TRUNK DIARY -ナナメカラタカラヅカ-

宝塚見て早半人生。まだまだ未知の世界すぎて幸せ。

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宙組「王家に捧ぐ歌」。アムールに生きる朝夏まなと、実咲凛音。

久々のムラ!!だけでテンションMAXでウザかったあくるさんとは

私のことです。迷惑かけた友人各位申し訳ありませんでした。

と、いうことで見てきました宙組「王家に捧ぐ歌」
改めてこの作品の持つパワーを感じ、ライトな持ち味であった宙組
新生宙組となり色濃く作品を作ってきたな、という感じです。
見る前は役も少ないし、初演はアテ書きだったから今の宙組に合うのかな…とも
思っていたのですが私の杞憂だったようです。

確実に、初演を超えてやる!という宙組のやる気を見た公演でした。
その他大勢が多いのに、誰一人手を抜いていないひとりひとりの
力が伝わってくるコーラス。前から宙組のコーラス力は特筆すべきと
思っていましたが、そろそろ売り文句にしても誰も文句は言わないのでは?


前はビジュアル系のイケメン揃い、高身長でダイナミック、ライトな組のイメージでしたが
こういう作品も出来るんだぜ!と殻を破った感じがします。
いい意味でタカラヅカらしいものも作れるというか(ベルばらもやったけど
風共もやったけど…)タカラヅカでしかできない、新しいものを作る。
これも再演だけど、タカラヅカ歌舞伎ではない、でもタカラヅカらしい。

何より、生徒一人一人のやる気が見えるんですよ。いや、いつもジェンヌさんは
120%以上のものを見せてくれますがひとつのものを力を合わせて作っていく。
その行程が確かに見えるから、私は宙組に新しい魅力を感じているのかもしれません。

トップが変わると、組も変われば生徒も変わる。

深い意味があるわけではありませんが、まざまざと見せつけられました。
新生宙組、強いです。誰一人欠けても、この公演はできない。
まとめる力のあるものだけが、この作品の主演をできる。
と、いうわけで主人公から久々に感想を書いていきたいと思います。


それにしてもこの作品、ダブルだと観客もお腹が減る。


◼︎ラダメス 朝夏まなと


なんせ初演のイメージが強いラダメスを、まるでタイプの違うまぁ様がどう仕上げてくるんだろう?と
興味津々でした。実は私、ラダメスに男としての魅力を全く感じない人間です。
単細胞だし、自分勝手だし周り見えてないし。
アムネリス様(この作品のファラオと同じくらい頭がいい人間認識)も
なんでこんな男が好きやねん、アイーダ好きだからといって国家秘密話すし。
アイーダも命かけてなんでこんな男が…以下略。
タカラヅカ版ベルばらの フェルゼンくらいKY認識なんですよ。わたしの中でですけど。

でも、まぁ様はいい意味でラダメスを変えてきた。
わたしの中での「ラダメス絶対ないわー」認識超えてきた。
いや、基本的なところは脚本がそうなんだからラダメスはダメラスなんですけど、
まぁ様の雰囲気かな?優しいんですよね(not優男)。


単細胞だからアイーダのことしか見えてないのはそのままなんですけど、
ちったぁアムネリス様のことも考えろよ!!って言いたくなりもするんですけどれども
まぁ様ラダメスはダメラスではない。ラダメスはラダメスなりに、
国のことを考え、ファラオを大事にしていて、でも、自分の気持ちにただ正直で
アイーダを愛しているばかりに国家秘密をしゃべってしまう。

ただ愛している女を幸せにしたいだけ。その気持ちだけがストレートに伝わってくる。

まぁ様は良い意味でも悪い意味でも恋愛気質で、恋愛しているまぁ様って
5割り増しでかっこいいんですよ。愛することに照れを感じさせず、美学にする。

私がまぁ様を「イタリア男」と表現するのはそこのところもある。
イタリア男は、生活がアムールとよく言うけれどまぁ様は男役としての生き様がアムール。

最近まぁ様のイタリア人具合がよく機関紙にも載っているけれど、
まぁ様は相手役を幸せにする力を持っているんですよね。

だからアイーダがいい女に見えるし、ラダメスもダメラスに見えない。

っていうか、ラストに説得力がある。ああ、ラダメスってこういう男なんだな。
これで思いを遂げたんだな、と。

私はどうしてもアムネリスサイドでこの作品を見てしまう傾向があるので、
ラダメスのことを「ダメラス」と甲斐性がないような男に表現してしまいがちなんですけど
この組版は何かが違う。ラダメスに絶対的男としての夢が詰まっているのかも。

「この人とだったら幸せになれるかも」的予感を感じさせるというか。

例え一緒に死ぬ運命でもこの人と出会えて一緒に死ねて幸せ、みたいな。

「死」という選択に美を感じない私ですが、アイーダは幸せそうに
まぁ様ラダメスの腕の中で溶けていく。それの何がいけないんだ、という表情で
沈んでいくラダメスの「絶対的男としての愛し方」

「これが朝夏まなとの男役」。

これはこの作品の全否定になってしまうかもしれないけれど、
もしアイーダと出会わず、アムネリス様と一緒になり、ファラオになっていたら。

エジプトは永久的に幸せのシンボルだったであろう。

そう感じずにはいられない、愛し愛され力MAXの最強ラダメスでした。


◼︎アイーダ 実咲凛音


初演は、いい意味で賢い女。バカになれない女のイメージで、このアイーダ
ダメラスによって身を滅ぼすなんて!という偏った感想のアイーダ像。

なので、やっぱり理解するのに難解で(苦笑)とうこさんの「アイーダの信念」が
神と思っているからこそ、なんでよりによってダメラス!?と思っていたことを、
13年目にして白状します。わたるさん、すみません。当時私にはアイーダという女を
理解する広い心を持ち合わせておらず、ラダメスをダメラスと読んでいた女です。

みりおんのアイーダは、愛に生きた女。疑うことを知らない女。

ただひたすら愛を信じラダメスを信じお父様を信じ、純粋で清らか。

ラダメスとアイーダが惹かれ合う行程が書かれていないからこそ、
ドラマチックに燃えあがる。

ただ、初演「愛と平和」というテーマだったけれど
今回「平和」というメッセージ性が薄いんですよね。プログラムにも
キムシン自ら書いているから、それは意識しているんだなと思ったんだけれど。

みりおんの歌には「愛」が溢れている。技術面でもだし、気持ち的にも
「ラダメスが好きで好きでたまらない、愛おしい、ずっと一緒にいたい」

どこか冷静に現実を見ていたとうこさんアイーダと決定的な違い。

それが娘役としてやるアイーダ像である、と納得させられたわけです。

みりおんアイーダは、きっとずっと幸せだったんだろう。

お兄ちゃんはテロに目覚めるしお父様は道具として自分を使う。

家臣のカマンテは狂気を秘めた怖さがあり、優しかったサウフェは変わってしまった。

周りの男たちはみんな変わってしまった、でもラダメスだけは
私を愛してくれて、必要としてくれる。

みりおんのアイーダは母性というより、「女」の塊に感じました。
それが、タカラヅカ的なアイーダだと思います。女というよりは女の子かな。
まだ精神が不安定な十代の女の子の純情な恋愛。

信じられるのは、ラダメスだけ。でも、それだけでいい。それだけで生きていける。
生きている理由がある。

思う純情な心は十代の女の子でも、桁外れな深いラダメスへの愛。
まぁみりは物質体の意味でも近いけれど(笑)精神的にもお互い信頼し合っている、
いいトップコンビだなぁと思いました。

依存ではなく、信頼。

ラストのリフトにもその信頼関係が現れていて、安定しているリフトに
ニコニコのまぁ様とみりおんがまぶしかったです。



次回、これが私の見たかったゆりかです!!!!!

長くなりそうな予感、のエチオピアテロリスト3人編。いつ完結するの、これ。



っていうか完結するの?