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花組「Victorian Jazz」もうどうもこうも望海さんがかっこよすぎて完全夢の中

いろいろこの公演には思いれがありすぎて、少々贔屓めな
感想になってしまうかもしれない。そこをご了承願う。

と、いうことで花組「Victorian Jazz」。見ました。

と、いうか上演当時激ハマりした公演だった。
この公演、とにかく大好きな空気感なのである。
とにかく主人公のナイジェル・カニンガムのキャラクター、これが
一番ハマった理由かもしれない。
適度なヌケ感。
今一番一般女性に受けるキャラクターだ。
頑張ってないんだけど、ちゃんとは仕事をしたりだとか、夢をあきらめなかったりとか、
頑張ってないんだけど、ちゃんと前を向いて歩いている。
暑苦しくなく、根なし草と言われる、来る者拒まず去る者追わずで
一見クール。だけれど、自分の欲しいものはちゃんと手に入れる。
それが、ドイルとの男の友情であったり、サラとの愛であったり。

ナイジェルは「俺はこれが欲しいんだ!!」とはっきりいうのは金庫だけ。
あとは風に任せて、やるべきことをすれば「ちゃんと手に入る」のだ。
彼の「無責任」だが「助けるときは助ける」という人間ならば根柢のやるべき
「ルール」はちゃんと守っているあたり、好感が持てるのである。

彼は「めんどくさいなー」と口にするが、逃げることはしない。
ドイルもサラも女王もバーティも、この物語には「めんどくさい」人間がたくさんいる。
ひとりで悠々と気ままに奇術師をやってきたナイジェルは、
その「めんどくさい」人々に出会い、触れ、いつからかその人たちの魅力に
振り回されながらも人間として大きくなっていく。

私がこの物語で一番好きな「めんどくさい」人間はバーティである。
問題児で、わがままで、女にいれあげ、自分の母親に脅迫状まで書く
とんでもない皇太子だ。アリスやワトキンに操作されていたというのには
同情の余地ありだが、こんな人間が一国の皇太子なんてとんでもない!
と、、思うのだが一生懸命背伸びしてアリスに求婚したり、実は純粋に
父・アルバートのことが大好きで、母親に反発してしまったりという母性本能を
くすぐられるかわいさ。ヒゲをはやして葉巻に興じるという一生懸命大人に
なろうとしているけれど、「パパ」「ママ」と後半連発するというファザコンザコン具合に
「柚カレー氏のために作られたようなキャラクターだな・・・」と唸る。

私の柚カレー氏の印象がそのまま「バーティ」です。特に役づくりとか
いらんちゃう?みたいな感じさえ覚えます。
見た目は大人、中身は赤ちゃんのようなw
容姿があまりに大人な故、前で大物娘役とショーで組まされる、でも実は
余裕かましてるように見せかけて必死!!という花メンズ感。

あと、ヒロインのべーちゃん(桜咲彩花ちゃん)が私の好みすぎて困る。
私、サラみたいなどんくさい女の子が大好きなのである。(お前の好みかよ)
とことん共感してしまう。尾行はあっさりバレるし、壁にぶつかるし、
強がってるけど、あんたなんかいなくたって生きていけるんだから!っていうけど、
本当は好きで好きでたまらなくて、っていうか、サラみたいな子は
「めんどくさい」けど「ほっておけない」。私がナイジェルならそれこそ
手錠はアメリカまでかけておきます。どこにも行かないように。
スマートすぎる女の人は大人すぎて私のキャパでは無理。
べーちゃんのどんくささ(※褒めてます)最高。
そりゃだいもんさんも落ちるよね、「キスのこと?」なんてとぼけちゃうよね、というか、
あのシーン大好きだーーーー!!!!!

ナイジェルさん、来る者拒まず去る者追わずな人(※個人的解釈)なのに
サラだけはどうしても手放したくない!と、クールな顔してアメリカに一緒に
連れていくんだからさ。もうかわいくってしかたないんだろう、そうだろうとも!

・・・単にだい×べーが好きなだけ・・・(小声)

妙なイチャイチャ感がないのもこのお話に合ってると思う。
最後の最後までこのふたりは平行線かな、と思っているとああいう
田渕君からのプレゼント(「キスのこと?」関連)がくるから私なんかは
「あああああありがとうございます田渕センセーーーーー!!!!!」となる。
見る前は「どうなの?田渕君っていう新しい人は?」的態度だったのに
見た後急に「ってかさ!田渕先生さ!!」という簡単な人間。つい
さっきまで上からだったのに急にマンセー態度(笑)呼び方まで「先生」になってるよ!

あとざっくりまとめに入りだすと、最高なのは音楽。
とにかく斉藤先生の音楽が秀逸。もちろん演出や脚本もテンポがあって
いいと思うけど、この作品を盛り上げてるのはなんといっても音楽!
次々繰り出されるナンバーにただただ楽しくなってくる。
聞いてて楽しくなる音楽っていいなぁ。好きだなぁ。

最初にもいったとおり、私はこの作品には思いれしかないため、(そう、しかない)
全体的に手放しマンセーになっていることを深くお詫びする。
純粋に大好きな作品だし、名作だと思ってるし、主演の人贔屓だし←ココ超ヅカヲタ!!!
(結局私は「真ん中がその人ならそれでいい」の超ヅカヲタなんですよ・・・
ときどきメッセージで「あくるさんの贔屓目がない感想が好きです」って
言ってくださる方がいらっしゃいますがあくるさんはただのヅカヲタです・・・)
(すみません、なんか・・・)

望海さんの初主演がこの作品でよかったと心から思える逸品。