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望海風斗は皇帝だった。雪組「ONCE UPON IN AMERICA」感想

望海風斗は皇帝だった。

 

 新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします!

 待ちに待った2020年の幕開けです。今年もいろいろあるんでしょうねえ…まあでも新年早々「ねえ、なんで「壮麗帝」あんな書体なん?」っていうポスターのダサさ問題から友人と盛り上がれたので、たぶんいい年(え?)。いやほんと、組を背負ってる3番手初東上作品のタイトルロゴなんで筆文字…?(ずんそら初東上作品だから。ず・ん・そ・ら!!)

 と、いうことで行ってきましたムラ。ムラに行く前に荒神様で「今年は心ゆくまま宝塚が見れますように」と観劇祈願してきたんですが、おみくじがだったので絶対今年はいい年だと思います。ええ、私は思えば1年前門戸厄神の東光寺でを引き当てた女なんで、格段の進歩です。泣くところじゃないよ、ここは!!

 雪組「ONCE UPON A TIME AMERICA」

https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2020/onceuponatimeinamerica/cpl73a000008d08e-img/cpl73a000008d0aw.jpg

 単純に「たくさん人がいるポスター」って華やかでいいよね。

 

★開演前練り歩くプラカード持った蛍嬢のつもりで★

 えぇ、雪組です。ここを今年も見てくださるあなたなら「はいはい、大興奮のあくるさんでしょ」とわかってくださってると思いますが語ります。雪組ですから。1万文字でも足りないです♡(待って、その数字ぞっとするわ)コーヒーとクッキーの用意をおすすめします(いやいや…今年も簡潔目指して頑張ろうよ?)

 あとこんだけ語るからネタバレってそれは何?の世界です。「ええ!!!咲ちゃんその展開!?」と驚きたい方は見たあと読むことをおすすめします。(いやいや…見る前のお客様にも楽しんでもらおう、って頑張ろうよ?)ってまあ今の時代みんなだいたい知ってるよね★☺←丸投げ

 と、いうことで長文上等+ネタバレ上等(むしろカモン)の方のみどーぞー!!

 

 はい。念願のだいきほミュージカルです。やっとここまできたぁ~~~!!長かった…本当に長かった…ありがとうございます。リアルタイムでだいきほ(別名・日本の未来のミュージカル界は任せたコンビ)を見れる喜び。望海さんの歌声を大劇場で聞けること、正直もう何回もないかもしれないから(こんな事言うと怒られるかもしれないけど目の前の公演を大切にしないと後悔するぞと実感したからこそ言える)望海さんが薔薇を叩き散らした瞬間

 「(暴君)皇帝、望海風斗見参…!!!!」

と心の実況がこだましたよね。私、薔薇という花はタカラジェンヌは大事に愛おしく抱えるものか銀橋で客席に向かって撒くものだと思ってたんだけど望海風斗違った。

 あの人、叩き散らした。

 もうなんか、望海さんこの世の闇の支配者だった。っていうお話です、雪組ワンス。(違うと思う)(重厚な人間ドラマだと思う)

 

 金、権力、支配力が揃うと男はろくなもんにならないな 望海風斗/ヌードルス

 ↑と思ってしまった。もうね、なんていうか望海さんのバブル期(一寸先は闇)がすごい。

 初恋の君(デボラ(まあやさん))をリムジンで迎えて、海の見えるレストラン貸し切りにして、禁酒法時代に二人でシャンパン味わって、夕日を見ながら告白して、薔薇を敷き詰めたホテルで一夜をともに過ごす(予定でした)。こんな夢ような舞台を見てて、ですよ。

 1秒たりとも「まあやちゃんうらやましいな」という感情にならなかったことはおかしいことですか…?と、隣の方に話しかけたいワンスアポン。すごい。望海さんの闇が今年も大爆発で一瞬も見逃せない。

 と、いうかすごく切なかった。お金があっても、権力を持っても、ニューヨークの摩天楼を見下ろしても、欲しいもの(デボラ)は手に入らない。寂しさと、哀しさと、ひとりぼっちが募るだけ。

 君さえいてくれたらいいのに。君しかいらないのに。

 そんな悲鳴が聞こえてきそうな、ヌードルス(往年期)。傷だらけの望海さんが薔薇を叩き散らす舞台は、とても美しく、とても繊細で、触ったらきっと赤い血を流しながら望海さんは消えてしまう。

 その姿は「皇帝」そのものだった。

 王子様なんて甘っちょろい砂糖菓子の世界なんて望海さんには似合わない。もっとリアルで、残酷で、もっと望海さんを甘やかしてあげて…?と懸あたりに頼みたい。(そう、懸が今回も華爆発だったので今年はぜひに新公主演を…!!←どさくさ)この世のすべてを手に入れた皇帝。それは血を流して、血で汚して、綺麗なんてとんでもない。全然幸せそうじゃなくて、なんだか見てるといたたまれない。だけど彼はこの世の覇者。真ん中が絶対的に似合う孤高の闇。

 望海さんにかかると舞台はものすごくゴージャスになる。歌声は天までのびそうな華やかさ。時々ドスの利いたパンチのある声を出したかと思えばあっというまに泣き出しそうな声にもなる。七色の声。でもって真っ赤なバラに絶対負けない舞台姿。

 というかむしろ映えがすごい。

圧倒的画力の絵の強さに私は何度息を呑んだでしょう…。1幕ラストは頭の中がおかしくなりそうでしたね。「すげえ、小池ルーティーンを覆す実力…!!!(※1幕ラスト、出演者全員で大合唱がセオリーの小池一本物においてひとりで歌い切る望海風斗を前に)「っていうかひとりで終わんの小池1幕を!?普通75人いるところだぜ!?75馬力ってすごくない!?」っていうもうわけわかんない興奮がすごかったです。あの頑固者の小池さんを…「ハイ。ノゾミソコウタッテ。」みたいな早口おじさんを…実力で黙らせた…!!って私さっきから何に興奮してんだ?(※望海さんの実力にです。)その前に早口おじさんて?(※巨匠です。)

 そう、小池さんと望海さんは切っても切れない関係にあることはもはや周知の事実なわけですが(私もこんな感じですがこの早口おじさんがベネ様を望海さんに配した事実は無下にはできないのである)

 まあ結構この作品、小池さんの執着というか小池さんとか石田さんあたりのベテラン演出家は「俺はこれまで劇団のいいなりだった…でももう定年も迎えた!!!好きなものを作るんだ!!!」時期に入ってきたんだなーと思ってます。違ったらごめんよ。いや、石田さんはわりと昔から好きなもの作ってる印象だけど。正塚先生はずっとあんな感じなので論外です。(論外て)

 小池修一郎という男はたぶん本来はこういう作品が好きなんだなあと思う。「エリザベート」以降のいわゆる小池芝居一本物は彼にとってはサラリーマン的な作品作りだったのかな?と。劇団の作りなさい、を形にする。「やりたい仕事」じゃなくて「やらなきゃいけない仕事」の連続だったのかな?って。プログラムで本人が挙げている作品を読んでふとそう思った。小池さんが挙げた「カステル・ミラージュ」「アデュー・マルセイユ」は私の記憶ではあまりにおぼろげ。小池さんなのにですよ。今でいう「芝居にオリーブオイル・田渕大輔」って感じだったかなあ…?(いや田渕くんのことをそう言ってるのあくるさんだけだから)

 きっと小池さんは、本来はこういう少し見ているのが苦しくなるような、重い人間ドラマ的なクラシックなハリウッドが好きなんだと思う。なかなか、「自分の好きなもの=ヒット作品」にはつながらない。やりたい仕事をするためには、やれといわれた仕事をするって感じだったのかも。

 今回の作品は、そんな日本のサラリーマン演出家をずっと続けてきたご褒美だと思った。「俺の好きなもの(①移民②禁酒法③ドラッグ)を最高の役者陣で最高のスタッフで最高の舞台機構で作ったんです最高だぜ!!」みたいな。サラリーマン演出家小池修一郎が上り詰めた結果、やりたいものをやりはったんやな…と摩天楼を見下ろす望海さんがソファにどかって座った瞬間思ったわ。いやしかし小池さんことごとく89期トップに救われてるなあ…明日海さんと望海さんに一生チケットご招待しなきゃいけないじゃん?(※巨匠です。)

 というかもう小池さんこんなに地味な題材大好きなのに(①移民②禁酒法③ドラッグ←しつこい)圧倒的演出力でゴージャス華やか宝塚!!!な作品を作る天才すぎない?映えがすごいにもほどがある。銀橋から花道までずらーっと男役が並ぶ演出死ぬほど好き。

 ってことで、望海さんの「この世の覇者」感がたまらないわけなんですが、子役の望海さんがめちゃくちゃ可愛いので見てほしい。本当にこういう「可愛い顔した貧乏」いるから!!!(待って貧乏て)NHKのドキュメンタリーとかでめっちゃ写ってるやつ。もう本当にかわいい。こんなかわいい研18知らない…溢れ出る「だいもん★」感たまんないです。(そのそばにいる彩海せらくんもめっちゃ可愛いから!まあやちゃんが歌い上げた瞬間目をまんまるにして喜ぶ姿がかわいいの極みだから!ニットもかわいいから!!)(で、そばにいる懸がでかいんですよ…)←お決まりのTHE茶番

 

 毒を持って娘役を制してほしい娘役 真彩希帆/デボラ

 まあやさんがずっとブレないんですが。

 いやいや…この子本当に人間かな?って思ってきた。強い。本当に強い。そして迷わない、へこたれない、曲がらない。帝王(カリ様。似合いすぎだろ!!!)に浮気されて、他の女と結婚され(星南のぞみちゃんと浮気するカリ様。ちょっとまって、りさちゃんがタバコ吸ってた…(みんなのお人形のりさちゃんがタバコ))ヌードルスはあれほどやめてって言ったのにマックスとつるむし、仕事も帝王に捨てられたから干されるし。なのに、デボラは一切泣き言を言わない。ずーっと望海さんに正しいことをいって、導くダイバーシティ女子。自分で「私は努力を続けてきた」とか言える女子。

 でも、デボラは一生独りで生きていくのか。ヌードルスはずっとデボラが好きだし(だいきほテンプレは巨匠も外さず)デボラは正しい。間違ったことは一度も言わない。正論をいう。そして綺麗。記者会見のフワフワショールと、慰問のシーンのモノトーンと誕生日パーティーのドレスが素敵でした(本当に有村先生は神です)。

 …でも、なんだか…なんだか物足りないのである!まあやさんはもっと!!「主人公を暗殺しようと企んでいる」というような「あ、この人なんかやっぱ人と違うな」っていう要素がほしい!パンチがほしい!そっか私なんだかんだ「毒を持って娘役を制す」まあやさんが好きだったんだあ。もはや普通のヒロインとかいい子ちゃんでは物足りなくなってしまった…慣れとは恐ろしいものである(だってお披露目でトップに刃物向ける娘役今までいた?)

 でも、彼女の歌の説得力はすごい。1幕冒頭の「皇帝と皇后」あんなに可愛くてニコニコできるナンバーなのに、2幕最後の悲壮感。もうただもんじゃない。2回めに聞くまあやさんの「皇帝と皇后」は、寂しさで切なくなって涙が出そうになった。歌でこんなに感情を揺さぶられる娘役って初めてかもしれない。

 相変わらず望海→→→→←←真彩だけど、ふたりデュエット「いい夢だけを」はすごくよかった。ひとつもうらやましいとは思わなかったけど(笑)、このふたりは幸せだったのかもしれないって思うデュエット。「ずっとお前の夢ばかり見ていた」というヌードルスに、「皇帝と皇后になる夢 見なかった?」と笑うデボラ。ふたりは別々の道をたどるけれど、きっとそれがヌードルスとデボラのハッピーエンド。

 で!大階段に広がるドレス通称小林幸子は劇団の「はい!お金入れてますよ!(この組調子いいですよ!!)」感がわかりやすく出ててめっちゃ好き。

 

 三つ揃いスーツは彩風咲奈のためにある 彩風咲奈/マックス

 フィナーレ3分で3時間を取り戻す彩風咲奈。

 というほどにはマックスは本当に最低だったし、本当にフィナーレ最高にかっこよかった…。フィナーレのかっこよさにほぼマックスの最低さを忘れかけた私は本当に最近の咲奈さんが好きすぎるんだと思います。三つ揃いのスーツ(超細身)がかっこよすぎて目潰れそう。(スタイルが鬼)キャトルで咲ちゃんの写真持ってる人多すぎて「みんな仲間ね★」って微笑む私。終演後友達に「彩彩が」「彩彩が」「彩彩が」と言いすぎて笑われる。

 で、咲ちゃんですよ。殴ってキスしてその場を収めるDV男なんですけどね?もうなんか本当に最低なんだけど、私たぶん咲ちゃんの見た目演技が好きすぎるんでしょうね。だってすぐそこに三つ揃いの彩風咲奈ですよ。にんじんぶらさげた馬のごとく、ですよ!ごめんなさいね、咲奈が好きすぎて。(だからキャロルのことそんなに強くは言えないのよ)(なんか口調がヒメさんみたいになってる)

 マックスとキャロルはお互いを潰し合ってて、でもずっと想い合ってる。マックスはマックスで一番そばにいてくれるキャロルを手放せないし(「こんな俺を愛してくれる女」的なやつ?)キャロルはもういろんなこと抜きでマックスのこと死ぬほど好きだし(実際望海さんに裏切りをすすめるほどにはマックスを好きだからさ…好きって感情は人を犯罪に走らせる…(朝美さんのテンプレなのか?これ)(今回は自分じゃなくて望海さんにすすめてるけど)(みんなヌードルスを犯罪者にしたくてたまらないんじゃない…?そういう話…?)(え?)

 キャロルと長電話してて、「この男のそばにいたら私絶対幸せになれないの。だけど好きなのよ、仕方ないじゃない!」って言われたら「仕方ないよねーマックスだったら。わかる。」って愛すみれ先輩(同期)になっちゃうわかっちゃいけないのにわかっちゃうかっこよさだった。咲ちゃんのマックス。時々片眉下げたり薄い目で望海さんを見てるの。あの仕草はずるい。

 望海さんと対になる男役ってだいたい太陽タイプだなって思うんですけど(まぁ様然り、早霧さん然り。)咲奈さんは2番手になってから太陽役ばっかりだったんだなあ。狂った彩風咲奈(雪組御曹司の間違いない演技(重くて湿っぽい))はあまりに危険で、あまりに魅力的だった。そして、すっごく繊細。その紙一重の演技の巧みさ。望海さんという壮大なゴージャス系トップのそばで鍛えられた御曹司は、きっとこれからも大輪の花を咲かせる。

 っていうかフィナーレ!フィナーレですよ!!私何度呼吸が浅くなったかわっかんないですよ!!本当にあのかっこよさの意味を教えて…。(最近彩彩サービスがすごいので戦々恐々としている雪ファンです。幸せすぎるとちょっと怖くなっちゃうよね…(宝塚ファンあるある)

 「家で震えてるの」とキャロルに言われるマックスを想像するにはあまりに容易いし、望海さんの対という立場でこんなに脆い役を見れたのは咲奈さんの繊細な演技ができるからこそかな、と思う。表では大胆不敵、キャロルの前でだけ弱くて繊細。ううう。今回も彩風咲奈に完敗です。

 

 自分の手は汚さなくても極上スイーツ 彩凪翔/ジミー

 「凪様はまだか」状態からの1幕後半から本気。

 はい。おあずけからの凪様の極上スイーツっぷりが半端ないです。なんなのあれ…本当になんなの…まじでこの人ヌードルスとかより全然強くて悪人だと思うんだけど、たぶん絶対捕まらないし一生長生きする(多額の年金で)感がすごい。なんなら大統領とかになっちゃいそうな勢い。あの見事すぎるスピーチ(と、顔)アメリカ国民の心を鷲掴みですよ。

 私、本当に凪様が好きすぎてあんまり語れなくなるタイプなんですけどこの人はたぶん根っからの悪人。まず、自分の手は絶対に汚さない。でも、それを全然悪いと思ってない。もし犯罪を犯しても、「誰がやったのかさっぱりわからない…でも許せないです。私は犯人を許せない。」とか堂々とテレビの報道陣の前で言うタイプ。ドラマでよく見るあれです。罪悪感を持ってないから、ストレスとかもなんにもないんでしょう。

 凪様はそこらへんが本当にうまくて。思えば「若くてイケメン」的な”王子様彩凪翔”をずっとやってきたわけだけど(大好物だ)本質的には「壬生」の土方とか、こういうジミーみたいなどっしりとした役者タイプなのだなあ…線の細い役ばかりと思ってたけど、ここ最近「役者」彩凪翔を見れている気がして嬉しい。

 ずっと1幕から「早く凪様スーツ着て」「お願いスーツ着て」とばかり思っていた私ですが誕生日パーティーで正装の凪様を見て「かっこいいにも!!ほどがあるわ!!」とキレてたって話は内緒にしておいて。うそ、ずっとスーツ着ててお願い。

 あと、フィナーレの凪様私の心の永久欠番で。一緒のオペラ内に彩彩を収められる喜び。殺す気か!(ありがとうございますぅぅぅ)

 

 見た目最強、中身少女 朝美絢/キャロル

 こじらせあーさが超絶キュート女子だった衝撃。(え?この前まで望海さんに毎回こじらせてた人ですか?)

 咲奈さんに「魔女がいる」とニヤッと紹介されて、きたきたきたきたとわくわくしてたせり上がり。朝美絢、登場!!!「かっっわっっ…って歌うま!!!」という二重の喜びで登場される朝美さんです。MR!から歌にパンチが出てきてて友達界隈でも「うまくなったよね」と評判の朝美さんなんですけど(誰なの?)、磨きがかかってます。歌声。本当にこんなにうまかったっけ?ってなる。すごいよ、歌声が男役なのに娘役のキーになってて無理がなくて見事です。結構ナンバーもあって美味しい。

 見た目が本当に強い絵柄の朝美さんですが前の記事で「清水玲子作画」って思い切って書いたら思いの外賛同をいただけて嬉しかったです。「秘密」読みますね…(まだ読んでないんかい)キャロルはね…かわいい。あーさが娘役をするとこんなにいじらしい女の子になるんだ!!ってすごい発見だった。

 ずっとマックスしか愛せない、マックスしか見えてない女の子でその愛し方はとても純粋。殴られても、怒鳴られてもマックスについていく初な少女のまま、大人になっていくキャロル。マックスがいなくなったショックで記憶喪失になったまま年老いてもその美しさは消えず、彼女の中にマックスは生き続けているだろうな。彼は三つ揃いのかっこいい姿で。と思わせる恋する少女っぷりでした。

 絶対マックスのそばにいたら幸せになれないしむしろ不幸になる、と本人も周りも気づいてる。だけど周りも彼らを別れさせようとしない。だって、キャロルが本当に笑顔になるのはマックスのそばにいるときだけだから。

 

 長い目で見ると、人生っていうのは幸せと不幸せが半々くらいが丁度いいのかもしれない。自分の絶頂のときは、周りは見えず。自分が不調のときは、羨ましがるばかり。その交代交代で、人は生きている。エンタメでもない、派手でもない。だけど、重厚で人の想いが交差するミュージカル。小池修一郎の長年温め続けた「僕はこれが好き」をやっと受け止める作品なのかもしれない。

 

 私はこういう作品をクソ真面目にやる雪組が3度の飯より好きです★(知ってるー!!)

 

 以上です!ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございましたー!!!