どうでもいいんですけど、私意識して「早霧さん」とここでは書いていたんですけど
(なんとなくだけど・・・意味はない)この佐平次は絶対「早霧さん」ではなく
「ちぎちゃん」なのでなれなれしくも「ちぎちゃん」呼びでいこうとおもいます。
なんだ、そのどうでもいいこだわり。
と思われそうだなと思うわー。登場人物にひとこと断りを入れて
「ありがとうございます」とお礼言ってからなんやかんや書いてた頃を
思い出す。私のオタク時代の闇というか「好きだからこそ断りを入れなければ!」という
非常にめんどくさいタイプだと我ながら思う。
さて畳みかけていく感じだけど明日から4連勤であれ?
思ったほど私ゆっくり書いてる時間なくない??と気づいたので
さくさくっと書きます(本当に2時間小柳先生に尺を使っている場合じゃなかった)
ちぎちゃんの佐平次はすごく作り手側の愛情の詰まったキャラクターで、
会う人全員好きになるタイプの「天性の愛されキャラ」で
困った人を見かけたら素通りせずにはいられない、トラブルシューティングの天才。
佐平次さんがもし私の生活にいたら「いのさーん♡今月のシフト作っておいてくれよー♡」
・・・ってそれ自分の仕事押しつけてるだけだった。すみませんいのさん。
(しません)
なんといってもちぎちゃんを見ると毎回驚くその驚異の透明感と美貌なんだけど
(目が鳶色で色素薄くて本当に日本人なのかな・・・って思う。どうでもいいけど
「目が鳶色」っていう表現が好きで頻繁に使ってるのは自覚あります)
それをあえて封印して、表情だけで客席の感情を動かしたり笑わせたりするのが
すごいなって。
その美しさで「私の表情ひとつで世界を動かすこともできますしね・・・
まあ、これくらい朝飯前ですわ」ということをいってのけても全然嫌味じゃないし
「わかるわ~」とちぎちゃんの言うことすぐ信じる・疑わない・同意する人間としては
(言ってて恥ずかしくないのかお前)むしろありがたい言葉!!とか言いながら
絶賛しそうな感じでいやあくるさんのアイディンティティ?って思われそうだから
あれだけど、今回の佐平次さんは人間として
「ああ、あのおそめさんが一緒にいたい!ってなるのわかる~~~」
という、人間のニーズ確認作業第一段階「理解と同意」に完全に形と気持ちが
一致して佐平次も、それを演じるちぎちゃんもますます好きになるという
好循環になっています。
私すごくゆがんだ人間なので「いい人より悪い人を演じているときのほうが魅力的」と
思うことが割合的にとても多く(なのでちぎちゃんの役の中で一番好きなのは
「ロジェ」のクラウス様。・・・いや人間的云々の前に
本当に面食いだな!?って思った人100%ですね(わかる))
ましてや「主人公でいいやつ」という王道キャラにはほぼ惹かれないという。
(好きだったのはだいたい敵、あとは参謀とか3番手くらいのあれ?この人仲間かな?
みたいな微妙な立ち位置の人です。るろ剣であれば言わなくてもわかる
さいとうはじめちゃんです(わかる))
なのでこの佐平次さんはそういう意味で、私の琴線には触れないキャラであろうなと。
あまりに真ん中キャラでみんなから愛されていて、いいやつって私みたいな
人間からしたらすごくまぶしくてキラキラしてて世界違うわーってひいちゃうんですよ
(すぐ自分の生活にこういう人いたら・・・って想像しちゃうタイプのオタク。
妄想に妄想を重ねて自分で「かなわないこういう人には・・・」って
勝手に傷つくという。はー、めんどくさい。)
思っていたんですけど
今回は完全に、佐平次という男に惚れるおそめさんの気持ちもわかるし、
佐平次という人間に一目置く高杉晋作の気持ちもわかるし、
あの世界で息づく、人を思って行動する佐平次に「ありがとう」と言っていく登場人物の
気持ちもわかるし・・・それを素直に「わかるわ~~」って思わせることのできる
ちぎちゃんの演技・・・っていうかこれちぎちゃん?
という簡単な思考で前からこういう着地点に至りました。(すぐ思い込む)
「いやちぎちゃんも人間だし完璧な神様ではないよ・・・」と
思わせる隙がないのすごい。
(たぶんその原点は「あのまっつさんが「ちぎちゃん好き」」というオーラを出していたのが
大きく関係してるのかなと過去の記事を読んでいて思う。ベルばらでまつドレに
愛されるちぎカル見てうおおおおおって萌えたのが時代の始まりだったかなと思うし
「あのまっつさんに舞台で「愛しているとも」と言わせて「ちぎちゃん~(声が高い)」って
オフでも呼ばれてて、なんかちぎちゃんすげえ」ってなったのは本当。
・・・そこまで思わせるまっつさんもある意味すごい人でした)
結構えっ、それ大丈夫?っていう行動しても、人に嫌われない人っているよね。
それが佐平次なんですよ。
ええ!!あれだけ遊んでおいてお金払わないの?
ええ!?ここで働いてくれって言われてないのに居残りして働く場所確保しちゃうの?
言われてもないのにどんどん話に入っていくけど大丈夫?
え?そういう展開になる・・・それで解決するのーーーー!!!???
佐平次(=ちぎちゃん)すごくない???
って私はなりました。ええ、もうおわかりのとおり完全に
ちぎちゃんがカラスが白と言ったら白です!!タイプの人間なので
雪組本のみゆちゃんが早霧さん絶賛Botと化しててもなんとも思わないです。
よきちぎみゆです(いたい)。
おそめさんが冒頭ですごいハンターの目で佐平次ににじりにじりするところで
「おお・・・これが「もし、ちぎみゆが幕末に生きていたら」の舞台化かあ・・・」と
思ったのですが(ここのシーンみゆちゃんがすっごくハンターの目で
とてもよいみゆちゃんでした。なんか生き生きとしてて楽しそうで今、おそめさんとして
舞台に立っているんだろうなって表情からすごくわかって正直なみゆちゃんで好き)
コリンヌとか、薫殿とかああいうみゆちゃんももちろんみゆちゃんで
違和感や王道ヒロインしても嫌味じゃないのが本当にすごいし「可愛い!」って
思えるのすごいなーって思ってたんです。
(もう時効だから言うけど私正直薫殿が原作マンガで苦手だったから
みゆちゃんがやってるの見てもあんまり好感持てなかったらどうしようかなーと
思ってました。でもみゆちゃんのおかげで薫殿に対する毒がデトックスされたので
いろいろなことをこじらせていてそして根に持つ原作ファンの気持ち
動かす咲妃みゆ・・・さすが!!とるろ剣初日思っていた)
だけどおそめさんって、かなりあざとくて計画脳で、自分が一番じゃなきゃ嫌だし
最近相模屋で人気に陰りが出てきたのが自分が客を選り好みしていたっていう
明確な原因がわかっているのに手段を選ばず仕事をしてそして人気を獲得している
女郎としては当然のことをしているこはるちゃんに
「あいついけすかねえ」とケンカし(このキャットファイトめっちゃ楽しい)
対して好きでもないし、金持ちでもないし、だけど人がいい金造に近づき
「心中したらお金返さなくてもいいし品川心中ってことで私話題の的になれる?
やっばーい♡」ってなってまあちょっと本気で金造と海に行くんだけど、
ぎりぎりになって金造ビビるもんだから「・・・」ってなって海に突き落としてという
人間的にとてもアウトみを感じるおそめちゃん。
・・・おそめちゃん、今生きてたら「有吉の反省会」「アウトデラックス」の類の
「やばい人間が出ると話題になる番組」にすぐに出れるタイプ(小声)
だけどなんだろう、憎めないこの感じ。
憎めないどころかすごく人間ぽくて私好きです、おそめちゃん。
自分にいつも正直で、お金があってわたし中心で世界が回ればいいじゃない♡
という雰囲気醸し出すのに全然嫌な感じがしないみゆちゃん。
すごいわあ・・・ほんと、咲妃みゆってすごい。
(わかりきっていることをあえて大文字で書く勇気)
この少女は、のちに天下に名を轟かせる大女優である、っていう
モノローグがぴったりすぎる娘役すぎてね・・・
勝手に伝記漫画書きたくなったよね(※そこに光る学生時代美術2の実績)
最後にニコニコで花道を歩くおそめちゃんと腕を組んで歩く佐平次に
「その女、一筋縄ではいかないから・・・」とそっと言うと
「うーん、知ってるから大丈夫!!」ってニッと笑う佐平次さん。
・・・まで話を作ってちぎみゆありがとう!!!となりました(完)。
さて最後にトリデンテの一角を担う望海さん。
作品冒頭でせりあがって
三味線をはじきながら歌う望海風斗。
・・・だけでごはんが食べれると思うのであんまりとやかく言うのも
あれかなと思うのですが(もうここまでくると小柳先生怖くない?私は怖いよ)
なんというか「真面目で根っからの長州藩士、幼き頃より松下村塾で学び
今は未来ある日本国建設のためお江戸で勉強させていただいている身・・・」
・・・という人柄をこの人はなんにも作ることなく演じることができるのが
もう逆にすごくないか?と。
っていうかこのトリデンテこうやって書いていると役演じてるのかな??
いや演じてると思うよ。思うけどそれを感じさせないってすごいよ・・・
「星逢」で役をめっちゃつらそうに「演じるとはこういうことや!!!」って
なってた三人が今度は
「今が楽しいって本当にいいよね♡」
ってなってるのこっちも見てて楽だし楽しい。
で、望海さんの座右の銘「腹に一物抱えて生きてりゃいつか俺の時代になる」的な
高杉で(誰がそれが座右の銘っていったのか?)(私です)
異国館焼き討ちにしよーぜとか結構な危険思想なんだけど
それを自然に演じる望海さんが、
今までの演じてきた「腹に一物」役の
実績ナンバー1、望海風斗です!!!
という顔ですこぶる「こいつ絶対なにかあるな」という高杉でとってもいい高杉でした。
なんだろう、私望海さんに対して「この人絶対いい人じゃない」みたいな確信があって(おい)
いつもちぎちゃん、みゆちゃん気を付けて・・・
その人はいつか暴れだす暴君だから・・・!!!!
という目線で三人の対談を聞いたり読んだりしてるんだけど
(望海さんにとってすごく迷惑な話すぎる)(すみませんゆがんだ人間で・・・)
でもこれ、今に始まったことじゃなくて望海さんのブリドリでも
「暴君」「望海さんマジで・・・」っていう視線だったから
それが最近では舞台でめっきり皮が剥がれてて、こいつ・・・!!!って思えて
逆に最近の望海さんの演技がすごく正直で嘘を演じるより魅力的だなって思う。
いや望海さんがそういう人だという話は私の思い込みなんですけど
(実際は違うと思います←当たり前だ)、
色が全然ない人間が演じる、毒があっても、あるつもりで書いてもなくなる、
という「登場人物殺人」が起こるうる原作ものの舞台化では
作り手側にとっては力強い演者だなと思うんですよね。
すごくおおげさに話を広げてくれそうで。
(※いい意味で)
・・・っていう私の腐った望海さん人物脳なんだけど、これでもめっちゃくちゃ
「演者・望海風斗」はすごく面白い人だなと思う(←伝わりにくい)。
この人は歌だけじゃなくて無限の可能性をもって新しい世界が待っているのかな、って。
そんな風に思う高杉役でした。
とにかく、せり上がりで三味線に歌う望海風斗を見た瞬間、きっと
心の中で舞台見てた人
「望海さんほんと本物感すごい」と思った人8割かなと思う
(私は本物感、というよりこれ高杉晋作だなって高杉さん知らないのに思ったよ・・・
望海さん三味線握らせたら
すぐ歴史の登場人物になる人すぎひん・・・)
今回のトリデンテがすごくいいな、と思ったのはトップコンビと2番手という形では
あるんだけど「個々で立っている」というか
「ちぎちゃんとみゆちゃんと、望海さん」
っていうそれぞれがしっかり意思表示をして、思うところみんな違うけど
ちゃんと芯の「これを見せたい」というところは共有しているというか、
雪組のトリデンテって何がそんなにいいのかなって思うと
好き勝手しているように見えて
3人ともちゃんとしている。
という着地点になりました。(最後のしめがこれ・・・)
(「ちゃんとしている」って。語彙。)
いろいろな形の3人を見てこれた幸せ、いろんな役のめぐりあわせを楽しめた
3人の演者に「ありがとう。」
奇跡の3人の芝居ももう最後。というあるネットニュースの記事の見出しに
盛大にさみしさが襲う。そうか、3人が並んでいるのが当たり前すぎて
忘れていたけど、もうこれが最後。
宝物の時代です。