした。稲葉先生に謝れ。



 

月組

 今年最初の1発目!今夜、ロマンス劇場で(脚本・演出 小柳奈穂子)/「FULL SWING!!」(作・演出 三木章雄)

 れいこちゃん大劇場お披露目おめでとうございます~~~!!!(パフパフドンドン~~!)な1月公演。今年は個人的に小柳先生も当たり年でした!!!ラブコメ大好き!ラブコメバンザイ!!(大絶賛)

 「今夜、ロマンス劇場で」は原作の邦画でもボロ泣きだったんで、ドレドレお手波拝見させていただこうかね(メガネあげる)つもりが

「れいこちなつありおだサイコーやん(月組サイコーやん)」

って丸腰大絶賛で帰ってきたという今日もあくるさんの贔屓目がひどい!!。いや…月組最高だったんよ本当に…ここ数年の私の月組トラウマ光の速さで払拭したから。久々に次回「応天」SSとか入力しちゃったから。当たんなかったし田○だけど。(シャラップ!)私を本気にさせる月組の時代やってまいりました…!

 まあとにかくトップの大羽根背負ったれいこちゃんを見れたことに私はもう涙涙でございます。れいちゃんも花組をよく見てたときからやっぱり好きでよく見てたけど、れいこちゃんへの思(重)入れの深さはやっぱりちょっとレベルが違うんです。

 とにかくれいこちゃんへの目線は孫。(「うちのれいこ」)

 なにしたって可愛いしなにしたって「うちのれいこすごいっしょ!!!」って感じになっちゃうんで、もう私に月城かなとのこと聞かないでください。(開き直った30代半ば)

 こういう明るいライトコメディこそ、芝居の上手さとか細かい描写を演じる力がものすごく試されるな…!と思った公演でもある。コメディは難しい。けどそれを乗り切る、演じきる、やりきる月組よぉ…!もうほんとに今の月組ワクワクします!!

 ちなつさん結婚してください!!(いつもの定例報告)、っていうのと海ちゃんの衣装着こなしレベルが半端ないなと。もう美雪お嬢様もショーも素敵すぎましたよね?フレアもタイトもミニもなんでもござれ。衣装ヲタ大歓喜

 あとはありちゃんの出オチ感ですかね…ありちゃんは本当に愛されてますよね…末永く月組で…(よきよき)と思ってたら突然の異動。しかし暁千星はさすが暁千星だった。星組編に続きます。

 ショーは久々の三木先生登板。懐かし~「ジャズマニア」だ~!!とスイングしたかったんですけどミキティの名作ショー(だと思っている)「ジャズマニア」がとにかく好きだった中学時代)拍手ができない自分に気づく俺。三木先生のショー見るたびに「日本人には…ジャズのリズムがながれておらん…!!(※裏拍拍手できない)」って途中で気づいて拍手をやめてジェンヌさんの顔をとにかく見ることになる、というミキティショーの毎度の催し。

 隣の方(※知らない方)と終演後に「…拍手、できなかったですね★」「…はい…本当に、れいこちゃんの顔しか見てませんでした…(放心)」「…お綺麗でしたね…!!」「…ほんとうにさいこうでした…!!(ぐっ)(力強く)」と声を掛け合ったのが忘れられません。

 「デルタ株ではなくてタカヤ株」でおなじみ(言ってるのあくるさんだけ)「Rain on Neptune」(作・演出 谷貴矢)。別名「タカヤさん、大劇場のショー作品お待ちしておりますよ!!」作品でございます。しっかしなんであんなに舞浜シアターって楽しいんでしょ!!

 ああ~~~タカヤ株があ~~~ガンガン来ている~~~…。配信後に即効DLした「ネプチューン」。なんのため?決まっていますれいこの「ムーンライト伝説」のためです(世代)。(ただ、歌劇で読んだれいこちゃんがアニメじゃなくて絶対原作派というのすごく納得できるエピソードすぎた)(セーラームーンは原作ですよね…!(握手)

 タカヤ先生は「ダルレークの恋」のフィナーレから構成への信頼度が高くて、個人的にショー造ってコールが鳴り止まない先生なんで今回の月登板はすごく嬉しかった。れいこちゃんのセカオワなんて最初で最後だろうから(笑)、こういうライブショー本当に好きです。次の舞浜は行きたいな~!!って思ってたらしばらく四季なんですね…。

 今年はれいこちゃんの配信をよく買ったしたくさん聞きました。わたし、たぶんれいこちゃんの声が好きなんですよね…。芝居での歌とショーでの歌、どっちも月城かなとのはずだしどっちも好きだけど、でもなんだか違う。私にとって、れいこちゃんは小さい頃から長年見ているジェンヌさん。そのはずだけど、毎回「これは知らない、これは見たことない」を与えてくれる人。未知です。

 だから月城かなとは、面白い。

 その月城かなとの最たる面白さを発見したグレート・ギャツビー(作・演出 小池修一郎。いや~、タカラヅカって本当に面白いのね。主演が違うだけで全く違う話になるし、「○○はこう」「○○はこうでなくては」という芝居の固定概念がひっくり返ることの楽しさよ!

 本当にビビった。リアルに立ち上がれないことってあるんですよね。今は終演後は規制退場ですけど、ちょっと落ち着いて座れる時間あってよかったなと思うほど(笑)凄まじいものを見た、という衝撃度がすごかったです。久々に脳天ぶち抜かれレベル。

 なんせ1本物で(ショーないの~!?(小学生か))、実は自分の中で「…でも、ハマらなかったんだよな」という思いが強かった作品「ギャツビー」。

 …見事に払拭。

 苦手克服。

 私はこれで、伸びました!

 そんな進○ゼミの広告に登場できるレベルで私へ「これがギャツビーの面白さなんやで!!!」とドヤ顔で見せつけてきた月組に全面降伏。笑顔で大降参です!

 「こいつら全員マジでヤバイ」

 この感覚はいつものタカラヅカではなかなか味わえないなと思います。

 れいこちゃんのアイスキャッスル登場場面のかっこよさにはしびれにしびれて、海ちゃんの黒レースの着こなしは「っていうかあの時代に生きてましたよね?」っていうレベル。ちなつさんに惹かれてしまうのは自然の摂理おださんにはフラットの怖さと毒を感じる。知りたい、知りたい、でもやめておきたい。最終自分どっちなん、と勝手にぐったり(苦笑)でもそれもまたよし。

 正直、1本物は見るのも苦手。途中で必ず集中力が途切れてしまう。

 でもギャツビーは違った。何度も見たいけど、何度も見たらきっと私は戻ってこれない。こんなハイリスクハイリターンな芝居ある?

 でも最高。禁断果実な月組&未知なる月城かなと、バッチコーーーーイ!!

          

この白バラ持った貴公子が超ド級のクレイジー人間だったときの衝撃たるや。帰り際に二度見したわ。

 

 先日発表された月組退団者に唖然となりながら(なんで~~~?なんでなん~~~!!!???)宙組編へ続く。以下次号!

 

 いやっ…でもまって月組退団者はまじでショックだったけど2023年死神れいこと栗田ショーが見れる月組…うそやんサイコーやん…えっいったん落ち着こう?(オマエがな)

 

 

愛する国と愛する人を守ったから、これはヒーロー礼真琴のお話。星組「ディミトリ/ジャガービート」感想~誰かまこなこの話を聞いてやって~

帰り道の脳内に、確かに見たはずの生田大和がいない。

 

 …もう…今年も終わりです…(え、ええええええ!?!?!?)ね…書いた自分が一番ビックリしているあるよ…。と、いうことで!

 2022年の観劇納め、ひと足お先にしてまいりました。

「え?あくるさんBJは?」

「あれ?蒼穹まだ大楽あるで?」

…みなまでいうな。大人の諸事情で見れないんだよぉぉぉみなまでいうなぁぁぁぁぁぁぁぁ(※ただの仕事です)。福利厚生が抜群に良いことで有名な阪急様、何卒何卒、2023年は「見逃し配信」ありでぜひよろしくお頼み申します…!!働き方改革が進んだ今でも、サービス業は動いております!週末休めない民、山程おります!!何卒!!

 どうか!!!!

 (「ほんと著作権引っかからない限り円盤出るわ生配信されるわ甘やかされてるよヅカヲタは~!!」という世間の各沼から聞こえる声をガン無視してまだ欲しがるこの沼の住人…)(欲は尽きないからこの沼にいるともいうのだ)

 

 いうことで。

 芝居が普通に良作(というかショーが凡作だったらかなりの高評価を受けていいはず)なのに帰る私達の脳内にディミトリがいないという現実。

 あの寂しげな礼真琴さん、幻覚だったの…?

 参りましょう、暖かくしてゆっくり読んでね!!星組「ディミトリ/ジャガービート!!」感想スタートでーーーす!

 

星組「ディミトリ~曙光に散る、紫の花~/JAGUAR BEAT」

 

重い衣装着た礼真琴さんがとぼとぼ歩く姿がもう超ツボ。ポ、ポケモン…?(かわいい)

 

 王配、頑張れ /ディミトリ(礼真琴)

 こっちゃんはなんでこうも全体的に悲壮感漂う主人公を当てられるのか、悲しいというより哀しい主人公が似合うのか、ぶっちゃけしゃべればただの関西のおばちゃんなのに(※褒めてる)(挨拶がマジでツボ)「苦労は買ってまでしろ」的な、おいおい、この令和におしんかい…?っていう昭和体質な主人公が巡ってきますよね…まあこっちゃんに今更リストとかカサノバやれっていっても観客が「やめとけやめとけ~!!」って思っちゃうほどには悲壮キャラですよね(狙ってもないのにどっちも花組公演)。

 …本人あんなにコナンなのにね。(ジャンプじゃなくて小学館タイプだとは思う)

 今まで礼真琴が演じた主人公リスト作ると見るだけで可哀想になってきてしまうんで(本当に失礼だし余計なお世話だよ!)(それでも見たい方はどうぞ前回の「めぐあい3」の感想へ…もうなにも言いませんけども(←この時点でめっちゃ言ってる)、まあ今回も例に漏れず悲壮です。もういいんです。

 それが星組御曹司・礼真琴だから!!!!(ドヤアアアア)

 あ、でも、こっちゃんだから気分がどよ~~~ん…とならずに帰れるっていうのはあると思う。なんだかんだこっちゃんて、根はハッピー人間だと思うし今の星組、最後まこなこ超絶技巧デュエット見れるだけで「チケット元取りましたァァァァ!!!!(ガッツポーズ)」ってなるやつなんで(私はね)。ちなみに今回に限ってはジャガーこっちゃんがご丁寧に「SEE YOU AGAIN!!」っていってくれるまでがジャガビーなんで、手厚いったらこの上ないです(※声上げて喜んだ人)

 さてジョージアの歴史をザァーッ!!95分でざっくりお届け!!という内容になってるんですが(その説明雑すぎるだろ)座談会で読んだ、「結ばれるまでじゃなく、結ばれたあとからの話」というのが面白くてそれがすごく私は斬新に感じました。

 いやだって、初夜のベッドであんな肩落とした主人公、今までいました…?

 いや、ちょっとあまりにディミさんガックリきちゃってるもんだから笑っちゃったっていうか、ずーっと好きだったんだから今夜くらいよくない!?ねえ!?!?ってすっごい余計なお世話する瀬央ゆりあさん登場させたくなるじゃんね?(ジャラルッディーンじゃなくて星組の瀬央ゆりあさんのほう)(なんならなおみちゃんのほう)。いやもうほんと斬新。あんな初夜初めて見た(笑)でもってルスダンもルスダンで生真面目に「巻き込んでしまってごめんなさい…」とか丁重に謝るもので…

 いや、初夜でしょ?(真顔)

っていう変なツッコミを入れてしまうあたい。斬新にも程がある。

 それにしても。

 こんなに動けば動くほど悪い方に行く主人公いた?ってくらい悪運に取り憑れているディミトリさんよ。

「勇気とは、なにか」って公演見終わって改めてポスター見たらなんか思わず

「…動かない勇気っていうのがあるのかもしれないな…」

って思っちゃったよ。いやごめん、それは意図してないことわかってる☆(ジョークっぽく言わないとやってられない雰囲気)

・ずっと好きだった幼なじみと結婚したら陰口叩かれまくる(コント「こんな結婚式はいやだ」)

・なにもしてないのに「こいつきな臭いぞ」ってありちゃんに因縁つけられる(執着ありちゃんめっちゃ似合う)

・陰湿な王室いじめ(王配と女王見てヒソヒソ話する重鎮達怖すぎる)

・人質として追い出された祖国に無理やり連れ戻されそうになる(ほんとマイケルさん遅い)

・最愛の妻、魔が差す(ぬあああああ…ああああああ…(気の毒すぎて声が出ない)

・なにもしてないのに裏切り者扱いで牢屋ぶちこまれる(その最愛の妻に)

・せおジャラルッディーンに助け出されるも悲惨な有様の世間を目の辺りにする星組は本当に戦争描写がリアルだよね…)

・鳩を飛ばすのを天華えまに目撃される(ドジった)

・毒飲んで瀬央ゆりあの腕の中息絶える(生田大和「これがやりたかった俺のディミトリ」)

 …もう、なんかどれを選んでもバッドエンドなんですよ。「ここでこうなったら幸せになってたのに」が、想像できないくらいひたすら不幸。もう不幸をひたすら追い求めて…という感じすらある。月組の海乃美月さんもびっくりの薄幸体質(いや海ちゃん関係ないだろ)ディミトリさんまじで…お祓いしてもらったほうがよくないですか…?

 うーん…もうなんか、最愛の妻ルスダンの浮気現場(未遂)に出くわしちゃったところで全部の不幸フラグが立ってしまってね。私、あそこまでは「いや、でもこうやって苦難乗り越えてアヴァク蹴散らして最後に笑ってこの若夫婦ジョージアを納めてくれるんだろ?」って思ってたんだけど。(※予習全くしてないです)

 あの極美ミヘイルとルスダン(あまりの美しさに意識が飛びかけた)バッグハグシーンに、あ、今回礼真琴さん幸せになれないじゃん、って悟った瞬間本当に悲しくて。(人のラブシーン見て主人公の不幸を察する芝居初めて見た)

 祖国を追い出されるように人質になって、ずっと好きだった、だけど諦めてた初恋の幼なじみと結婚できて本当に幸せだったのに、ないことばっかりやいやい言われて。自分はルスダンさえ幸せであればそれでいいのだと心の底から思ってる、善良なディミトリ。この国はいい人は幸せになれないという決まりがあるのかなって思うほど神様はいじわるです。もうね…東ヨーロッパっていうかロシアってそういうとこあるよね…!!って(ざっくりひとまとめにそういうこというな)

 結婚が決まったときでさえ、複雑そうな表情で「諦めかけてた人が手に入る」セリフは喜びに満ちているのに表情は暗い。舞台の照明が暗いのもあるんだけど(笑)やっぱりね…!東ヨーロッパっていうかロシアってそういうとこあ(以下略)。

 曇天のようなジョージアとディミトリの人生なんだけど、その分ルスダンとの幸せだった日の顔が宝物みたいに見える。「あなたの足跡はすぐわかる」とルスダンが言ったときのディミトリのハッとした表情や、王族の定番・お忍びデートシーンの彼女の楽しそうな顔を見て「かわいーーー…」というディミトリのとろけるような顔。なんだかんだ、私は無邪気なひっとんに激弱で若干振り回され気味なこっちゃんが好きです。(笑)天才が天使に振り回される図が本当に好きなんですよね…。

 瀕死のお兄ちゃんギオルギに「結婚してこの国を二人で守ってくれ」と言われた時、本当は飛び上がって喜びたいだろうに、叶わぬ恋が実ったのに想像を絶する現実にふたりは息を呑む。(このへんがすっごくリアルだったな、星組は本当にふわふわとしたお伽話の世界は書かずに歴史の真実をドンッて突きつけるよね…)

 最期の時まで、無実の自分を追い出した国と、最愛の妻のことを思いながら死んでいったディミトリ。客観的に見ればその人生は哀しくて孤独で、過酷にしか見えない。でも、きっとディミトリは違う。

 愛する国と、愛する人を、自分のすべてをかけて守った幸せな人生だった。

 礼真琴さんはやっぱり稀代のヒーロー役者だ思う。他者から見ればどんなに虚しい人生でも、ヒーローは自分の守るべき人を守れればそれでお話は完結するのだから。

 

 ショーなんですけどね…ショーなんですけど…みなさんがね、頭を抱えた理由がほんとーーーーーによくわかりました…これは…

 MAJIでIMIがわからない…!!!!!

(後半はオペラを上げる元気すら残ってなかった)(白ファーコートを着た瀬央さん出てきたあたりから思考停止→試合放棄)※序盤です

 いつもなら「あの衣装スキ☆」「あのシーンのダンススキ☆」「羽根のあの色味最高☆」とかいくつも感想が上がってくる私の脳、どうした!!

 どうしよう、全く覚えてない!!!!(大階段が出てきたときの感想)

 あ、でもあれだ、大階段で高速振りで群舞踊ってる礼真琴さん大好きなんですよね。キラル台湾版からそこは本当にサイトーさん大感謝案件なんですよ。バカになりたきゃサイトーショー。

 ぜんっぜん意味はわかんないけど、

 それがタカラヅカのショーではなかろうか。

 というのが感想です。(ま、まとめたーーーーーー!!!)

 

 なんだかよくわからなかったけど、めっちゃスゴイ。

 

 これにつきると思います。これでいいじゃないか。見たら元気になる。それでいいじゃん。っていうか初めてエレクトリカルパレード見た人ってこんな心境だったのかなっていうのが正直な感想(またはパチンコ台)。

 

誰か彼女の話を誰か聞いてあげてくれ ルスダン/舞空瞳

 ディミトリもディミトリで大変な人生なんだけど、ルスダンもルスダンで大変なのであんまり彼女を責められないのがまたこの芝居の面白さだと思います。

 ええ、そうなんです。

 このお芝居ってびっくりするほど真ん中のふたりに物語の舵を握らせないんですよね。と、いうかヨーロッパの歴史ものは決まってこういう感じだけど、真ん中二人の人生を二人は生きないままに、周りがやいやい言って運命がどんどん動いていく。

 運命に足掻く者、歯向かう者、身を任せる者。

 そこで出る答えは天国か地獄か。

 見たあとに「私の存在など巨大な歴史の歯車には無にも等しい…」誰もがオスカルになりきってつぶやきたくなるすぎる。

 どうやっても、そうなるしかなかった。

 だからこそ、懸命に自分の人生を生きよう、愛する祖国を守ろう、と奔走するディミトリとルスダンを応援したくなるのかもしれないな。

 もーーーーーうびっくりするくらいなこちゃんが美しいんです。私の中で舞空瞳過去最高が更新されました…!!青いドレス姿がキラッキラしてて。重そうな衣装をつけた礼真琴さんも大好きだけど、重そうな宝石どっさりつけた舞空瞳さんめっちゃ好きだわ。

 なこちゃんって、悲劇ヒロインやってもあんまり悲劇に見えないのが私は結構ツボ。陰気な雰囲気にひっぱられないというか、たぶん狙ってやってるわけではなく本人の芝居の特徴(笑)ま、それをどう思うかは人それぞれなんですけど、ジュリエットのあのバルコニーシーンでの「けけけけけけっこんーーーーーー!!!???」演技がいまだ(私の中で)伝説…。あのバルコニーシーンが一気に面白くなっちゃった伝説…。

 この芝居を見て、前回と同じく「こっちゃんより立場が上(女王)のなこちゃんてなんかすっごいいいかも…!!」と。前回の小柳ラブコメの影響か、「なこちゃんに振り回されるこっちゃん」がすごくツボらしい。序盤のまだ何者でもないルスダンの時がすごくかわいくて。かぼちゃとなこちゃんの顔並べると明らかになこちゃんのほうが顔小さくて意味わかんないかわいーーーーーーん!!!(cv礼真琴)って感じ。相変わらず顔のサイズが拳です(花のまどち星のなこちゃん見ると必ず言っている)。

 無邪気なプリンセスのままでいられたらどんなに幸せだったか。でも、女王にならなかったらディミトリとは結婚できなかったわけで、でも結婚したらしたで波乱の始まりなわけで。唯一の理解者だった夫のディミトリを幽閉したのは自分、そして周りを敵だらけにしてしまったのも自分。誰も信じられない、誰も信じない。疑心暗鬼のまま、国は戦争に巻き込まれる。

 不倫未遂の件はルスダンの行動は決して許されるものではないけれど、正直責められるものでもないよね。あんな絶妙なタイミングで自分を無条件で慕ってくれる、優しくしてくれる人が現れてしまったら、誰だって身を委ねてしまうと思う。それがさらに極美慎だった日にはもうーーーーーごめん、私はルスダンを責められないよ…!!(←話が違ってきている)…まあそれは冗談だとしても(どこまでが?)このあたりで、王族って本当に…哀しい種族だよな…って…あたし…ダイアナさんとかに生まれなくて本当によかったな…って(ダイアナさんに失礼だし、なんだその不相応な安堵)星組な~、ほんとおとぎ話で絶対に終わらせないよな…!なこちゃんのヴィジュアル、おとぎ話のお姫様でしかないのにな…!

 ディミトリが去ったあと、ルスダンは孤立奮闘。愛する国を守る、それだけのために生きた。国のために奔走し、悩み、苦しみ、リラの花は今年も咲いた。でも、ルスダンの人生になにが残ったのだろう。

 「あなたの足跡はすぐわかるの」。そういっていた少女はもういない。そして足跡の先にいた、青年もいない。

 今回のお芝居で新しい発見が、母親のなこちゃんを見れたこと。いつまでも「まこっちゃんの恋人」というような可愛らしい女の子役がヴィジュアル含めて多かったけど、母親になってからのルスダンがすごく色っぽくて本当に綺麗なのです。ああ、隣国の王族たちがざわざわするのわかるわ…っていう納得の美しさ。だからこそ、気合いれてディミトリさん守ろうとしてるのに本当に上から下から左から右からやいやいやいやいほんっとに…!!!!(でもこの重鎮達怖すぎてなんにもいえん。宰相ひーろーで副宰ありちゃんだよ?いえる?あたしはいえないよ!)←はい、ビビリでーす

  ディミトリとルスダン、ふたりがお互いを思う気持ちをちょっとでも知っていたのなら、知ろうとしていたら、誰か教えてくれていたら…。そんな奇跡を願ってやまない。

 今度ふたりが生まれ変わったら、誰か黙って話を聞いてあげて。そう願わずにはいられない、哀しい運命の物語。

 

 ショーのなこちゃんが相変わらず絶好調でハッピー!!…のはずなのですが、まじでこんな有様(※こっちゃんのところの感想参照)なので。かろうじておぼえていることはなこちゃんはセーラームーンだったってことです。

 いや、ほんとにほんとに。オープニングのサイトー全開のド頭で「はっ…この既視感はセーラームーン…!!(※世代)」ってなったからね。え?セーラームーンわかんなかったらもう…サイトーくんに聞いてくださいよ…!!!(ブチギレ)

 ただ、中詰あたりかな?両手に花状態でこれで最後のあかぴーを従えて登場したなこちゃんに思わず「ヒューウ♪」ってなりました。男役ふたり、しかもあかぴーを従わせて登場するのが似合いすぎるトップ娘役、舞空瞳。かっこよすぎだろ。

 

 「待たせたな…!!」(キャーッ!!) ジャラルッディーン/瀬央ゆりあ

 あんたそれ言っちゃあ…っていう、元も子もない話するんですけど…瀬央さん見ると、つくづく「芝居だけは成績ってつけられないよな…」って思っちゃうんですよね…。いやもう、本当に場のかっさらい方がすさまじくてね…正直、礼真琴政権になってからの瀬央ゆりあさんの芝居の爪痕の残し具合がすごいです。もう強すぎて、気づいたら血が滲んでるレベルです。

 芝居のキーパーソンてだいたい遅れて登場するとはわかりつつも、もう完全に「…瀬央はまだか、瀬央はまだか…(貧乏ゆすり)もう待ち焦がれすぎて「…あれひょっとしてあの物乞いが瀬央さんとか?!(※今回のみきちぐさん、みきちぐさんには見えないんで(メイクが))」とかいらん妄想しちゃうくらい待ちくたびれてしまってたんですけど(←予習しろ)やっぱね!そんなね、安売りしては瀬央ゆりあがすたれるぜ、ってやつですよ!!っていう生田くんのドヤ顔とともにこっちゃんを助けに来るジャラルッディーン。

 完全に登場した瞬間、瀬央の声で「待たせたな…!」って言わせてたよ。脳内アテレコで。完全に「キングダム」の王騎だよね。大沢たかお…!ってなりました(見てる人にしかわからない(でも伝わってほしい))

 とにかく美しい者が大好きなジャラルッディーン様なんですけど、瀬央さんて本当にこういう「只者じゃない漢」がすっごく似合う。男じゃないんですよ。漢なんです。誰もが崇めたくなる、器のでっかい人物。なんか正しいこと言っているわけでもやっているわけでもないのに、かっこよくてついていきたくなる漢。あーいい。今日の瀬央さんもすっごくいい。

 どういった人物をやっても面白い。瀬央さんはどんな役をやっても「その人どんな人なんですか!!!(貪欲)」って詰め寄りたくなる(笑)。時々、タカラヅカにはどれだけ出番が短くても、しどころのない役でも、面白くしてしまう役者がいる。それが今の瀬央ゆりあです。私は毎回、わかっているのに瀬央ゆりあの芝居を見てわくわくしてしまうのです。

 ということで、「ルスダンに求婚しにはるばるジョージアまで行ったのに、気づいたら腕の中にいたのはその夫のディミトリ」というギャグなのか…?と立ち止まって考えてみたものの「ま、いっか!美しいものに変わりはない!」とガハハと笑ってそうなジャラルッディーンさん最高でした。

 え?ショーですか…?何回この人いってんのかなアホなんかなって思われると思いますけど、覚えているのは瀬央さんがロン毛にオールバックで白ファースーツ着て銀橋渡っているところまでです★…それがなにか…!!!(※悔しいらしい)

 

 あの帽子スパーンってはたき落としていいですか アヴァク/暁千星

 ありちゃん、これが星組デビュー?ってくらい違和感なかったですねえ。やっぱり御曹司ってライト浴びるの慣れてるのねえ、あの星組の猛者たちに囲まれてもびくともしないんだもんねえ、それにしてもなにあのアヴァク、一回しばいたろか(あかさんにお願いして)…という井戸端会議に勤しむ奥様のごとく、完全に無責任トークを展開。

 いや、執着ありちゃんすっげーよかったです。

 完全に真っ黒ではないのかもだけど、あかさんギオルギ大好きだったもんだから、次の主君のやることなすこと全部気に入らない。いちいち王配のいうことや女王のやることに苛立って舌打ちしてそうなアヴァクがちょっとほんとみぞおちにくる腹の立ち方(苦笑)あの黒の帽子さえいなきゃ…今頃ディミトリとルスダンこんなことには…!!と思ってしまう。ありちゃん、こういう85%くらい悪、みたいなこじらせ悪役うまかったなぁ~!(※大好きだった)

 でも、アヴァクは100悪じゃないんですよね。ジョージアを陥れたいわけでもなくそれなりにこの国も好きだしよくしたい、発展させたいと思ってる、というのがわかる。前王ギオルギが大好きだったのもわかる。…わかるけどもよ!?ひーろー、一回その帽子はたき落としたらアヴァク目覚めるんちゃう?(大真面目に提案)(あくるさん、アヴァクのあの帽子になんの恨みが・・・?)

  一回アヴァクが止まればジョージアの悲劇止まったかもしれない、って思うくらいにはアヴァク止まりません。

 アヴァクが用意したちょっとした小石に盛大にルスダン夫婦が事故る、みたいなことが次々起こる。

 どんだけ嫌いなんだよルスダン夫妻のどこが気に入らないんだよ、って思うんだけどあれたぶんギオルギ忘れられないだけなのよね。あかさん罪な人やな…。(びっみょーーーに違う)

 …まあでも、アヴァク一回、「…黙る勇気!!!(ピシャ!!)」って瀬央さんあたりに叱られてほしいわ。あ、そういや広島出身スターふたり揃い踏みだね?(今更ァァァァーーーーーー!!!)

 御曹司って組替えしても強いです。いや知ってたけど。御曹司ってすごい。小さい頃から強いライト浴びてるせいか、なに来てもびくともしないのね!!ありちゃんいなかったらこのショーどうにもならんかったで?とサイトーくんに真顔で言いたい。極美慎とのふたりのシーン、耽美過ぎて立ちくらみしました。(新しい…星組…!!(ピカーン))

 

 あくるさんの星組スキルの低迷がばれるコーナー、今日のキラリ舞台人(NHKラジオの小話みたいなタイトル)

 美稀千種(物乞い)■あの特殊メイク、誰かなぁ~~~!?瀬央さんなのかなぁ~~~!?!?あ、もしかしてネクスネクストブレイクの下級生だったりするんかなあ~~~!?…みきちぐさんだよ、うまいに決まってるやんけ(すっぱーん)…っていう、物乞いでした。組長様、どうもすみませんでした(土下座)

 ひろ香祐(イヴァネ・ザカリアン)■アヴァクのお父様で宰相。きっと真面目でしっかりした宰相なんだけど、圧強めにガンガン攻める息子を傍観しててちょっとなんとかいってくださいよ…!!って思ってしまう宰相。とてもひーろーっぽい。(※褒めてる)

 朝水りょう(庭師)■なにあの庭師よく見るとすっごいイケメンじゃない…!?ってオペラ上げるとやっぱり朝水氏(安定)

 綺城ひか理(ギオルギ)■文字数の問題でここですけど、個人的には過去一、二を争うレベルで好きな王様。ちなみにライバルはちなつジャハンギール様(大物出てきた)あかさんが星組からいなくなるのは、正直めっちゃ痛いっす。

 有沙瞳(バテシバ)■「あなたのこと大嫌い!!」ってルスダンに冒頭から言われちゃう元王妃。くらっちが演じると何とも言えない後光が指すような慈悲深さが漂うのよね。この話の悲劇の始まりはギオルギとバテシバがディミトリとルスダンにとって越えられない壁だと感じすぎたってことだと思う。

 天華えま(アン・ナサウィー)■忠実なジャハルッディーンの部下。とにかくジャハルッディーン様LOVEでディミトリのことあんま好きじゃない、って感じが態度と顔に出てるのが最高すぎた。めちゃくちゃええ声で歌うので惚れると危険。

 遥斗勇帆■ああー!!ほんともったいない。ショーで真ん中で歌う遥斗勇帆くんが遥斗勇帆くんすぎました。星組アクの強い中堅枠が…!将来どんだけ濃い役するか楽しみだっただけに寂しいです…。

 極美慎(ミヘイル)■アヴァクの賢いところは、ルスダンの元に送り込む奴隷をミヘイルにしたってところだと思う。え?極美慎送り込まれたら正直、無理じゃない?(なにが!?)

 碧海さりお(セルゲイ)■動きが綺麗だなあ、と思うと礼真琴さんか碧海さりおくんかの二択みたいなところあるよね。本当に動き方とか手先のしゅっとした感じが綺麗なんだよなあ。

 天飛華音(ムルマン)■いや本当に私あまとくんの顔が好きなんだと思う。オペラ上げる確率が本当に天飛華音すぎて笑う。

 

 最後にこれだけお伝えしたいのは、今回のプログラムの演出家の挨拶文が買って損なし案件だったってことです。

 とにかく私のツボは、ラジオの「JET STREAM」まで眠れぬ夜を過ごした生田青年と、かつての怪作「BLUE MOON BULE」の舞台と客席の温度差を感じていたにも関わらず、また今回凝りもせずこういったショー作ったサイトーくんです。

 反省しなさい、いや、ふたりに拍手を送りたい!!!

 ゴーイングマイウェイ、わが道を行けそのままで!!!

星組生、まじでお疲れ様です!!(敬礼)

 

 今年もこの自己満足でしかないクッソ長いブログを読み続けていただき、本当にありがとうございました。今年もあと1ヶ月…。早かったなあ。本当に…まこなこの超絶技巧デュエットくらい早かった…(コマ送り2022年)。

 最後は1年総括記事でおしまいです。求められなくても書きまっせ!それでは!!

来年はみんなで笑顔でタカスペみれますよーーーーーーーーーに!!!!!

「運命なんて変えてやる!」文秀、玲玲、春児がそこにいる。血潮の大河降臨~雪組「蒼穹の昴」感想

人間の力で覆せない運命などない世界は、これほどまでに美しい。

 

 んか涼しくなって食べ物が美味しいなあ~と思っていたら…もう10月…(遠い目)。ということで皆様お久しぶりです。あくるでーす!「生きるのも大変な夏だよね…」ということから書き始めた花組リストの記事から…早1ヶ月でございます…(驚愕)。みなさまいかがお過ごしですか。私は芋栗南京三昧の生活です(秋、好きだ~)。

 そういえば「芋栗南京」というワードは私は若かりし頃「歌劇」のえと文で覚えた記憶があるのですが今月号もえと文ネタとして「秋といえば?」ときゅん(眞ノ宮)が問えばきわちゃんが「芋栗南京♪」と答える世界が私はとっても好きである。のわりに眼帯した黒牡丹がきゅんだと気づかずお芝居終わったけどな…(え?あのかっこいいのはりーしゃでしょ?っていう謎の決めつけ)(私、前回の「オデッセイ」でも盛大に「眞ノ宮るいわからない病」を発病してて友人にも呆れられた)

 雪組生リハビリを!!精一杯続けることを!!!ここに誓います!!!(ちゃりーん)

 さてさて、雪組観劇。なんと生は望海さんの「ワンス」以来。う…うっそやろ…!!かつて一番見ていた組であるのに、もう眞ノ宮るい(通称きゅん)すらわからない事実(※ただの怠惰)、自分でも信じられない現実とはこのこと。それでも私にとって一番「性に合う」「一番見ててしっくりくる」芝居を毎回見せてくれるのは雪組なのです。…まぁ~最近はどの組見ても「今の私にはこの組が一番かも!!」って思ってしまう天然メンヘラ状態で(笑)あんまり深くは突っ込まんといてください…。ただでさえ偏った知識にほつれがボロボロ出てきますんでね…。

 と、いうわけで!いざ華麗なる中国歴史の世界へ☆雪組公演「蒼穹の昴感想スタートです!

 

雪組 「蒼穹の昴

 

高身長、高学歴、高収入☆令和に生まれたミスターパーフェクト■文秀/彩風咲奈

 もう平成生まれの若い衆には馴染みのない言葉を連呼してしまうおばさんブログなわけなんですけど(加齢だ許せ)、かつて「3高」といった言葉が日本という国にはあってだな…ってなぜか死語の解説始めちゃうほどには咲ちゃんの素晴らしい「3高」っぷりに目を見張るわけです。

 高身長、高学歴、高収入(だと思われる)。

 この3つが揃っている男性が素晴らしいともてはやされた時代があった(そしてその3つで価値を決められてしまってた男性は気の毒極まりない…)だけどもしかーし。

 今の咲ちゃんはこれがまさにドハマリ。

 もちろん悪い意味でもバカにした意味でもない。いい意味でである。褒め言葉である。というか地でこれを行く。絵に書いたような、それこそ少女マンガに登場する憧れの近所のお兄ちゃん(=王子様)的な男性をさらっと、超かっこよく魅せてくれるわけ。もう最高。文秀が歩くだけで観客全員目がハートになるのがこの雪の蒼穹です。

 きれいな見た目(眉目秀麗←彩風咲奈のこと)

 きれいな学歴科挙を首席で卒業←音楽学校首席卒業)

 すらっと着こなすロングチャイナ服姿←足の長さが脳内処理不可

 もはや「ブラボー!!!」と諸手を挙げて大歓迎の儀式!いらっしゃいませエリート様。今だったら立派なバチェラー。咲ちゃんのことを「3高男子」と呼ぶのは、最大の褒め言葉だと私は言い切りたい。大真面目に「彩風咲奈は3高男子がハマる男役」そう言い切れることの素晴らしきことよ。

 そう、今回の彩風咲奈は全角度から見てパーフェクト・ガイ。

 いやもうなんか久々にこう…「そうか、こういうのがミスターパーフェクトっていうやつか!!!(忘れてたわ~!!)」っていうのを見せつけられた気がしてさ…いやほら…最近ギャツビーとかリストとか癖強めの人間臭い男性※言い方をマイルドにしているが続いててそれに否応なくときめいちゃったりしたもんだから、ここ2ヶ月「ハイロー」のコブラとかこの文秀見たら「そうだったそうだった、これがタカラヅカのトップだったーん!(ぺちっ)」って原点回帰、我に帰ったよ。

 いや、真顔でギャツビーから文秀までバッチコイではあるけども。(あくるさんの好みが中国の領地並に広範囲)

 なんかね~、少女マンガ脳の世界では、「近所に住んでる憧れのお兄ちゃん」って王子様のことでしょ?ってコンマ0.5秒で思ってしまうほど少女マンガの鉄板なわけです(よね?)。自分が小学生だったら高校生くらいで、自分が中学生だったら大学生で。住んでる世界が違うから、よけい倍率ドンで憧れちゃう。…っていうのをマンガで読んでいたわけなんですが(経験したかのようにマンガを語るあくるさん…)きっと文秀は、春児と玲玲にとって憧れであり、目標であり、ああやって生きたいという理想の人だったんでしょうね。

 春児はちょっとしたすれ違いからのケンカで対立する立場の世界に、そして玲玲は文秀のそばにずっといて。正直、これで咲きわ終わりなのかい!?って思うほど一緒の場面は少ないし、キスシーンはおろかロマンチックな場面も皆無なわけなんだけど(ぼーっとしてたら銃殺される世界なんで(ハッチさん)←とにかく血なまぐさい中国宮廷)でもなんか、咲きわってすごいなと思うのが言葉とかセリフとかで「そうなんだろうな」って思わせる雰囲気になるところ。セリフの言い方とか、ふたりがいるだけでいい感じ、柔らかくてふたりとも居心地がいい感じが伝わってくるんですよね。

 白太太(京三紗さん久々に見た~!私の中で三大占い師役者のひとり。もう二人は美穂圭子さんと梨花ますみさんでございます…←図らずとも両方雪組出身)「不思議な糸で結ばれている」と予言する。すぐに「私もそう思う。」って勝手な相槌横で入れますよね?「うん、その占い当たってるわ」って横から口挟むわ(←邪魔)。

 泣き止まない玲玲を田舎から連れてきて(またこのときのきわちゃんが貧乏スタイルで髪ボッサボサなのにめっちゃかわいいの…なんで…?なんでそんなにボロボロでかわいい…?)泣き止むまでずっとそばにいて抱きしめてくれてた、みたいなセリフがあって。すごいその感じが想像できるのよね。ずっとわんわん泣いてる少女玲玲の頭なでて、ただただずーっと一緒にいる。それだけで玲玲は心が休まったのだろうなって。

 そういう状況が自然に思い浮かぶのは、やっぱり咲ちゃんの包容力の賜だと思うなあ。

黙ってそばにいてくれるだけで安心する、それが彩風咲奈という男役。

 の中の咲ちゃんってやっぱり「水夏希の教え子」感があるので(笑)、正塚ワールドの薄暗い世界で生きていて常にソフト帽三揃いスーツでスタンガン小脇に持っててモーテルで寝泊まりして時々おしゃれな彼女とおしゃれに軽く遊んで…みたいなイメージなんだけど(こういうことはスラッスラ出てくる…)本来は誠実で品行方正で、純粋で途方に暮れている女の子を放っておけない優しさがある人なんだろうなって思う。

違ったことはしたくてもできなくて、でも強くガンッと言うんじゃなくて柔軟にソフトに「ああ、あなたはそうなのね、じゃあこうしていきましょうか」って感じでうまく軌道修正していって。結局彼の思った通りに、ことは収まる。それが無理なくそこにあったように、ピタリとハマる。

 きわを生で初めて見て「こりゃーいい!!」ってひざ打ったのが、単純にサイズ感!(そこかい!!)もうね、咲ちゃんがふわっと包み込むように手を回せばきわちゃんがぴたっとそこに収まるようにできてるような測ったようなサイズ感ね!配信では見てたけど、生で見るとこうもなんかぐっとくるのかと!なんともいえぬ「ぴったり~!!」感といいますか、シンデレラフィット?って素で思ったわ。サイズ感が完璧すぎて泣けてきた。

ねえ、聞いていい…?きわちゃんなんで辞めるの…?(今更だけど今まで100万回繰り返した疑問)

 私、公演後に歌劇の座談会読んでびっくりしたのが「咲ちゃんもあーさも一人っ子」という事実。えええええ!!あんだけ、あんだけ長男、次男感を出しておいてか!?役者ってやつはこええな…自分の育った環境まで変えてしまうんやな…となんかすごい感心してしまったのだけど(笑)咲ちゃんのトップを初めて生で見て、すごい「リーダーシップ」とか「引っ張る力」を感じた。

 彩風咲奈、想像以上に、かっこよくてたくましくて頼りがいのあるトップさんになってた。(いいいいい今更ーーー!!!)

 いやほんとごめんて。これ、私の更新してなかった雪組への偏見もさることながら90%あいつが起こした長期間のだめ絶対生観劇期間の問題だから。文句があるならコロナまで!(※責任転嫁) 

 咲ちゃんは私の中でずーっと、末っ子なイメージだった。水さんにどやされ(笑)(※毎回誤解を生みそうですが私、水先輩大好きです)、壮さんに突っ込まれ、早霧さんに育てられて、そして望海さんの片腕になって。どんどんかっこよくなってるのは知ってたけど、こういった「国家予算かけた大作やで!!」みたいなドーン!!バーン!!ギラギラギラ~!!とした1本物で、衣装もセットも大きくて、下手すればそれらに負けてしまう。

 でも咲ちゃんは真ん中に立っても微塵も揺るがなく、堂々としている。何が起こっても咲ちゃんがいるから大丈夫!!といった存在になっているとは思ってもいなくて。いい意味で、本当にいい意味で裏切られた。

 すごく嬉しかった。咲ちゃんの大羽根こそ見られなかったけど、やっぱり私の大好きな雪組はずっとここにある!!って思えた。だから咲ちゃん、もう2作もやって今更ですか?って言われそうだけども。

 雪組のトップになってくれてありがとう。(※世界一遅い祝辞)

 ストーリーにおいて、確かに文秀は西太后の進退のことや歴史上で大きなことを成し遂げた優秀な人物なわけだけど、この脚本上でびっくりすることを仕掛けたり大きなことをやりました!!デデン!!というような演出があるわけではない。ただ、咲ちゃんが文秀だから話が成立する。

文秀が咲ちゃんだから、玲玲は好意を持つし春児は自分も夢を叶えようと努力する。

 あの人に近づきたい。ああいう人になりたい。あの人と一緒にいたい。

 周囲をそういった純粋な気持ちにさせる文秀。原田くんが文秀は彩風咲奈にぴったり、というのが本当によくわかる。(きっと原田くん、雪組に決まったとき嬉しかっただろうな(笑)だからこの話は面白い。咲ちゃんが文秀だから、面白い。話にのめり込んで、この国は一体どうなるんだ…?と息を呑んで見てしまうのよね。ああこれ、歴史の巨大な渦に飲み込まれてハラハラする感じ!これが大河ドラマの醍醐味なんだよなあ!

 衣装の話なんですけどー!!もうね…本当にねぇ。有村先生にも国と阪急からボーナスを!!って毎回飽きもせず叫びたくなるいつものあれ。そう…よくも少女マンガのヒーロー(※90年代のりぼん)スタイルの(体が)薄くて長い彩風咲奈にロングチャイナ服を着せましたね…?

 褒めてつかわすぞ☆ありがとうーーーーしかもエンジ色ですーーーーー!!(号泣)(ゆりかちゃんと咲ちゃんにはもうずっとエンジとかダークグリーンとか濃紺とか着てて欲しい…ダーク色は彼女たちのための色…サンクスオータムカラー…)

 あと、言わずもがなだけどフィナーレ。フィナーレ。フィナーレだけだったらあと20回くらい見れますアタシ。(うるさい…)黒の扇に黒の着物にシアー羽織着せて男役に群舞させよっ☆って言い出したの誰ですか…?もう原田くんでも有村先生でもどっちでもいいけど(いいんかい)見た瞬間頭パーン!!ってなったんですよ。リアルに。楊先生夏美ようさん、中国歴史に必ずいるよね…)みたいに撃たれたんかな?っていう衝撃。

 …原田くん。悪いけど、フィナーレの群舞始まったとたん今までの蒼穹のストーリー全部飛んだ。もうほんとごめん。名作1幕ものにありがちな、フィナーレで全部ストーリーが飛ぶ現象、今回も例に漏れず。以下略。

 

少女から淑女へ、妹からひとりの女性へ ■玲玲/朝月希和

 ひとつだけこの「蒼穹」にクレームつけていいよ!って言われたら(※そんな提案世界の誰もしない)「玲玲のマイ・フェア・レディストーリー書き足してください!!」と原田くんにいいたい。

 ただ、蒼穹の脚本は「よくまとめたな…」っていう感嘆、「さすが優等生だけあるぜ(原田諒賞レース無敵説)」というような感想なのでねぇ~。それくらい小説原作の舞台化ものとして、よくできてる舞台だと思うんだよね。原田くんの潤色力、月組の「ピガール」花組「ナイワ」とかすごい面白いなって思ってたけど1本物でもきれいに無駄なく無理なくまとめられるのがほんとすごい。(えらそーに言ってるけど、誰?)

 ってことで玲玲です。上でもちらっと言ったけど、まー貧乏でボロボロでドロドロでもかわいい!(ほっぺにドロついてるけどそれすらかわいい朝月希和の奇跡)

 …もうやめてっていってもきわちゃんやめちゃうんで、言っちゃうけど…

 私が何にキュンとなったかって、お兄ちゃんあーさとの並び!!(バーン)(異論認めない)(※咲きわは言わずもがなです)。

 もうなんか、ふたり小さな動物みたいなんですよ。(ついでにいうとそらもファミリーの一員)。

 私の推理だとたぶんあの人達、シルバニアファミリーだと思うの。(※大真面目)

ちまちま集めたい感っていうんですか?私、基本トップコンビ厨なんでトップコンビが他の人と組んででもなんとも思わないんですけど、あーさときわちゃんに関しては「オデッセイ」…いやもっと前だ、「fff」のゲルルハルトとロールヘンから二人が並ぶだけでソワソワします。いや白状します。二人が並んで立ってるだけ「かわいい~」「かわいい~」「かわいいいいいいいいい」ってニャンニャン言ってます。ニャンニャン…?)(900円くらいで買える?)

 …でもね、それ決してふたりにトップとして組んでもらいたい、っていうわけじゃないんですよ。あくまでシルバニアです!!(バーン)(声張り上げることだろうか?)

 

 玲玲は文秀のことが憧れから好意になり、本物の恋になって二人は世界に旅立つ。ラストの船の上で洋装のふたりがぎゅっと包容を交わすのはもう涙なしには見られなかったなぁ。文秀と玲玲として描かれた時間は短いから(というかそういう関係になったのはいつから?ねえいつから!?って諏訪さきくんに代わって聞きたい(下世話))唐突にも思えるけど、でも咲ちゃんの優しい目線の先にきわちゃんがいて。きわちゃんが柔らかく微笑んでいる。その空気感というか、雰囲気がすごくよかったんです。この二人に、ヒリヒリした恋の駆け引きとか事件とかはいらなくて(笑)

ふたりは結婚して、ずっと生涯離れることはありませんでした。

それだけで咲きわはいいんです…すごい尊いなんて美しいんだ咲きわ…(合掌)

 私、見る組見る組「もうここのトップコンビのデュエットダンスが最高だな!」って思ってるし言ってる気がするんですけど(いいところだけ見ていたいし悪いところはすぐ忘れる天然メンヘラヅカヲタなんで、本当に見た瞬間毎回そう思うんですよ…)

咲きわのデュエットダンスはもう~~~~天国。

 文秀と玲玲、ラブシーンはおろかキスシーンも一切ないのよね。(たぶん)っていうか何にもないんですよ!!(大声)(だからしつこいけど、いつからか、どこからそうなった?ってことだけ教えて欲しい…by諏訪さきくん)なんだけど~、振り付けの先生の粋な配慮なんですかね?

 デュエットの最初に咲ちゃんからキスするんですよーーーーーーぉ!!!!(ヒューヒューだぜ!)(※あくるさん、これでもまあまあいい大人)

 なんかもうね、そのキスシーン見てまた泣けてきちゃって。

 …尊い。(合掌)

 …こんな尊いことある?最後の最後のデュエットのキスでドゥワーーーー!!きわちゃん退団キャンセルしてーーーーー!!みたいな感情爆発するアレ。

 咲きわって学年も経験も経てのふたりじゃないですか。いろいろあったじゃないですか?ふたり。だからね、誰よりもピュアなんですよね…。それを見てるこっちもすごいこう、浄化されるんですよ…。すごい。咲きわ。奥まった僻地のパワースポットのミストシャワーみたいな清らかさ。(※伝わらない)本当に、世の中いろいろあるけどこの二人が息をしてくれてればそれでいい、みたいなね…。

 …尊い。(もういいから)

 最後にダークグリーン雪組色☆)のデュエットのお揃い衣装が見れたのでもう成仏したい。…あ!あの最後にひとつだけいい?あの咲きわのデュエットおそろい衣装ってなんであんなにいいんですかねぇ…。迷わずセット買いするやつ。「この彩風咲奈にはこの朝月希和が似合うと思うんですけど~」ってショップのお姉さんにすすめられたら「じゃあ買います(即決)」ってなるやつ。もう本当に最後の最後までエモくて萌えて、見る人を灰にする咲きわコンビでしかない。

 うっすーい小学生みたいな発言ですけど、朝月希和という娘役が嫌いなヅカヲタっていないんじゃないかな?って思うくらいきわちゃんというトップ娘役は完璧だと私は思っていて。好みはもちろんあるけど、誰のそばに立ってもしっくりくるし、誰のそばであっても横の男役がかっこよく見える。

 ひとりでもすごく幸せそうで、咲ちゃんの横に並ぶともっと幸せそうに彼女は輝く。誰のファンでも、同性でも異性でも、恋愛関係でも友情でもそういう人と一緒にいたいなあって思える存在。それが朝月希和という娘役だったと思う。

 きわちゃんが咲ちゃんの横でいつも幸せそうに輝いていたから、雪組を見ると心穏やかになれた。いつでも帰ってこようと思えた。そういう雪組ファンはきっとたくさんいると思う。

 きわちゃん、お疲れ様でした。そしてご卒業おめでとうございます。いつまでもその、地球上のすべてを浄化するような笑顔でいてください。

 …尊い!(これに尽きる)

 

 トップ二人に以下二番手さん。雪組のメンツは私が一番見ていたときから様変わりしているはずなのに、「ただいま故郷!」感があるのはやはりジメジメ感となにかにつけて重い芝居が私が単純に好きだから…メンツが代わっても私の芝居の好みが変わらないことをひしひし感じる雪組芝居。

 

人間の力で覆せない運命などない ■春児/朝美絢

 先に言っちゃうけど、今回の私のドハマリキャラクターです。あーさが本当によかった。2番手のあーさは生で初めて見たんですけど、正直すみません、言っちゃいますけどすごい男役二番手になってて感動したわ!

 誤解を恐れず言ってしまいますけど、私あーさがこんなに心を揺さぶられるような演技をする男役だとは全く思っていなくて。以前は「うわ~麗しい~本当に目が喜んでる~(オペラでガン味)くらいの気持ちだったのに、今作はオペラなしでゴーゴー泣くというもう…私あーさの身内かなんかなのかな…?ってくらい感情移入してました。私、今回の観劇でいろんなカルチャーショック受けたけどあーさの成長が一番ガンッときたかな。それくらいすごく、心に刺さるお芝居をするのね。今回の朝美絢はすごいぞ!!

 「人間の力で覆せない運命などない」という言葉はツイッターでも書いたけど、あーさの信念そのものではないかなと思うくらい、春児は朝美絢という男役にシンクロしてた。私はどこで読んだかもう記憶が定かではないけれど、あーさの

「私には得意なものが何もない」

という言葉に結構なインパクトを受けていて、聞いた当初はいやいやいやいやご冗談を~!って本当に思ってたんだけど、きっと彼女にとっては本当に切実なことだったのだろうと思う。

 貧しい身分に生まれ、貧しい地方で育ち、貧しい家族に食べ物を食べさせる。働けども働けどもお腹は減る、満たされない生活。そうした中で、占い師に「金持ちになる星を持ってる!」と言われた春児。家を捨て、男を捨て、何もかも捨てて新しい自分になった。

 そういうなりふり構わずに生きてきた春児が、一生懸命「生きること」に必死な春児が、朝美絢に重なる。あーさってとにかく顔が美しいので(これは彼女のものすごい強みだから(断言)あえて大きく言うわ)ここまできたのもただのラッキー、みたいな感じに見えてしまうところが私は数年前まで少なからずあって(本当に謝る!ごめん!)

 ただ、その「ただのラッキーボーイ」から「あーさすごい!めっちゃいい!!」となったのは「ミュージックレボリューション」から。朝美絢の概念が覆ったすごい公演。「今の誰!?」と誰もが顔を上げるあのパワフルボイス。魂震える大音量と太い声は、繊細な容姿とのギャップが最高で!!すごいテンションとモチベーションを上げる声。

 なんだかその経緯を知ってると、春児と朝美絢が同一人物みたいに見えてくるのね。   

人は努力すれば必ず夢は叶う。

行きたい場所に行ける。

なりたい人になれる。

 そういう言葉に出すとたいがいの大人は笑い飛ばすことを、朝美絢がいうから嘘がない。ズッと心に刺さる。「努力と練習は人一倍してきた」そう言い切れる彼女だからこそ、説得力をもって春児は生きた人物になる。

 原田くんの「いつか舞台化する!」という夢だった蒼穹あーさが春児だったから、この作品はきっと生きた作品になったのだろう。そう言い切れるほど、今回の朝美絢はすごいぞ!!(二回目)

 フィナーレでもあの観客を魅了するパワフルボイス、健在でございました。眠っていた人を呼び覚ますあの声!「ちくしょう!」素晴らしい。そしてそらとの並びのシルバニア感よ。

あの二人、キーホルダーにしてカバンにぶら下げたいわ。

 

短時間で成果を叩き出す、必殺仕事人 ■順桂/和希そら

 「あーさとそらもいるのにその上6人も専科出すって原田く~~~ん???」」と思ってたのはもう過去のことです!しかしそれでも、私達が願ってやまないそらへの需要とそれに対してのセリフの少なさ、出番の少なさはやっぱり割りを食った感はある。

 だがしかし!!この順桂、ストーリーを追うとやっぱり重要人物。配役がね…上手いんですよ…!褒めちぎるのも原田くんに対してこう、悔しさがあるのですが。(←素直になれない性分)そしてそれに上乗せしてそらが上手い!!そらが上手い?知ってる!!知ってたけど、それに上乗せして毎回彼女は「うわ~!!上手いわ~!!」ってガンガン成果あげますよね。必ず定時で帰るけど一番売上あげる営業みたいな役者、和希そら。←褒めてる

 最初は「首席の文秀、次席の順桂」っていう感じで「ああ、そーやって文秀をサポートしてく感じねふんふん」と見ていたんだけど、どんどん雲行き怪しくなってきて…2幕で大事件を起こす順桂。あまり脚本上では語られない順桂だけに、そらの「只者じゃない感」「何を考えてるかわからないけど何か考えてるよね感」が引き立つ。

私、子どもみたいな無邪気な(「夢介」みたいな)和希そらも好きなんですけど、今回とか少し違うかもだけど「心中」みたいな大半静か、でもところどころ狂気を感じる只者じゃないみたいな大人の男性もすごくいいなあ。そらの静かで、鋭利なナイフみたいなセリフの言い方いいですよね…。音が静かなのに切れ味最高!みたいな(深夜の通販番組みたいな謳い文句)。

 でも一番「ええ!!」ってきたのは順桂が妻子持ちと聞いたところです。ええ!!そら、ええ!いつの間に!?いつから、誰と?どこでそうなった…?(諏訪さきくんに、以下略)

 

 雪組プラス専科6人ですって…?(もう一回言ってミスター原田?)」と思ってたのは見る前まで。見た後はそれこそ無駄な人材などひとりもおらぬ!といわんばかりの適材適所に泣けてきます。

①あなたに言われたら運命変わるわ、タカラヅカきっての占い師。白太太・京三紗 

②やはりあなたが日本を作られたんですね…?な伊藤博文汝鳥伶

③イメージ変わった…!すごい迫力と強さ、でもそれは悪じゃない、西太后一樹千尋

④あの…絶対中国史にいましたよね…転生してきたんですよね…!?な夏美よう

⑤誰かこいつを殺して頂戴!!憎さ余って、でも上手い!!悠真倫

⑥将軍、イケメンすぎます~~!!リアル中国俳優、凪七瑠海

 …以上、取り揃えてございます。♪遠慮せーず恥しらーずどうぞっ、召し上がれ~♪(マダム・ヴォルフのコレクション)といわんばかりのラインナップ。専科様ってこのためにいらっしゃるんですね…!とまざまざと見せつけられて、秋2022。(LOVE2000みたいな感じで)←ほんとこういうのいらない

 

 

  (というかずっと…)前情報を全く入れずに見に行くので後からいろいろ調べたりちゃんと予習した友人に聞いては「へぇ~~!そうなんだぁ~~!!」となる観劇スタイルなのですが(もはや大河の鎌倉殿と一緒である)、この公演ほど「そ…そうなんだ…!!!」と歴史的事実に驚愕することが多かった公演もなかった気がする。

 宮廷の陰謀ものが昔から好きで(思い起こせば星組紫禁城の落日」から。なんで中学生がそんなの好きなの、と心配されるほどビデオで見てた)、そのあとは映画「ラスト・エンペラー」(毛色が若干違うが)レッドクリフ」と続く私の青春期。

「まあ、私の好きな世界ですよね、赤と金のジャラララ~ンですよね知ってます~ぅ」と、浮かれて鼻歌交じりに久々の雪組ダァ~♪なんてしれっといったら強烈な

「ドヤァァァ!!!これが雪組の中国やァァァァ!!!(ドゥーーーーン←ドラの音)」

…という圧倒的迫力と勢いと歴史の渦に飲み込まれて、行く末にハラハラドキドキ。

春児のセリフに涙すると、もうなんか…日常の小さなことで、イライラしたり不安がったりするのがバカみたいだなぁ!といい意味で自分の悩みが小さく、どうでもいいなと思えてくる。土地が腐る程あるから面白い」と言わしめる中国ドラマのいいところです。

 「人間の力で覆せない運命などない。」

 普段なら仰々しく聞こえてしまうこの台詞が、「そうだよねえ」と思えてしまう脚本力、説得力のある雪組の芝居。運命にときに従い、抗い、そして生きている文秀、玲玲、春児。

 一生懸命みんなそれぞれ、生きている。生きているから悩み、苦しく、絶望する。それでも諦めない。明るい未来がくることを。運命なんて変えてやる!文秀と玲玲が乗る船に向かってそう叫んでいるような春児が、私には希望の光に見えました。

 

 長いパンデミック生活。もう十分私たちは我慢した。新しい世界へ、いざ抗おう!

 この世界を、生きるのだ!!

 

 

 ここまで読んでくださった方!いつもほんと~~~~にありがとうございます!!また次の観劇感想でお会いしましょ~♪星…星のチケットがどこにもないのじゃ…(うろうろ)(1789!!まこなこで~~~~~179!!イエーーーーーイ!!!!!!)

花組公演「巡礼の年」感想~誰よりも美しく、誰よりも人間らしい男役、柚香光。(※今回も「柚香光だから許すけども」案件です)

見た目がソレで、中身アレな柚香光が好き。

~今回のれいちゃんも「柚香光だから許すけれどもお前な!?!?」な件について~

 

 …ってことで~、お疲れ様です!皆々様。今年の夏も暑くて生きてるのも大変でしたね。あくるです!ようやっと気温落ち着いてきて、今年もラスト4ヶ月。(…嘘でしょ?)そして最初にこれだけは大声で言わせておくれ。

 花組さん&花担の皆様!まじでお疲れ様です!!!!(西に向かって~敬礼!!)

 あの…本当にこの世のなにを尊敬するかって、公演止まっても止まってもそのクオリティとモチベーションを一回も落とさずに舞台に戻ってくるタカラジェンヌなんですけども(阪急と国からボーナスをあげてと何回でも言いたい)私はことさら、その中でもとにかくこのコロナ禍においての花組さんリスペクトしていきたい。本気で。待ったなしで。ありがとう。ほんとに。

 花組さん、ほんと~~~~にすごくてえらい!!!!!

↑ただただ花組さんを労いたい気持ちだけなのにあくるさんが言うとなんでキムシンのセリフみたいにスッカスカな感じになるんやろ…(謝れ)(本気で謝れ)

 

 ってことで早速参りましょう~花組公演巡礼の年~リスト・フェレンツ、魂の彷徨~/Fashionable Empire感想スタートです!!

イメチェン後の氷○きよしさんでは…と思ったことはいろんな方面に謝りたい。(ごめんて~本当にごめんて~~~)

 

まずは花組の功績を讃えたい。本当にすごかったです!!

 いや、公演復活日でそれが大楽。大楽が行われることに、安堵と喜び、そしてなんともいえぬ「いやでもそれ正直過酷っすよね…花組生…」という複雑な気持ち。でも舞台が開けばそれはもう、プロフェッショナルな世界なわけで。

 あのパワーとエネルギーと感謝の気持ちを忘れぬ清く正しく美しさを貫く舞台姿の花組生よ。

 …聖人かい?聖人なのかい柚香光さん。天使?天使なのかい花組さん…。

私自身はムラでありがたいことにこの公演見ることができて、その時も「パンのために戦う花組生凄まじいな…」と鳥肌止まらなかったんですけど(パンのために戦うフランス人大好き人間生田&あくる←デュオ?大楽そんなもんじゃなかったです。東京公演ほぼやってないにも関わらず、常識とかコロナとかそんなんを凌駕し「負けへんで!!」という圧倒的なパワー。

「このために生きてる」「私たちは生きてる」という生命力に溢れた舞台よ。すごかったぁ。中継でも魂抜かれる公演がここんとこ結構続いているんですが、作品のメッセージ性も相まって「演っている人たちの力」を画面越しにこんなにビリビリ感じるのはもう~~~興奮を通り越して圧巻。

 舞台に戻ってこれた喜び、ほぼ公演をできなかった悔しさ、苦しさ。

 全部舞台に乗せて、歌、ダンス、演技に乗って伝わってくる。 

 タカラジェンヌだって同じ人間。不安でいっぱいなはずなのに、私達に日常を忘れさせてくれる力はこのコロナ禍でどんどん増していく。すごい。この人達はやっぱりすごい。私はこの世界を知っててよかった。本当にそう思わせてくれる。

 このエンタメ界には過酷すぎるご時世にどこよりも大打撃を受けている柚香光率いる花組さんと花組ファン、私は自分の中の尊敬という尊敬を全部かき集めても足りないくらい、とにかく尊敬している。本当にすごいよ。もうとにかくありがとう。

 あの時代のフランス人と同様、必死に戦うれいちゃん、花組生がそこにいて。毎回気の毒になるくらいコロナ打撃に遭っている彼女らに改めて、大きな拍手と敬意を払いたい。スタンディングオーベーションです!!そしてそれを支える花担の皆々様。本当に花組、毎回素晴らしいです。いつも感動をありがとうございます!!(と、なぜかあくるさんがいう)。

 …だからお願い、もうれいちゃんにつらい挨拶させないでよコロナのバカ~~!!(もうコロナ…断頭台送りでいいんじゃないですかね…←フランス革命式で。)

 

「俺のピアノに跪け!!!」■柚香光(リスト)

 いかにも、いかにも「生田大和が大得意にして大好物の愛に飢えた自己肯定感ゼロのフランス人」リストさんなんですけども~(正直、演出家名隠しても脚本見ただけで「あ、これ生田くんやな」ってわかるやつ)。

 モーツァルトの再来」「天才は孤独」「天才は繊細」「天才は劣等感の塊」「僕は何者なんだ」っていう不幸フラグ立ちまくりリストさんなわけなんですが、この作品…結構好き嫌いが分かれそうだな~って正直思います…。

 あ、ちなみに私は全然好き派です。(バッチコーーーイ)

 芸術家主人公の作品って好き嫌いが本当に分かれると思うんですが(とかいいつつ私もダメなものは本当にダメ…)、それなんでかって「天才主人公の思考回路がよくわかんない」っていうことだと思うんですよ(私はだいたいそのパターン)。このトラップ、見事「fff」のときにひっかかりまして脱出するまでかなりの時間を要しました…。うん、ベートーベンさん理解するの大変だったし今も全然理解できてる気はしない。

 

 ガリーからの移民で貧乏で孤独な少年時代。音楽院で揉まれまくるも、注目されたきっかけはその美貌。男爵夫人に見出されて華々しい社交界(若いツバメを育てる音くり寿様…本当に最後までどの脚本家でもブレなかったな~かっこよ!!)。もうここで「俺のいいところはこの美しさだけか…」と若い男の自己肯定感どん詰まり案件でしょう。(しょうがないよな~もうその通りなんだもんなー!!(明るく朗らかに))

 自分の美貌に苦悩するこじらせ男子、ここに誕生。

 明らかに調子乗ってハメ外すれいリストさん。れいちゃんが楽しそうなのに苦しそうなんですよね。序盤。明らかにうまくいってる人生なのに、すごく生きづらそうでしんどそうで。ピアノで評価されたいのに、違うところで自分がどんどん有名になっていく。きっとリストは、こうやって顔だけで売れていく自分を自分じゃないみたいに思っていたのだろう。リストって今のアイドルの先駆けって言われてるみたいだけど、こうして見るとアイドルってしんどい職業だなあ…(苦しいだろうけど推しに元気をもらってるあたいらはなくなっては困る職業でもあるので貴族宮廷でキャーキャー言われるリストを騒ぎ立てるモブにはなりたい。)

 会いはひょんなことから。生田芝居でお馴染み「自分を否定するヒロインになぜか惹かれる主人公」(恋愛ドM説)。アレ本当にあるんでしょうかね~?ロベスピエールもそうだったけど初対面で「あんた嫌い!」みたいにヒロインに言われて逆に好きになるヒーロー、生田くんすごい好きなんだなって思う。別にそれにいいも悪いも言う気はないが、好きなんだな~って思う。(な に が い い た い !?)

 私が役に生きるれいちゃんを見て「この人(役)好きだわ~」と思うのが、とにかく見た目は美しく完璧なんだけども結構人間臭い男をする時なんですよね。なんていうか、誰しも持っている当たり前の感情、でもそれかっこ悪いって隠したくなるドロッとしたものを、柚香光という男役はガンガン見せてくる。完璧な容姿を武器に、意識してか無意識かはその役によるけれど。

 自信の無さからのマウント、嫉妬、執着、恨み、つらみ、自己肯定感の低さ。現代における「クズ(ダメ)男のお馴染み感情」をひとつひとつ見せてくるのになぜか放っておけない。私が守らなきゃ、私がそばにいてあげなきゃ、とヒロインに思わせる男役。そして「それでもれいちゃんだからオッケー!!👍」を更新していく柚香光。新しすぎて最高。

涙出てくるほど今回のリストちゃんもなかなかのツワモノ(ダメ男)です。

 おままごとのような恋愛を経て(ひとこジョルジュがなあ…本当にいい女過ぎてなあ…どうしてくれるよ…いじらしすぎない?ショパン、俺たちのジョルジュ天国で幸せにしてくれよ…)フランス情勢は急変化していくんだけど、ここからが私がもうぐわーーーーっっっっと血液が逆流しそうな勢いで滾る生田ヒリヒリ演出の始まりです(ほのちゃんが突然ラップを歌い始めるのが合図です)。主人公がガーーーッ!!と絶頂エレベーターみたいに上り詰め、その瞬間ドーーーーン!!と突き落とされるあの感覚。感情と事実のジェットコースター、ラスト20分前の畳み掛け。ここが特に大楽本当に花組生全員素晴らしかった…!!!

 彼女と夢を見続けるために現実から逃げる男、リスト。

 彼と現実を生きるために現実を見つめ続ける女、マリー。

 し合ったはずのふたりが生きる世界はもうこの時点で崩壊していて。見る風景も、感じることも、思う感情も全く違うものになっている。男はロマンチスト、女はリアリスト。男女の差を見せつけてくる柚香光と星風まどか。(リアル!超リアル!!)

 れいちゃんの演技って、つくづく理論じゃなくて感情なんだなってリスト見てて思った。なんていうか、計算して生まれるものじゃないんですよね。感情で訴えてくる。だからものすごく感情が動くんです、私。正直、れいちゃんの芝居を見てると心が忙しいんです(笑)(だから好き)

 きっと柚香光のリストは、全部柚香光なんだなって思うんです。

 前半の人生全部うまくいってて超やな感じのリストも柚香光。

 中盤の恋に浮かれまくりの脳内お花畑リストも柚香光。

 終盤の「わが人生、絶望の二文字のみ!!」みたいなリストも柚香光で、ラストのこの穏やかな仏は誰でしょう…?みたいなリストも柚香光なんだなって。

 リストが調子乗ってる時はきっと本当にれいちゃんも調子乗ってて(笑)超やなやつで。見てて本気で「うわ~~やなかんじ~~!!!(ちょっとあたしたちのショパンいじめんといて!!)」って思うし、でもどんどん上り詰めて一気に落とされた瞬間のあの絶望全部背負って世間から見放されたリストを見るとなんだか可哀想になってしまう。捨てられた子犬みたいで。そりゃマリーも全部終わったあと様子見に行くよねって。

穏やかにマリーと微笑むリストに、ああ、リストも最後はちょっとは楽になれたのかなと、安堵してこの舞台の幕は下りる。今の花組の芝居は、いつのまにか柚香光の感情の波に突き動かされて私は泣いたり笑ったりしている。

 リスト激動の人生で、最初あんなやなやつなのに、転落しても「ザマァ」っていう感情がなぜか沸かないのが柚香光という男役。煽られる庇護欲。

 放っておけない。そばにいたい。私が守ってあげる。

 そういった母性をくすぐられる男役。なかなかこいつぁ罪な男だぜ…!!(もうほんっとしょうがないな~!!・・・あ、ごめんなさい、ありがたく最後まで堪能させていただきます!!)といった所存でございます(ちゃりーん(課金))。

 そしてお金とか地位とか名誉とかをちらつかされるとすぐにフラつく男、柚香光うますぎる。(※褒め言葉)

 見た目は完璧、中身クソガキ。私は本当にこういう役をする柚香光が大好きだ(笑)でもどんな役をやったって、彼女はすごく人間らしい。人間は美しいだけでは済まされないし、完璧なんてつまらない。みんなドロッとした感情を抱えてそれでも生きてる。なんだ、それでいいんだって舞台上のれいちゃんを見てると安心するよね(笑)

 誰よりも美しく、誰よりも人間らしいから、柚香光は愛される。

 そういう男役だと私は思います。

 衣装の話なんだけど~、この時代の何が好きかってロングジャケット、ロングコート祭りなわけですよ。いや~もうピアノの椅子に座るときのロングジャケットパンッてはねるあの美しさ!!もうあれすっごい好き~~~。

 あとあと、柚香光さんのショーってロング衣装めっちゃ多いのね。それがすごい好き~~~~(語彙力)(←居酒屋だらだらトークでしかない)。最新号のグラフで紹介されてたあのシルバーロングコートが一番好きです。柚香光さん着るとなんであんな衣装が「上等ッッ」って感じするのかな。光り方がひと段階違う気すらする…。あ、毎度お馴染みペラペラ衣装ちゃんとご用意されてるんで、それももはや見どころである。「れいちゃんまたペラッペラ着てる…(頭抱え)」みたいな。大好物。もっとくれ。

 

女はリアリスト ■星風まどか(マリー・ダグー伯爵夫人)

 香光の相手役を務めるのに必要なのは自立心!!!とばかりにまどかちゃんの自立心がいつにもましてものすごく立ってるわけです。もう手をぐーにして「自立!自立!!」と行進しているかのごとく勇ましい。生田ヒロイン、いつも結構勇ましいヒロイン多いんだけどもこのマリーまどちは勇ましい上に誰よりも俯瞰的な目を持つ冷静なリアリストだから、リストがめっちゃ好きな女性だろうな~…(遠い目)って思うわけです。リストさぁ、好みがまあまあブレないんだよね。ジョルジュにマリーでしょ。

 リスト、女の趣味においてはフラつかないのよ。

(ただ金・地位・権力に関してはフラッフラなのがな~!!しょうがねえなああいつほんっとに!!!(泥酔気味のエミールほのちゃんで)

 まずマリーに友達としていいたいのは(※あくるさんのルーティーンなんで、気にしないでね(ヒロインの友人設定))「外窓しっかり閉めとけ」ってことなんだけど(でもこれに関してはマリーというよりフランス人全員窓の鍵に関してゆるっゆるの危機管理なのよ。歴史遡ればベルばらからだからね!?←うるせぇ…まあそれはおいといて。

 相手役がほっとけない男子、いやほっとけない人間党の代表党首である柚香光さんの相手役に必要なのはきっと「母性」だと私は思っていて。れいちゃんの演じる男性って、本当にこう…普段頑張っている女性ほど「くぅあ~~~~!!!(たまらん!!!)」って心も(財布も)持っていかれてしまう生き物だと思うのです。…危険すぎるよ?ほらそこのあなた、完全に柚香光に持っていかれる心してるよ!?(今日もみんなおつかれさん★)

 マリーはあの時代に男性名を語って新聞に記事を書く、好奇心と正義心と「私はこうしたい」という強い意思を持つ現代(2022年の今!)の女性。「こうしたい」「ああしたい」だけじゃなくてそれを実行に移す行動力を伴うかっこいい女性。生田くんの描くフランス物で何が好きかってヒロインが超現代女性なところ。SDGs?イエス!女性管理職5割?イエスエス!!真ん中にいる女性が現代的で先進的な心と体をもって物語をドヤ顔で闊歩歩くから、見てて気持ちがいいんだよね。

 マリーがすごくいい顔をしているなと思ったのは、エミールに記事を「書かせてください!」というところ。ジョルジュがめっちゃいい女発揮して「譲ったげるわよ」とくれたチャンス。遠慮なし、待ったなし、来たこの流れといわんばかりにすかさず飛びつくこの勢い。「何が何でも私は自分の力で生きるの!!」という意思を感じさせる「書かせてください」。いや~、まどかちゃんすっごいいい女になったわ~、って歩いてたら急に話しかけてきた隣のおばちゃんみたいな反応しちゃったよね…。

 そういえる自立心旺盛な女性がまあまあその環境に耐えられなくなってきたときに(誰よりも立派で大きな羽根を持っているのにそれをもぎとられて苦しくて苦しくて仕方ないんだよね…)雨に濡れて震えている子犬みたいな男の子リストきたらきゅーーーん!ですよ。お互い「運命きた!!!」って思って籠から脱出、ジュネーヴまで逃避行。(全然余談ですけど、れいこ海が「燃え上がってあっけなく沈下する恋」が十八番だったられいまどは「手と手をとりあい逃避行(そのあとの大破滅)」が大得意中の大得意だと思うの…※どっちも全然うらやましくない)

 なんか…この中盤くらいの真っ白衣装のキャッキャウフフは…正直いる…かな…?って冷静に生田くんに問い合わせたい気持ちでいっぱいになっちゃったんだけど(もしもし生田くん?じいやとお姫様って?(小声))(←皆まで言うな…)ここから我らが星風まどか、夢から目を醒まします。

 ひたすら上り詰めるリスト、そして奈落への転落。ものすごく冷静に、まるで興味のないテレビを腕組んで見るようにひたすらかつて愛した恋人の堕ちる姿を見つめ続けるその姿。まどちはその可愛い、愛くるしいドーリー顔をしているがゆえにリアリストの顔をするマリーがとにかく際立つ。リストが我が人生成功の二文字!!と浮かれまくっている裏で、彼女はひたすら現実を生き続けている。フランスと自由を勝ち取るために。自分を取り戻すために。

こんなところで止まってたまるか!私絶対負けないから!!

 血で血を洗うフランスに彼女は身を投じて戦う。くぅ!かっけーな~~!!私結局こういうヒロイン大好きなんですよ…。

 ストはきっと、彼女を本当に愛していたと思う。好奇心と自立心が旺盛な、自分の道をまっすぐ突き進める強い彼女が本当に好きだったと思う。でもマリーはどうだったのかなあ。ジュネーヴのときは確かに心が弱ってたから、ただそばにいてくれる人間がいてほしかったと思うの。そこにたまたまいたのが、庇護欲を煽る存在のリストってだけだったのかもしれないなと話が全部終わってから思った。

 守ってあげなきゃ。私がこの子を守らなきゃ。

 そういった気持ちが、彼女を立ち直らせたのではないかと思う。立ち直ったというか、「あ!私そういえば自分で歩けるんだっけ!!」「あ!私そういえば強いんだっけ!!」ってリストが気づかせたというか。

 リストの存在はマリーにとって恋人というより、弟に近い感情だったのかなと見てて思う。人間、守るべきものができたときにびっくりするくらい人間って変わるじゃない?最近母になった友人に会うと「え?あなた私の友達だっけ?(つっよ!!かっこよ!!!)」ってことがよく起こるんだけど(笑)

 ああいう人間(リスト)といると、共に依存しあって弱っていくかどちらかが「このままじゃあかんわ私の人生!!」と気づいて立ち上がるかの二択だと思うんだけど、幸いなことにマリーまどかは後者で。フレアスカートをひるがえしてラップを歌ってダンスする、パンのために戦うフランス人まどかちゃん、ものすごくたくましくて勇ましくてかっこよかった。しびれたね~エミールほのちゃんの隣で「100期は無敵」って何回もつぶやくよね…(しかも花組100期、音くり寿もいるんだぜ←全国民知ってる)

 性愛と母性。どっちが正しいとか強いかとかは言う気もないし、正直「人による」「話による」だと思うんだけど、れいまど、今の花組に関しては「まどかの大きな愛で物語が成り立つ」のがキーポイントだと思うのです。

 まどかちゃんの「私が守ってあげる」力は偉大。

それがあるかないかでは大違いだと思うし、何より「あいつほんっとしょーもないな~!!!(ニコニコ)」という私の大好きな柚香光に出会えるので(笑)今回のまどかちゃんも私にとって素敵なヒロインでした。

 花組ショーのまどかはほんとにかわいい~~~!!!衣装も相変わらず「なんで踊り狂う場面にその重そうなスカート履かせるかな、K底さん…?(首かしげ)」って感じなんだけども(今回も黒のパリパリしたブワッとスカートめっちゃ履かせる…)(別にいいんだけどね…)(いいんだけど、好きだよね~)まどかちゃん、気づいてしまった感が強い。

 ぱっつん前髪が異常に似合ってしまう自分に…(♪自分の美貌が役に立つと~~~~♪※ルキーニ)

 ぱっつん前髪にミニスカートがどうして?ってほど似合ってしまう星風まどか。本来大人っぽい娘役に傾きがちな私がもう鼻息荒く「まどか!ひざ出していこーぜ!!とにかくミニ履こうぜ!!」って激推しちゃう(っていうかただのおっさん)。花組ってとにかく「娘役は愛でて愛でて褒めちぎる女神的存在」っていう基本ベースとにかくいいよね…やっぱ褒め言葉って最高級の美容液だよね…!!

 

 トップコンビの話はここまで。いやもうさあ…気づいちゃったんだけど、私今の花月トップコンビ好きすぎるみたいで…れいまどでも見事8000文字突破でございます。(前回のれいこ海に続いて)。誰のせいってこれ、柚香光と月城かなとのせいだから。(ドヤァァァ)(ほんとに何が起こるかわからないからやめられないよねこの趣味ね…)

 

マイティショパンはたぶん死んでない■水美舞斗(ショパン

 つメン友人と「殺しても死なない水美舞斗」「そんなたかだか37くらいでマイティが死ぬわけない」と絶賛(?)する水美舞斗。ほんとに、ショパンが早死するってことだけはマイティじゃないなって爆笑しちゃうんだけど(いや~~~彼は無敵艦隊すぎますって…※褒め言葉)あとはもう、天使ショパンはマイティそのもの。優しげに微笑んだり、リストのことが心配で心配でならなかったり。リストの元カノジョルジュのことに思い悩んだり…儚げで繊細、ピアノの詩人ショパンを丁寧にマイティが作り上げていて。ショパンもきっと、マイティ自身なのだろう。(でも彼はきっと死んでない←話の捏造具合…!)

 やなやつ時代のリストに蔑まれてもけなされても。全身全霊でお前がうらやましい!なんでそんなにいいやつなんだ!!なんでお前だけが俺のことをわかってくれるんだ…!!と自分で自分を傷つけながら叫ぶリストを微笑みながらわかってるよ…と背中なでるようなショパン前回のコウズケノスケと同一人物ですか。れいまいは変化自在。この二人の関係性を語るには1時間半なんて尺全ッ然たらねえわ!!っていう生田くんの叫びが聞こえてきそうである。

 リストが全部柚香光のように、ショパンも全部水美舞斗なんだと思う。

 嫉妬も羨望も恨みも全部ある。それでも彼らは親友で、ライバルで、家族なんだと思う。

 …もうホント頼むから私達のジョルジュのこと絶対幸せにしてあげてな…頼むでショパン(遺言)(BGM「月光」)

 

元カレに仕事させて今カノに仕事譲って■永久輝せあ(ジョルジュ・サンド

 

い!!みんな大好き永久輝せあ案件です。完全に「生田くんの男役にさせる女役がいつも大当たりすぎる」病にかかっております。あくるです。ひとこがなあ~…本当にいい女過ぎていじらしすぎてなあ…「この大事なときに女役だ…と…!?」ガタガタしてた自分よ落ち着け。でもその一方で「あっ、でも生田くんの描く女役だからそうそう嫌な女ではなかろう」「ジョルジュ・サンドだし!(よく知らないけど)絶賛情緒不安定。あ、その手に持った刃物しまって、な?(思い出す真彩希帆@ひかりふる

 にしてもこのジョルジュは過去を振り返ってもびっくりするくらいいい元カノである。だいたいの物語で「元カノは性悪」と相場は決まってるのに(?)ひとこジョルジュ様を見てください。一周回って俺たちのジョルジュと呼んでいいですか。(姐さん)

 「あたしのためにフランス戻ってピアノ弾いてよ!!」って完全なる恋愛バカに成り下がった元カレに仕事させるし。(わがままぶってるけど全部リストのため)

 「あたしそんな仕事やりたくないわよ。あ、そこにいるマリー結構いい仕事するから書かせてみたら?」って生活に困る離婚女子(※元カレの今カノ)に仕事譲るし。(高飛車ぶってるけど全部マリーのため)

 えぇ~~~!!!やばいこの話で一番男前なのジョルジュサンドやないか!!お願いジョルジュ結婚してください…!と前のめりになって「今回もひとこ大優勝」がちらついたとたんショパンマイティがかっさらうっていう。えぇ~~~…!!!マ、マイティですか…!!!(ダークホースすぎるだろ)。しかも思い通じ合ったらショパン死ぬってそれ…!!!(次の恋いけないやつ…!!)。

 …もう、私達ができることはただひとつ。天国でショパンとジョルジュが仲睦まじくいつまでも暮らせますようにと祈るだけでございます…。(BGM「月光」)

 それにしても、ひとこがすごいのは隣がれいちゃんでもマイティでもばっちこいなところですよ。無敵三番手すぎやしません?

れいちゃんの元カノ(わかる)、

マイティの今カノ(わかる)、

ショーでの×柚香光(最高)

×水美舞斗(最高)。

 え、ええ~~~~!!!今の…花組………最高かよ…!!!(※全国民知ってる)。

 

 そして、今回の花組芝居だけでなく現在に至る柚香光政権において素晴らしいお仕事をしてきた飛龍つかささん、音くり寿ちゃん。ご卒業おめでとうございます。本当に毎回面白い芝居をありがとうございました…!!

 後まで本当に素晴らしかった。ふたりが小気味よく「諸悪の根源」をやったからこそこの芝居にぐっと引き込まれ、そしてこの「巡礼の年」がぐっと深く色づいたのだと思う。飛龍くんのわかりやすく明瞭なセリフ回し、音くりちゃんの見るたび「うーーーーん上手い!!」と言いたくなる、令嬢・いじめっ子・気のいい親友・悪女、なにやっても決まる演技。「飛龍つかさじゃなきゃできない役」「音くり寿じゃなきゃできない役」を全うしたふたりに、拍手喝采スタンディングオーベーション!!「はいからさん」の牛五郎、「TOPHAT」のマッジ。忘れません。

 

 今回さらに思い知ることになった花組さんのパワー!!芝居での圧巻、ショーでのヒートアップ。思わず拍手、ありがとう花組!勇気と感謝。エネルギーと感動。全部ぜんぶもらいました。

 控えめに言って…柚香光率いる花組、最高だぜ!

 次の「うたかたの恋」も楽しみにしています。それではみなさま、次の公演感想まで共に生き延びましょ~!

 …散ッッッ!!!!!(※花組本)

 

この物語の登場人物は、全員狂っている。月組「グレート・ギャツビー」感想~何かと物騒な話ではありますが、私は正直大好きでした~

月城かなと、狂気がうますぎる。(当方、ゴリゴリのれいこ推しです。)

 

 さーてさてさて皆様こんにちは!毎日…本当に暑いですね…もう暑いって言葉をいうのも嫌になるほど暑い。生きてるのも嫌になるほど暑いのに、コロナコロナであいつはまだいるのか一回ゴルフコンペで叩きのめしてやろーか…!!!(ええ声ちなつ声でリピートお願いします)

 毎年飽きないの?ってほど年々温暖化が話題になりますが、「あくるさんの最近月組めっちゃ好きやねん」度気温とともに上がってる気さえする。今年の夏。そうです。

 今、私の中で月組株が猛烈に買値をバコバコ上げてきています。(無言で「好きです」プラカードを挙げるあくるさん)(震える声で「当方、ゴリゴリのれいこ推しでございます…」←いつものやつ)

 SAY★YES!!裏社会系トップスター月城かなと大好きです!!!(※あくるさんの好みが至ってあぶない件)もう正直ね~…ルキーニしか目に入らない系女子なんでね~…(あぶない)((映像で)トートそんなことしてるんだ?へ~ぇ…(知らんかったわァ…)で毎度お馴染みあくるです★)

 ではでは参りましょう。月組VISAミュージカルグレート・ギャツビー感想スタートでございます~。正直、今のれいこ・ちなつ・おだのメンツで月組ミュージカルやられたらねえ、ただただ、「上手いってすげえな」って絶賛することしかできないっすよ…ねぇほんと…すごいよ月組(世界一軽くて浅い感想)(ちゃりーん)

 

月組グレート・ギャツビー

ただ、あのピンクスーツはなんだったのかっていう謎だけは残るんです。有村先生(うみちゃんの衣装が全部かわいくて最高)

 

「君を奪い返す!そのために生きてきたんだ」■月城かなと(ジェイ・ギャツビー)

 …なんか…文字にするとやたらと上のセリフが物騒なんですけど、そうこの話まあまあ物騒な話でございます。こ、こえーよギャツビー…。ってことでタカラヅカに入ってくれたことを感謝する」とあの小池修一郎に言わしめた月城さんのギャツビー。

 いや~、わかる。小池さん。(そっち!?)(まさかの小池さんに共感!?)

このギャツビーのれいこちゃん見たらねえ、本当に小池さんじゃなくても「ここに入ってくれてありがとう」って思うよね?ほんと、高校生のれいこちゃんにタカラヅカ見せたご友人ありがとうだよ…(ハムの準備)

 クラシカルなのに現代的。軽さと重さの絶妙な混じり合い。

 怖いくらいの執着愛。

 なのに美しく儚いラブストーリーに見えてしまう月城かなとマジック。

 私、実は瀬奈じゅんさん版のギャツビーを生観劇しているんですが…ごめん。当時全然ハマらなかったんです。(あ~~もうほんとごめーーーーん)なんでかはもう思い出せないけど、ぜんっぜん。日生まで行ったのに。ただ、あさこさんがシャツを投げているシーンはとてもよく覚えている。すごく楽しそうだったことは覚えている…!!(あさこさんが)(見てる私達も)。

 そして、映画のバズ・ラーマン版ギャツビー。まずもう私バズ・ラーマンフィルム大好きなんで(最新作の「エルヴィス」超よかった)このギャツビーが私の教科書です。プラダエルメスの超ラグジュアリーで美しい世界の中で、潰えたアメリカンドリームを池井戸ドラマの主人公のように生きるレオ様がなんか神々しかったです…そう、もう、よくわかんないけど神々しかった。(でもなんか可哀想なギャツビーだった)。

 なので、「グレート・ギャツビー」という作品は、プログラムでもれいこちゃんが言ってたけどその時代で描かれるメインテーマとか、演る人とか、監督とかで全然違う作品になると思ってて。「○○版はすごく好きだけど、○○版はそうでもないかな(逆もしかり)」がいつもの作品以上に出る作品じゃないかなと思うわけです。きっとアメリカでも「ロバート・レッドフォード派」と「レオナルド・ディカプリオ派」がいるんじゃないかな~。知らんけど。オタクは派閥をすぐ作りたがる。

 でもって、今回の月城版「グレート・ギャツビー」。

 私は、今回初めて「グレート・ギャツビー」という作品を心から楽しんだな!!(で、この話めっちゃこわいやーん…!!)と思うに至りました。ギャツビーってどういう人間なのかが、やっと私なりの解釈で掴めたような気がしたんです。

 それは、ひとえにれいこギャツビーが抱える「デイジーへの愛」が「どうしてそこまで愛せるのかはわからない、けどその愛は理解できる」っていうレベルで伝わってきたから。

 結局私には、ギャツビーが「どうしてそこまで」デイジーを愛せるのかはわからないままだった。今もそれはわからない。たぶん一生わからないと思う。でも、ギャツビーがデイジーをすっごくすっごく好きで、彼女のためなら死ねるくらい好きだったんだなっていうのは今回すっごくわかったんだよね。

 目線でわかる、「この女は俺のだから(手出したら殺す)」という独占欲。

 彼女が欲しくて欲しくてたまらないという渇望。

 この女を手に入れたい、守りたい、誰にも渡したくない、渡さない。

 痛いほど伝わってくる、ギャツビーのデイジーへの愛。

 れいこちゃんのギャツビーは、あまり「悲壮感」はなくて。デイジーが欲しくて欲しくてなりふり構わず必死なギャツビーを「可哀想」とか「つらそう」とは思わないんですよね。(実はレオ様版はずーっと「この人可哀想だな~」っていう哀れんだ目で見てました。サーセン。(レオ様のやる主人公だいたい「この人可哀想…」って見てしまうんだけどそれって私だけ?))

潰えたアメリカンドリーム感もなく、まゆぽんに仕事をもらえなくなったという事実に不安感もなく。なんなら、デイジーを語るときが一番楽しそうで、幸せそうで。このギャツビーは、彼女を見つめているときが一番優しい目をしている。

 「デイジー、君を愛してる」

 それがすべて。それがギャツビーの人生だった。

 

 とか思いつつ、やっぱり怖いものは怖く狂っているのは狂っている(苦笑)私が普通に「いや、ジェイ、それはいいっす(真顔でNG)」っていう系が「いつでも君を見守ってるよ」系のセリフ。「怖くなったらバルコニーの灯りを全部つけて。すぐに駆けつけるから(ニュアンス)」といったときのギャツビーのあの表情。THE真顔。…いやいやいやいやいや、そのジェイが怖くてすぐに全部電気消すからァァァァ!!!っていうのがまあ、こっち側の正直な感想なんですけど(笑)(あーもう、「ギャツビーのヤバい愛の告白」を投票ランキングしたいくらい。「どのセリフが一番れいこちゃんに言ってもらうとゾクッとしますか?」…組本ランキングでやりましょう?)(月組・夏の冷感祭り2022)

 でもなんでですかね…月城かなとという男役。「絶対に近づきたくない」「この男に近づけばこっちが破滅やで!」っていう男ほど魅力的。今から振り返れば、れいこちゃんがルキーニをやったあたりから私れいこちゃんにドハマリフラグ立ってたんだな…とは思う。(っていうかルキーニ演る人だいたい好きになる持病、持ってます)

 …運命って…やつな…(偶然を何でも運命にしてしまう病気:通称「ギャツビー病」(怖いんだって!思い込み!!ねえギャツビーそれは偶然!!)(って必死になって正気に戻そうとするまゆぽん(所属/親友・イケオジ)。(まゆぽん、思い込み激しい同期(柚香・月城)のお世話しがちよね…←…。)…でもまあ、偶然をなんでも「これって運命~!」て思える人ほど幸せなのかもな~とも思う。だからギャツビーって私が思うほど、不幸な人でも可哀想な人でもないんだよね。これがほんとに新しい発見で。目からウロコがボロボロです。

 

 新しい発見といえば、月城さんは私にとって新しい世界の案内人でもあるんですよ。「え?それってどういう世界なの?教えて教えて!!おしえてーーーん!!」という好奇心のみでここまで生きてきた人間にとって(あくるさんの人間成分99%好奇心)れいこちゃんはもはや「それ知らんかったやぁ~の泉」毎回ボコボコ湧き出てます。(トレビアの泉的な存在)(フル!)

 人間って、生きているとなんでも「これだったら、ここくらいまでかな」っていうのを無意識に設定しませんか?今日はここくらいまで。これ超えたらあたしすっごい頑張った!!って。私はそうやって毎日生きているんだけど(笑)。そしてコロナ禍によりその「これくらい」ハードルがどんどん下に下がっていくっていう寸法よ★

 私の中で、タカラジェンヌは私が勝手に設定した「これだったらこれくらい」いつも軽々と超えていくんです。ずっと。だからそれが楽しすぎて正直、やめどきがわからない(苦笑)毎回この期待を裏切って飛んでさらに期待で返してくれる。期待の倍返しが止まらないんですよね。

 で、今、私の中でその最たる人が、月城かなとです。

 れいこちゃんってだけである程度のレベルは約束される。けど、それを超えて、思った以上の100倍くらい記録伸ばして、さらに「えええ!!!まじで!?!?」「そうくるかーーーー!!??」っていう感情を休む間もなく見せつけられる感じ。大谷選手が投げて打って、それでアメリカ人大歓喜なのにオリンピックでバスケットボールしてトライアスロンして全部優勝、でもまだ元気!この人人間!?みたいな(微妙にわかりずらい)。

 わかってるのに、裏切られる。ギャツビーだったらこれくらい?というこっちのハードルをパーンと超えて、それは…知らんかったわァ…!!(降参)というギャツビーを見せつけてくる月城かなとよ。えーもうハマるしかないやーん(好★き)。

 

 ギャツビーには共感できない。でもこの人怖い。近づいてはダメ。そう、狂ってる。

そういった感情で終われればいいのに。

 でも彼の眼は嘘をついてない。私だけを愛してくれている。彼さえいてくれれば私は今度こそ幸せになれるかもしれない。

そう思ってしまいそうになるデイジーがいる。

 前、「ダルレークの恋」の感想で「五感全部で「ヤバい」って思うのに、最後のシックスセンスだけは「それでもいい」ってゴーサインを出すような男」とれいこちゃんのことを言ったんですけど…れいこちゃんはこの手の男がうますぎるわ。

 誰よりも純粋に、一途に、ひたすらまっすぐデイジーを愛しただけ。

 努力して、仕事して、金を稼いで、人を愛して、愛した人を想いながら死んでいっただけ。

 どの映画より、どの俳優より、れいこギャツビーは人間らしい。デイジーの目をまっすぐに見るギャツビーが誰よりも幸せそうだった。

 

 衣装の話。有村先生のセンスが一番生きるスーツと信じて疑わないコーディネートの「ロングコート+三つ揃いスーツ+ソフト帽」のれいこちゃん。もぐり酒場の登場シーンの「私がそう、ギャツビーです」といったグレーのコート素晴らしかった。れいこちゃんほんと、クラシカルな装いがめちゃくちゃ似合うんですよ!!(みんな知ってると思うけど!!)あの帽子さっと投げた瞬間、観客全員ただの月城かなとの女になるっていう。

…ただ、あのピンクスーツはどうした有村。って真顔になる案件(初めて有村先生を呼び捨てにした日)(あっ、あのへんでギャツビーの狂気が徐々に出始めるから、視覚に優しい緩衝材的な役割でのピンクスーツっていうまだ有村先生を信じたい民のおめでたい脳)

 それにしてもれいこちゃん、「もう謝る必要ないってみなさん言ってくれるんですけどー、こちらとしては謝りたくてー。コロナがどうもすみません★ビジネスマンのできる謝り方)」ってひとこと謝って、「じゃ、東京も頑張りますんで!私帰りますね!!今日もありがとうございました~!!(笑顔)はい、解散。」っていうなんかもう「あの(情緒・事実共に激重)芝居した後とは思えない(時間と感情の)無駄を省いた挨拶」すぎてスキ………ってなった。もうそこまで含めて

 月城かなと、この人ただ者じゃない。(完)

 

気まぐれデイジー、恋の炎は燃えてそしてあっけなく沈下して■海乃美月(デイジー

 とにかく当方はゴリゴリのれいこ推しなんで、今の月組になるとれいこちゃんの話題一辺倒で喋り続けてしまうのだけど(しゃーないやーん、好きなんだもーん)一回冷静になってみるとやっぱりあのドクレイジー人間ギャツビーのお話として成立しているのは、あの愛を一心に受ける海デイジーがもう、本当に抜群に上手いんだと思います。

今回も月城かなとの5万キロくらい重い愛を軽々と拾って投げてかわしてそして捨てる海ちゃん。その華麗なるそのフォームにニューヨークヤンキース球場がどよめいたという…。(さっきから大谷とか球場とかなんなのほんとに)←よくわかってないくせに使う

 恋に狂っているれいこギャツビーと一緒に燃え上がったかと思えば、サーッと引いている。ギャツビーも気づかないうちに、私達も見ているうちは気づかない。気づかないほど巧妙に、さりげなく。もう気づいたらそこにはデイジーはいないのです。

 1幕のルイヴィルの森の逢瀬。初恋のときめき。初々しい天真爛漫なデイジー(海ちゃんはこの天真爛漫からの大人の女性への変貌具合がもうピカイチ!!)金髪のロング巻き髪ハイティーンデイジー可愛くってな。「王女と王子」、ここのギャツビーとのナンバーが本当に好きで、可愛くてニコニコしてしまう。

 ギャツビーと別れた後、「風と共に去りぬ」のスカーレットのごとく熱唱する「オバカさんになるの」と決意表明するシーンはなんだか悲しくなる。そんな決意せんでもいいよ、いいじゃんあなた賢いんだから!って言ってあげたいけどそんな雰囲気じゃないしなー(ちーん)。下手なこと言うとさち花さんにはっ倒されそうだから、黙ってるしかできないけど、言えることなら私が言ってあげたい。

 デイジー、あなたは賢く生きる権利がある。

 愛する人に愛されて、幸せになる権利があるのよ。

オバカさんになると決意したけど、それはデイジーにとっては不幸せになる決意、ということになることを誰も気づけない悲しさ。どうでもいいけど小池芝居、本当に平手打ち数多すぎない…。時代といえどもそれでも多すぎない…。

 「次…いつ会える…?」吐息混じりの甘い誘惑。初恋の人との再会、甘いときめきの再来。ここでこの誘惑に抗えたら「よくやった!!デイジーえらい!!」と褒めたい。でもデイジーの返事は「パーティーに行くわ」。

 (…だよね~…。)(心の声)

 道徳として共感しちゃいけないかもしれないけど、正直ここはデイジーに共感と同情しかないわ。パーティー、行っちゃうよね~。目の前で、まっすぐ迷いなく「君がほしい」といっているかつての恋人。

 ギャツビーそれずるくない?

NOと言える女子いたら挙手して教えて。私だったら断れません(きっぱり)。私はデイジーのことを批判できない。同じ人間として女性として。これはずるい。これは無理。デイジー、もう見守ることしかできないよ(立ち位置:彩みちる)

 燃え上がった炎はもう誰にも消すことはできず(れいこ海はこの「燃え上がってそしてあっけなく沈下する」恋が異様なほど似合うよな~…)デイジーは罪を犯し、その罪をギャツビーが引き受け、かつての恋人は死んだ。

 映画版にも小説にも描かれてない、死んだギャツビーに花を葬るデイジー。ここのデイジーの表情があの生き生きとルイヴィルの森を駆け巡った少女の面影も、ギャツビーとの恋に胸を高鳴らせていた女としての輝きも一切なくて。

 もうそこには、私達の、ギャツビーの愛したデイジーはいなかった。

 

 私が海ちゃんがすごいなと思うのは、いわゆる女性からはあまり好かれない女性像をガンガン共感対象、「私はわかるよ、仕方なかったよねあの時は」っていう言葉をかけたくなるヒロインを作り上げること。 

 どーしても「どうしてそういうことするかなぁ~!!」っていうヒロインいるじゃないですか。(笑)タカラヅカ作品問わず、映画も本も現実でも「わからんだけど~!!なんでそういうこという~!?」っていう人は少なからず、いる(苦笑)。

海ちゃんて過去、好かれづらい、一歩間違うと総スカンされるキャラクターを結構やってる気がするんですよね(笑)これは海乃美月に与えられた試練なのかな~とそのあたり毎回思って見てたんだけど。

 主観でしかないけど、ゼルダフラムシェン、アンナ。人によってはカマラもそうかな。みんなそれぞれ恋愛スタイルが超個性的じゃないですか…。見る人から見ればわがままでしかなくて。恋愛体質で、男性本位。他人軸。

ちゃんと物語を見据えた上で、あとから見ると、その時代で生きるために必死だっただけの女性たちなわけだけど…その時は「なんだかな~!!」と誤解されやすい女性たちではあると思うんですよ(個人的な意見ですけど)わかるんだけどね…それしか生きる術がなかったんだよねぇ、ゼルダもフラムシェンもアンナもね…

 っていう、ざっくりと「どうもこの子とは友達にはなれそうにもないぜ」っていう女性を演っていく中で海ちゃんはどんどんそっち系のヒロインの魅せ方が得意になっていて(笑)でもこれは本人のキャラクターというか、性格なんだろうな~。

 嫌いになれないんですよ。

 むしろ、「わかる、そういうのって人間誰しもあるよね…!」という思わず肩を持って擁護したくなるキャラになっている。あれ、なんかこのヒロイン、ちょっと私に似ている気がする…?そんなふうにも思ってしまう。すごいと思うんだよねえ。

 道徳的に、地球のルールで、不倫はダメ。娘がいるのに旦那以外の人を想ってはダメ。みんなわかってるから応援はできない。けしかけることはできない。ふたりにとって幸せであっても、それが間違ってるとわかっているから。

 だけどわかるよ、ギャツビーを愛していたことは。そこまでしかわからないけれど、一世一代の命をかけた恋だったんだよね。そうして魂が抜けた王女を見守ることしかできない私達を許して。そんな気持ち。共感と同情と擁護。

 海デイジーは海の向こうでも、おそらく幸せにはなれないだろう。でもギャツビーと一緒になっても、結果は同じだった気もする。デイジーは「オバカさんになる」と決意したときに、もう自ら幸せになることを放棄してしまった。それがデイジー。それ以上でもそれ以下でもない、ギャツビーに愛された女性。

 

 もうジャズエイジな衣装たちが海ちゃんめっちゃくちゃ似合っててサイコーなんですわ。ターバンみたいなヘッドアクセも、羽飾りも、ミニ丈のドレスも黒のキラキラも全部似合う!!もはや禁酒法の時代の衣装を着るために生まれたといっても過言ではない!!(断言)黒のレースタイツがあそこまで似合う娘役、なかなかいません…!!眼福。マジ眼福。

 エンジのドレスでのデュエットダンスがすごく素敵でね~。れーこ海のデュエットは物語の延長上にある感じがしてすごく好き。正直、ギャツビーとデイジーの結末はどこまでいっても悲恋なんだろーなって感じなんだけど(あそこでああなってれば…!がまず考えられない←悲しいね…)デュエットのときは、ギャツビーとデイジーが王女と王子だった頃に戻ってる。すごいことだと思うの。ふたりのストーリーは一貫してて、どこを切り取ってもギャツビーとデイジーの物語になる。

 いやー、参りました!完敗でございます!!

 

ふたりだけでもう8000文字近くなってるのですが(…え?)二番手以下も揃いまくってます、月組。モーヤダー!オペラが足りなんだけどー!!(目が足りないじゃなくて、オペラが足りない)

 

スーパー行くかの如くサクッと不倫■トム・ブキャナン(鳳月杏)

 みんな大好きちなつさん案件。悪役っていうか女の敵なトムなんだけど、もうちなつさんの時点で「いや、好きにならない?普通に無理でしょ(即答)」っていう。「ちなつさんが外歩いてたら好きになっちゃうでしょ?(自然の摂理)」っていう。もうちなつさんをトムに配した時点で答えが出ちゃってる感があるのでもうその時点で今回のギャツビー成功しちゃってるんですよね~…。ハーァ。(=なんだよ最高だな)

 個人的にちなつさんの「THE年上のいい男」といった匂い立つような色気が好きなんで、天紫珠李ちゃんとか結愛かれんちゃんといったキャピキャピギャルたちとベタベタするシーンが「トムお前ってやつは…!」って思いながらも「でもしょうがないよな~ちなつさんだもーん!!」っていう試合放棄になる自分が嫌いじゃないです。でもなんでだろう、ちなつさんだと不思議といやらしさ、出ないよね~。不倫にもシトラスの香りが漂ってきそうで、ちなつさんってすごいよね~(真顔)

 トムは不倫は文化だと思っている側の人間だと思うので、何に対しても罪の意識があんまりないんですよね。麻痺しているというか。不倫も、人を車で轢くのも、お金をバカみたいに使うのも大して問題じゃない。

 ただ、デイジーが自分以外の人を好きになることだけは許さない。デイジーがっていうより自分のプライドが許さないんだろうなあ。可哀想な人だ。

 この物語の登場人物は全員狂っていると私は思っているんですけど、一番可哀想と思うのはダントツでトム・ブキャナン。狂気の中に、哀しさが含まれていて。この人が一番さみしいんだよな。だからなんでもお金で買えると思ってる。スーパーで野菜買うみたいに愛を買えると思っているんだよな~。違うと思うけど~、トムよぉ~。

 ただもう何回もこれ繰り返しちゃうけど(気に入ってるんで)

トム・ブキャナン(最低)=フィナーレの歌手(さわやか)=鳳月杏(結婚したい相手No.1)

という数式が何回やっても脳内バグ起こすんで、ちなつさんってすごいよね~。ねえ…悪役しても、いい男しても「それがちなつさんだから(それでいい)」で終わる世界ってウツクシイ。ちなつさんの多様性…。

 それはそうと、1幕最後のパーティーシーンでれいこギャツビーとちなつトムとニックおださんが交差するシーンでトムの衣装がひとりベストが柄で、その柄がゴールドのまだらみたいないかにも「ムズッ!」って感じの衣装なのに「パジャマです」みたいにさらっと着ててしかも似合っちゃってるちなつさん素敵すぎた。あの人ゴールドの衣装さわやかに着こなしすぎひん…?なあ、似合いすぎひん…?

 

♫こっいっのっホール・イン・ワッン♫■ニック・キャラウェイ風間柚乃

 ニックは物語に直接からんでこないし、狂言回しというより「エピソードとエピソードの渡し船(箸休め)」的な役割なので印象には残りづらいけどもその印象に残らなさがニック・キャラウェイという男なのでやっぱりおださんは今日も天才(それしか言う事ないんか)。

 いや!私、今回十分ニックにも狂気感じましたよ。なんていうのかな…何が起きてもしれっとしているというか、他人事と思っている感がすごい冷たく見えて。ドライな人だよなあって。さすがに事故の時は動揺してたけど、それ以外は「へー」って感じで事の顛末を見守ってる感じ。毒にもならない、薬にもならない感じがおださんクラスになってくると難しいんじゃないかなと思うのです。普通におださんだからなんかあるのかなってこっちは見るし(笑)ま、でもいうてもニックなんでね。肉付けもなにもないわけだし。

 あえて、何もやらない。アクション起こさない。バカにされても平然と鈍感でいる。(80ドル?→週給よね?→月給だよ。→うっそ!信じられない!って流れ、現代だと完全にモラハラ案件だけどそこはスルーできるニックとこの時代ってすげえってなった)

 個人的な意見だけど、みちるジョーダンにさくっと捨てられるのは納得の案件であったのよね~。見方によっては「ジョーダン、それはきつすぎる」ってなるのかもだけど…ニックは一緒の世界に住むにはあまりに無害で透明すぎるのよねえ。みちるに一票。(投票制!?)

 ただ、ゴルフを教えてもらう時に顔を近づけた際黙ってキスするのはおださんでした。うん、この子、できる!!👍(おださんのポテンシャルを垣間見た瞬間)

 あと、ブラウン系チェックのヒジ当て付きスーツ(この時代あるある)がめちゃくちゃ似合うの、月組~~!!って感じがする。

 

 相変わらず月組は芸達者揃いでどこを見てもドラマが生まれている感があって。ひとりひとりがクリエイターで、物語を創る想像力とそれをこなす演技力があるのだなあと、毎回毎回飽きもせずにうなります…。時間と回数が許すのならば、ひとりひとりの物語を聞きたいくらい。ウエイターひとり、取り巻きひとりにも人生はある。その人それぞれが歩いてきた、道が見える。

 これは狂気の物語。ひとりの男の狂気が狂気を呼んで、破滅に向かう物語。

 自他ともに認める破滅系ストーリー大好き人間ですが(苦笑)ただ破滅すればいいわけじゃなくて。破滅に向かうにも、それぞれ理由があって人生があると思うんです。

 私は、自分と違った価値観や人生を送っている人に人並み以上の好奇心があるのかもしれない。違えば違うほど面白い。自分とかけ離れた人ほど、知りたい知りたいもっとその話ちょーだい!!ってなるんだと思う。

 れいこちゃんはそれがれいこちゃん自身がそうなのかはわからないんだけども、本人からかけ離れていればいるほど魅力的に、かっこよく、言葉にできないものを表現するのが得意で好きなのかな、と思っている。れいこちゃんの育ちや発言からギャツビーが生まれてくるとはたぶんご両親ですら、ファンですら思ってもいなかったと思うんだよ~(笑)

 だから面白い。だからやめられない。

 …ま、それが、こういう結果(望海風斗からの月城かなとライン、裏社会系トップスター大好き)ってやつなのかもしれないっすね(他人事)

…でも勘違いしないでください、私だって結婚したい相手はちなつさんです。(真顔)

 

 以上です!!次は週末の「心中・恋の大和路」配信でお会いしましょう~やったー!恋に狂った和希そらだぜっ!!(←大好物)

 それでは~散ッッッ!!!!(※花組