ヒカリエの雑貨に目を奪われつつ、11階の夢も希望もない都会の景色を一望できる
シアターオーブまであっという間でした、はい弾丸女あくるです。
未だに山手線に乗るだけで緊張します。
どこまで田舎者やねん。
【全体的に思ったこと。】
オーブはせっかく舞台が広いのに、大きなランウェイのせいで
その広さが活かせてなかってのが残念だなぁ…と、舞台評論家みたいなことを言う。
さては衣装に金を使い過ぎたな!?
と思わずにはいられない、セット展開。
もうちょっと正塚先生でもマシだぞ、キムシン。
ランウェイがどーんとあるのであんまり躍動感がない。
そして暗転が多いのでブチっと流れが切れがちなのが残念。
ひとつひとつの場面はいいのに、ぶちっ、ぶちっ、と切れるので
1番の楽しみであった(堂々という)、黒ミサも唐突で焦りました。
気づけば黒いライトとオレンジのライトの中ポンチョ氏が網タイツに
非常に危険なお衣装で歌い狂ってました。(あのお衣装は大劇場ではほぼ無理…)
そして、絡み合う星組若手。
大丈夫かよ!?
おい、大丈夫かよ!?
と心の中であたふたしながら黒ミサは終わっていきました…。
黒ミサについては、また後記。
CSが放送しない理由がわかった、黒ミサ。
語りきれねーよ。
まずは、主要キャストから。
【どこまでも主役が似合ってしまう、柚希礼音 ルイ14世】
この人がタカラヅカの申し子っていわれてもうんとしか頷けないし、
ゼロ番スポットが怖いくらいハマるし、踊っても歌っても首を縦に振るしかないトップ。
劇場が変わっても、絶対的地位は変わらないし、
たとえ天と地がひっくり返ってもこの人は星組のトップで有り続けるだろうし
生まれ変わっても星組トップスターであろう。
そんな感じのルイでした。
とりあえず、何と言っても真ん中力がハンパない。
「そんなことわかってるよ!」
と言われるかもしれないけど、誰一人味方につかなくてもこの人はこの作品の真ん中だし、
主役でありルイである。
「朕は国家なり」、が「柚希はトップなり」、に聞こえる。(空耳)。
まぁ、あくるさんトップ就任5年目ですよ?と言われそうなんだけど、そうとしか言えない。
完全に柚希さんの一人舞台ですね。
キムシンの願いがすべて詰まっている、ルイ。
太陽王であり、すべてのリーダーであり、なんでも完璧にこなす、
トップオブトップにふさわしい方というかある意味、
5年も組んでいるねねさまがいないとこうなるのか、というちえねねファンには
申し訳ないけど違う一面も見れました。
それはいいことがどうかはわかりませんけど、
「こんな形の公演もあっていいな」
というか。
瀬奈Jとはまた違う、男役トップスターだけ固まっている状態。
特殊なんだけど、やっぱり今の星組は柚希組なんですよね。
とかなんとかいいつつも、それは力があるから言えることであり、
あのオーブを埋めるダンスと歌唱力は並々ならぬ努力の賜物なのだなぁと、
舞台を見て改めて思いました。
プロローグでスターブーツでバレエを踊るとか早々出来るものじゃないと思うし、
久々にくるくる回る柚希さんが観れて嬉しかったです。
技術面のことばかり言ってるけど、ルイの役作りとしては
最初はまさこマザランにすべて頼りにしている分、
政治問題は全然出てこないと言っても過言ではないです。
ルイは、女性のことだけ考えていればいい。
まさこマザランに言われているかのように、キサキアイリマリーに夢中。
マリーは、4人の女性の中でも1番愛した人なんですよね。
モンテスパンがあまりに強烈なので忘れがちですけど(笑)
とにかく柚希×他の娘役、が新鮮で…。
特にキサキ嬢が若手なのもあるんだと思うんですけど
本当に「画」として新鮮。そして、ねねさまの大きさを知りました。
ねねさま、本当は身長いくつなん…?
1番幸せそうなのはマリーとやはり最後に嫁にと決めるフランソワーズですかね。
この2人を若手娘役(のびしろ無限)に配したのは正解だと思う。
フィナーレでのクラリネットで踊る3人がかわいくて!
死ぬ前に柚希さんがもう一度違う娘役と組んで踊れる姿が観れて、満足です。
あ、これはちえねね批判とかではなく。
単純に、並びがかわいかった。
ルイ14世がなぜ太陽王と呼ばれているのか…は政治問題が出てこないし
本当になんで?って感じですが(これだけを見るとね)、
女性関係しか描かれていないから女性にとっては太陽のような存在であり、
絶対的君主で惹きつけるものがあったのかなと(勝手に)解釈しています。
まぁ「国王陛下」ってだけでブランドなんだろうけどね、いつの時代でも。
壱城さんを抱くシーンは無駄にドキドキしました。
いや、私がしてどうする。
【最高の道化師 紅ゆずる】
当たり役だし、はまり役!
これを演じれるのは今のタカラヅカじゃ紅氏しかいないでしょう。
メイクも色使いが楽しいし、格好もキッチュでかわいい!
あと、歌が全体的にかわいいんですよね。
きゃりーぱみゅぱみゅみたいで。(その例えがあっているかどうかは不明)。
特にモンテスパンとルイをくっつける歌が表情豊かに作られてて好きでした。
道化師を演じている、本当の自分は見せるのが嫌で、という
描き方がされてるわけでもないんですけど、ナンバーでも
「お気楽者は最高」と歌っているあたりきっとムッシューも闇を抱えてるし、
兄へのコンプレックスとかがあるのだろうな、と感じさせつつ
そうは誰も気づいていない役作りな感じ。
みんな、ムッシューに踊らされてるのかも…という感じさえしてしまう、
紅氏ムッシューは深いです。出番は少ないにもかかわらず、
誰かと話してたら「そうそう、ムッシューの人さ…」って話になりそう。
インパクトは外さない、紅ゆずる。
爆弾みたいな人が1組1人いれば楽しいよなぁ、と紅氏を見ながら思うんですけど。
その「爆弾」はいい意味でですよ。
私は正直マルモンよりこのムッシューの方が好きだなぁ。
しかも紅氏の正統派二枚目はフィナーレで堪能出来るんだ。(短いけど)
今回ムッシューがすごくよかったので次は超イケメン役が見てみたい。
お願い、景子!
(無理かな)
【怖いくらいのイケメン男子真風涼帆 ボーフォール】
ボーフォールという人間は、対したことないんだけど(おい)
それを演じた真風がすごかった。
あのやりようのない人間をここまでスターにやらせる役にする、真風氏が。
ボーフォールという人間を、完全にものにしていました。
最初言ったとおりあまりにぶちぶち切られるので、油断してると
あっ、ボーフォールさんが出ておる!
という感じで気が休まらないのですけどもあのさりげなさ感をの装いつつも
しっかり俺、ここにいますよ、今日も熱烈に民衆やってますよ!感を漂わす感じが
たまんないです。
最初の掴みが真風氏なので責任重大だと思うんだけど
客席から登場した時も「ふぉおおおお」ってなるし。
ゆりかちゃん、いつのまにそんな力が…?
(たぶんとっくの昔に習得してた)。
ボーフォールは1人蚊帳の外感が強いんだけど、
それでも存在感が残る真風氏。
彼は本物です。
と、いうかこの3人書いただけなのに3人ともぶっちぎって
褒め続けてる私はこの3人が幸せであればそれでいいんですよ…(孫を見る顔)。
次回、黒ミサinあや様。っていうか私の頭の中はあや様でいっぱいです。