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星組「ロミオとジュリエット」役替わりを中心に

はい、おばんです。あくるです。昨日、ビール飲んでいる酔っ払いの上ほんと長いね・・・
長すぎて・・・「愛ゆえ」とかいってる場合じゃないね・・・
もう・・・いいわ・・・今回は役替わりくキャスト編!!え、まだ語るんかい!!!

【ティボルト】  紅ゆずる

そうそう、くれちゃんといえばこの狂気じみた危険の香りのする男だよな、という
イメージぴったりの役。ただ、Bのベンさんが意外や意外に好演だったのでこの人実は
器用な人なんだな、という感じ。
比べるのはアレだけど、Bの真風さんの「優しさ」とか一切ナシ。
優しさ?なにその甘えた感情?とか問いただされそうな感じ。
叔母上(音花ゆり)と本当にそういう情事がありそうな雰囲気だし、ナイフが似合いすぎるし、
マーキューシオを殺る時の目が「これこそ紅ゆずるの本気!!!」という雰囲気があって、
ティボルトの雰囲気に憑依されている気がしてこ、怖かった・・・
客席から震えた・・・オペラで見るとあの細い切れ長の目がカッと見開かれて
歌舞伎の見得のように見えるのね。この人しかできない表現だなって思う。

あと、細かいところでは薔薇の投げ方が綺麗。球技得意そうだなっていう(笑)

ベンの時とお化粧が全然違って、きついお化粧なので「悪そう!!!」というヴィジュアルからも
いい先入観から見れてこの人は変幻自在なんだなあ、という。

「初めて 女を知ったのは 15の 夏だった」

のナンバーもBの真風さんは「え!ゆりかちゃん!!そうなの!?知らなかった!!!」という
ショックから入るんだけど(笑)紅さんは「そっすよねえ、むしろ遅すぎるくらいっすよねえ」な
感じがよい(笑)マーキューを殺した後、キャピュレットの女を両手に抱えてる姿も
「そっすよねえ、ティボルトの兄貴それくらい余裕っすよねえ」と非常に納得できるティボルト。
本気で甘えの感情がない(笑)全然悪びれないし、こっちもここまでティボルトに徹してくれると
すがすがしいくらい。厳密に言うとティボルトってナイフ持ってるだけでそんなに悪いことしてるわけでもないし
(「悪役」って言い方は語弊ですよね。ライバルかな・・・)
Bの真風さんは「ジュリエットへの禁断の恋」で「必死になんとも思ってない雰囲気」を
かもしだしていたけど(で、優しさを隠しきれてない)Aの紅さんは本当に
「♪法律なんて 気にしない 俺には 無用さ」感じハンパない(笑)
全然悪びれないし、もしジュリエットと両想いになったら役人全員殺してヴェローナ
法律変えるんだろうな・・・っていう感じがする。ほんと、危険な男よねえ。
恋したら終わりよねえ。紅さんには惚れるとけがする、どころか死ぬ。

衣装の赤もお似合いの文句のつけどころがないティボルトでした。
そうです・・・ね、でもBも見て損はないと思います。「Aだけでいいや」と思ってる方は
Bのベン紅さん見ると「マジか!!」と思うと思います。それくらい振り幅の違う役なのに、
ここまで徹底のA。正直、わたしは紅さんの底知れぬ演技力が怖い。

【死】 真風涼帆

いや・・・もう、「死」すぎます。ねっとり、べっとり壁が大好きな「死」。
やっぱりBの時感じた天性のスタイルの大きさと、上級生の「愛」のどいちゃんを包み込むような
包容力がハンパないです。「死」まで包容力あるってどうなの、真風さん。
すごいよ、これでまだ男役ひとケタクラスって将来怖すぎるよ(震)
真風さんの「死」は、もう究極です。「死」って表情とかいらないよね、「無」であり「ない存在」なのだから、と
思ってた私をどうか殺して下さい。真風さんの「死」が教えてくれました、
「死」こそ表現が必要不可欠な役ということを。
最後、ジュリエットが死を選ぶところで真風さん、お気に入りの「壁」を伝って
上手に移動するんですけどお気に入りの壁(もうしつこい)(その「お気に入り」のくだり必要か)
にむかってニタァーって笑うんですよ。その笑いが、怖すぎる!!!

まるでジュリエットの「死」をあざ笑うかのような、「よし!!」というか。
デスノート」の世界ですね。死を笑う。死を歓迎する。死ぬのか、それはよかった!という。
それがゾクッときてくせになっちゃうっていうね。ごめんなさいねね様、というわけでねね様の死に様
ほとんど見れていません(カミングアウト)(上手の壁ともはや一体化している真風さんばかり見ております・・・)

あと歩き方もねっとりべっとりの「死」、そのもの。佇まい、雰囲気、居方、すべてが「死」。
あの「死」にいつもつきまとわれているロミオ、そりゃ死ぬわ、と納得いく「死」でした。
いやー、ゆりかちゃんに「死」の存在意義を改めて再確認させられるとは。
いやもうゆりかちゃんとか呼ぶ雰囲気じゃないな、コレ。
今回の再演で同じ役というある意味プレッシャーだったと思うのに
(3年たっていて何も変わってなかったらショックだったと思う。3年何してたの?って思うと思う)
今回「死」、この人本気で3年で変わった。自分で自分の記録を破った。アスリートですね。

ヴィジュアル面でもお化粧をすごく研究したんだろうなーっていうのが伝わってきます。
「死」という「無の存在」を「表現」する化粧。ちょっとお化け系メイクになるんですけど、
プラス「かっこいい」んですよ。「お化け」メイクなのになんだろ、あのモード感。
パリコレ?これ、パリコレメイク?的な宝塚っぽくないモード感あるお化粧で、
この3年真風さんほんとすげえな、ただ役を与えられてこなすって作業だけしてたわけじゃなくて、
自分を努力して進化させてたんだなっていう成長がこんなにもありありと見れて私は
ものすごく感動しました。長い鬘も似合ってた。

あとは、やっぱり、「若手とは感じられない度胸と遠慮のない演技」ですね。
どいちゃんの愛をものすごくリードしていたし、柚希さんに向かっての「ニタァーッ」は
あれ、若手じゃないと思う。委縮しない本気の演技。
星組三番手、若いと思ってたのにこの本物感。星組すげええええ・・・!!!!

【マーキューシオ】  壱城あずさ

チャラい(褒め言葉)。
Bの天寿さんのマーキューは頭はピンクだけど真面目、という雰囲気だったんですが、
しーらんは本気でチャラい(褒め言葉)。
マーキューの台風の目感というか、トラブルメーカー感がすごく出ていて
神父様の「粗忽者のベンヴィーリオ、遊び人のマーキューシオ」の言葉ぴったり。
あと、なんかこの人天性のかわいさを持っていてそこもみんなに愛されるマーキュー感ぴったり
だったんじゃないかと。嫌味じゃないかわいさ、というか。
バカなんだけど人気ナンバーワンのクラスの男の子的存在というか。

あと今回スカステで髪型を2ブロックで出ていた時「どうしたしーらん!!」と
思ったけど、この舞台見てこの髪型にする覚悟がわかりましたね。
「どうしたしーらん!!!から「わかったよしーらん・・・!!!」的な。
王道のAパターンといわれる時、Aパターンはマーキューは壱城あずさ!の名にふさわしい
マーキューシオだったと思います。マーキューはこれくらいはっちゃけた感がなくてはならないという
難しい役なんだなあとあらためて思いました。いい意味で自分を捨てなきゃならないという。
バカにならなきゃできない役だよね。もう理念とか全部捨てて。
ものすごく計算しなきゃならない役なのに、バカっぽくならなきゃならないってそれ頭混乱するなー

しーらんマーキューシオ、かわいかったな。

【ベンヴォーリオ】  礼真琴

はい・・・今回のダークホースの登場です。何この人の本物感。
正直、なめてましたね。だってまだ新公クラスでしょー?
ベンできるのぉー??ってすっごくムカつく客だったことを謝ります。ほんと、いっそのこと
そう行きの新幹線で思ってた私を殺して(本気)。
マジでマジでよかったよ、ことちゃん。みんなが「ことちゃんはすごい」っていうの
めっちゃわかったよ。本当にすごかった!!
一番下級生なのにみんなをまとめて、一喝したり、マーキューの面倒も見なきゃならないし、
ロミオに伝えなきゃならないこといっぱいあるし、ロミオの親には見張ってろっていわれるし
ベンすごいいろいろなものをしょわなきゃならない役なのにキチンと丁寧に演技していて
真摯な姿勢に若手の魅力を感じました。妙にこなれてない感じがいい感じ。

けど、全然無理してないし、自然な演技にセリフ回し。
カツゼツがいいし声も魅力的。あと難曲ナンバーの「どうやって伝えよう」は
感動して震えました。何この子、本当に新公クラスですか・・・!!
伸びる高音、響く低音、「世界の王」のハモリ。最強ですね・・・!!

星組にしては身長が小さい方だと思うのですが(というか周りがでかすぎる)その身長からは
想像だにできないパワーの持ち主。ダンスもキレがあって本当にきれい。
特に「世界の王」のダンスナンバーはくるくる回って踊って高音の伸び、パーフェクト。
Bの紅さんとはまた違う魅力あふれたベンでした。この学年で上級生同士のけんかを
止めるとか、あなたはベンをやるために星組配属になったのですねと思うくらい(違うと思う)。
ティボルトとマーキューを止める仲裁役とか抑えるときは抑える演技。
「おれが」「おれが」と主張しないけど、「私、ここにいますから!!」「困ったらベン真琴まで!!」って
大劇場にチラシ貼りたいくらい(占いの館じゃない)(宝塚の母)。

自然な演技に、トップに絡むキャラなのに柚希と渡り合う度胸、これは本物です。
本当になめててすみませんでした(土下座)
大階段のフィナーレ、最後にやっとことちゃんにたどりついたのですが
(いろいろ見たい方が多すぎてね・・・)ダンスのキレっぷり、ハンパないぜ・・・!

とにかくパワーあふれる公演で、主役ふたりも安定の演技。
やっぱりラストのデュエットは世界を救うと思う。ちえねね、史に残るトップコンビであることは確かです。
柚希くんのフィナーレのキンキラキンの衣装でせり上がりとかあれ反則でしょ
かっこすぎて目がつぶれるわ!!!

SHUN先生神すぎる・・・。柚希さんがSHUN先生の振付にハマってるのも確かだな。
根本的に相性がいいんだと思います。かっこよさ倍率ドン。

ちなみに。

Bパターンの感想

http://ameblo.jp/a0k6u1r8u/entry-11550286957.html

http://ameblo.jp/a0k6u1r8u/entry-11550455662.html

http://ameblo.jp/a0k6u1r8u/entry-11550913048.html

全体的にはしゃいでます。