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真面目に花組感想:マッダレーナに物申す(今回のみ)



今回の花組公演を何回か見て思ったことを書いてみることにした。

初見でなんかもやもやしていたものが何回か見てやっと
]どうしてこんなにもやもやしてるのかわかった気がして。
遅いかもしれないが、一応考えとして固まったと今日見て思った。

今回の記事かなり個人的だしちょっと考え違うなって思う人も多いと思います。
そして、この作品が好きな人はえーって思うかもしれないけど許してね。
あくまで私の感想なので。


私がどうしてこのお芝居を見て
「ああ!泣ける!」とか「いいお話だなぁ!」と思えないかについて。

ヒロインの考えに共感できない。

時代的に仕方ないし、別に悲恋が嫌いとかではない。
悲恋は悲恋で美しいと思うこともあるし、考えがわかれば納得できる。
しみじみと

「天国っていうところは結ばれないふたりが結ばれる素晴らしい場所なんですね…」

と宝塚の作品見てて思うこともある。
けど、今回のマッダレーナの考えって「一緒に死ねば幸せになれる」。

それがどうもわからない。

マッダレーナなんだけど、自分を愛してるという人(ジェラール)の気持ちにつけこんで
(っていうと語弊かもしれないが)頼んで、
「人の手を借りて」獄内に入り、時代的になにも悪いことはしてないけど
死刑されることになった恋人と一緒に死にます!
だってあなたと一緒に天国に行けるもの!

という考えが理解できないのだ。

何も悪いことをしていないのであれば、それを生きて後世に伝えるということも
できたのではないか?
私がそこまで思う恋愛をしたことないっていえばそれまでなのだが、

「ジェラールに抱きつくくらい感謝してるなら、その分生きて!!」

と思う私は冷たい人間なのだろうか…。
あと、「君は生きるんだ!」くらい言えないアンドレアもちょっと男としてどうなのだろう、と思う。

愛する人には自分がいなくても生きてほしい、と思う人がいいなーって思うのだが。
その愛する人と一緒に死ねる=喜び、っていう男性どうかな…と、
アンドレアの人間性もちょっとって思ってしまう。

で、愛する人を何が何でも生きさせねば、と更生を試みるがあっさり挫折、
その一緒に死ぬことを良しとしてしまうジェラールもちょっと。
まぁ、惚れた弱みってやつなのか、とも思うんだけど、
自分を頼ってくれてるそれが喜びになり、じゃあ何が何でもその願いを叶えてあげよう、となる
気持ちもわからないではない。

でも生きる死ぬの問題になってくるとそりゃ生きてアンドレアのことは愛していていいから、
何も好きになってくれとはいわないよ、でも一生そばにいるからっていうジェラールさん、
そういう気持ちにはなれなかったのだろうか。
一応一度「僕には出来ない」っていってるけど、もうちょっと強引にでも自分のものにするとか、
でもそれはやりすぎかもしれないけどちょっとジェラールって
この時代を生きるには優しすぎるなぁとも思うところがある。
もうちょっと冷徹になってもよかったんじゃないかなぁ、じゃないと
アンドレアとマッダレーナが死んで「一緒に死ぬって最高!!」っていう
いくらアンドレアが高潔でもそれは違うんじゃないのでは。

イマイチ感情移入できなかった。

なんかふたりで朝焼けを見て「スミレ色に…」「そして薔薇色に…!!」っていうのを
シラーっと見ている自分がいたのは確かである。
朝焼けに感動してる場合じゃないだろ、って。
朝焼けに感動するくらいなら生きて、マッダレーナ!!って。

マッダレーナは「この人がいない世の中なんて意味ないわ!!」って思って
自分を愛しているジェラールに死なせてくれって残酷なこと頼む

「愛に生きて愛に死んだ」ヒロインってなんだかつまらないと思うのは私だけだろうか。

お母様が死んで、夢も希望もなく、娼婦として生きるしかないっていう時代も
しょうがないところがあるかもしれないが、もうちょっと強く生きてほしい、と思うところがあった。
アンドレアのことを思いながら、決して忘れない、だから私は生きる!!って思ってほしかった。

娼婦になんかならない、全力で生きてアンドレアという人物、生き方、詩、
私が伝えていかなければ誰が伝えていくの?アンドレアという素晴らしい私の愛した人間を!

くらい仰々しくてもいいから。

あと、わたしがパンジュ侯爵とアリーヌをそこまで好きなのかは、
贔屓だからっていうのもあることはあるのだが、ふたりは前を見ているから。
パンジュ侯爵は身分の差など、っていっているしアリーヌを心から愛していて、
ずっと共に歩んで行くって前を向いてこんな時代だからこそ新しい命も守っていく、と。

苦しいけれど、決して死のうとはしていないところがアリーヌとパンジュ侯爵は
運命だったのではないだろうかと思う。きちんと、歯車のあった。
少なくとも、破滅的な愛よりずっといいと感じる。

歳をとってもアリーヌを大事にしている、という結果論でわかってるからかもしれないけど、
この二人は本当の意味で共に生きている、という最初の場面で
映し出されるから刷り込みっていうのもあるのかもしれないが
常に「生きる」前提に「生きている」パンジュ侯爵が出番が少ないにもかかわらず
残っている。

・・・贔屓だからそうなんだろといわれればそれまでだが。

非常に生きにくい時代に生まれ、高潔すぎて弟のように生きられず、
死ぬことになってしまったアンドレアと彼を愛して死を望んだマッダレーナ。
恐怖政治の真っ最中、選ぶに選べなかった運命なのか?と思うと、
私は「生きること」も選択にあったんじゃないか?と特に
マッダレーナに疑問を投げかけてしまう…

なんか腑に落ちないな、と感じてしまうのは私の経験値の浅さ、といわれれば
それまでなのだが。たかが20そこそこの女がこの大人の愛がわかるのか、と
言われればわかりませんけどね!!!とは思う。

死ぬまで一緒にいたいっていう恋愛をしたことはない。
でもあたし死んだらそこで終わりだと思う。
だからマッダレーナには生きてほしかった。
少なくともジェラールを利用して死ぬなんてことはちょっと考えられない考えである。

「それがあなたの愛です」

って手を握られて今から死のうとしている人間が言っても
全然説得力ないよ、と私なら思う。
確かにジェラールはジャコバン党で罪のない人たちを次々と殺したかもしれないけど、
それを利用するマッダレーナに言われたくないなーってぼんやり思ってしまうのだった。



以上、いいたいこと終わり。もう何もこれに関してはいわない。

でも、お衣装とか音楽、舞台美術、花組が好きである。

ところで、あくるさんなぜ今回のショーについて感想がないんですか?という
匿名でメッセージが届いた。

アンサー:
だいもんさんしか見てないからです。


・・・バカだね、あくるさんって。
全体が見れるときはDVDを見たときです。(断言)

・・・だから、通う。そうです私はヅカヲタです


・・・ところで、わたしの見方がまだ浅いので見逃しているのかもしれないが
アンドレアのご学友、アキラくん・キキちゃん・なみけーは
捕まった後どうなったのでしょうか?


教えて詳しい人―――――!!!!(懐かしい「知りたがり!」)


さて、ルサンクを見て脚本を読んでみることにする。
ちょっとは謎がわかるかも。(なんか聞いたことあるフレーズ・・・)

そして5回目にして確信(遅いよ)、

みり様(童貞)の今回の(初めての)お相手。

柚 香 光 (男役)。

(お芝居、ショー共に)
(柚香とは、関係性が深まるようお稽古していきたいと思います。)
(っていうプログラムのインタビューに書かれてそうなことをいってみただけ)