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激しく、強く、切なく、君を愛おしむ。花組全ツ「哀しみのコルドバ/Cool Beast!!」感想。~依存型恋愛体質男役・柚香光、推します。

落ち込むこともあるけれど、私今の花組が好きです。(by「魔女の宅急便」キキ)

 

 はい。というわけで、8月の「桜蘭記」で「美しすぎて目が潰れそう」を連発していた全国各地のヅカヲタのみなさま(主に私)。お元気でしょうか。

 今月もさくっと目を潰されています、あくるです★(さくっと潰されるっていう表現の残忍さを花組の美しさで相殺している文章表現)まあ、なんだかんだ結構最近お疲れモードで自己肯定感もう残り3くらい…?っていうところをうろうろしてたんですけど、花組3時間で見違えるようにイキイキしちゃう自分がいるもんだから私はこの趣味があって救われているなと思います。もうほんと…れいちゃんのバックハグ見ながら食べるチョコチップクッキーアイスは最高でしたわ…(夏はクッキーからアイスになるあくるさんのおめざ)

 

 さて、では残暑も吹き飛ばせ!れいまどデビューおめでとう!!華やかでキラッキラで我々の目を率先して潰してくれる(だからその残忍表現やめて)通称「目潰しの組」花組「哀しみのコルドバ/Cool Beast!!」の感想スタートです!!

 

花組全ツ「哀しみのコルドバ/Cool Beast!!」

 いやあね~、ほんっと、例の前回の大劇アウグストゥス」の撃沈ぶり(もう私の中でT先生(伏字の意味なし)のあだ名が「なんでも祈りと霊で片付けるふわっとしたあいつ」になったのがちょっとしたニュースになったりしましたよね…好きな人ごめんね。はぁもうほんとT先生、ショーやろ!ショーしてくれたら私成仏できると思う!←精一杯の前向き発言)からのコルドバ」。

 …正直なところ、大好きな男女4人の絡みつく愛憎劇である「コルドバ」、柴田巨匠の(個人的に)大好きなテイストであるのにも関わらず(ねっとり薄暗くジメジメしている)「繰り返し見れない名作」とでもいいましょうか…。「でもぶっちゃけ近親相〇」っていうこう…血をわけた兄妹だから、っていう人間には、そう崇高なるれいまどにも乗り越えられない壁が高すぎてさ。結構ガチでへこむやつなんですよね(苦笑)「ずっと好きで忘れられなくてやっと結ばれると思ったら妹」っていう…いやもうなんかほんと、「れい、マジお疲れ…(byマイティ)」っていう言葉では片づけられないほどのなんかもうほんとに言っちゃえば「ナイワ」と大してオチ的にはたいして変わらないはずなのに天と地との差ほどのこっちのテンションどうしてくれる、っていう。(まあナイワは本命ではない相手だし電撃的に「結婚しよ!」からの「妹でした~!!(ちゃんちゃん)」なので年月の重みはないわけだけども。8年…8年だぜ…?8年っつったら新公終わってやっと伸び盛り、中堅まで突っ走るか!って年月ですよ…←おかしいものさし)

 本気でね、毎回「あんたとエバは兄妹なのさ!!」っていうマリアの言葉に「あっちゃー」って頭抱えるよね。「それー…」って。「あーそれいっちゃうー…?」って。人間こういう時に「あっちゃー」って言葉使うんだと思うわ(言葉のチョイスが昭和のマンガだけども気にしないように。)

 個人的にはちぎみゆの「コルドバ」を生観劇してたわけだけど(初見は10代のビデオ鑑賞(ヤンみはるver.)。まあ兄が妹を愛して何が悪いのかさえもわからないおこちゃまでしたわ←女兄弟しかいないので全然ピンとこなかった)、その時は20代でこうなんていうか「最後がもう超しんどい(でもちぎさんめっちゃきれいで天に召され芸のトップオブトップ)」っていう印象しか持てなかった。(望海さんのロメロなんて贅沢の極みだというのにその素晴らしさにも気づかぬ小娘であった…。(タイムワープして「目にしかと焼き付けろ私!!!」と観劇している自分に吹き込みたい。)あ!でも名曲「エルアモール」は昔からずっと好きだったな~。何度聞いてもやっぱり素晴らしい名曲だと思います。(ここでも「望海さんの「エルアモール」は耳かっぽじって全集中力でよっく聞いとけ!!!」と吹き込みたい)(その自分の声で聞こえない)

 で、今回のコルドバ」。わりと「好きだけどしんどい名作」っていう目線で見てたので結構ローテンションで見始めたわけですがもうなんか…なんかね!ごめん、ちょっと今回のコルドバいけるかもしれない!!って徐々に上がり始めたんです、私!!

 何より、柚香光(花組御曹司)・星風まどか(元宙組お姫様)・永久輝せあ(元雪組御曹司)っていう並び。すごいですよね?スター制度の申し子三つ揃いで差し出される贅沢空間。泣く子も黙るよこのメンツ。

 「―――そして全員、トップスターになるしか道はなかった…」っていうナレーションつけたくなるわ(流れる「地上の星」(懐!))

 ああ~…この景色見ながら遠くに行きたいな~…っていう現実逃避におすすめです。今の花組、ぶっちゃけ桃源郷(あくるさんの桃源郷めっちゃあるね)

 

エリオ・サルバドール/柚香光

 久々に柚香さん絶命するんですけど(友人に聞いたところ、邪馬台国から死んでおらず約4年ぶりだとか。生命線太すぎない…?ダンサーらしい死に様で、牛に突撃されて死ぬというタカラヅカの中で1.2を争う激しさで死んでしまうエリオさんなんですけども体の反り方が芸術点満点じゃないかなという美しさで…!この反り、かのイナバウアーを彷彿したという…!(年がバレる)

 今回のエリオの柚香さんですごいな~と思うところはエバと再会する前と後のエリオの性格の違い」が激しすぎるという、演技の緩急の付け方。だと私は思う。もうびっくりだぜ。もうアントンさんじゃなくても、見てて「おいおい一旦落ち着こう?」という声かけが必要なほど破滅していくエリオの生き様。もはや病的なほど恋に、女に狂ったエリオ柚香、過去のエリオでもこんなに狂ったエリオはいなかったんじゃないかな…と思う(けど、確かめる勇気がでない名作「コルドバ」(重み100%))全然関係ないけど、初演が星組ってことに「わかるわ~」って共感度100%つけてしまうほどの星組みを感じる作品ではあるよね…。

 エリオ自身が「僕はこんな破滅型の人間だったのか…!」と嘆くほどの破滅っぷりなわけで。でもそれがね、れいちゃんが本当にぴったりでうまい!と思う。

 と、いうのも柚香光という男役は過去の作品見ててもまあまあな恋愛体質なわけで。少尉といい道明寺といい、ジミーちゃんといい「女ひとりでこんなに変わっちゃう男」を表現するのが抜群に上手なわけですよ。私はそこが好きなんでモウマンタイなんですけどね。(ある意味前回の「オクタヴィアヌス」は全く変わらなかったのでそこが嫌だったのかもしれない。「華ちゃんに依存しないれいちゃんなんてなんか違う…!」っていう…←もうそれどうなんだよ)

 アンフェリータの前では、理想の恋人であり、冷静さと極めて現実的な意見をいえる大人の男だったエリオ。冷たすぎるほど正論を振りかざして、不倫という間違ったことはしてるけども友人に対してあそこまで淡々といえる男ってそうそういないと思う。それとも、友人だから、男性だから言えたりするものなのかしら。(私はいえないな~)ま、たしかにビセントは間違ってはいるけども…うまくいえないしよくわかんないけど、正論はときに人を傷つけるから…そんな言い方せんでも、っていう冷たさを感じたのがなんていうか、うーん…!すごい!って思ったり。でも傷ついたよね、ビセント…(言い方~!!!ってふざけたら殴られるしなたぶん)(ほのちゃんの傷ついた顔がね、忘れられんのよ…)

 で、いざ自分はというともう8年ぶりの燃え上がった恋の炎に理性とか常識とか立場とか名誉とか全部ぶっ飛んでエバに一目散の有様ですよ。おいこの前ビセントにいった言葉よ、エリオ?っていうな…。ええもう止まりゃしない柚香光の恋の炎。

 ぶっちゃけ…いけいけそれでこそ柚香光~!!!(属・恋愛体質)ってところであります★(大丈夫か私)。

 いや…もうね、柚香光だから許す。これ。もうこれでしかない。柚香光の醍醐味とまでいいたい。恋に狂ってなんぼ。女に狂ってなんぼ。女によって変わる男の代表が柚香光。それで何が悪い。私はそう言い切りたい!!(ただしエリオが好みのタイプかと言われると絶対やだ。)

 ほんっとうにれいエリオがね、愛おしそうに、切ない表情でまどかエバをバッグハグするわけ。もうほんとに…こんな美しい景色そうそう見れない…!!って思うほどの至宝の、極上のラブシーンでございました。天国の柴田巨匠も大満足に違いない。思いましたよね…ほんとに少女マンガ脳がショート寸前で悲鳴をあげそうな「これ…マンガで見たことある…!!!」って…もう何度も思いました…え、待ってれいちゃん本当に実在する?(おい失礼だぞ)←いつものやつ

 自分を見失い、目の前の恋に翻弄され、破滅する。私は、そういう男を見て美しいと思うことって滅多に無い。太宰とかのああいう作品の類をすごく冷めた目で「うわー…絶対やだー…」と見てしまう私にとって柚香光という役者は初めて破滅型人間を「美しい」と思わせた役者かもしれません。人間ってこういう生き物なのかもしれないね。守りたいと思うもの、愛したいと思う人を目の前にすれば、もうかっこ悪いとか、常識なんてくそくらえ!って投げつけるような生き方もできちゃうものなのかもしれない。…まあ、つくづく…「れいちゃんだから許すけど、現実社会だったら絶対NO」をただひたすら生きる男役ではありますよね、柚香光たまんねえなーも~!!!(かんぱーい!!)

 衣装の話。くすんだ紫の袖コンシャスなブラウスに重そうな刺繍のベルト。はい、柚香光優勝です!!普通絶対これ着たら事故る案件だから…。どうして?ってくらい豪奢なブラウス似合うよね?少尉のときもやったらフリフリのブラウスいけたしなんならオスカルのフリフリ(何年前の話?)もめっちゃ似合ってた…。

 ショーがめっちゃ楽しかったんです。大劇場に続いてで目が慣れてからかもしれないけど。ぶっちゃけ…

好き(れいちゃん)×好き(ひとこ)=最強

が実証されてしまって安易に花組沼にレッツダイブ★です。

 なんだよれいひと…好きすぎる!!!(うわーん)

 れいひとまどかでやってほしい設定…ありすぎる!!!(ちゃりーん)

 

エバシルベストル/星風まどか

 ただ…もうなんというか、宙組で大事に大事に育てられた100期のお姫様」星風まどか実力驚愕しただけです…まじでうまい。まじか。もうどうしてそんなに苦しい表情や切ない表情がうまいんだ!!!見てるこっちが苦しくなる表情を繰り出すまどかお嬢様に今日だっていつだって完敗宣言です…。あたし、見てるだけなのになんで呼吸困難になるほど苦しい思いせにゃならんの?って思うほど苦しかったよ、まどかエバを見てるときが。一番ね。

 こう…苦しいのがね、本当にエバってなんにも悪いことしてないのよね。もう、生まれを恨むしかないよね、っていう同情一択なんですよね。ここの親から生まれたことを恨むしかない。…けどそれって一番つらいじゃないですか。母ひとり子一人でやってきたわけだし、お母さんも愛する人の子ども生んだだけ。誰も悪くない。本人たちが出会って結婚したいって思うなんて、親たちは夢にも思わないわけだから、言わないのも当然であって。…結局この話、誰も悪くないっていうのがつらいんだなあ…。(でもってロメロがすごい悪代官でDVでもやってればまだロメロからの逃げる方法ともできるけどかわいいひとこがそんなことするわけないし(←そういうことじゃない))

 れいちゃんが、切なそうに愛しそうに抱きすくめるときのまどかちゃんの表情。安心と、少しのロメロに対する罪悪感。背徳感も感じられる憂いの表情。結構まどかちゃん、今っぽいかわいい顔をしているのでエバくらい大人の女性ってどうなのかなと思ってたけど(アンフェリータちゃんに「可愛いお嬢さん★」っていいのけるシルベルトル夫人…かっこいい)そんな杞憂は全く不要でした。

 運命に翻弄される、けどひとりの男の生き方を変える女性。ふたりの男に愛される女。激しさもある、魔性の魅力。ファム・ファタル的な、この女を愛したい、独占したいと思わせる女性。まどかちゃんほんとにうまかった。

 まどかちゃんってめちゃくちゃヘッドアクセが似合う娘役っていうイメージがあったんだけど本当に今回も可愛かった~!!例のれいちゃんの袖コンシャスの紫ブラウスの場面で、小さな帽子と共布のドレスのかわいさ!赤がまた似合うんだなあ~。ショーでのターバンにおっきな花もめっちゃかわいい。ショーの娘役三人の歌の場面のチュールスカートかわいすぎ。

 いやー…もうなんか、れいまどっていう二人を見てると「このふたり…ひょっとしてコルドバだけど、最後結ばれるんじゃない…?美しいから。」っていう謎の「美しいから」っていう理由でアンハッピーエンド変えちゃわない?って柴田巨匠に提案したくなっちゃうほどの美しさでございました。(「美しい」って何度でもいいたい。)い、今からでも書き換えOKじゃない…?ねえ?だめ?(だめ。)コルドバ、まさかの兄妹じゃなかったエンド。(ハッピー!!)

 それと!!れいちゃんとひとこに取り合いされるまどかをこれからたくさん見たいです。(マイティはそういう激情する3人を生暖かい目で見守っててほしい(あるいは引いてほしい(「うわー…」って。)(「超関わりたくないんだけど~…」って。))そう…この三人、まじでちょろいミーハー(私)を翻弄するのにうってつけの三人でございます。美しいぞ。美しすぎる。ご飯いくらでも食べられる~~~!!!!(ちゃりーん)

 

リカルド・ロメロ/永久輝せあ

「ロメロ夫人になる気はないか?…シルベストル夫人と紹介するのも飽きたのでね。」

 このセリフがもうドッ…っていう。ハッ…っていう。すごいおしゃれな大人の男性のプロポーズ。ここの瞬間「永久輝せあ優勝」の文字が目の前にチカチカ光って

「ひょっとしてコルドバという作品は定期的に永久輝せあの素晴らしさを確かめる演目なのではないだろうか…」

という気持ちにさせる。そう、前回の雪組全ツでフェリーペくんの告白に射抜かれた私、数年後の成長したひとこのロメロに完敗です。…なんなの永久輝せあ…ッ(ちゃりーん)

 よくよく考えてみればこのロメロさんがしっかりした大人の男性なので、このコルドバは未だ上演される名作カウントされてるのではと思う。過去のロメロさん、そうそうたるメンバーで真矢みき大空祐飛・望海風斗といういずれ「世界の大人で素敵な男性名鑑」に掲載されるであろうメンツの揃い踏み(ブラッド・ピットとかグレゴリー・ペックとかと並ぶ同種な…))好きになる一択★(軽い)って感じの男性なんだけども、このロメロさんがどっしり構えてるおかげでエリオさんの破滅っぷりが際立つわけで。「さあエリオくん、ロメロさんがきたからもう安心だぞ。思う存分破滅していただこう!!」てな感じです(…大丈夫か私)。コルドバ、よくできてるなあ、もうここでロメロさんが前に書いたとおりのDV男だったりしたらただのエバの男運の悪さを嘆く話になるところだった…。(いつものごとく深夜の電話でまどちに「あんたなんでそんな悪い男ばっかにつかまんの!?」って笑い飛ばすやつ←ひでえ)

 で!永久輝さんのロメロなんですけど、私ひとこの演じた中で完全にランキング上位に食い込むほど好きな男性ですね。ひとこって、ヴィジュアルは完全にキラキラ系という認識なんですけど、芸風はやっぱり雪組育ちの御曹司なんで手堅く、腰がどっしり座った重い芝居なんだな花組行ったからわかったことなんですけど)。れいちゃんと並ぶと、見た目は完全に同じ人種、まあここで言えばスペイン人なわけで。れいちゃんとひとこは背格好やスタイルも似てるしね。だけど、中身というかものの考え方が全然違うんだろうなあと。エバに出会ったことで破滅していくエリオと、エバがそばにいてくれるだけで安らぐロメロ。同じエバという女性に対し、こうも人生の回り方が違ってくるのか、と思わせる二人の男性の対比。

 柚香光と永久輝せあという見た目は似てるけど全く違う演技の味を持つ男役が演じると、更に際立つ。正直、めっちゃくちゃ面白い!!!はい、夢中です。前から夢中でしたけど。安易に課金しちゃう対象に花組さんが久々にキターーーーー!!!!(望海風斗以来)。

 エリオの醜態に嘆き、眉間にシワを寄せて「…はあ」と疲れた表情のロメロさん。ただもうなんだか、疲れた…休ませてくれ…という表情のひとこが妙に大人っぽくて、色気にドキッとする。ロメロさんはこの後どうするんだろう。もう全身傷だらけのエバとは一緒にならなさそうだし、移住でもしてウィーンの湖のそばで休んでそうなイメージでもある…。ほんと、傷ついたら休暇とって、のんびりして…。

 エリオもロメロも、きっとエバを愛する気持ちに大きな差はないんだと思う。きっと彼らはずーっとエバを愛するだろうし、浮気もしない、ふたりとも真面目な男性。ただ、ロメロさんは依存しないのよね。エバがいないと生きている意味がない、愛せないならいっそ死んでしまおう」と思いつめてしまうエリオに対して、ロメロさんは「そうか、エバは実の兄を愛してしまったんだな」とただ、受け入れる。とっても傷ついているけど、受け入れて生きるんだろう。人生においてしんどい事実がわかったとき、受け入れられる人と、それができない人。ここで人間の器というか、人生って大変なことたくさんあるけどなんとか生きていける人と思いつめてしまう人の差が出てきてしまうんだな…と。

 あ~…もうほんっとタカラヅカ見てると、人間ってどうしてこんなにめんどくさいのか若干嫌になるんだけど(笑)(そしてここまで考えるあくるさんもめんどくさい)それでも生きていくしかないんだからしゃーないわ。あとひとこのヒゲが素敵すぎるのでそれもしゃーないわ…ほんとなんで若干97期でそんなにヒゲ似合うの(笑)ちぎみゆのコルドバでフェリーペくんの告白にきゅんきゅんしていた自分に吹き込みたい。「6年後、あなたロメロの永久輝に陥落していますよ★」と…。タカラヅカって、長く見るもんです。ほんとに。)

 

 さて~~、以下目に止まった素敵演技者たち!!普段からリピートするのが雪星系ばかりだと花組がめっちゃスタイリッシュでフットワーク軽いお芝居に見えるコレ、すごく精神衛生上的にいいです★タカラヅカ5組あるってほんといい)

 

マルーカ(美穂圭子・専科)■美穂さんが出演されると3段くらい格上げされて舞台がゴージャスになるあるある。(大好きです)全然余談だけど、こういう役梨花ますみさんの専売特許だと思ってた。当然のごとくみとさん出てくると思ってた(水晶玉が友達みとさん)

パウラ(鞠花ゆめ)■なんでもきっちりしてそうな神経質なマリアとざっくばらんでわかりやすいパウラっていう母親ーズ。ほんとさ、このTHE関西のおばちゃん感な鞠花さん好き。絶対うるさいけど憎めないんですよね…。

アントン(和海しょう)■素敵なおじさま和海さん。わかったよ、盛り上がってる柚香光を「セイ!!」と止められる(なだめられる)の、和海さんしかいないよ。(ナイワでも相性良かったけどこの二人の父息子いいですよね~)れいちゃんも和海さんの言うことだったら聞きそうだもんな…

バロ(羽立光来)■結局、なんだかんだ「びっくさんが歌ったら全部なんとかなる」っていう花組がいいのかもしれません(圧倒的な圧でその場を鎮圧)

フェリーペ(優波慧)■30代になっても、フェリーペの告白にはちゃんときゅんときた。私もまだまだ捨てたもんじゃありません。優波くんのお芝居最近めっちゃ面白い。

メリッサ(春妃うらら)■不倫する若くて美しい人妻役やらせたらタカラヅカ1だと思う。そりゃビセントもスターの地位捨てて小さい花屋やると思うよ。(ヨーロッパの人たち、行き場を失うと何もかも捨てて逃げて小さな花屋やりがち←偏見)

アンフェリータ・ナバロ(音くり寿)■アンフェリータちゃん、幸せになってくれ…!という思いが強かった雪組版星乃あんりアンちゃんに対し、「この子は早くに男に見切りをつけてさっさと自分で稼いだほうが大成して幸せになるんじゃないか?」と思わせる、そうそれが音くり寿。(強い)まあ何やらせてもうまい。

ビセント・ロペス(聖乃あすか)■こんな小さな花屋の店主いたら儲かって仕方ないんじゃ…と心配しちゃうほど美しかった。立ってるだけで発光してる。でもエリオに厳しいこといわれて傷つくほのちゃんを見て、私も傷ついた…(エリオほんと傷つくで…その言葉のチョイス…)(でもなんであくるさん傷つくのかは不明)

ソニア(美羽愛)■え~~かわい~~!!!と友人にきゃいきゃい言ったら「ああ、雪組顔よね~」って言われて自分の好みのブレなさに気づく。本能でした。

 

 以上です~。もうね、これからの花組のポテンシャルにわくわくしっぱなしの3時間。夢のような時間でございました…。とりあえず、れいひとには兄弟はじめ、上司部下、ライバル、親友、片腕、天敵といろんな関係性の男同士をやっていただいて、もれなくまどちを取り合い、ときに譲り合い、ケンカして乱闘してショーでわちゃわちゃやっていただいて私の心を潤していってほしい所存です!!

 ほんっと、なんでもバッチコイよね。柴田ドロドロ、正塚友情、景子耽美、奈穂子ラブコメ、久美子哲学。すべての作品において、これだったらこうだろう、あれだったらああかな、ってわくわくさせる組体制ってなんて楽しいんだろう!ここにマイティも加わっての花組さん、これから楽しみでしかありません。まどち~、花組きてくれてありがとね~!!

 この3人が画面に映るたび、私は喜びに震えて寿命が伸びる予感しかせずお財布を開く自分がいるのであった。ちゃりん。

 

 では、来週の「シャーロック・ホームズ/デリシュー」も楽しみにしています。それまでみなさま生き延びよう。(笑)

 ここまでお読みいただきありがとうございました!えー!こっさんめぐあいシーズン3してくれるの!!やったー長生きはするものですな~!!(ゆりかエルモクラート先生特出してー!)

珠城りょうサヨナラ公演~真面目すぎる珠城りょうは人を幸せにする。月組「桜蘭記/Dream Chaser」感想

世界の旦那、ええ仕事しはりますなあ!(ぽんちゃんボイスで)

 

 みなさまお元気でしょうか。(しれっと)5月から約3ヶ月ぶり、あくるです。オリンピックも開催され、金メダルラッシュ!日本元気!かと思えばウイルスが蔓延…わが県もすでにまん防処置県となりました。いやはや予想以上にヤツはしぶとい。

 もうヤツに関しては何言っても仕方ないのでね~元気に自粛生活してるわけですけども(えらい!!なんてえらいんだ私!!←自分で褒めるおめでたいスタイルで。)

 最近のタカラヅカ的近況報告です。花組アウグストゥスで怒り心頭のあと(れい華ラスト公演においてキスどころかラブシーンひとつも作らないなんていい根性してやがるな、ええ?T先生よぉ?)←1ヶ月たった今も悔しいという…。(でも小心者なのでイニシャルトーク(意味無し)で愚痴を吐く)「Cool Beast!!」「またれいちゃんが骨付き肉持ってる(にこにこ)←機嫌直った(早)となり、

 星組公演「VERDAD!!」では「きゃー!!礼真琴の!!Adoちゃん!!「僕こそミュージック」!!「WICKED」!!きゃー!!フリータイム5時間延長で★(アルコールもってこーい!!)」とテンションガチ上がりからの「瀬央withルンバ」に「瀬央さんまた(トークの)腕をあげてらっしゃる…」となり、ただなんで斎藤くんといい藤井くんといいあのふたりはギャグセンスが昭和で止まってるんだと真顔で考えて、

 和希そら異動に目をひん剥いて(ゆ、ゆ、雪組にそらが来るですってー!!??ひ、ひめさーん!!あなたの希望かなっちゃいましたよ…ってひめさんもういねえし!)今現在「珠城りょうの質実剛健ぶり」に魂を抜かれております。ナウ、イマココ。

 

 …みなさまの夏はいかがでしょうか。今年の夏も暑いですし、どうぞ涼みながらこのブログでも読んで休み休みいきましょうぞ。まだ先は長い…から…っ(息絶え絶え)

 それでは参ります。月組公演「桜嵐記/Dream Chaser」感想です!(別名:えー!!美しすぎて目が潰れそう~!!(それすら本望) 

 

月組公演「桜嵐記/Dream Chaser」

 それにしても、絵に書いたような、お手本のような、教科書のような「THEサヨナラ公演」でございました。

 誰もが見て感じる、ああ最後なんだな、っていうことと、誰もが感動する珠城りょうのための公演であり、最後がこの作品でよかったな、と思える。14年の集大成。珠城りょうファンのための、次にバトンを引き継ぐ月城かなとファンのための、月組ファンのための、ひいては宝塚ファンのためのサヨナラ公演。全員納得のハッピーエンド。すごくあったかくて思いやりに溢れた、真面目にコツコツ月組で頑張り続けた珠城くんへのご褒美のような公演だったな~と思う。

 久美子先生はベースはとってもオーソドックスで、基本を大事にする人だなあといつも思う。めちゃくちゃ反骨精神旺盛だとは思うけど(笑)枠組みは大きくは外さないし奇をてらわない。BADDYも新しい!という感覚だったけど、よくよく見てみれば骨組みは昔からのタカラヅカで、ストーリーの流れも王道、デュエットもロケットもちゃんとある。だから受け入れられたし心地良い。

 …ま、久美子先生の考察は山ほど語られてると思うんで(笑)私が語るまでもなく。サヨナラショーで最後にBADDY、で「今日は酒盛りじゃー!!!(レモンサワープシュー!))」となったのは私だけではないはず!(笑)ほんとテンションダダ上がりとはこのことよ…。あと「闇が広がる」ね。ちなつさんの闇広見れるなんてこの世の春とはこのことぞ!(バーン)

 この「桜嵐記」も基礎外さず、とにかく王道。主人公たちが結局結ばれなかったり(やっぱりね、日本物こそ悲恋ですよね…(じわ))、真っ白いシーンもちゃんとあり(白い着物ってなんでああ切ないんですかね…(じわ))質実剛健飾り立てず、騒ぎすぎず、真面目で質がとってもいい。MADE IN JAPAN製法な「桜嵐記」。

 何より「珠城りょうのサヨナラに集中して」作り上げているのがとてもいいなと。珠城りょうの14年間のタカラヅカ生活の集大成。我々が精力を上げて送り出します!今までありがとう!!と言わんばかりに、力いっぱい送り出す。全部のサヨナラ公演がこうだったらいいのになと、月組さんと珠城くんがちょっとうらやましいもん。ほら~~、全部が全部そうじゃないけど「名物にうまいものなし、サヨナラ公演に名作なし」(友人談)がわりとベターなタカラヅカだから(笑)この作品で送り出される珠城りょうって大事に大事に育てられて、とっても愛されて、そして巣立っていくんだなと。いや~、うらやましい!!!(笑)

 珠城くん、月組さん、お疲れさまでした。上質でとってもよくできた、よいお話でした。(ちゃちゃをいれたいけどもそういう空気でもないしそんなスキもないっていう久美子作品)(ほんとにね~、久美子さんの作品それがね、悩みのタネ!(ブログ的に))

 

楠木正行 / 珠城りょう

 「真面目すぎるくらいがちょうどいいんだよね~」とは、終わったあとの友人談。ほんとそれ!!

 サヨナラショーの舞台歴を見てても、珠城くんのあれよかったな~と思い出すのは「恋人としてはつまらないけど将来を考えるとこの人生活共同者としていいよね」みたいな(言い方~!笑)まさに「世界の旦那」なんですよね(ぽんちゃんわかる~)(めっちゃいいたいよね)

 ちなみに昔話なっちゃうんだけど、私の珠城くんの好きな役ベスト3は「月雲の皇子」の木梨(まさに質実剛健、珠城くんだからできる役)エドワード8世」(新公)のエドワード8世(大野くんまたこういうの書いてほしいな~真面目でおちゃめ、おしゃれな英国皇太子めっちゃ素敵だった!愛する人のために皇太子やめちゃうのが新公なんだけど珠城くんのキャラぴったりだった)あと、ロミオに厳しいことで有名なあくるさんが唯一このロミオならいいよと太鼓判押すのが珠城ロミオです。(何様)なんでだろう…なんでかわからんけど、珠城ロミオなら結構なんでも笑って許せる自信がある(だからそもそもなんでそんなにロミオを目の敵にするん)あと、「春の雪」本田!!この役見て珠城りょうに俄然興味を持てたので生田くんをないがしろにしちゃいかん(笑)

 で、今回の楠木正行無知の反対語が楠木正行です、とでもいうんでしょうかね、何なんだろうこの器の大きさは!!なんでも知ってる、なんでも頼れる、この人のいうこと全部正しい、みたいな。なんか~、実社会でもいません?なんとなくモヤモヤしてたり迷ってたりしてたんだけど、話を聞くとすとんと「そっかー」って思えるような話し方する人。正しいんだけど説教臭さは感じないし、正論ふりかざしてうるさいな、って感じでもない。

 きれいな言葉、きれいな所作、もののふだけれど隠しきれない気品。「名家の長男」感がすごい!さすがです。さすがやで。結婚したい人No.1の座長年キープし続けた珠城りょうだからできる役やで…(弁内侍負傷からの足の手当してくれるシーンにキュンとした。よくわからんけど手当とか看病とかめっちゃ似合う男役ですよね(おかゆとかもすごい上手に作ってくれそう))

 南北朝時代のお着物や鎧がこんなに似合う人もいまい!ってほどお衣装もすごくよかった。紫(気品+色気)とかゴールド(品のあるゴージャス)とかああいう色の着物を嫌味なく着こなすっていうのもすごいスキルだし珠城くんの真ん中精神、ずっとこの位置をキープしてきた!!っていう歴史を感じた(豪華な衣装を着慣れてるってすごいかっこいいなと思う)

 南北朝って鎌倉時代と同じくで、歴史の授業でもスーッて通り過ぎる地味なイメージだったんだけど(私が興味なかっただけですかね)こんなに魅力的なドラマのある面白い時代だったんだなって。公家vs武士っていう、なんていうか、身分差の争いって歴史としてすごく興味そそられます。話それるけど、久美子先生「公務員」ってワードを使うの好きだよね(笑)いやわかりやすくてらしくていいんだけど。「サパ」でもいってたな…って。それだけ(笑)

 何よりキタキタキタキタ!!!!ってテンションの絶頂を感じたのが戦出陣シーン!!鳴り響く尺八の音に下ろした落ち武者スタイルのロン毛(←だから言い方)

死を覚悟した武士の色気と必死感。

 私ね~、珠城くんほどこの髷を下ろした日本物のロン毛が似合う人いないと思うの!髪の毛振り乱して、必死に戦う。己のすべてをかけて、「一所懸命」やりきる。(なんか珠城くん見てると、なんでか「質実剛健」だの「一所懸命」だの「日本人が好きな四文字熟語」的な言葉が浮かび上がるんだよね)

 スローモーションでの戦いは映像処理…?って思えるほど完璧だった。殺陣をちゃんと理解してないと難しそうだな…っていうのは殺陣をやったことない人(※私)の浅い感想ですが、運動神経~!?とはこのことよ…。大河ドラマなのこれ?鎧の似合い方といい、NHKさんに「参考資料です」と提出したい。(なんの?)

 サヨナラ公演なのに、相手役と結ばれないし最後死ぬ。だけどものっすごく美しくて、儚くて、繊細で。散る命を美しいと思うのは日本人の美学だというけれど、世界は美しいに越したことないだろう!?

見てよこの美しい三兄弟を!!!(ばーん)

(熱弁)(それがいいたかったんだね…)切れ長メイクが大好物の私は日本物メイクした男役が大好きなのですが、ことさら今回の珠城、鳳月、月城の並びのTHE眼☆福、といわんばかりの並びがもうこの世のご褒美でございました…。ありがとう、生きててよかったです…。(この言葉言えば言うほど重みがなくなること最近気づいた)

 桜吹雪が舞う中、ひとり佇む珠城りょう。そのシルエットはまさに武士。14年間戦い続け、もがき苦しんだであろうひとりのもののふ

その最後はまぶしいほど美しかった。

ありがとう、お疲れさまでした。最後にものっすごい美しい世界を見せてくれて、「うむ、大儀であった!!」と一樹千尋さんに代わって言いたい(笑)。月組のトップスターは間違いなく頼れる美丈夫、私達の自慢したい世界の旦那でした。

 

弁内侍 / 美園さくら

 

 「やっぱり結局、着物もスタイルなんじゃないか?」という疑問を投げたい。着物はくびれ必要なしとかよく言うけどまあ見てよ、美園さくらの着物コレクションを(じゃらららら~~~)

 ぜ!ん!ぶ!か!わ!い!い!!

 何事!!!ああ~見てるだけで幸せとはこのことよ…もうさくらコレクション見れないんだな…しゅん。着物もきれいで、ショーで見せた派手なピンクのサテンドレスとかIAFAブロンドゴージャス美女のエマとかほんと好きでした。

 さて、「桜嵐記」では日本物の典型的なヒロイン。耐え忍んで、涙をためてこらえて、三歩下がって男を立てる。一夜の思い出を胸に一生その人を思い続け、夜の夜空を見上げては「あの人は今も元気かしら」と思いを馳せる…。おおよそ「ピガール狂騒曲」のにぎやかで人生をドロップキックしながら倒れるときも前のめりなガブちゃんをやった人とは思えないような弁内侍。タカラヅカの娘役ってほんとめっちゃ面白い!!

 とまあ、アメリカブロンド美女やら先進的なヨーロッパ女性が似合うさくらちゃんなので、日本女性はちょっと「ぽくない」キャラクターではあるんですけど(私の印象では、です)それでもね~、やっぱりさくらちゃんは女優です。儚くて繊細で、愛する人を思い続けて。そういういじらしい弁内侍がかわいくて。ぶっちゃけ今の現代女性から共感度は低いヒロイン(まあ日本物のヒロインはみんなそうですよな)ではあると思うけど、やっぱりそこは美園さくらでございます。いじいじしててもうじうじしてても、こういう日本女性ってやっぱりかわいいよな~って思わせる女優っぷり。

 「料理以外全部ひとりでできるんだな」と正行に言われる弁内侍ですけど、このひとことに私は弁内侍のさくらイズムを感じてしまってですね。ひとりでできる、って言葉は人によっては寂しく感じるかもしれないけど、なんていうか、ひとりの人間としてリスペクトされてるというか認知されてるというか、「お前すごいな」っていう意味が込められてるような感じがしたのね。正行の言い方に。

 そうやって言われる弁内侍は身元がバレるかも、ってドキッとしたんだろうけど私はなんか、いいな~って思った。女性が認知されるのが難しい時代において、こうやって言われる弁内侍も、それを演じる美園さくらもかっこいい。「あなたはひとりで大丈夫でしょ」は少し複雑だけどそれでも相手から認められてるから言われる言葉。

大丈夫だと思うから、いわれる言葉。

 「え?大丈夫?ひとりでできる?ほんとに?心配だな~」って言われすぎると信用されてないみたい。だから褒め言葉だと思いたい…って良いように思いすぎかねコレ?(笑)…まあたぶん正行さんはしれっと出汁を捨てる弁内侍ちゃんを見て普通に見たまんま、思ったまんまいっただけでしょうけどね(深読みがもはやライフワークなんでね…許しておくれ)

 あとね~、「料理以外」っていう言葉に親近感湧く女性多いんじゃないでしょうかね!ね~出汁、捨てる人いるよね~。(※私も捨てたことある)すべてを良いようにとる自分主義マインドなんで「料理はおれが面倒見てやるよ」的なやつでしょそれ!!ってひとりでキュンとくるアラサー女性。はい!!!(挙手)←おめでたい性格

 弁内侍は結局ずっと独り身なんでしょうか?(ごめんこの辺わからんかった)恋多き女に見えて純情で一途、が「美園さくらの恋愛スタイル」であってほしい私は結婚しててもしてなくてもいいんだけど、心では正行をずっと想っててほしい。時代的にも家柄的にも夫になる人は選べないだろうし、心に反することだって多いだろう。けど、私はこの人との美しい思い出があるから大丈夫。自分の信じる幸せがひとつでもあれば強く生きていける女性がいい。

 美園さくらは雑草です。何度踏まれても立ち上がるし、ささやかな花も咲く。コンクリートの隙間からたくましく、強く、人生を全うする。

 真っ白い着物のシーンがすごく儚くて美しくて、この桜は散ってしまうんだとわかってても何度も見たい。人生は短い。あっという間に散ってしまう、桜のように。だから見届けよう、最後の瞬間まで。

 ショーがやっぱりも~~最高の「美園さくらコレクション」(ライバルはパリコレ)でね~!!さくらちゃんにおいてはどんな衣装もばっちこい!!で作ってる人も見てる人も幸せにするんですよ~。冒頭でもいったピンクのサテンドレスがすごい好き。でもミニスカートもいけるしな~。なんで脚があんなにまっすぐなのか、なんであんなにビーナスのようなくびれなのか、脳が大渋滞である(さいこう~!!)

 3年間のトップ娘役、お疲れさまでした。強くて面白い、なんにでも猪突猛進な美園さくら、あっぱれでございました!!!

 

 楠木正儀 / 月城かなと

 最後に「ちなつさんに首根っこ掴まれてるれいこちゃん」の図がもうオペラでズームで見たくて見たくてたまらんかったのですが…ちょ…っなんなんその萌構図…!?(ハクハク)(満足度150%キープ(高水準))

 ということでれいこちゃんです。ここいつも読んでくださっている方ならもう言わなくてもわかってくれると思いますが当方、れいこ推しがゴリゴリなことで有名なあくるさんなので…許しておくんなまし。いろいろなことを。…先に謝りましたよ、この人。(やる気ですね★)

 にしても~~~!!!まずれいこらしからぬ着物の色の数々なんですけども。わたし、かのトラウマ公演「夢幻無双」でひとついいところを挙げるとするならば迷わず「れいこのオレンジの着物」といいたい人なので(き、着てましたよね?)この黄色の着物はものすごく好きです!!正儀のパッと明るいイメージがよく出ててすごい素敵。今回デビューの薄井さん、芝居の着物のデザインがすごくよかったのでこれからも期待してます。

 もうきっと、これからこんなれいこちゃんは見れないんだろうな~~と思いながら終始ニコニコして見てました、正儀くん。(※これからは神経質で繊細でドラマチックな月組になること前提で話してます←どうだろうなそれ?)

 自由で元気。無邪気でかわいい。わかってなさそうでわかってる。普段はにぎやかだけど、静かに話を聞くこともできる。顔がいい。←…?

 この三兄弟の中で選ぶなら迷わず私は正儀くんで!!と声高らかに挙手したい。(次男の正時さんもめっちゃいいけどなんせ愛妻家で料理上手っていうすごくできた人間で…その上ちなつさんだし(その上ちなつさんだし?)緊張しちゃいそうだな…って★←???)

 「トップスターのバトンの受け渡し」を演技で表現するならばこうなります!というような最後の珠城くんとのシーン。息をするのも惜しく感じる空気。美しくて繊細で、空気が澄んでて清々しくすら感じる。絶妙な空気感で存在する正儀。正行に信用されていて、正時にも愛されて。のびのび演技するれいこちゃん。れいこちゃんほど二番手時代を「楽しんだ」人はいないんじゃないかなと思うほど毎回すごくいい演技を見せてくれる。

 正行とは違う空気感で楠木団をまとめていきそうで、でもどことなくいたずらっこな悪ガキ感漂うれいこちゃんがすごくよかったです。

 …と、いうか、父は輝月ゆうま、母は香咲蘭、兄が珠城と鳳月でこの家系にちゃらんぽらんが生まれるわけがない。(どう間違ってもいい男しか生まれない。)

 ショーがね、A先生お決まりのK-POPLDHかの場面にメインでラップを歌うれいこちゃんがね…いや、すっごくかっこいんですよ、れいこちゃんらしからぬ(おい!)おしゃれなゆるふわウィットな髪型でね?ギンギラギンな衣装でね…THEイマドキ!THE若いエネルギー!!的な…でもどーしてもどーしても

「ねえ、ありちゃんと出番間違えてない?」

ってツッコミたくてたまらんっていう!!!ごめんよぉーごめんなぁー!!れいこ大好きやでー!!!(その下がおださんっていうのも相変わらずっすねA先生?とゲラゲラ笑いながら「ヒィー!!!www似合わねえ~~~!!!www」となったあくるさんでした…(ねえお願い!今すぐ謝って!土下座で謝って!!)※月城かなとに罪はなし。

 …ほんとごめんなさい。でもこれだけはわかって?ふたりともかっこよかったんです!!!(※必死の形相で)

 着物姿の麗しのれいこ様を見て思たことは「お願いだれいこ!!早く御簾をあげて海ちゃんを夜這いしてくれ!!」でした。(ダイナシ)。うん。そう。平安時代の月が輝く夜にね。私からのお願いだ。(あくるさん~退場~!)

 …あれちょっとまって。私れいこ推しゴリゴリのはずなのに…今回いじってしかなくない…!?(いじりはじめたら恋のはじまり~小学生の心を持つクソガキあくるさん)

 

 楠木正時 / 鳳月杏

 いや~~~、珠様の腕の中で死ぬちなつさんを見て「You are Champion…(この公演勝ったも同然)」って頭の中で流れましたし、「久美子おぬしもまあまあブレないたまちな信者だのう…」とニヤニヤしながら肩ポンしたい。そんな正時さんなちなつさんはもはや私の中で「無敗の王者」の栄冠に輝く役者でございます。ちなつのやる役に負けはなし。帝王(金色)、クズ(ピガール)、王子様(冬星)なんでもバッチコイ★(本気で全部すき)いや~、もう!!かっこよすぎでしょ!!!ひどい!!これは~ひどい!!(※最上級の褒め言葉)

 正時さんが「愛妻家であり料理上手(←霊長類最強)」っていう「なんだその既婚者の夢、独身者にも希望を与える設定は??久美子~、ちなつ贔屓がすぎるぞ~!!(いけいけもっとやれー!!)」っていうファンファーレがすごいんですけども。ちなつ様今回もかっこよすぎてどないしようの巻。

 とにかく奥さんの百合とのシーンがすごい好きだったんですよね。なんにでも一生懸命な奥さんをあったかく見守る夫っていうキャラクターがもう~理想の極みで!!戦は向かない、料理が好きなんだ、っていうのもすごくあったかい。優しいがゆえに、その愛する百合と別れるのもとても正時らしいなあと感じる役作りで。

いつもならドラマによくある「愛するがゆえに別れる」はいちばんわがままで都合のいい自分勝手な理由だわー!!って憤慨しちゃいがちな私ですが、今回は「うん、そうね、しょうがないかもね(ちなつさんなら許すわ)ってすとんと納得できたってもんよ(ただその後百合自害の報を聞いて「ま、また…!海ちゃんの不幸体質が発揮されてる…!!」とうなだれてしまったのですが(毎回病んだり死んだり狂ったりなうみちゃん…(言い方)うう…これからはれーこと幸せになって…頼むから…)

 鳳月さんの何が好きってしゃっとした涼しい目なのですけど、それが日本物でいかんなく発揮されるんですよね。ほんとにちなつさんの日本物メイクはきれいでよく似合います。伏せ目の色気とはこのことよ。長いまつげにすっと流れるアイライン。これから増える(と信じてる)月組の日本物に期待しかできない~楽しみしかない~!!

 

後村上天皇 / 暁千星

 

 今回のありちゃん、なかなか出てこなくてノー知識、ぶっつけ本番バッチコイなあくるさん(予習せえや)は「ありちゃんまだ出てこないじゃないの…!!(ソワソワ)」ってなってたんですけど…

 天皇だった(どーん)。

 さすがです。そうね、日本のプリンスだもんね天皇って…!ってちゃうやろそれ。芝居のほうではありちゃんにありがちな「(ニヤニヤ)」「うふふありちゃん…★」って思うようなスキがない天皇っぷりだったんですけどもやっぱり暁千星といえば!ショーですよね!!!

 …恋人を奪ったちなつさんを撃たない暁千星。(走って退場)

 もう、新しすぎて目ぇひん剥いたよね。(う、撃たんのかーい!!(観客総ツッコミ))※暁千星に罪はなし。

 今回のありちゃんもよかったです。←なんかしらんけどま、まとめたー!!

 

 月組の芝居巧者たちリスト(ゆり王子ぽんちゃんの活躍楽しみにしてます!)

光月るう(楠木正儀(老年))■るうさんよかったなあー!れいこ正儀の要素あり、そして渋さと生き残りの切なさの表現が見事。最後のなっちゃんとのお芝居の雰囲気すごい好きだったわー。新公がおださんなの!?めっちゃ見たい!

夏月都(弁内侍(老年))■なっちゃんのベッタベタのおばちゃん役が好きなんですけど(笑)今回はしっとりとしたおばあちゃん。かわいい。窓辺にマトリョーシカみたいに置きたい。(え?演技じゃなくて?)なっちゃんの芝居は人生の年輪を感じます。味のある人だよねえ。

紫門ゆりや(高師直)■最初誰だかわからなかった!びっくり!でもってうまかった~!星組の天寿さんもなんですが、見た目ロイヤルな人がこういういけすかないおっさん役やるとすごく光るっていうことを知ってしまった。禁断の果実。専科にいっての活躍、期待してます!

千海華蘭(ジンベエ)■今回も魅せます千海華蘭。うう~好きが更新されていく…。珠様の最後の公演でこういう役ってもう…(泣)からんちゃんあったかい、タカラヅカあったかい、って思う。心がポカポカしてきます。そしてつーっと泣きました。

輝月ゆうま(楠木正成)■顔も心も男前な三兄弟のパパ役。めっちゃ納得。少しの銀橋の場面でさえこの人にかかれば大事なエピソードになる。月組のぽんちゃんを見れなくなるのは寂しいけど他の組で演技するぽんちゃんを見れると思うとハッピー!!(単純)

蓮つかさ(高師泰)■どんどん名役者になってくさまがたまらんのですよねえ。そして相変わらず鼻筋が尊い

海乃美月(百合)■「百合が自害」の報を聞いて「また出た!!海ちゃんの不幸体質!!」って思っちゃってほんとごめんな…。…いや。いやいや。だからこそ海ちゃんは美しいのです。ショーで光沢青タイトスカートでバリバリ踊る海ちゃんめっちゃかっこよかった!次回からトップ娘役、期待してます!

風間柚乃足利尊氏)■…のちの室町幕府初代征夷大将軍であるーーー。(この揺るぎないおださんの絶対王者感よ)

 

 桜吹雪は力強く、散る桜は美しく。珠城りょうというトップスターは力強く舞台を踏みしめて、美しく去っていく。今の多くのスターは組み替え前提で、組替えをチャンスにできる者こそスター、という空気の中珠城くんを見ていると「生え抜きっていいな、幸せだな」と思う。いや、本人にしかわからない苦しみも血のにじむような努力もあっただろう。生え抜きは生え抜きの苦しみも伴うだろう。

 でも、みんな自分のことを知っていて、わかっていてくれる。成長を見守ってもらえる。温かい環境。サヨナラショーはすごくあったかくて、ずっと見ていたい心境になった。この幸せな構図を全部目に焼き付けたいとただひたすら。タカラヅカって家族なんだなあ、とOGが言うことを実感した。

 もはや天然記念物的な生え抜きスター。素直にただまっすぐ、愛情を受けてキラキラと輝くことが運命。

 そしてその宿命を全うした珠城りょう。生き様も、死に様も、あなたの演じる役はちゃんと人間で血が通っていました。全員、愛すべき人間でした。

 

私はこの美しい公演を忘れないであろう。14年間、ありがとうございました。

 

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ここまで読んでくださったあなたにも~ありがとう!!!

次は花組inコルドバでお会いしましょーう!!(れいちゃんとまどかの背徳愛やで…!ドキドキするでえ~わしゃあ…(だれ?))

真風涼帆 2nd SEASON~それはシックでおしゃれなエーデルワイスの再会(ラストシーンは名画でした)/宙組「ホテル・スヴィッツラ・ハウス」感想

真風涼帆2nd SEASONにドハマリする予感しかしない。

 

 さてさてさてさてみなさんこんにちは。毎日お疲れさまです。あくるです!今月も立ち寄っていただきありがとうございます~!!

 ロミジュリからの約1ヶ月ぶりの感想記事。今日は宙組「ホテル・スヴィッツラ・ハウス」の感想をだらだら喋りたいと思います!…っていうか…ス、ステキすぎないかァーーーーー!!!???真風涼帆がァァァ!!!!(最高ボタン連打)ってお話を全編に渡ってたっぷりさせていただきます♡(それわりといつもじゃない?っていうのは聞こえない。)いや…望海さんが再三「最後に持ってくのはどーせゆりかだし」と言っていたのはみなさんに記憶に新しいことだと思います。ええ!望海大先生、間違っておりませんでした。エリザのあとものすごい勢いで「ゆりか見たよ!!あんたほんと持ってくよね~!!!」って電話でしゃべっててくれないかな…それを電話口でほほえみながら「あ、望海さんお疲れさまです~東京はどうですか?」なんてのんびり話すゆりかちゃん…。

 

 もうさ~、だいたい支配人まっぷーが出迎えてくれるホテルなんて絶対ミシュラン三つ星、いや五つ星の予感しかいないのよ。「おぼっちゃま」って!!そこにクラーク・ゲーブルの再来の真風さんですよ(トレンチコートに三つ揃いスーツにタバコ。真風涼帆に持たせちゃいけない(←ツンデレ三種の神器よ)。「ねえちょっともう一回ゆりかのド頭のトレンチ見せて?」って中継にリモコンで巻き戻しボタン押そうとしたのは私だけじゃないはず。(※できません。)

 というわけで今夜は祝おう真風涼帆セカンドシーズンスタート記念!(まかじゅんとかまかキキっていうのは…もうなんだか…「お似合いすぎて見てて幸せすぎて目眩がする」の略じゃないですかねえ…(ぜんぜん意味、分かんない))

 

宙組「ホテル・スヴィッツラ・ハウス」

 

 もうまず、真風涼帆のトレンチコートに後ろ姿にタバコに勝てる人間いますか?って話ですよ。(コンマ2秒で白旗)

 

 あの~、私の景子さんの見解がですね、個人的に「めっちゃくちゃ当たり外れの激しい演出家」であるのは結構前から結構頻繁に結構強く(何回「結構」いうの)いってて。私はですよ。クラシック名画とか、クラシカル愛憎劇はだい!!すき!!!なんだけど、景子さんのオリジナルがね…すっごい綺麗なんだけど、潔癖主義で完璧主義でとっても窮屈。そんなイメージ。住宅展示場のモデルハウスみたいな、ここ人住んでないですよね?っていう感じのね。

  …という景子観をお持ちのあくるさん。「ホテル・スヴィッツラ・ハウス」観劇後の姿が、こちらです。

 

ロベルト・フォン・アルスベルク/真風涼帆

 ちょっとぉぉぉーーーーー!!!!素敵すぎて完璧すぎてTHE理想枠の最高な真風涼帆だったんだけどぉぉぉーーーーー!!!!(5秒前の「完璧すぎて窮屈やねん」発言、粉々に砕け散ってます★)(見る影もない…)(みなさーーん!これが人間でーーーす!!!)

 もうなんていうか、はっきり言って「この真風涼帆、最高です!!(ガッツポーズ)」としかいいようがない。(最初っからそう言えこんのツンデレ女子!!)

 真風涼帆による、真風涼帆のための、大人のミュージカル。(ゆりかファン得で、ゆりか推しのための作品でもある。)←これめっちゃ大事。

 いやびっくりした。びっくりするわ。久々に「ひぃ!!」ってのけぞった、2幕のラブシーン(そこか…)(やっぱり君はそこなのか…)。ま、この件に関してはゆっくり書きたいのであとに回すけど、もうなんかもう…。シックでおしゃれでハイソサエティでやっぱり馴染みのない、ニジンスキーといえば早霧せいなが頭の中で踊りだす程度の知識しかない(もうこれしかない。まじで。ヅカファンのニジンスキーの引き出しって、ちぎさんしかない。)世界が展開されるけども、もうそんなことどうだっていい。

 だって真風涼帆がかっこよすぎるから。

 あのねえ~、最初に「ほれるしかないやろ…」ってマジトーンで思ったのが電話をかけるところ。(もうここまでで巻き戻しボタン何度も押してる←※反応しません)もえこが「かっこいいですねえ」「芝居を少しやってたんだよ」みたいな掛け合いある(毎度のことですが細かいニュアンスはわかりません、てへ)あれでさ~、ロベルトゆりかが机に片足のせて電話しゃべるのよ。ちょっと待って、今の電話かけるシーン…やばくない?(マジトーンのロートーン)。「ちょっともえこ、「もう一回電話かけてくれませんか?」ってゆりかに言ってよ」って後ろからもえこに指示したい。まあ、そういうもえこもたいがい人間離れしたかっこよさで(もえこにゆりかの誠実な部下で女の怖さを知らない24歳スイス人のスーツ男子にした景子さん、あなたわかってらっしゃる。←20分前の発言は…?)もうだいたい頭が理解不能になってるんだけど。すごいな…もう日常のいろんなことぽろぽろ忘れられるな…。

 視覚的にもう100点満点の120点×50回くらい叩き出してるんですけど(いろいろ数字がおかしい)1幕が結構ラブ要素が低くて、ラブ<ヒューマン<ジョブ=ミステリーみたいな、あ~…景子さんのこっち系かあ~…(ローテンション)っていう感じだった。(そう、私景子さんの作品には基本ロマンスしか求めてない。ロマンス濃度が高ければ高いほど全私が絶賛するシステムになってございます!!←そんなシステム別にいらん)

 ただ2幕、2幕です。むしろ2幕で何杯ご飯が食べれるかって話です。ゆりかの本領発揮(3年ぶり)のなんとも言えない、いやもう言葉にならない極上ロマンスに発展。ニーナ潤花ちゃんに対する誠実な対応、言葉、仕草。もうすべてがきめ細やかで繊細で、完璧男子とはこのことだわとため息がとまらない(たぶんヅカファンにロベルトのこと嫌いな人いない)。ロベルトっていう男はなんかもう、理想そのものですよね?頭が良くて、人間できてて、ひとりの女性もちゃんと愛することができて、何が大切で何が今この世界に足りないのか、全部理解してて。なおかつ守ってくれるような男性。望海さんが「最終的には真風さんが全部もってくんすよ…(ため息)」って再三言ってたのが思い出されます。いやほんと、もうなんか人間なのかな?っていうか真風涼帆って存在するのかな…?と最終的には疑っていましたからね…。(ここにきてファンタジー扱いされる男役真風涼帆(92期))。

 なんかねー、もう全部がパーフェクトすぎてざっくりと「なんかもうかっこいいの総動員」くらいの語彙力しかなくなっちゃうロベルトさんなんですけど(最低すぎる語彙力)私がロベルト最高!と思ったのはちゃんとニーナの生きる道、生きる世界を尊重してるところなんです。ロベルトに「愛してるがゆえの」エゴは一切存在しないの。「一緒にいたいからアメリカになんて行くな」なんていうことはもちろん言わない。でも、「一緒に行こう」とも言わない。で、「結婚しよう」という保険や束縛もかけない。(これは結構ワタシ的にすごいいい男)。ニーナの人生において、自分が足かせになることは一切しない。未来は一切、約束しない。ざっくり「花束持って、会いにきて」という口約束だけ。時間も、場所も約束せずに。あの時代は携帯すらないのに。

 自分のそばに置くのだけが幸せではないこと。ニーナにはニーナの人生があること。彼女がその世界を望んでいること。ロベルトなら、ニーナを幸せにすることはできる。結構かんたんにできちゃう、だって彼はパーフェクトだから。でもそれはしない。彼女を愛してるから。ニーナが、ニーナの愛する世界が自分も大好きだから、彼女に自由を与えて、でも時期がきたらちゃんと迎えに行く。

 ロベルトの「この日のために休まず働いた」っていうセリフものすごい好き。きっと会いたくて会いたくてたまらなくて、(もえこに)ガンガン指示飛ばして(もえこが)馬車馬のように働いて、おキキ様が国際電話で「アルマとラディックがそばでいちゃつくのほんまむかつく!!」っていう愚痴を「あーはいはい」って軽くあしらって「おぼっちゃま、お元気ですか?こちらでは今日もエーデルワイスが満開です~❀」というポストカードをまっぷーからもらったりしながら一生懸命働いて。(※一部妄想です)彼女と再会するために。立派になった彼女を迎えに行くために。

 …ゆりか~~~~!!!!なんってなんっていい男役に…!!!(もう何がなんだかわかりません)(ロベルトなのかゆりかなのか…?)ありがとうございます…!今月も思い残すことなく萌えられました。(満面の笑み)

 最後に。もう反則技が数えたら150くらいありそうなラブシーンについて(たぶん一晩中このことについて話せるしビールだったら1ダースいける勢い)。ほんとに、美しい名画のような、あと100年残しておいてほしいしむしろ殿堂でずっと流せばいいんじゃない?って思うようなラブシーンでね…!!もう教科書に載せようぜ!?って文科省に提出したくなるような名シーンです(ちょっと待ったなんの教科書よ?)(ほけん…たいいく…?)(生々しいわ!!!)ねえ、あんなにきれいにシュルシュル~ッてリボンほどける?(A.ほどけません。)ちょっともうなんなの真風さん!?その前にネクタイ緩めてさらっと色気出しちゃうの本当にやめてよね!?(A.もっとやってくださいお願いです。)という心の中での「もうやめて」「いやもっとやれ」がずっとエンドレスに続く感じ…私だけですか?本当に素晴らしかったです。宙組のわたしの中の全盛期が大空祐飛さんなんですけど、あの時代の宙組作品片っ端からやっちゃわない?って軽いノリでお誘いしたい。宙組Pに。あのセピアの世界にレッツゴーしちゃいたい。暗転したあと思わずため息。ああ、大人の男性ってすごいな…もうなんか…生きててよかったレベル。(←これあくるさんの人生で何度もある)まかじゅんで「カサブランカ」が見たいです…(どさくさ)あと「愛の不時着」(まだいう)(しつこい)

 なんかね~、まどかちゃんとの終わりが結構唐突だったもんだから、モヤモヤとした時間を過ごした方も大勢いらっしゃるんじゃないかな~とは思うんですけども、まあ結果論となりますが私個人としては「組んでみないとわからんじゃーん!?」くらいの心持ちでいたいな、と思ってます。余裕があればでいいけども。(※私はだいたいない)まかじゅんがあと何作あるか正直わからないけども、この次もこの二人が楽しみ!!と思えるのって最高に幸せだなと。

 と同時に柚香光と組むまどかちゃんも最高に楽しみにしております。個人的希望としましては、女王まどかに跪く柚香光をぜひとも!!!(あの奴隷まつりであった「金色」でもひとり悠然と王子様やりきった柚香光さんをまどか女王にはぜひに軽くあしらっていただきたい。切なる希望です。(言霊スタイル))

 あ!衣装ヲタとして一言言わせて!ネイビートレンチ、ネイビー三揃いスーツ、とにかくゆりかにネイビーを着せる有村先生。…はい。天☆才!!!(ほんとにこの一言に尽きるわ…)

 

ニーナ・デュボワ /潤花

 ベルギーの田舎娘が「踊りたい!」「バレエが好き!」という気持ちひとつでパリへ行き、挫折を経てスイスへ。もう一度夢を叶えるために、もう一度純粋に夢を追いかけたくて。

 勝手にですが北海道の旭川から出てきた潤花ちゃんのためのような背景で、まあ人事のゴタゴタで潤花ちゃんも「トップ!嬉しい!やったー!!」っていう気持ちだけではないんだろうなあ~と勝手に思ってたのでこうやって彼女の魅力がたくさん見れる作品がお披露目でよかったなあという気持ちでいっぱいです。「初日は吐きそうな気持ちだわ」というセリフに、きっと潤花ちゃんもそうなんだろうなとかね。勝手に気持ち入れちゃうおばさんでほんとごめん。(笑)

 潤花ちゃんってとにかく「ロケットがめっちゃくちゃかわいい」っていうイメージで、彼女がロケット踊ってる時ってもうね、そこだけピンスポ当たってるんじゃないかな?ってくらい明るいんですよね。まあ実際当たってることも多かったんだけど(笑)もうほんと、笑顔がひまわり。周りをぱあっと明るくする太陽のような笑顔の女の子、っていうイメージが強くて。雪組時代からこう、人より影の濃さ3倍くらいある…?っていうアンニュイな大人っぽい男役・彩風咲奈さんの隣のイメージだったので、まあきっとゆりかちゃん(これまた咲奈さんに負けず劣らず大人でアンニュイ)の横でもいい感じにひまわりな太陽であろうだろうなー…っていう予測はしてたけど。

 結論。大人のアンニュイ男役には太陽系女子が鉄板である!!!

 いや~いいです。まかじゅん。ゆりかの陰ってる部分をいい感じに「こっちの空気気持ちいいですよ~!」って持っていく明るさ。まあまあロベルトさんワーカーホリックだから、きっとニーナの笑顔ひとつで癒やされるところがあるんでしょうね。バレエが好き、という気持ちが伝わってくる演技、丁寧な描写。「仕事と恋愛が両立できないの」っていう20代あるあるに「ああ~…あんたはそうよね~…でもそれがあんたのいいところよ?」と電話で深夜1時まで話せそうな素朴な子で(このあくるさんのトップ娘役と親友設定、いつまで続くんでしょうね…?)親友思いのいい子。

 社会のはみ出しものばかり見てきたロベルトにはなんかもう空気清浄機みたいな女の子だったんだろうなと思います。その清純さと清潔感。ラストの白の衣装の美しさはため息もので。まかじゅんで「ローマの休日」も見てみたい、と思いがふつふつ。ニーナが大絶賛を浴びてるブロードウェイで、カーテンコールに真っ赤な花束を抱えて迎えに行くロベルトっていう図もすっごく見たいけど(やたらゴージャスな構図)、このふたりにはスイスの山の上で小さなエーデルワイスの花束でささやかに二人だけの再会をお祝いするのが似合うのかも(それを陰でニコニコ見守るまっぷー支配人←大好き)

 ゴージャスな大人の恋愛が似合う男女なのに、ささやかで少し質素な、でもこの上ない幸せが似合うふたり。包容力の塊みたいな真風さんの横できらきら輝くような笑顔を振りまく潤花ちゃんが楽しみで仕方ありません。

 あと、あの天下の万里柚美さん(すごいよねー、宙組にめっちゃ馴染んでる…(星組と芸風全く違うのに…)「頭おかしいんじゃないの!!!」って言い放つ潤花ちゃんステキでした!!!(※演技です。)登場と最後のワインレッドの帽子、ささやかだけど上品でめっちゃ可愛かった~。

 

  ヘルマン・クラウスナー /芹香斗亜

 まずおキキ様にベージュの光沢スーツ着せる有村先生がステキすぎる。スーツだけでどんだけバリエーション考えられるの?って思うけど衣装ヲタ的には「ありがとうございます…」の一言です。やっぱゆりかちゃんはネイビー系、おキキ様にはベージュ系ですよね…!!わかります…!!

 まー、まかじゅんも堪能しつつもまかキキ需要もしっかりカバーな作品でそれだけでニコニコしちゃうんだけども、ヘルマンは「生まれながらのお金持ちで芸術家、クールに見えるが芸術への情熱はメラメラ燃えている」という芹香斗亜による芹香斗亜のための役一目瞭然具合のわかりやすさが秀逸です。アテガキっていいよね~~~。そうね、やっぱね…おキキ様は日本の貴族だからさ…。

 「ハンナのお花屋さん」を見ておキキ様と景子作品相性いいな~(THE上流社会なハイソサエティな世界が似合う)って思ってたんだけど、今回ロマンスパートじゃなくて友情にスポット当ててたのが個人的にはとても好き。対ゆりかロベルト、対しどりゅうラヴィック、対ららアルマ。最後の最後までアルマに対する気持ちが恋なのか友情なのか、グレーだなーって思ったんだけど(ホテルを去る瞬間アルマをさっとエスコートしたのがキキ貴族~~!!ってキャーキャー思ってました)まあ、同志であり妹みたいな存在なのかな?

 おキキ様はいつも優雅で何事も円滑に進めていく、頭の切れるスマートな役が最高だなと思うけど時々人間臭さが出るのが好きで。今回も、表向きはなんでもうまくやるし全部完璧なんだけどうちには葛藤とか、なんにもうまくいかない、もどかしさややるせなさを表現するのがすごいいいなと思って見てました。2幕の過去を語るシーンがすごくよかったな~。戦争への怒り、社会への怒り。一見淡々とこなしてるように見えて、実はとっても熱い。あ、こういうところ星組だな!って思いつつ(笑)最後のまかキキ抱擁に胸が熱くなって。貴族でも、金持ちでも、人間というのは誰でもその人にしかわからない葛藤や悲しみ、苦しみを抱えてる。キキちゃんの演技を見るとそう思うことがとても多いです。ほんとすごい役者よね。

 

ユーリー・バシリエフ/桜木みなと

 毛先パーマ最高か~!!!(ガッツポーズ)THEバレエダンサー、細身で繊細ないかにも!!って感じが素晴らしい。ずんちゃんはビジュアルセンスが的確だなっていつも思うんだけど(ぱっと見て「あ、この人こうなんだ」っていう視覚的なイメージがつかみやすいメイクとか髪型するなあと思う。「アナスタシア」然り、「壮麗帝」然り)今回はなんだか「ポーの一族」から出てきたような作画・萩尾望都がすごい個人的にツボ。あと、この時代のゲイってなぜか黒のタートルネック着るよね~!!っていう…(そこ?)

 パリの恋人にかける電話のシーン、最後に「…ジョルジュ!」って叫ぶじゃないですか。あれがすっごい好きで。ずんちゃんっていっつもこじらせてるイメージがあるんだけど(とにかくまどかに失恋しまくってるイメージがある)今回素直に、ストレートに恋を楽しんでるずんちゃんはなんかキラキラしてた(笑)ジョルジュのことめっちゃ好きじゃーん!!!ってどつきたくなるような。人前でもいちゃいちゃするのが可愛くってね~きゅんきゅんしてました。子犬かよ!!っていう。

 エーデルワイスの再会のラストで正装してるずんちゃんを見て「…!!!大人に…立派に…なられて…!!!」っていう私のずんちゃんに対してよくある「小さい頃から成長を見守ってきた乳母ポジション」が発動して。ほんとかっこよかった!!え!?まさか今はニーナといい感じになってんの?(ジョルジュは!?)って一瞬思っちゃったほど(笑)ほんとにずんちゃん、毎回きれいになるからびっくりするわ。いつまでもジョルジュとお幸せに。(笑)あ!!でもってずんちゃんってやっぱダンスうまいよね~~!!シェヘラザードってそんな話なんだ、知らんかったわ…あ~だからこの前のシェヘラザードは朝美絢と懸だったんだ…めっちゃ納得するわ。時間差で雪組公演の意味がわかったりする。(笑)

 

ラディック・ブリーチョク /紫藤りゅう

 ちょっと一瞬馴染みすぎてて誰かわからんかったわ、ほんとごめん。ってくらいすっかり宙組生ですね!紫藤くんって、小汚い格好してても爽やかさや清涼度120%です!みたいな空気感すごいなって思う。紫藤くんが歩くだけでそこだけ5月の風が吹くよね…。

 美人アルマの想い人、完璧人間ヘルマンの友人であり憧れの人という美味しいラディック。もう出てきてひとこと、「生きてたん!?」って思っちゃったんだけど(笑)アルマと末永くお幸せに。わかりやすくアルマといちゃいちゃしてもらって、横でおキキ様ヘルマンがうんざりする構図をお待ちしております。(三指)(「やってられへんのやけどぉ~どうする~!?」ってロベルトゆりかに電話するヘルマンキキちゃん…)

 

エーリク・カウフマン /瑠風輝

 3度の飯より、もえこのスーツ。(最高)

 

以上です。(はい!?)

 今回の気になった人たち(宙組小劇場、ほんと楽しい)

遥羽らら(アルマ)■過去最高にヴィジュアルが好きなららちゃん。ゴージャスなポーランド美女の未亡人、漂う気品と酔わせる色気がたまりません♡公演ができるか不安がるニーナ潤花を、優しく抱きしめながら「大丈夫よ。」っていうところ、なんだか泣きそうになっちゃった…。ららちゃんは子役をやりがちだけど、大人で優しくて強い女性をもっと見たい。

松風輝(ペーター)■とにかくゆりかを手厚くお世話するまっぷー、っていう図が大好物。ホテルを訪ねたゆりかに「おぼっちゃま!」って言った瞬間「この作品めっちゃ好き」って思える幸せ(めっちゃ早いじゃん)

美月悠(リチャード・ホールデン)■「…ですよね~~~!!!」っていう。(笑)もう完全に私の中で宙組の腹に一物キャラ。そして「さっすが久城あすと同期だわ!!」ってガッテンがいくっていう。それどうなの、っていう感想でほんとすまん。いや、ほんとうまくてかっこいいんですけどなんせ腹に一物持ってるからすぐさおちゃん疑ってほんとごめん。(めっちゃいうやん)

春瀬央季(ヴァルター・ケンベルク)■もう、歴史的には絶対許しちゃいけないんだけども春瀬央季のナチスドイツの制服姿だけは許してほしい(めっちゃ耽美)

小春乃さよ(エヴァ・ヒューズ)■聖なる母、母は強し。まだまだ若いのにあったかい演技するな~とついつい毎回見ちゃいます。

泉堂成(ジョルジュ・ヤーコブ)■今回のみっけもん♡もうめっちゃいい!!ピルエットがブレない!あのずんちゃん(こじらせ)を夢中にさせる!イケメン!!強い!!!大興奮ですわ。105期かあ~…寿命が…伸びるねえ…。

 

 今だからこそ、やる意味がある。芸術は尊いもの。

 今の日本は幕末と似ている、と言われているらしい。真っ暗闇で、進んでいるのかいないのか手探りで。何が正しくて何が間違っているのかさえもわからなくて。

 コロナは戦争だ。きっと景子さんがこの悲惨な時代を選んだのも今の情勢に似ているからで、だから抑制されているヘルマンたちに私達は感情移入する。ドイツに、ヒトラーに恐怖に怯えているヨーロッパ諸国は、きっと今の私達なんだろう。

 芸術とかエンタメとか、自粛自粛っていうけどさあ…っていうもどかしさ。楽しみたいものを楽しめない、自由に行きたい場所にも行けない。我慢の連続。実はちょっと見ててつらかった。あまりに、自分たちと重なるところが多くて。

 

 私はSNSを見ないのでみなさんはどう感じているのかはあまりわからないんですけど。ミュージカルにおいて、「無観客配信」っていうのが結構コレ、演じる側も見る側もきついなあ…というのを今回すごく感じた。いつもある拍手がない。いつもあるあったかい笑いがない。それはテレビの前でもなかなか慣れなくて、戸惑いました。

 そこにある、けどなにか足りない。

 舞台はナマモノで、お客様が入って初めて完成する、という言葉は日頃からタカラジェンヌやスタッフがよく言ってる言葉であり、よくわかっているつもりだったんだけど、この言葉の意味を私は本当の意味でわかってなかったんだな、とすごく感じた。

 歌い上げたあとの拍手。

 アドリブを言ったあとのくすくすというあったかい笑い声。

 スターさんがばしっと決めたあとの自分たちのリアクション(たぶん心臓のキュンッていう音、スターさんたち聞こえてるんじゃないかと思う)。

 こういうひとつひとつの音、リアクション、すべてが舞台になる。感動になる。ああ、私もきっとあの舞台のひとつのピースだったんだ、ってものすごく実感して。

 今まで当たり前のように生観劇していた過去に、タカラジェンヌに、タカラヅカに感謝しました。過去に私はすごい幸せな空間にいた。

 もう前の生活には戻れないけれど、前のように思い立ったらすぐ見に行ける生活には戻れないけれど、これからはもっと大事に見る。私は何年後になるかわからないけれど、次に生でタカラヅカを見たときにはありったけの拍手をしよう。手がちぎれるくらい拍手して、思いっきり笑顔になろう。再会を祝って、新幹線でビールを飲もう。

 そう決意した、宙組公演でした。

 

 今回もお読みいただきありがとうございました~!!!また次の配信でお会いしましょう。え…?れいこうみのお披露目「今夜、ロマンス劇場で」なの…?奈穂子、天才かよ…!!いや~~生きる一択しかないな~!!!(⌒▽⌒)

 それではアディオス。じゃ・あ・ね★(大楽、凪様最後正面向いた~!)

この世界で最も悲しくて美しいラブストーリーが星組最強トップコンビで蘇る奇跡/星組「ロミオとジュリエット」感想

熱血少年ロミオとヤンキー娘ジュリエット。(大号泣の大感動)

 

 みなさま~お元気ですか~!!あくるです。今日も覗いてくださりありがとうございます!!

 …え?お前B日程の時感想書かんかっただろ?って?…ほんとにね、わたくしその件についてはとても反省しているのでありますよ。いや~、だってあの「ダルレーク」の勢いからしてB日程、普通に見てると思いますでしょ?ところがどっこい、シフト希望休シメ日間に合わなくて休めなかったっていうな〜!(から元気)…はー…あくるさんあるある…(自分で言いながら傷をえぐっている)そして「まあ東京公演あるし普通に東京もB日程の配信あるらー!(遠州弁)」って思ってたら…今になっても発表がないっていうな…(傷に塩を塗るスタイルで)劇団様、今も配信決定の発表、お待ちしておりますのでね、ええ…(消えそうな声で)

 …はい。こういうときのために大人には「有休」というものが存在するんですね?(※違います)。わたしねえ、それに当日気づいてね!あくるさんのうっかりロレンス神父なみじゃん!(そういうジョークで笑うしかない)まあ、「結局自分の要領次第でなんとかなったんじゃ?」という事実には気づかなかったふりして死ぬまで「私があかさんのベンが見れなかったのは劇団の配信日発表が遅かったせいでーーーす!!」ということを大声でいいながらね…強く生きていきたいと…あー…本当に見たかったよー…あと2日早ければ休み取れたんだよ~?あぁ~…。この悔しさは棺まで持っていって、天華死にこんにちはします。(こわい)

 

 っていうことで「ロミオとジュリエット」A日程感想参ります~!礼真琴さんの「僕は怖い」がねえ、もうなんか芸術的にも技術的にも最高得点すぎてねえ…あの人どこまで行くんだろうねえ(遠い目)…(目指せ望海風斗枠)

 

星組ロミオとジュリエット

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この深い群青色と深いエンジの衣装が「ああ!!初演が戻ってきた!!」感の感動たるや(有村さんありがとぉーーーー)

 

 さて、気を取り直して。結局Aしか見れそうにもない私でございますが。

 やっぱりね~~~、私はこのタカラヅカイケコ版ロミジュリ、中でも星組ロミジュリが大好きなんですね。数年ぶりにフルで見たんだけども、やっぱりもう音楽も、衣装も、セットも、世界観も空気も、世界に広がるロミジュリ界(ってあるんかい?)でも星組版は最強の部類に入ると思うの。もうほんとに、すごいものを創り上げたなと改めて思う。本当に大好きだわ。

 もともと私、あんまりロミジュリに対して悲観的な考えは全くなくて。小学生の頃、映画のオリビア・ハッセーのジュリエットを見て「ものすごく美しい女の子がいる」って衝撃を受けてから、私の中で「ロミオとジュリエット」という物語は「ジュリエットがすっごく可愛い、世界で1番悲しくて美しいラブストーリー」で在り続けている。それからハリウッドのレオ様の現代版の「ロミオ+ジュリエット」にドハマリして何回も見て。で、花組バウで水夏希主演のロミオとジュリエット’99」水夏希さんの現代版ロミオのかっこよさはもちろん(レオ様と鬼軍曹(←まだいう)のおかげで「ロミオ=煮え切らないキャラ→ビジュアル神男子」の認識に(単純))彩乃かなみさんのジュリエットがもう本当に本当に可愛くて。大好きだった、バルコニーのシーンがすっごく美しかった。

 結末がね、ふたりの心中(自殺)という最悪の結末なので、その最後を考えるとなんだかすべてが悲しくてつらくて…ってなるんだけども。私は星組版を見るとその最後を忘れるくらい、もうなんか、こういう言い方はおかしいかもしれないけどちょっとその最後は置いといて、それまでの過程のドラマにもうずーっとドキドキハラハラしっぱなしなんです。美しいバルコニーのシーンでうっとりして、ジュリエットかわいいかわいいってなって、知ってるのに毎回マーの最期に泣いて、知ってるのに切なくて苦しくて、最後の大合唱でうわーとなって、フィナーレできゃー!!となって(笑)。っていう。

 星組さんは今まで2回ロミジュリをやってるけど、がっかりしたことなんて一度もない。全部毎回違う感動がある。そして、毎回終わると魂が抜ける。ああー今日もすごいもん見た!!って思える。1回も裏切られたことがないの。本当に私の中で星組ロミジュリは世界最強カードなのです。月組版(全員自分大好き)も雪組版(真面目な優等生)も大好きだけど、メインのロミオとジュリエットがそれぞれ役替りっていう人事のアレがちらつくのでね…。役替わりはいいけど、やっぱりメインだけは固定がいいなあ)

 最悪のラストを超える、それまでの過程。一切無駄のないストーリー、計算され尽くしたセット展開、素晴らしい楽曲、振り付け、魅力的なキャラクター。再演作品すべてにいえることだけど、タカラヅカの再演は毎回どうだ!!今回が最高だろ!!を見せつけられる。星組版ロミジュリを見てるとね、「私生きてる」ってすっごく実感するのね。感情の波が自分でもわかる。私今興奮してるな、血が騒いでるな、って(笑)特に2幕の「♪決闘」からはノンストップで鳥肌が立ちっぱなしで息をするのも惜しいくらい。私にとって、それくらい大好きな、特別な作品なのです。

 と、星組版ロミジュリに対するウザくて重い話はここらへんにして(本当にこういう話しだすととまらなくなる僕が~こわい!(by礼ロミオボイス)ってことでキャスト別にいきましょう。今回も重くて長いぞ!!何卒よろしゅう!

 

熱血少年マガジンロミオ/礼真琴

 座談会でね、あの小っちゃなおじさんにね?(注:世界に名を轟かせる天才演出家・小池修一郎先生のことです)何度も「うまい」「なにやらせてもうまい」「うまーーーい!!」て連呼させる技術の持ち主なわけですよ。礼真琴さん。小池ミュージカルの申し子であり、ロミジュリの申し子でもあるこっさんがついに本公演でロミオをやる…!これほど興奮するニュースがある?

 わたくし、まあまあ文句ばかりいっておりますけども小池ミュージカルに足向けて寝れない性分でして(エンタメド派手ミュージカルおたく)修ちゃん、これで満足して「やりきったぜ…」とか言ってペンを置いてしまうんじゃないかとヒヤヒヤしております(いやまだこっさんが「1789」やるまでやめないでよ小池さん)いや、共同演出に稲葉くんがいて「ぎゃあああ」とはマジで思ったさ…悔しいけど今いなくなられたら本当に困ります…。(にしても稲葉くん初演から携わってたんだあ~、おっきくなったねえ~って演出家の成長も味わえるこの劇団…こうやってやめられないシステムが構築されてくんですね…)

 で!礼ロミオです。序盤、どうしてもどうしても初演の柚希ロミオがちらつく。ふとした表情とか、ベンとマーとのやり取りとか。まあこっちの心持ちもあるんだけども(やっぱこっさんは生きる星組近代史だから見てて嬉しいのもあるしね)こうね、徐々に礼真琴のロミオが浮かび上がってくるのです。私はやっぱり1幕の「僕は怖い」から一気に礼ロミオが立ち上がったと思ったな。なんだろう、あの悲壮感さえ漂う歌声。本気で怖い、本気で怯えてるのよね。生きるのが怖くて怖くてたまらない、でも死ぬのも怖くて怖くて。グラグラ、ふわふわ、情緒不安定な青年。

 なんか、私本当にロミオに対して厳しめで(苦笑)ちょっともう情緒不安定すぎて。ねえねえ何がそんなに不安なの?って無邪気な顔して質問したくなる。何回もこのブログで言ってるんですが「風共」のアシュレと並んで「2大そのよさわからんのだけどヒーロー」なのです。いやほんと、好きな人ごめんよ。だってこんな全てにおいて不安そうな人、横にいたらこっちまで不安になりそうで…。「まあ、とりあえずあったかいミルクでも飲む?チンしてきてあげるよ」とか変な気遣いしなきゃいけなくなくない?(っていうかあくるさんそれ気遣いなの?)

 ただ、もう礼ロミオに関してはそういった「こっちまで不安になる情緒不安定さ」はそんなになかったのが個人的にはハッピーニュースだったんです。むしろ、それはきっと今限定っぽくて。18の今だけ。思春期の今だけ。ここを乗り切ったら、結構人生うまくいくんじゃないか。そんなふうに思える礼ロミオ。だってなんでもいろいろうまいし。歌とかダンスとか芝居とか。(※ちがう)

 その「思春期特有グラグラロミオ」より比率多くて礼ロミオっぽかったのが「少年ぽさ」だと思って。なんかね~、礼さんってマガジン連載の少女マンガ寄りの少年マンガみたいなの!あるいは新一くんと蘭ちゃんターンのコナン(しつこく繰り返すスタイル)それがね、すっごい好き。普段結構友情メインで少年マンガの日常が続きそうだと思ったら急に胸キュンエピソードとかすごい可愛いヒロイン登場しちゃうやつ。あれ?さっきまでいつ来るかわからない生と死に怯えてたよね?今めっちゃバラ飛んでるけど?っていう恋するウキウキ、ソワソワ、わくわくがとまらない表情。僕、ジュリエットっていう運命の女の子に出会えたんだー!!って神父様に抱きついちゃう。きゅーん。かわいい。歴代ロミオで一番恋を楽しめるタイプだと思います。(※主観)

 ジュリエットに出会ってから、礼ロミオのエンジン全開・ハイスピードノンストップ・フルスロットルの恋が始まって。その力いっぱいさというか、「ジュリエットスキスキスキスキ!!!」さがもうなんか、5歳児の勢いというか(笑)見てて「もうなんかおもろいなww」ってくらい可愛らしくて。(結婚の報告のシーン、ロレンス神父にじゃれつく柴犬みたいだった…(ババア顔)欲しい物全部買ってあげるー!!(パリス伯爵が)キュートでおちゃめで、守られて愛されてすくすく育ったロミオの突っ走りが始まるのがもうラブコメでしょ?ってなる。こっさんって体育会系というか、考えるより動く、悩む前にとりあえず走っちゃう、みたいなのが本当に似合うと思う~。完全熱血系の少年マンガロミオ。衣装の影響もあると思う、スウェットとかシャカシャカいいそうなパーカーみたいなのもすごい似合う。今回の衣装も礼真琴の似合うものしかご用意有りません!!っていう有村アトリエ全開でよかったです。カジュアルロミオ。ニューバランスのスニーカーとか履いてそう。

 ま、人より速度1.5倍で動くし走るし踊るんだけど、その5倍の速度でさらに5km先まで走ってるのが舞空ジュリエットなわけで(笑)このふたりはね~、本当に早い!なにもかもが!!みなぎる若さとパッション!!そりゃ1週間で出会って恋に落ちて死ぬわな~!!っていう(あくるさん、それだいなし。)

 バルコニーのシーンで、私もうまこなこ版で大好きだったんだけど、もう笑っちゃうくらいジュリエットが前のめりで「うん!うん!!私もスキ!!うん!結婚!?きゃー!!するする~!!あー!ばあやうっさいわ!!」っていう、そのジュリエットに明らかに引いてるというか唖然としてる礼ロミオがすごいもう面白くて。「え?ああ…うん…結婚してくれるの…え?まじで?大丈夫それで?」みたいな、自分から言っておいてマジトーンで聞き返しちゃいそうな一旦冷静になる礼真琴さん好きだわー、これやっぱり絶対ラブコメでしょ!ってもうにやにやにやにや。舞空ジュリエットは振り返らずに全速力で走りきってテープ切っちゃうけど、礼ロミオはちょっと不安げに「おーい、せおー!いるー?」ってちゃんと振り返って確認する。1幕ラストの「エメ」で顔全面笑顔の「希望ある未来しか私達にはありません♡」っていうジュリエットに、ちょっとアンニュイな顔になって不安そうなロミオが性格出てるな~、ロミジュリだわ~ってにやにやにやにや。

 最後にビジュアルの話するんだけど、私とにかくとにかくとにかく、ロミオのビジュアルがもう大好きで!!!(大声)もう礼ロミオが映るたびに「もうほんと、顔と髪型が天才だわ…」って108回(煩悩の数)は思ったと思う。このねえ、ロミオのミルクティ色金髪にアシメのパーマっていうのが!!画面に映るだけで幸せになれる、なんだこれ?(真顔)ロミオの95%わりとよくわからないけど(きっぱり)、完全にヴィジュアルで帳消しです!って真顔で言っちゃいそうなので気をつけてます(言ってるし)

 大人になりかけの少年が、ひとりの少女を知って全力で生きて、全力で愛して全力で死んでいく。こっさんのやる役は全部「生きる」エネルギーが漲っている。いつも100%全力。それって、なかなかできないのよ。それがたまらなくまぶしくて、元気が出る。いや~、さすがでしたなロミジュリの申し子。フィナーレの「エメ」がこんなソウルフルな黒人シンガーが歌ってるみたいなエメある?っていう。(ゆるふわアシメパーマからのオールバック(しけあり)!!めっちゃ好き。で、やっぱりまこなこのデュエットは5倍速でした。な、なんだあれ…!(もうすごすぎてよくわからなくなるやつ。私絶対まこなこの超絶技巧デュエットもう1回生で見るんだ…絶対に見るんだ…!(言霊))

 

今を生きるヤンキージュリエット /舞空瞳

 最近好きなアーティストが平井大さんなんですけど、「Romeo+Juliet」っていう曲で「♪不揃いなふたりのLove story クセの強いロミオと気の強いジュリエット♪」っていう歌詞を聞いて「あ~平井さん、まさちゃぴ版のロミジュリ見たんですね★どーでした?」って勝手に納得して感想聞きたい今日この頃。ちなみに平井さんにその事実は確認してません。(当たり前や)

 そんな話は置いといて、まこなこ版は主観ではタイトルをつけるならば「熱血優等生ロミオとヤンキージュリエット」。品行方正、守られて愛されて恵まれてすくすく育った優等生ロミオが一世一代の恋をしたのは、お嬢様なのにどこかバッチコイ、だけどまっすぐで笑った顔が超かわいいヤンキー娘でした。あ~もうマンガ~!!!(大好き)

 人生は前のめり!転ぶ時も私は前を向いて倒れるの!!っていうようなすべてに「!」がついちゃう勢いで恋をするジュリエットがもう可愛くて可愛くて。カラッとした明るさ、強くて笑った顔がひまわりみたいで、ちょっと時々出ちゃうガラの悪さもまた可愛くて(笑)こんな子が家にいたらそりゃあティボルトの天使だろうし(いや、ほんとよくティボルト手を出さず我慢したわ…)、ロミオも「スキー!!結婚しよ!!」ってなるわなあ、と。終始舞空ジュリエットに私はデレデレ。あ、いつもかそれは。

 もう本当に舞空ジュリエット可愛くって、私、バルコニーのシーンで最後暗転になって盆が回る時ジュリエットが「きゃーーーーん♡」って顔を手で覆って「結婚しようって言われちゃった!!プロポーズされちゃったーーー!!」みたいに喜びを全力にする恋する乙女ジュリエットがすごい大好きなんだけど(もうここは歴代ではねね様が破壊力全開に可愛かった…やばかったぜあれは…)もう…舞空ちゃんのそれがね…「(私が)生きててよかった」レベルで可愛くってさあ…!!!え、ちょっと今の見たロミオ?お前のフィアンセめっちゃ可愛いからマジで気をつけろよ?ってついつい瀬央ベンになって「なあなあ」って声かけたくなっちゃうほど!!すごいな舞空瞳…きっとたいがいの男みんなあんたのこと好きになるわ…(ヒロインの親友ポジション絶対保持)

 対ティボルト、パリス(嫌い)と乳母(身内)に対しては「あァ?」みたいな対応なんだけど、ロミオ(大好き)に対しては「キャハッ☆」「きゃーーーん♡♡」みたいな天然で切り替えそうなジュリエットほんとに好きで。違うのよ、これがね、男全員に「キャハッ☆」(上目遣い)してたら完全女の敵認定なんだけど、これロミオ限定なのよきっと。好きな男だけには、自分を好きになってもらいたい。それ以外はま、どうでもいいかな☆みたいな、そういう自分にバカ正直で軸がブレない強さがある。目の前にホールケーキがあったら迷わず半分「はい♡ロミオの分♡」(どーん☆)てニッコリ切り分けて、4分の1私の分♡で、4分の1のさらに半分にして(←厚さ2センチくらい)ティボルトとパリスの分…しゃーねぇな…て嫌々切り分ける、そんなジュリエット。

 バルコニーの勢いに思わず笑ってしまったくらいロミオに対して前のめりなジュリエットで、「結婚しよう」って意を決して言うロミオに「けけけけけけっこんーーーー!?」ってギャグマンガみたいな反応しちゃう舞空さんがねえ本当に可愛くってねえ。今までのジュリエット像ハンマーで殴ってくようなジュリエットで本当にすごい好きだったんです(これしか言ってない)。で、「そろそろ時間ですよー」って呼ぶ乳母に「あ”ァ”!?うるさいな私今すっごいいいとこ!!!」みたいに明らかにイラッとしてるのがもう~。もう~!!舞空瞳ぃぃぃ~!なんて可愛いんだこんちくしょう~!!!って思わずクッションバフバフ叩いてしまった。…家にこんな可愛い子24時間いるんだぜ?いやほんと、ティボルトさんお疲れさまです…。(君の自制心に心から尊敬と同情する…)

 きっとねえ、ジュリエットは天使で太陽なんですよね。舞空ちゃん、「ひまわりが咲くような」笑顔するじゃないですか。ずっと目で追っちゃう、ずっと今キミはなにをしているのかな、って考えちゃう。ロミオはもちろん、ティボルトにとってもパリスにとっても、天使で太陽で忘れられない女の子なんだろうなあ、って。そんなみんなの天使ジュリエットが恋をしたら全愛情はロミオに向かって周囲をなぎ倒して「ロミオ好き!!私結婚する!!!」って全速力で走り出して。一方パリスとティボルトの前では「あー、マジ嫌いだわー」ってうんざりした顔しちゃう女の子。ロミオにだけ好きでいてもらいたくて、あとはどうでもいいの、っていう初めての恋にウキウキワクワクしてる。礼ロミオと同じく、舞空ジュリエットは完全に恋を楽しめるタイプだと思う。恋って楽しくってキラキラしてて、スキップしたくなるようなことでしょ?嬉しい楽しい大好き!!っていうあのわかりやすさ。いいわ~。もうずーっと礼真琴さんに恋してればいいのに。ずっと木の陰からこっそり見てニヤニヤできるわ~。(マンガ)

 見た目が超甘ロマで、可愛い可愛い天使なんだけど、中身キレッキレで武闘派男子みたいな性格っぽい。明るくて強くてまっすぐで、好き嫌いがはっきりしてて。ロミオは自分にないものをジュリエットは全部持ってるから好きになったんだろうなと思う。ロミオがひまわりで、ジュリエットが太陽。憧れて、恋して、追いかけて、でも近づいて手に入ると思ったら君は霊廟で冷たくなってた。太陽をなくしたら、ひまわりは枯れてしまう。ロミオが死ぬ決意をするのはあまりにも自然な流れで、自殺って絶対やってはいけないことなのに納得してしまう。そう思わせるロミオとジュリエット世界一悲しくて美しいラブストーリー。

 星組娘役って見た目結構甘くて砂糖菓子みたいなんだけど、実は空手の有段保持者です、みたいな強さがあるのがめっちゃ好きなんです。数々の演出家が「舞空さんは芯が強い」という。それは絶対間違いじゃなくて。カラッと明るくて、強くて優しい。そして超絶技巧。礼真琴の技術についていけるのは舞空瞳しかいないわけで、礼真琴にとっても舞空瞳にとってもお互い「この人しかいない」という。

 ああ、きっとこのふたりは精神的な意味でも技術的な意味でもロミオとジュリエット」なんだなあ。結ばれる運命だった、出会うべくして出会ったんだ。何度でも出会って恋に落ちて、全速力で走る礼真琴と舞空瞳。まだまだ見れるその嬉しさ。

 「いたずらなそんな笑顔にまた何度も恋に落ちる その手のひらで舞う男の話さ」平井大「Romeo+Juliet」より)

youtu.be

 

 

 さてさて、下からは2番手以下のスターたち。ほんとにね、Aを見たらBを見たくなる、Bを見たらAを見たくなる、世の中うまく回ってるよね…

 

ティボルト /愛月ひかる

 「♪ブロンド ブルネット あらゆる女を抱いてきた♪」と歌い始めるティボルト愛月さんを聞いた瞬間「きたーーーーー!!愛月ひかる劇場の開幕やでぇーーーー!!!(ドロドロドロドロ)←お囃子「それ!大歓迎!!」っていう垂れ幕とともに喜びのドラが頭の中で鳴り響いたんだけども。ああもう、愛月さんのティボルトよ。見る人誰しもザワつく憎しみと打算しかない世界よ。ああもうめっちゃ経験豊富そう。むしろそういう経験しかなさそう☆彡☆ミ(おい)私、タカラヅカ山崎豊子やるなら絶対愛月さん主演て決めてるからね。(やらねーよ!)「財閥」とか「骨肉の争い」とか「権力争い」とか「遺産相続」とか。なんだよ愛ちゃんこういうワード似合いすぎるじゃんか…やろうよ、大地の子」とか(やらねーーーーよ!!)(もはやタカラヅカじゃねえよ!!)

 なんかほんとにねえ、愛月さんの世界は愛憎というか憎憎というか…愛とか、平和とか、美しい友情とか、尊くてキラキラしたものが皆無そうなところがほんとすごいと思うの(※褒めてる)。この世界持ってるの愛月さんだけよ。あの漂う「オス」感たるや。近づいただけで頭から丸呑みにされそうな迫力。あんなに黒髪×カール×ロン毛っていうヨーロッパの最強覇者スタイルこれほど似合う人いる?たぶん見ただけでうちの甥っ子泣き出すで。(言いがかり)

 きっと薄汚い世界で生きてきたティボルトには天真爛漫なジュリエットが尊くて崇高な天使に見えるんですよね。打算と、安っぽい女と、暴力と汚い金が毎日飛び交う世界でジュリエットだけが癒やしで心の安らぐ場所だったんだと思う。きっとね、ある日の愛月ティボルトは今日も安くてまずい酒を飲みながらテキトーな女を抱いてその男ともめて殴って殴られてボロボロになって帰ってきたら6歳くらいの舞空ジュリエットが「ティボルトおにいさま、今日も痛そうね…こっちにきて、治してあげる☆」とかにこぉってあの太陽のような笑顔で笑いかけられて、それだけで愛月ティボルトは癒やされてなんとか生きてきたんだと思うんです。

 結構手を出すチャンスはあったと思うんだけど(おい)本当にジュリエットだけは特別で、汚したくない自分のものにしたいと思う反面、こっちの世界に来るな、俺のものになるな…っていうあの葛藤。…愛月さん、さすが当代きっての色物役者(それやめて)20分くらいしか出番ない感覚なのにもうそれだけイメージばーーーって浮かぶの。すごいわ~。正直私は愛月さんと恋愛する勇気全く持てないけど(なんかすごい世界に連れて行かれそうで…)ほんとすごいわ~。

 ティボルトって2番手の役なのにめっちゃ出番が短いからその短い時間でそこまでの葛藤とドロドロした感情をちゃんと的確に表現する愛月ひかるがもう最高だったのです。いやほんと…ティボルトよう耐えたで。偉かったよ。つらかったな、ただもうジュリエットに手を出さなかったこと、それだけは褒めてあげたい!(誰だよ)

 で!フィナーレでゴールドとシルバー混ざった鈍い光り物みたいな強い衣装を着て堂々と銀橋を渡る愛月さんよ。強いね、最強だね、怖いものなしだねこの覇者め!!もうフィナーレでも「礼真琴vs愛月ひかる」すぎてね、これもう星組ベーシックでいきましょう。何度でも言う。礼真琴と愛月ひかるには美しい友情はいらないのである。いつまでも戦い続け、傷つけ合い、高みを目指すのだ。愛月さん、末永く礼真琴の前に立ちはだかる壁であり続けて下さい…私からのお願いでございます…。(三指)

 あと、愛ちゃん×あんる姐さんはロミジュリ始まって以来の圧の強さだと思います!!強すぎるよ。あんなん見たらロミオ泣いて逃げ出すしジュリエットヤンキーになるしかないで(もう黙れ)

 完全なる余談だけども、次回愛ちゃん主演の「マノン」。発表された時「いやあ、やっぱおさあさ時代の唯我独尊的芝居をできるの愛月さんしかいないっすよね…わかるわあ…」って全納得したやつでした(ですよねー?)。マノンかあ…私、瀬奈さんの「マノン、僕のマノン」っていうモノマネが得意だった過去があります(なんの情報だそれ)

 

 パリス /綾城ひか理

 Bが見れなかった最大の私の悔しさは「あか様のベンが見れなかった」ということでございます。歌劇の座談会で「この人ちょっと違う…なんか、えらいことになるで」と予感させる独自の世界観で話を展開させるあか様。読んで期待しかしなかったんだけど、パリス、期待通りすぎて…!!さすが…!!なんだこの世界征服しそうなパリス。アホなのになんかすごい見ちゃう。(小声)(それはあかさん好きだから)ペラッペラのオペラ歌手のような歌い方でパリスを表現するあか様、うまいからこそできるこのペラペラ感。好きです。(告白)(こればっか…)

 いつもの「知的なお兄様」なあか様とは違う役作りでもうそれはそれはよいパリスでございました。(にっこり)いかにも「ジュリエットは僕の名前に箔をつけるオプション☆」っていう考えを一生涯変えなさそうなパリスで素晴らしかったよ。あと…フィナーレが…「え?ちょっとまって同一人物?」(小声+早口)っていう目をこする事案であったことをぜひ確認してほしい。星組のお兄様はいつだって最強。

 

ベンヴォーリオ /瀬央ゆりあ

 あらかじめ言っておきますが、わたしはロミジュリではベン贔屓、ベン推し、ベンがいるからロミジュリは名作なんだを先陣きって大声で張り上げていくスタイルで参ります。ふわふわ情緒不安定な思春期ロミオを「そんな時もあるさ」と笑って肩を叩き、いつまでたってもキャンキャン足にまとわりつくチワワみたいなマーを「おーよしよし」と諌めるベン。落ち着いた雰囲気の中にもやんちゃな要素もある。いい男じゃないですか。好きだわーーー瀬央ベン!ロレンス神父には「粗忽者」と呼ばれますが瀬央ベンには「粗忽者?どこが?」と思う。感じが良くて育ちがいい、でもちょっと大人の世界も知ってる分別のある若者に見えるけどね。まあ「♪どうやって伝えよう」で「ベンが先走って伝えてなかったらこうはならなかったかもしれないのに」とは毎回思うけども。…いやあのときはうちのベンもそれがよかれと思ってね…そう…うんごめんて。私が代わりに謝るわ。物事「よかれと思って」言うことやることってだいたい余計なおせっかいだよね…ほんとごめんて…。(ベン後援会会員尻窄みの謝罪)

 小池さんも座談会でいってたけど瀬央さんて本当に「ガラの悪い要素がない」。いかにもあったかい家庭で可愛がられて愛されて素直にすくすく育ったんだろうな…っていう人柄がにじみ出るんですよ、役に。瀬央さんが出てくるとちょっとほっとするのよね。場面がほっこりする、貴重な役者だと思います。いやあ、結構バチバチする礼vs愛月の中に必要不可欠な存在でございますよ!

 金髪に短髪がすごくかっこよくてこれぞベンヴォーリオを崩さずに優しい柔らかい雰囲気。いつも不安げなロミオを包み込むような瀬央ならではのあったかさ。ロミオを心から心配している雰囲気がいいです。歴代のロミベンで一番対等で親友感が強かったと思う。ま、礼さんと瀬央さんっていう2人だからこっちもそのつもりで見るんだけど(笑)対等な親友、俺達はいつもずっと一緒だった。やばいことも嬉しいことも全部共有してきたんだっていうキラキラした部活青春ものみたいな爽やかな関係。瀬央さんの「どうやって伝えよう」はそういったロミオとの関係がわかるからこそ、悲壮感が漂ってすごく苦しくて切なくなる。本当につらいんだと思う。身を切るような痛みで事実を伝える…可愛いマーキューシオもいなくなって、君もこの事実を知ってしまったらどう思うだろう。そんな切実な思いがこもった「どうやって伝えよう」。

 純粋で儚い、天使瀬央ベンがロミオとマーキューシオという2人の親友を失ってもこの後の世界でちゃんと生きていけたのか、それが気がかりです。

 

 マーキューシオ /極美慎

 きっと小さい頃から少し先をいってゲラゲラ笑って走り回る礼ロミオと瀬央ベンの後ろをよちよちとついて回って「僕も仲間にいれてよぉ~」って泣きべそかきながら大きくなったんだろうなあ…って勝手に「大きくなって…(目にハンカチ)」ていう親戚のおばちゃんの気持ちにさせる極美ベン。なんか登場した瞬間「なんかすごいの出てきた」と思わせるピンク頭(天寿さんのー!)ヴィジュアルの強さがめっちゃいい。この「なんかすごいの出てきた」って雪組の朝美絢が出てきたときと完全一致の感想なので、やっぱ各組ひとりはそういう子っているんだなと思う。(何の話)

 いっても「守られて愛されて」のモンタギュー男子なので、やんちゃで悪ぶってるけど悪くなりきれない甘ちゃんぼっちゃん感がまさに末っ子マーでした。きっとなっちゃんモンタギュー夫人にロミベンマー3人まとめてぎゅーって抱きしめられて「可愛い私の息子たち」って育ったんだろうなあと。だからこそ最後の悲劇がね、もうつらくてね…。マーの最期は、何回見ても泣いてしまうのです。手のかかる子ほど可愛いものです。なっちゃん…つらいよねわかる…(今回も号泣)

 「♪世界の王」のマー極美のはしゃぎっぷりがもう~可愛いの極み、極美慎でございます!(選挙?)花の香りを嗅いで「くっさー!」っていう仕草さえ可愛い。私の中で星組可愛さ頂上決戦の決勝ファイナリストは舞空瞳と極美慎です。もう甥っ子ですよ。責任がなく愛でられる存在。愛でるしかない!目に入れても痛くない!…だからこそね…マーが死ぬ瞬間、この世に慈悲はないのか!って天を仰ぐ瀬央ベンがね…胸に突き刺さるのよね…。

 あんなに楽しかった時間はもう、もとには戻らない。ゲラゲラ笑いの止まらなかった日々。青春の終止符を打つマーキューシオの死が苦しく切なく悲しいの。何度見ても、癒えることはないの。

 ところでさ、極美くん見ると「押忍」が頭の中で連呼されるこの症状みんなどうしてる?(だっ…いなし…っ!!)(あくるさん、グラフの読み過ぎだから←お気に入りエピソード)

 

 死 /天華えま

 ダンサーだから死か愛のどっちかはやるだろう、で、見た目からして絶対愛だろう!!と思っていてからの、死。もうねえ~、ダンサー!それもバレリーナ!!っていう手の使い方やジャンプの飛び方が本当にキレイでね。こんな育ちの良い死いた?って思うほどきれいなんですよね…新しい死像だった。よい。大変良いです!!

 初演からこっち、「死」は大柄のスターがやるイメージだったんですがぴーすけはもう見た目からその概念をバリバリ破って甘い容姿も相まって、ファンタジーに仕上げてて。やっぱり死ってすごい目を引くし、大切な役どころなんだよなあ…って改めて思いました。ぴーちゃんの甘い顔立ちに辛めな死メイクが新鮮でよかった!ちょっとパンクな鬘もかっこよかったな~。

 やっぱりダンサーなんだよなあ~って踊るところを見るたびに思う。私、ダンスのこと全然わからないけど、観客っていうか人って「本人が楽しそうかどうか」はわかるじゃないですか?終始すごい楽しそうだったの、ぴーすけ。それを見るのがすっごく嬉しくて楽しくて。わたし、やっぱり何年見てても技術のことは全然わかんないけどタカラヅカの舞台に立ってる人ってみんな楽しそうだからきっと何年も見てるんだと思う。とぴーすけ見てて思った。ダンスは結構楽しそうかそうじゃないかが顕著に出る部門だから余計そう思うのかも知れない。

 で、死はロミオのもうひとりの相手役なんだな、と今回特に思った。ジュリエットと向き合う、死と向き合う。それは背中同士で、紙一重の関係なんだろうな、と。言葉を発しない中、あれだけ死の存在感を出せるオーラを纏った天華えまがこれからも楽しみです。

 わかっているのに薬売りのシーンでマントを外すのがもう~かっこよすぎる~!

 

 星組ドラマチックのスパイス★濃いぜー!星組ー!(最後のカーテンコール調でみなさんもご一緒に)

 

天寿光希(キャピュレット卿)■噂のイケメンパパなんですけど、パレードでしれっとセンター降りしちゃうかっこよさよ。アクの強いイケメン、マジでこういうイタリア人いそう。女に困らないパパって名付けたい。(それサイテーだけどな)パリスとの場面で勝手に胸アツになるファン多数と見た(天寿さんも出世されました…!)

夢妃杏瑠(キャピュレット夫人)■もうなんか、引く手あまたです★って顔に書いてあるような強さ。座談会で「(ジュリエットは)主人の子じゃないかも…」とおっしゃってましたが見て「うーん…これはさぞかしおモテになるでしょうから…そうかもしれませんなあ…」と唸った。美人で強い。でも舞空ジュリエットは間違いなく杏瑠さんの娘だと思いまーす!(この母にしてこの子ありの強さ)

有沙瞳(乳母)■今回も良いお仕事されています、くらっち様…!民謡で培ったこぶしがここで生きるとは…!ちょっと軽めのいい感じにいろいろな経験積んできた乳母って感じでよかった~。なんとなく人間関係がうまそうな乳母である。杏瑠夫人とも適度にいい距離でいて、ジュリエットとも仲良し姉妹みたいで。私はこのロミジュリの世界では乳母と一番仲良くなれそうな気がします(5時間くらいしゃべれそう)

漣レイラ(モンタギュー男)■レイラさんは星組生観劇の楽しみなんですけども、いかんせん生じゃないとなかなか楽しめない方なので今回の目立ちっぷりありがとうございました…!かっこいい。かっこいい。かっこいい。あといつもめっちゃ文才のある組レポ。も楽しみにしております…!(あくるさん、ここ感想伝えるコーナーじゃないから)

ひろ香祐(キャピュレット男)■あら?ひーろーキャピュレットなの?(いつもロミオのマブダチじゃなかったっけ?←引きずりすぎ)って思ってたけど見てたらキャピュレットにしか見えなかった。強い。ガンガンくるね。

音波みのり■フィナーレにロミオに絡んでくるところが…!「星組で一番いい女はあ・た・し★」感たるや…!!はるこ様今回もさすがでございました。ありがとうございました…。

 

 ああー!わかっちゃいたけどやっぱり今回も大号泣からの大感動でした。こういう「ちょっと最近の再演」が増えてきて、役者も10年くらいいて二度目の出演、とか、見る方もあーそうそう!そうだったそうだった!っていうのがあって、印象的だったりそこが好きですっごく覚えていたり、逆にこんなところあったっけ…?って思ったり(笑)するのがねすごく面白くて。天寿さんがマーキューシオやってて、次の再演では主人公世代の親をやっている。なんだか役者の成長とともに私も年取ったんだな、と思ったりする(苦笑)。

 やっぱりタカラヅカって継承する伝統芸能だと思うので、よくも悪くもその印象が強烈だったり好きすぎると自然と厳しくなったり「そうじゃなーい!」って見てる人によっては思っちゃうかもしれないのかもだけど(私も結構引き合いに出しちゃうしねえ。すみません中途半端に…)、そこらへんって本当にタカラヅカはうまくできてて。

 今回、ロミジュリは月組版、雪組版もあるけれど、個人的に思いれが強すぎるのが星組で、さらにその星組はスパン短くセルフ再演だったのもありで。でも、配信を見てちゃんとそこに「今の星組」「礼真琴の星組が存在することが何より嬉しかった。こうやって伝統って受け継がれて続いてくんだと、感慨深かった。

 私はそういう部分を見るたびに、この人達は先人から学んだことを決して無駄にはしないんだなと改めて尊敬するのです。そして、次のバトンを渡すために自分たちもまっすぐにやり続ける。羨ましいほどめっちゃ前向きで、「前が偉大すぎた」とひるむことなく突き進む。本当にかっこいい、しびれる再演でした。ブラボー!!

 

 この悲劇が現実で起こってはならないとは思いつつも、この世界で一番悲しくて美しい「タカラヅカロミオとジュリエット」を何度も見て、何度も涙を流したい。

 ラストが悲しすぎるから、100人が100人全員好きといえる作品ではないかもしれないけれど。だけど私は、何回見ても、いつの時代に見返しても、心が震える作品で有り続けて欲しいと思う。

 そういう作品があることで、自分の中の宝物が光り続けるから。

 

 今回もこの「まだあるの…?」と思われるような長文にお付き合い頂きありがとうございました~!え、うそでしょ「fff」大千秋楽まであと9日だってー!!??

 

P.S. もし余力がありましたら…7年前の感想でございます…(意外と真面目に書いてるんだけど、まあまあ「7年前」っていうワードにドン引き)(赤ちゃんが小学生に入学したよ!)

 

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この月城かなとをあと100年忘れない。リアルな大人のおとぎ話、それは最高の贅沢。/月組「ダルレークの恋」感想

「月城かなとにやってほしいタカラヅカ名作リスト」を書く手がとまらない。(仕事して)

 

 どうも~~~今月3度目の配信でした、毎度お世話になっております!あくるです。いつも読んでくださりありがとうございます!!あったかくなったり寒くなったりですねえ。大劇場の桜、もう2年見てないんですけど今年もきっとキレイだろうなあ。大好きです、ムラの桜。世界で一番好きな桜です。

 いや、それにしても最近の宝塚の再演がね~どうも私に寄せてきているというか(※勘違い)、やっと阪急さんそっちの需要に気づいてくれました?っていうか、その作品全然忘れてたわー!!でも言われてみればめっちゃぴったりですわかります~!!!っていうか…いや、うん、そう。本当にありがとうございます。(突然のお礼)

 なんか、「アルジェ」「追憶」「エル・アルコン」そしてこの「ダル・レーク」。どーん!小池ミュージカル!!大ヒット御礼!!っていうわかりやすいビッグヒット作じゃなくてこう…うん、控えめに「(小声で)中ヒットしました★」っていう小作品を思い出したように再演してくれる最近の宝塚私結構好きです。いや、ごめん大好きです(←めんどくさい)

 と、いうことで。月組公演「ダル・レークの恋」感想でございます。ええ、先に言わせていただきますと、この世界わたくし大好きでございます。っていうか大好きな要素しか入ってない。ターバン、宝石、異国の王子様・お姫様、王族、キラキラ、身分差、パリ、ほどよい愛憎(でもって誰も死なない)、重くてめんどくさい人間しかいない世界…わたくしの好きがこれほど詰まった作品はないんじゃないかってほど!!ありがとう月組Pー!!だからそろそろ平和な人事を期待してるよー!((小声で)もうれーこうみが…よくない…?このまま組んじゃえば…よくない…?)

 ♪君の瞳に燃えた~不思議な炎~それが愛~♪開演です。(幕開きプロローグの主題歌「まことの愛」最高得点を叩き出す月城かなとの歌唱力スキル…!)

 

 月組「ダル・レークの恋」

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れいこちゃんの白軍服+ターバン+白手袋でまずは1時間語ってもいい?(遠慮します~)

 

忘れられない男 ラッチマン/月城かなと

 

 私、「月組でダル・レークの恋」と聞いた瞬間、「あの今世紀最も酷い男と評判の!!ラッチマンを!!れーこちゃんがやるんですかい!?(ちょっと何度でも聞きたい発表じゃないかそれー!!)」ってワクワクしちゃったんですけども、一度冷静になって「ダル・レークの恋ってどんな話やったっけ」てなったとき「なんか途中まですごいカマラカマラ愛してます愛してますいうてたんだけど、いろいろあって(この言葉本当に便利~)結局カマラを捨てる酷い男ラッチマンの話」っていう合ってるんだか合ってないだかグレーなざっくり感があって、「でも私の好きな話でした★」っていうそれはあくるさんの好みなんて聞いてないしね?っていうようなその程度の知識しかなかったんだけども(もはや知識でもなんでもないし)(本当に「好きだったことは覚えてる、けど詳しい話は覚えてない★」っていう…)(あくるさんあるある~)。

 改めて見てみると、ものすごいドラマチックなんですよね。最初はラッチマンが本当の自分を偽り身分差の恋愛、お互い惹かれ合ってるのに周りが許さなくて逃避行(ここでR指定のラブシーンがあります)めっちゃ好きなのに別れて、それぞれの道を生きようってなってたのにまた再び出会ってしまう…結局、お互いは王子様とお姫様。もはやなにも自分たちの障害はなくなったのに本当の自分たちが見えた途端、彼女の「私はあなたの軍服を見ていたのです」(名セリフ)の言葉がラッチマンの脳裏に蘇り、ラッチマンはカマラから去りカマラはラッチマンの面影を追って街をさまよう…。きみの瞳~にもえーたー!!(れいこの歌唱力スキル満点←結構衝撃的なうまさだったので何回も言います。)

 たぶんね~、私の「ラッチマン=酷い男」っていう知識は歴代のラッチマンを演じたトップの影響がとても強いんだと思うんだわ。(※褒めてます)過去のダルレークを生では見てないけども、麻路さきさん瀬奈じゅんさんっていう「歴代最も危険な2大トップスター」に名を連ねる方々の(※主観です)映像見てもう「この男には近づいただけで私が破滅する」って本能的に悟ったんだと思うの。それほど刺激が強かったんですよ。すっごくすっごくやばかったんですよ…!!!!(語彙力ー)もしまだあのぞわっとする「この男危険、私破滅」を未経験でしたらば、ぜひ元気なときに見てほしい。たぶん元気なときじゃないと、戻ってこれません(⌒▽⌒)。

 でもって、れいこちゃんのラッチマン。「わ…私の知ってるラッチマンじゃないわ…!!」ってのがまず第一感想でした。な、なんなの!!この育ちのいいラッチマン!?品行方正!スマートで賢い!そして優しい(たぶん)!私はカマラに同情しました。

 このラッチマンは忘れられない…。

 たぶん「忘れられないの、彼を思い出してしまうのー…」って電話でしくしく泣く海ちゃんに励ますどころか同調して「つ、つらいよねえ…しんどいねえ…!」と一緒に泣いてしまう私がいる(※あくまで主人公の親友ポジションは継続です)。

 まずヴィジュアルからはっきりいってやばいのです。白ターバン(※反則)白手袋(※国家を揺るがす色気)(※強い)白軍服(※トラウマ)。そして、月城かなとの顔(ドーン)。ありがとうございます、と真顔で言ってしまうよねこれ。きっとね、白いカーテンを見てもカマラは「ああ、ラッチマン…」と思いを馳せずにはいられないでしょう。白いネコを見てラッチマンを思い出し、白い馬を見てもラッチマンを思い出す。白いシーツを見て一緒に過ごした夜を思い出し、悲しくて寂しくて涙が乾くことがないカマラ。う、うわー…絶対海カマラ次の恋いけないー…!!しんどいよぉ~。

 れいこラッチマンの何がすごいって、ラッチマンにもいろいろな事情があって、生身の人間の複雑な感情があって、いろんな女といろんな夜を過ごしてきたがカマラと過ごした時間は忘れないだろう、生涯愛するのは君だけだ、っていう誠実さが伝わってきて、なおかつラッチマンもいろいろつらかったんだね、って思える余白の演技だと思うのよ。私はものっすごい人の演技を見てるんじゃないか、って鳥肌たちましたよ。

 「ピガール」でもれいこちゃんは芝居に描かれない時間を想像できる演技力がある、ってことを書いたと思うんだけどラッチマンも本当にその「余白を残し、余白を想像させる演技力」抜群だった。れいこラッチマンにはちゃんと生活があって人生がある。あれこれ想像して、深読みしまくって、ああじゃないか、こうだったんじゃないかって。その余韻がめちゃくちゃ楽しくて、ああよかった、って思えるってすごいよね?私はそういう余韻の瞬間がすごく好きで、考える時間が好きで、舞台を見続けていて、タカラヅカを見続けてるんだと思う。

 きっとれいこラッチマンはマハラジャのパパと名家出身の美しいママに愛されて育ったんだろう、籠から出たい一身でパリに出て、自分を試したくてたまらなくて、いろいろなものをかわして飛び越えて、ちょっと素敵なロマンスも経験したんだろう(2幕冒頭の7年前のパリのシーンのおしゃれで抜け感のある白ストールのラッチマンよ…れいこちゃんも立派な月組男役になったんだなあと感慨深い)その後生まれを偽り、カマラと出会って忘れられない恋をするラッチマンは誰よりもカマラを愛して、去っていく。ラッチマンはただの女を捨てる男なんていう酷い男じゃなくて、もっと深くてもっと繊細な、すごく誠実な男性なんじゃないかって、そう思うことのできるひとりの男性を演じることができる月城さんってすごい男役なんじゃないかって。もうただただ、鳥肌がとまらない。すごいドラマを見せてもらった…っていう感動がもうぶわーってきて。(そしてめちゃくちゃテンションのあがるフィナーレ魅せてくれる月組さん最高です!!)

 個人的に「!!!!」って来たのがね、いわずもがなラブシーンなんですが。いや、たぶん個人的に「親と見てはいけないタカラヅカベスト5」(あるいは「子どもと見てはいけないタカラヅカベスト5」)に入るラブシーンだと思うんですけどね。あの…もう…ターバンをね、ほどく月城さんですよ。もっ…なっ、何が起こってるの…!?!?と。私は何を見ているんだろうか!?っていうアレ。やばかったー…。れいこちゃんの白ターバンでも大概なのにこれ以上私をどうする気…!?(※どうもする気はない)っていう。安心しろ、ラッチマンはカマラしか見えてない★って言い聞かせるんだけどあ”~~~~…!!っていう変な声が漏れるアレ。今年の何かが終わったな、って思いました。よい2021年でございました(完)(まだ3月)。

 なんかさあ、カメラが最後れいこちゃんの手をアップにしたんだけど、その手がものっすごい色気があってね。私たぶん顔が真っ赤だったと思うの。すごくない?月城さん。配信なのに!!ひとりの30代女子陥落ですわ!!どうしてくれるよ。手だけでだよ!私がやばいのか月城さんがやばいのかって話だよ!(たぶんどっちもやばい)

 月と海と月城かなと(部屋とTシャツと私的な語感で←昭和)。波が揺れる海に、空に浮かぶ月に、横顔の月城さんがよく映えるのです。絵画!?ここはルーヴル美術館!?ものすごい高いよコレ!?(値段的なものが)。もううっとり。タカヤ先生さすがです。東大出身のラノベ作家なんて思っててごめんね(言ってるし)。日本の勉学の最高峰を知る演出家は芸術的にも美術的にも最高峰を知ってるんじゃないかってもう。あああああありがとうございまーす…!!!あ!あと、月城さんにダルレークを振った月組Pも胴上げしたい。もう…これに免じて…数々のサイコパス人事、水に流してやろうか…!?とは思った。いやしかし(れいこちゃんの)発表があるまでそれは待つ…(いいかげんしつこいよ!)(もう流してやれよ!)

 れいこちゃんの顔と演技で戦争も起こるし、革命も起こるし、ギロチンは振り降りるし、人は死ぬほど人を愛せるし、忘れられない恋もする。れいこラッチマンは確実にトラウマになる。絶対忘れないし、忘れられない。この男にハマると抜け出せない。そう思うのに、五感全部で「ヤバい」って思うのに、最後のシックスセンスだけは「それでもいい」ってゴーサインを出すような。そういう男だと思います、れいこラッチマン。

 忘れられない男をするれいこちゃんをこれから何度も見ることができるドキドキとワクワク。もう片っ端からタカラヅカロマンスをやってほしい。「れいこちゃんにやってほしい名作リスト」を頭の中で作ってるだけで仕事が終わる配信翌日(ダメ社会人)。  

 れいこちゃんの目に映る世界はどれだけドラマが溢れているんだろう。きっとキラキラしてて、ドラマチックで、一瞬一瞬を残したくなるような世界が広がっているんだろう。あーもう楽しみで仕方ない!!!それでもう、相手役うみちゃんでよくないっすか!!!あ!いや、間違えた。うみちゃんよくないっすか!!!月P!!!ねえ!!!(いっちゃったー)

 あの、無理やりカマラの腕を掴んで逃避行するじゃないですか。たぶん海カマラの腕にアザがつくほど強い力で掴んでしまうと思うのね。それを眺めて「…悪かったな…」ってぼそっといってあの後震えるカマラを慈しむように抱きしめるような男だと思うんです、れいこラッチマン。れいこちゃんすごい包容力がある男役ね。この人がいれば何もいらない、ってカマラ思っちゃうなあきっと。

  上でちらっといったけど2幕冒頭7年前のパリのシーン、1幕が重くて湿気があってやたら余韻を残す、あー雪組芝居!(大好き)って思ってたんだけど、サイコロ賭博をやる月城さんよ。ヌケ感!!かっこよ!!少し目を伏せたり、肩を竦ませたりするの。力の抜けたセリフの言い方。かっこよ!!!「ガイズ&ドールズ」のスカイ・マスターソンとかも絶対かっこいいやん~。(と同時に脳裏にくしゃみするおださんアデレイドも浮かんだ)間違いなく花月系のさらっとしたおしゃれ男役演技でした。雪組気質はそのままに、月組芝居スキルを習得した月城さんに私はいつまで抗えるのでしょう、いやもう負けてるか。はぁ~~~、れいこちゃんの男役を見れる人生、素晴らしきかな!

 最後にひとつだけ!件のラブシーンなんですけど~、ダルレークを見た人必ず一回は思うと評判の「いやいやいや、円形ベッドってラ○ホテルかいな!」っていうベッド。あれをね~、令和版のタカヤさんやるのかな~っていう「(あくるさんまたそんなとこを)」って思われる事案をずーっと考えていたんですけどね、案外シンプルなベッドでね?あーなんだ!そっかそっか安心した~!そのベッド、電飾チカチカしたり回ったりはしないんですね!こはちゃんとオマージュ的なね~!!ハイハイ!!…タカヤさんほんっとごめん。ちょっと期待してたよ。そこはね、それやっちゃったら偉大なる菊田一夫先生が天国で泣くよね…?あとヒロイン転生しないのも安心したよ★(いつまでもラノベイメージ拭えず)

 …ダルレークのベッドは令和も円形、なんですね★(⌒▽⌒)(もう黙れ)

 この人を忘れない。この人との恋は私の宝物。とカマラが言い切れる、見てる人が言いきれる素敵な男性だと思う。だから、私は月城かなとさんのラッチマン一生忘れない。月城かなとを忘れない。(まだまだ見れる!超幸せ!)

 

 薄幸の絶世の美女は世紀の恋をする  カマラ/海乃美月

 私はもう、ラッチマンを失って失意の底の海カマラには軽々しく「次に絶対いい男いるって、ドンマイ!」(なんていう軽くてなにもないセリフなんだ、我ながら…あくるさんの人間性疑うわ)(菊田一夫先生に謝れ)なんていえない。「ラッチマンという男を見かけませんでしたか」とパリを彷徨うカマラを「なんて…かわいそうなお姫様…!」と泣きそうな顔で見守る乳母にならなれる。ほんとに…ほんとにこの海カマラは健気で儚くて、さらさらと砂になって消えてしまいそうなのに強い意思がちゃんとあって、強い目で訴えられる。ラッチマンが「この女を離したくない、俺のものにしたい」と思ってしまうのがわかる海カマラ。海ちゃんのサリー姿とにかくとにかく名画のように美しい…!(私だったら芸術を競う今年のパルムドールはれーこ海にあげたいわ~。とにかくヴィジュアルが芸術的な美しさ!←何度でも言う!)

 外面こそ「私は権力者の娘、カマラ姫よみんな控えれ!」。自分より家、愛より権力。おばあさま(みとさんのインドの大貴族の元締め感よ…ですよね~!いますよね~!ってなるよね)の言いなりのカゴの中の鳥。でも本当のカマラは、純粋で誰よりも愛を信じてラッチマンを信じている、自分に正直な魅力的な女性。こうしたい、っていう意思もあるし、きっと歯向かう強さも持っている。だけどそれを隠さないと生きていけない時代に生まれた。カマラの目は、とてつもない強さを秘めている。(れいこラッチマンを見つめる目線がすごくてね…あんな目で見られたら動けなくなるか愛してしまうかの二択ですよね、れーこちゃん)

 海ちゃんはこういう女性が本当に似合う。物憂げで、掴んだと思ったら消えてしまいそうなおぼろげな月のような美しさ。だからその見た目から強く言えば言うことを聞きそうな簡単に騙せそうな女、と軽んじられそうなんだけどとんでもない。ちゃんと自分の気持はわかってるし、騙されそうになったらみぞおちにキックくらわせることもできそうな強い女性。強がるカマラがほんとにかっこよくてね。「あなたの軍服を見ていたのです」と圧倒的な強さで言い切るカマラに惚れるしかない!きっと言いながら傷ついてるんだろうけどね、身を切るような思いで嘘を言う海カマラ。うう、カマラ…(つられ泣き)

 カマラはたぶんもう恋もしないし結婚もしないだろうな。だって忘れられないもの。カマラはこの世の人とは思えないほど美しいけれど、ラッチマン以外の人とはきっと何もできない。カマラの身も心も永遠にラッチマンという一人の男のものなんだろう。例え結ばれることがなくても、ラッチマン以上にもう人を愛せない。

 パキッとしたわかりやすい女性、ではなくアンニュイで、ニュアンスカラーのような海カマラ。それがものっすごくれいこちゃんとお似合いで、それ以上に芝居の呼吸が抜群に合う。れいこちゃんは誰にでも合わせられる芝居の達人だけど、その達人れいこちゃんにここまでついていける娘役さんて海ちゃん以外いないんじゃないかな、って思ってしまう。(発表前にあんまり言うとそうじゃなかったときかっこ悪いしなんかいろんな方面に失礼かな、と思っているのでいつも言わないようにしてるんだけど…今回だけは言わずにはいられないわ)。

 「月城かなとの演技すごい」を絶対に邪魔しない、むしろ一緒に高められる娘役。れいこちゃんのラッチマンすごく私は大好きなんだけど、それは海ちゃんがカマラだから、って言い切れるのよね。これで「ん~…カマラ全然好きじゃない…ラッチマンなんでこの女好きなんだろう」って思ったらそこでドラマが途切れてしまう。

 カマラにラッチマンが迫って、「いや…いや…野蛮人…ひどい人…!」っていうあのシーンすごかった。なんかね、うみちゃんの怯える演技ってすごいなって思ってしまうのよ。数々の病み女を演じてきた実績だろうか(笑)(褒めてるー!)本当に震えてるし、怯えてるんだよね。怖い、怖い、この人だれ…!て思ってて、そんなふうに怯える海カマラをきっと優しく抱きしめるんだろうな~れいこラッチマン…っていういやあんた韓ドラ見過ぎだから!って言われそうな少女マンガ脳を軽く凌駕するれーこ海の愛の演技。素晴らしい。れーこちゃんと海ちゃんの芸術的な愛の世界もっと見たい。絵画のように美しいんだけど、作り物じゃなくて。何よりも本物の、生々しい男女のドラマを見せてくれるポテンシャルしか感じないのです。ドハマリやん、戻ってこれないよ!こんなはずではー!!(ちゃりーん←銭を月組に投げ入れる音)

 海ちゃんは聡明な女性が似合う。このカマラは運命に翻弄された、ラッチマンに振り回されて弄ばれた女じゃない。ただ、ラッチマンを自分の意志で愛しただけなのよね。だから私は海カマラが好き。あ~~~れいこラッチマンの気持ち痛いほどわかるよーーー!!!

 

 さて~、以下2番手スターたち。あのね~…月組さんほんと私をどうするおつもりですか…!?(ちゃりんちゃりーん←月組に課金する音※本日2度め)

 

ペペル/暁千星

 龍真咲さーーーーーん!!!あなたの遺伝子!暁千星がちゃんと受け継いでおりますーーーーー!!!!(大歓喜)(大声)…っていうペペルでした。ペラッペラ!!もうめちゃくちゃペラッペラ!!!!(※褒めてます)

 れいこラッチマンをこの先100年忘れられない男とするならば、ありちゃんのペペルは3日で忘れられる!!と断言しちゃうほどのもう超いい感じに軽いペペルでした。あーーもうありちゃん最高か!!(大好きです)。…私は本当に、組編成、特にトップと二番手の関係性で何が大事だと思うかといえば「バランス」だと思ってて。トップが太陽タイプだったら二番手は月タイプがいいと思うし、逆も然りです。似てるタイプもいいんだけど、やっぱり偏りが出てしまうというかお芝居に幅がなくなっちゃうと思うんですよね。あと選べないよね!!(私達が)やっぱりねえ、何でも競合は大事ですからね!!(なんでそこで「競合」っていう夢もへったくれもない言葉が…)いや、タカラヅカファンはやっぱり「私はトップの○○さんがいいな」「あたし絶対二番手の○○ちゃんがいいー」「どこがどこがー?」「○○なところとか♡」「わかるぅー!私はねえ、○○ちゃんの○○なところ♡」「わかりみが…深い…!」って会話がねえ!楽しいし肝じゃないですか!

 とまあわかったようなこと言っちゃってますけど(実際は何もわかんないです★)このダルレークの場合、れいこちゃんが間違いなく「月」「重い」んですよ。とにかく超ドラマチックだけどめっちゃ重い!!(※褒めてます)…いや大好き前提でいってますから怒ってウインドウ閉じないでほしい(←弱気)。ドラマっていうのは基本重いの前提で展開しますからね…?それでいいとおもいまーす。

 でここでありちゃんの登場でございます。軽ッッ!!!!もうありちゃんかあくるさんの口かってくらい軽い!!いいわあ、ありちゃんいいわよぉ!さすが龍真咲の新公してきただけある!!(太鼓判)と、ペペルの軽さで太鼓持ちしてしまうほど。(もうあくるさん黙ってくれ)(真咲さんファンに謝ってくれ)(めっちゃ褒めてるつもりなんだけどなあー…)

 ありちゃんの軽さがれいこちゃんの重さを引き立たせているという事実。これからの月組のポテンシャル…!あなた!楽しみすぎて立ちくらみしそうよ。ありペペルの「え?リタ?さくっと騙して金だけ巻き上げれば僕お金持ちじゃん?」っていう軽さ!これだけ軽いともうリタもなんにも後腐れなく次の恋にいけるし、逆に言うと罪が一切ない男。優しい男でもあるのだろうか…。きっとすっごくリタにとってはつらい恋だったと思う。もう恋なんてしたくない、と思ってしまうかもしれない。

 けど、ペペルは実はラッチマンより全然いい男かもしれない。忘れられない男をずっと覚えているより、あーああいつ超ムカつく!!って怒って忘れて、次にもっと素敵な恋をできる可能性があるリタのほうが幸せなのかも。…ま、これは個人差ではあるけどね。どっちが幸せかはわかんないよね。…どっちにしろ男運ないないシスターズだなあ~~~とは思う(話なら聞くぜ?聞くだけだけど!)

 ありちゃんのこういう裏も表もない感じがすごい好きなんです。何にも考えなくてもいい、楽な感じ。愛でればよい!!っていうわかりやすさ。そうそう、月組の王子様はそうじゃなくちゃね!!天性の愛されキャラは最大の武器。突き進んでくれ暁千星!

 それと、ありちゃんも「薄くて長い」種族(お仲間に朝夏まなとさん・彩風咲奈さんがいます)だったことに今更ながらときめいた…!ターバン×スーツ、この奇跡の組み合わせをさくっと難なく着こなすスタイルスキルの持ち主、暁千星(別名・少女マンガ脳が大好きスタイル)ありがとう~~~ありちゃん!その薄くて長い素敵な体でバンバンいろんな夢衣装を着ておくれ!頼む!!

 

クリスナ/風間柚乃

 まあ、ぶっちゃけ正常な普通の女子だったら間違いなくクリスナを選ぶでしょう。っていうこの堅実さ。もう、男運ないないシスターズ(カマラ・リタ)唯一の希望の光は長女アルマ(夏月都)が結構見る目あるお姉ちゃんだってこと。お姉ちゃんがね、ちゃんとしたクリスナを選んでるんだから、カマラとリタもちゃんと血筋的には見る目はあるはずなのよ…なのにね…っていうどうでもいいことで文字数を稼ぐでないよアタシ。

 繰り返しますがこのダルレーク、とにかく男役スターのバランスがものっすごくよい。れいこちゃん(月・重い)ありちゃん(太陽・軽い)で、おださん(海・堅実)。海っていうのは海のように穏やかで広いっていう意味で捉えてほしい。なんだこの安定感と安心感。ちょっと人生で疲れたときに誰に一緒にいてほしいかっていったら私はクリスナさんを選びます。一緒にいたらハラハラ・ドキドキしてぐったり疲れそうなラッチマンとペペルに比べたらもう、クリスナさんは南の島のビーチのようなパラダイスだと思うわ(ちょっと意味分かんないです)。それだけ気持ちが良くて、ここは安全ってことです。

 かなり学年差がある夏月都さんを奥さんにしても揺るがない安定感。学年上の海ちゃんを妹にしてもなんの違和感もないお兄ちゃん感。いっそ月組全員風間柚乃に抱かれているような「この船、絶対安心感」。ああ…月組のポテンシャルが止まらない件についてーーーーーー!!!(大声)(あくるさんの今回のテーマが「月組のポテンシャル」でしかない件について(語彙力))

 そう。今回も私は「天才★風間柚乃…」をダイイングメッセージにしてそっと目を閉じる…。(だから、私はおださん目の前にすると「天才」しか言えないんだってば。許してくれよ。)

 あ!フィナーレでね、すごいなと思ったのがおださんの体幹です。全然ブレないの。なんで?ダンスまでブレないってどういうこと?そこの安定感どこから?あなた100期でしょ?アーーーー!!!っていう。もういっか。もういいよね?

 天才・風間柚乃は今日も天才でした。(たぶん私、このセリフおださんが退団するまで言い続けそう)

 

 月組の役者たちは今回も素晴らしかったです。一生見ていられる…あぁ…これが私の余生…!!!(いつのまに終わったん)

 

夏月都(アルマ)■男運ないないシスターズの希望の光。ちょっとうるさいけど、心配してるんだよね、っていう女性が似合う。いつも思うけど、夏月さんのやいやい言うけどウザくない演技ってすごいなって思う。

千海華蘭(チャンドラ)■私の月組アイドルからんちゃん。金もあるが愛情もたっぷり。3人姉妹のパパっていうの、わかるな~。娘たちの押しに弱くてきっとなんでも買ってくれると思う。早くこのパパを安心させておやり、カマラとリタよ…。(余計なお世話)

夢奈瑠音(金の男A)■個人的「月組中堅うまい3連単」のひとりるねちゃん。今回芝居場面はそんなになかったけど目を引くゴールドな存在。見た目が甘めでロマンチックなのに芸風が堅実なのが好みです。

蓮つかさ(酒場の亭主/ハリラム)■月組中堅うまい3連単」の二人目。群衆の中で歌い出す→う、うま!!だれ!?とはっとする→蓮つかさでした~!でおなじみ蓮くん。ほんとにいい声してる。れいこちゃんのパパをする蓮つかさ、あ~わかるぅ~!ってなります。小うるさいけど愛情深いパパ。困るとすぐ息子を頼っちゃう、ちゃっかり感がいい。

佳城葵(支配人/ポトラジ)■言わずもがな「月組中堅うまい3連単」3人目。ここらへんの「るね・れん・やす」は絶対解散しないでほしい~。ほんっとにね、やすくんは支配人とかマネージャーとか似合うよね。上からやいやい言われ下からもやいやい言われる絵に書いたような中間管理職似合いすぎ。

 

 フィナーレがもうほんっとに「きゃーーーー!!!」って興奮するようなフィナーレで。ノリのいいリズムに下級生が入れ替わり立ち替わりでダンスするのも、れーこ海ありで真っ白のアラビア衣装で踊るのも!(その下でここはがっちり支えるんで!御三人お任せ下さい!(ドーン)っていう風間柚乃(100期))。やっぱりアラビア衣装にアラビア曲調はキラッキラしててロマンに溢れてて日常を忘れさせてくれる感じがすごい好き。(ディズニーの「アラジン」で育った世代には強いです!)

 タカラヅカしかできない芝居がここにある!っていうことを月組は教えてくれる。私達が着れない衣装、私達の日常で起こらないドラマチックな展開、私達が経験しようのない恋愛も、れいこちゃんだから、この月組だからリアルなおとぎ話として楽しめる。リアルなおとぎ話って、大人の最高の贅沢だと思う。こんなことは起こらない、ってわかってるけどこの世界にしっかり酔える。ハマる。違和感のないロマンスっていうのは女子にとって最高のご褒美。

 今回の月組「ダル・レークの恋」を忘れたくない。だから、忘れない。つらい恋でも、もうこの人以上に愛せない、ってなる恋でも、キラキラ美しくて宝物のような月城かなとであることには変わりはないから。

 

 ここまで読んでくださった方本当にありがとうございました~~!!次回は星組ロミオとジュリエット」配信でお会いしましょう!ダル・レークの次はロミジュリ…大人のおとぎ話が続きますね…!あ~~~~濃厚だわぁ。そして最高の非日常だわ…(うっとり)

歌え、雪組!歌え、歓喜の歌!!最高に楽しい音楽の時間、望海風斗の時間。雪組公演「fff」感想

望海さ~ん、あなたの舞台は素晴らしかったー!!(歌え歓喜の歌ー!!)

 

 皆様こんにちは~。連日お世話になっております。あくるです!歌劇2月号、ご覧になりました…?雪組が誇る孤高のイケメン朝美絢と(年末にカニをさばいたりーしゃパイセンに渾身のツッコミ)「同期のイケメンだいたいマブダチ」の愛すみれ先輩の書面上の往復書簡みたいなの、めっちゃ好きなんですけど…!困ったら愛すみれ先輩に相談する朝美絢、はもとより月城かなとや瀬央ゆりあ(←95期でイケメンで文才がある人たち)の「今月も書けないよー!!」というお悩み相談一身に受ける愛すみれ先輩。ただ結構「気合で書け!!」とか根性論叩き出す感じの男前な感じがめっちゃ好き。

 と、いうことで、雪組公演「fff」。たぶん最初、私、くーみん文学、くーみん哲学を真正面から受け止めすぎてて「はー、全然わかんない…」とか思ってたんだけど、結論久美子さんが伝えたかったこと、書きたかったことは「望海風斗に歓喜の歌を歌ってほしい!」っていうシンプルなところなんだろうなと。望海風斗のタカラヅカの舞台は素晴らしかった!!ってみんなで歓喜して、お祝いして、イエーイ素晴らしかったよねー!!って送り出したい。ただ、頭が良くて哲学展開しちゃうからこっちも小宇宙を漂う(笑)考えてみればこっちは年明け連続で「いやもうベール長すぎるから」っていう見れば誰でもツッコめる原田コメディでゲラゲラ笑ってたんだから!しゃーないしゃーない~。

 正直くーみん哲学の世界はわからない!!(バーン!)でもわかることも結構ある。望海さんはやっぱりすごいトップスターってこと。彼女が作った雪組の世界はとてつもなくすごい世界だったこと。歓喜の歌でわかりやすく「すごい!音楽ってすごい!雪組って、タカラヅカってすごい!!」と思えること。それだけでいいじゃない、ALL OK、この人生は素晴らしかった!!すっごく楽しそうに舞台で歓喜するルイ望海風斗を見れて「素晴らしい時間をありがとう!!」と思えて幸せだった!

 ということで雪組「fff」感想始まり始まり~。「アナスタシア」から空っぽのオケピを見るのが結構つらかったんだけど、「空いてるなら埋めてしまえホトトギスといわんばかりの鬼才久美子の才能が猛威をふるってたので横で見てた還暦「転んでもただじゃ起きないねえ…」っていってたのが印象的(あの演出サイコーよねー!!)

 

雪組公演「fff-歓喜に歌え!-/シルクロード

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脇役まで歴史上の人物っていうのがいいよねえ。ひとりひとりのドラマが見える雪組芝居が大好きです。

 

苦悩して、運命の扉を叩いて、歓喜する  ルイ(ベートーヴェン)/望海風斗

 

 まあ、サヨナラ公演だし望海さんだしってことで書いてくうちに望海さんとの思い出話みたいになってしまうのだけは気をつけたいなと思いつつ。あくまで今回の感想を書きたいなと思います。私ね、望海さんの絶叫好きなんですよね。声量もめっちゃあるしパーン!!と明るくてわかりやすい声だから「素晴らしかった!!」とか「だーーー!!!」とか、「千!秋!楽!!」とか望海さんが叫ぶたびに高揚する自分がいる。

 見終わって思ったことは、ベートーヴェンってすっごいつまらないシンプルな人生だったんだな、ってこと。あ~、だから今までのベートーヴェンを題材にした作品ってそんなにヒットしなかったんじゃないかな~って腑に落ちる。比べるわけじゃないんですけど、ルイと同じようにモーツァルトって数々の名曲を残して、でもルイと違ってその人生が結構面白おかしく書かれてて、「アマデウス」始め結構熱くなるじゃないですか?「モーツァルト!」然り。それはモーツァルトの人生自体にものすごいドラマがあるからなんだよなあ。私のモーツァルトの知識は帝劇の小池さんの「モーツァルト!」が100%なんですけど(本当に帝劇小池シリーズで一番好き!再演するたびに見に行ってる)めっちゃ積極的に人と関わりにいってるんですよね。コロレドとド派手なケンカしたり、女と遊んだり、散財して借金したり。下手くそなんだけどガンガン「ねえ俺モーツァルト!遊ぼうよ!」って人と関わりに行く。

 だけど、ルイってもう「人、NO!」じゃないですか。シャットアウト、ゲットアウト!!俺の世界がわからないやつ強制退去!!全面濃厚グレーみたいなドイツで、風呂も入らず食事もとらず、ずっと仕事をしている。おまけに耳はどんどん聞こえなくなってきてさらに「自分だけの世界」が加速する。ワーカホリックの音楽バカ。「ペンじゃなくてパン!」のだいきほのやりとりがすごくらしくてね、うまいなあ~って思ったんだけど、きっとルイに声かけたり、「君の音楽は最高だよ」っていってくれる人も絶対いたし、お近づきになりたい、って思ってたご婦人もいたと思うんだけど、彼にその声は聞こえない。すごく寂しいなあ、って切なくなる。ルイ、とりあえずルドルフあやなあたりから始めてみようよ?きっとあやなちゃんならあなたの話聞いてくれるよ?って思っちゃう。あやなちゃんのああいう「僕はわかってるよ」っていう雰囲気醸し出すのすっごくいいよね。(「ワンス」のニックもすごくそういうところよかった、でも報われないのよね~~あやなちゃん・・・)

 どんどん耳が聞こえなくなる描写がすごく切なくて、メッテルニヒ(ダークカリ様最高です)が無表情で補聴器を渡して「nnnnn…?」って戸惑いながら補聴器を使うルイがすごくベートーヴェンだった。ベートーヴェンにしか見えなかった、もうこれからテレビとかでベートーヴェン肖像画見かけたら「あ、望海さんだ!」って思うと思う。(※望海さん的に嬉しいことかは定かではない)望海さんって、表情が完全にミュージカルの人だからすごく感情がわかりやすい。「楽しい!!」って言うときはもう子どものようにたのしーーー!!生きててよかったーーー!!」ってはしゃぐし、「悲しい」と言うときは「この世の終わり…生きてる意味ないわ…」っていう感情のわかりやすさがすごくわかるーってなる。「nnnnn…?」ってわかりやすく戸惑う表情を見て、ルイを理解できた気になって、あ、この世界わかった!!ってなる。だからこの人のミュージカルをずっと見ていたいなって思う。

 ルイは「人、NO!YOU、ゲット・アウト!!」が基本ベースだけど、推しが2人いる。しかも結構強化担で勝手にイメージ音楽捧げたり、あなたの作品に勝手に曲つけちゃいました聞いてね!って送っちゃったりする強化担。その二人の推しがナポレオンとゲーテ銀橋の真ん中でベートーベンが歌って、両端のスッポンからナポレオンとゲーテがセリ上がってくる演出にもうほんっと胸が高鳴って。ナポレオン(バーーーン!!)ゲーテ(ドーーーン!!)っていうあのわかりやすさ本当に最高で最強。

 そのルイの「この二人もうめっちゃいいかんじ!!推せる!!」っていう感情が手に取るようにわかる望海さんの演技。なんかすっごく可愛くて、ドイツの偏屈おじさんが一気に隣でペンラ降ってる同志みたいに思えてくる。きっとルイはナポレオンが皇帝になった時本当に絶望して「そんなん僕の知ってるナポレオンじゃない」って思って裏切られた気持ちになったし、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」を読んで「僕をわかってくれてる!!」って高揚して本を抱きしめたりしたのだろう。

 望海さんてこういう表情でものすごく「こっち側」に寄せてくるの本当にうまい。基本「この人の人生全然うらやましくない」「この人よくわからない」っていう人物するのに、「ファントム」でクリスティーヌの声を聞いた瞬間「この女性こと僕好きだ!」っていう表情をする望海さんを見て、エリックがたまらなく愛しくなる、っていうことが何度もあったように思うのね。遠い人物、よくわからない人物を感情でこっちにぐいぐい伝えてくる望海さんって本当にすごいなあ。技術もすべてすごくて上手い、なおかつ感情がちゃんとある。だからわかりやすくて理解できて、この舞台楽しかった!ってなる。一番大切なことがしっかりわかる、ってすごくいい!!

 途中まで「あなたそれ生きてるうちに答えはでるの…?」ってことですごい苦悩するルイ(眉間のシワの寄せ方ひとつとっても「その表情きっとベートーヴェンしてたと思う!」って(ベートヴェンに会ったことないのに)思うことができる望海さん)、シベリアのナポレオンとの場面で「人の役に立つ仕事がしたかった…」とつらそうに、絞り出すように言う。どれを「なーにいってるんだよ、人生そこそこでいいじゃねえか!!」って豪快に笑い飛ばす咲ちゃんナポレオン。私、「繊細な望海さん、豪快な咲ちゃん」っていう舞台上の設定2人がすごく好きなんだと思う。たぶん実際の2人はその役割は逆なんだろうけど。望海さんトップ時代の作品が次々思い出される。久美子さんは本当にオマージュがうまいなあ、過去の人の作品を大切にできる人なんだな、でも反骨精神すごいな!と(笑)私は時折久美子さんを見ると逃げ恥のみくりちゃんを思い出すよ…。

 私たちは望海さんの舞台を見て、ただただ歓喜する。人生は素晴らしかったー!!って上手から下手まで本当に嬉しそうに、野原を駆け回る子どものようにはしゃぐ望海さんを見て、ああ、完結した!!って思った。きっとすごく彼女にとって、いろいろ大変なこともあっただろうけどそれを忘れるくらい楽しいタカラヅカ生活だったんだ!!って。ベートーヴェン歓喜の歌めっちゃいいでしょ!めっちゃすごいでしょ!!私の雪組最高でしょ!!タカラヅカって素晴らしいでしょ!!!」って望海さんが舞台上で叫んでるように見える。「わかる、最高だった!あなたの雪組もすっごく楽しかった!!!」って笑顔でいえる自分がいる。涙は退団が悲しい、寂しい涙じゃなかった。「あーもう本当に最高!」って思って涙が流れる。「ありがとう!」って思って涙が止まらない。

 前言撤回。ベートーヴェンの人生はつまらなくなんかない。きっと最高だった、素晴らしかった。望海さんがそう伝えてくれるんだから間違いないんだ運命よ!!

 ショーがねえ~、本当に「僕の見たかった望海風斗コレクション(ジャララララ~)」っていうターバンターバン宝石キラキラターバンっていう、生田くんの趣味の世界全開でね(笑)反骨精神の塊ながらも「望海さんのこの作品すごく素敵でしたよね?一緒に愛でましょうよ」ってちゃんとオマージュしてくるちゃんと大人な久美子さんに対して「最後だから僕のやってほしい設定全部やってよ」っていう「これが僕の好きな望海風斗」全開の生田くんがもう本当におかしくて面白くて。自分の「好き」がわかりやすい作家が私は大好きなので「シルクロード」すごい楽しかった!私も、やっぱり望海さんにターバンはしてほしいのよ、最後も小物使いの望海風斗、チャラチャラした装飾品めっちゃ似合う望海風斗はやっぱり見たい(笑)。最後はシンプルな黒燕尾を着てくれたのでよし!!サヨナラ公演で上海マフィアする人まあいないと思うけど、規格外だったトップスター(マジで最後まで理想やらなかった…)の望海さんなら最後まで「これ見たことないな~!!」でいいのよね!っていう満足感でした。(生田くんの世界私やっぱりめっちゃ好き)

 

 ピンクが似合わないのは真彩希帆の最大の魅力 謎の女/真彩希帆

 まあやちゃんのピンクブリブリ似合わないの最高じゃないですか?って真顔で思う。規格外のトップスターの相手役っていうのはやっぱり規格外であって。ピアノの上に乗って真っ黒いドレス着てつまんなそうな表情で登場する「謎の女」で満足度100%を叩き出す娘役、真彩希帆。まあやちゃんの「きゃはははは!!」っていう高笑いがすごい好きだ~。

 上記でも触れたけど、「ペンじゃなくてパン」のところのやり取りが最高にだいきほでね。(ん?逆?間違ってたらすみません、ニュアンスで★)すっごく低い声で「ペンじゃなくてパン…」と「なんなのこの人?ヘン!!」っていう顔でルイ望海さんを見る真彩ちゃんに「なんだこの女?ヘン!!!」って顔で謎の女真彩ちゃんを見る望海さん。お互い「この人ちょっと私ワカンナイ」っていうことを思ってるだいきほがやっぱり、同じところで同じ速度で同じくらいの目線で歩いてきただいきほなんだよなあ。望海さんと真彩ちゃんは相手役と言うよりはソウルメイト。望海さんについていきます、じゃなくて「そんなところでぼやぼやしてると置いていきますよ★」っていう真彩ちゃんがいい。

 きっと従来のタカラヅカならば、10年前のタカラヅカであれば、たぶん「謎の女」はトップ娘役はしない。ベートーヴェンの一生涯をやるになってもロールヘンを永遠の心の女性として「天才でも恋はうまくいかない、でもずっと彼女を想ってる…」的にまとめたと思うんだけど(ああ、景子さんならこれやりそう)(「ベートヴェンの恋~愛と運命の果に~」)そこはね、鬼才久美子が才能振りかざして「でも真彩ちゃんならこうでしょ!!」とばかりにルイに歓喜の歌を書かせる女として謎の女を真ん中にする。そういう鬼才の才能、アイデアとまらない!ってならせる真彩希帆ってやっぱりすごい。(いやなったかは知らんけどな)

 ゲーテと会う場面で、「お前の声は聴こえるからな!」って乱暴に言うルイを「はいはい」って顔で受け止める謎の女。ちょっと考えてしまうと「望海さんは全世界の音が聞こえなくなっても真彩ちゃんの声は聴こえるってなんかロマンチック~!」っていう少女マンガ脳発令しちゃうんだけど(笑)、謎の女が「あーはいはいわかったわかった」っていうテンション(めっちゃローテンション)の顔をされるので(なんなら「早く家帰りたい」っていう顔)すごいこう、ときめいて(笑)舞台上では落ち着いた、リアリストで少し冷めた雰囲気の女性が真彩ちゃんは似合うと思ってるので(だから「ワンス」のデボラがめっちゃ好き)いい真彩ちゃんだな~って見てました。すっごくらしいよね、さすがです!

 最近トップコンビの愛のカタチって自由なんだなって。私は相手役と常にラブラブ愛し合ってます!毎回結婚!!っていうような(っていうかそれはれい華)そういうトップコンビが大好きな一方で、だいきほのような「まあ、この人、変人ですからね。」ってお互いのこと一線引いて思ってそうな2人だけど、この2人は魂の波動は一緒できっと誰よりも理解しあえてる2人、っていうのすごい素敵だなと思うのよね。あくまで対等で、相手役と言うより同志で、仲間のひとりで。でも、きっと自分のことを誰よりも理解して受け止めてくれる。まあ全然わかんないっすけど。みたいな。そういう雰囲気が毎回あった2人が新しい時代を作り上げていくんだろうと。

 愛しているし愛してくれる、っていう関係じゃなく(もちろんそれが素晴らしいトップコンビもいる)「この人まあ全然わかんないけど隣りにいるのは居心地がいい」くらいのだいきほテンションが大好きでした。次に会うときは帝国劇場でヒロインWキャスト!!っていうわかりやすいドラマを期待してしまう私がいるので(笑)「ほんっとあなたピンク似合わないね!」っていう望海さんに「望海さんも王子様似合わないですしね!!」ってケラケラ笑いながら返すような真彩ちゃんが望海さんの相手役でいてくれて本当によかった!!

 真彩希帆、あなたのハスキーな声も、高いカーン!とした声も素晴らしく、ピンクもフリフリも似合わない、だけど最高にかっこいいタカラヅカの娘役らしい、あなたが大好きでした。楽しい音楽をありがとう。上海マフィアの場面で低音ラップを歌う真彩ちゃん、かっこよかった!!(最後に大好きなネイビードレスの大盤振る舞いありがとう~!)

 

 さて~、今回も数々のドラマを見せてくれた2番手以下スターたち。背景に「バーーーン!!」「ドーーーン!!」って書き込みたくなるキャラクターばかりでね、この厚さと重みと深さと湿気、ナニ…?って思いながらもこれクセになるんだわよ…一度味わったらやめられないんだわ…(望海さんがハマってきたアヘンのように←望海風斗ジョーク)

 

ナポレオン・ボナパルト /彩風咲奈

 咲ちゃんのさあ、まあ人生において結構大事なんだけど、それあんまり大声で言う人いないよね?っていうセリフの言い方が大好きなんだわ。そう。「そ、こ、そ、こ、だ!!」と「肉を食おう!!」は完全一致の同意語です。私の中の咲ちゃん名語録。まあまあ結構日常的に使える。(図らずとも久美子と生田)

 きっと咲ちゃんが二番手じゃなかったらこのドラマは生まれてなかったであろう。咲ちゃんの懐のでっかさはナポレオン並だ!!と太鼓判を押したい自分がいるのです。戴冠式の場面がほんともう、圧巻のゴージャスと厳かな美、といいますか。咲ちゃんて、決して派手ではないけど(望海さんは真紅の大輪の薔薇だと思うけど、咲ちゃんは真っ白な百合とかさりげないけど強い美しさを感じる)やっぱりすごく「ああ、この人絶対偉い人」みたいな、圧倒的でかいオーラを感じるのよね。(おキキ様然り愛ちゃん然り、93期スターってそういうところない?)

 あ、全然話飛ぶけど、戴冠式の場面すごくセリが高いところまで動いてて、それだけで舞台機構オタク(私)はもう「うわあああああ!!!!」って目をキラキラさせちゃったんだけどこの舞台、きっと装置の大橋先生「殺す気かくみちゃん!!」って思いながらコンパス使ったし現場の舞台進行さん「絶対コロス久美子」ってギリギリさせながらセリ盆毎日0.0005秒の世界で戦ってるんだろうなと。お察しします…。でも本当にすごい立体空間、空間計算。舞台が浮き上がってくるこの興奮。素晴らしすぎる大劇場の装置。スタッフのみなさま、最後まで安全に…!大橋のおじいちゃんにはね、「わしが修ちゃんの舞台も久美ちゃんの舞台も正塚の舞台も作ったんやで!すなわち一番えらいの、俺やで★」っていう自慢話いつまででもしてほしいので長生きしていい仕事してください★(ほんと大橋おじいちゃんの自慢話大好き)。

 で、話を咲ちゃんに戻すとやっぱりベートーヴェンのお悩み相談のシベリアの場面がやっぱり秀逸だった。基本的に上記で挙げた、「望海さんの繊細な悩みを豪快に笑い飛ばす咲ちゃん」が好きなので「そこそこだ!!(どーん)」みたいなナポレオンすっごいいいし、この人なんか、浅そうに見えるけど深い…!みたいな只者ではない、っていう雰囲気作り上げるの最高にうまい役者だと思う。「勝利のシンフォニー!!」って勝手に2人で興奮しだすところはやっぱりこう…「あ、この人たちやっぱりヘンだ」っていうアレ(笑)がやっぱりたまらなくて。一般人、凡人にはわからない、何かでつながってる。この2人、思考回路や方法は全然違うだろうけどゴール、目的は一緒なんだな、っていうのが望海さんと咲ちゃんの関係性なんだろうなと。それがすごく自然ですっと入ってくる。よくは知らないしわからないけど、望海さんの技術レベルが高いから咲ちゃんは言われることも結構あるんだろうな、とぼんやり思ってた。でもこの2人はやっぱり私は相性がすっごいいいと思うし、望海さんのトップ時代は咲ちゃんが二番手だったから数々の伝説の作品が作られた、ってずっと思いたい。私の勝手な感想だからよいのだ、それで!(どーん)

 ショーでは咲ちゃんはほんとロングの衣装が似合うのよね~~って長い裾のチャイナ服を着る「私の体、最高のスタイル!」を全身で打ち出す彩風咲奈様最高でございました。あの細身のシルエットは咲奈様以上の着こなしできる人いないでしょ。青いバラの場面泣きそうになりました。頑張れ雪組の御曹司!

 

 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ /彩凪翔

 「じゃ・あ・ね★」とブラウンチャラチャラターバンであえて客席目線を外す、横顔。この美しさ、ドイツの街並みより美しいだろう…!(ドイツ行ったことないけど)っていう彩凪翔様。ほんっと、「じゃ・あ・ね★」っていうLINEのスタンプ公式で作って欲しい。

 ゲーテは「儚げ・繊細・物憂げ」っていう王道彩凪翔原点回帰か!?と思ってたんだけど、それはさくっと上回ってもうなんていうか「はるか天空の彼方にいる文化人」みたいなイメージでした。王子様より遠い、崇高なる人物というか。もはや神に近いイメージなんだろうなと。ルイにとってはもう「推し」であり「神様」だったんだろうしね。天才を興奮させる、もうひとりの天才。っていうあの位置づけが「実は雪組の大黒柱・彩凪翔」大好きな雪組ファン(私)にとってはたまらない設定でございました、ありがとうございます…。

 んー、でもあまりに私の理解をふぁさっと翼を広げて飛んでいったゲーテだったので理解できたか?っていわれるとちょっと怪しい(苦笑)でもね、この作品で一番残ってるセリフはゲーテがナポレオンにいった「あなたの速さでみんなは走れない」このセリフのインパクトが本当にすごかった。もう、もちろんセリフもかっこいいんだけど言い方。凪様の言い方よ。ずーっと頭の中でリフレインしちゃったほど。ずしっと深くて、とっても重い。

 ナポレオン、あなたのことをちゃんと認めてるから君には誰も言ってくれない、私しかいえないことを言おう。っていうあのゲーテは凪様しかできないなと思う。

 タカラヅカファンの結構な深刻な共通のお悩みだと思ってるんだけど、どこか中の人同士の関係性をキャラクターの関係性に重ねてしまう性がある。「あの人だから、あの人にああいうセリフでああいえる」みたいな。それがタカラヅカの面白いところで大好きなところであるんだけど、そのシーンはまさにそれだった。「凪様のゲーテだから、咲ちゃんのナポレオンにああいえる」。どうしてもね、彩彩の2人には雪組ファン(私だけだったらどうしよう)の勝手で結構重い愛が詰め込まれてしまう(笑)もちろん実際のゲーテとナポレオンにもこういう関係性があったと思う。凡人には理解できない、神様ポジションのふたりの悩みを共有するような。それを彩彩がやるとさらにその関係がこっちに倍率ドンでわかる気がする。きっと彩彩も、こうやって「あなたのことを認めてるからあえていうけどね?」って励まし合ってきたんだと、勝手に思入れいれて見てしまう。(すみません!あくるさん、おもっっ!!(笑))

 きっと2人には迷惑極まりないんだけど(笑)でも勝手にそう思って熱く見てしまう。そういう熱さがあるシーンでとっても印象に残るシーン。最後にいい彩彩が見れました。ベートーヴェンの推しがナポレオン、ゲーテであるというのに深く共鳴する。私も彩彩をずっと推していきたいです。(やっぱり重い!)

 凪様の上品でクラシック、柔らかな雰囲気とずっと見ていたいと思わせるダンス。すごくすごく大好きでした。私の中で凪様はずっと、雪組の王子様です。ああ、やっぱり凪様のことになるとうまく書けない(笑)いつまでも私を思春期に戻す彩凪翔の魅力よ…。

 

 ゲルハルト・ヴェーゲラー 朝美絢

 あーさがいつこじらせソングor鬱ソング歌うのかな!?ってわくわくして見てたんだけど、「そんな話ではないし尺はない!(ジャジャーン!)」と久美子さんがおっしゃってるような普通の、ルイの心の拠り所となる故郷ボンの心優しき医師。正直あーさの「普通」があまり慣れてないので(苦笑)「お、なんか逆に新しい!?」と思ってしまうコレなんなんだ。慣れって怖い。

 あ~、この人の声やっぱりすっごく素敵だな~って思って見てたけどルイの推し2人、ナポレオンとゲーテは神様ポジションで「ああいう才能があったら、僕にもああいう大きいことができたら!」っていう感じ、ゲルハルトは「こういう人になりたい」っていう対象だったんだなと思う。普通に素敵な女性と結婚して、普通に暮らす。とっても普通のことで笑い合う。その「普通」ができないルイはすっごくすっごく羨ましくて、だけどゲルハルトはそれ以上に魅力的だったから「NO!」って排除できない。生涯の友、心の故郷。あーさのお芝居であまり見られないような(←ほんと余計なお世話だよ)、ふんわりした雰囲気がすごいよくて。優男好きの少女マンガ脳刺激されまくりですね(笑)罪な男役やのう、朝美絢という人は!

 ゲルハルトと青年ルイ(彩海せらくん)が並ぶところ、まあ、タカラヅカファンが胸を熱くさせるところなのは当然として(笑)(よかったねぇーあみちゃん…っていうババア顔)ふたりの漂う空気感がすごいよくて。未来に希望を隠せないルイに、いつでも帰ってきてええんやで、っていうような優しい微笑みのゲルハルト。君はすごい才能を持ってる、って認めて、でもしんどかったら帰ってこいよ?っていうような優しさ。顔が強いし(笑)声もどんどんパンチが出てきて、個性的な役柄を自分のものにしバリバリこなすイメージだったんだけど、え、なんか普通の朝美さん素敵です、ってとなりのあみちゃんドキドキしてそうな雰囲気感動しつつニヤニヤしてしまう…。すみません、邪な気持ち入りまくってました(笑)

 ますますショーでパンチの効いた声を披露してくれる朝美さんね。「シェヘラザード」の場面の王様、「クセが強すぎる…!」と震えるくらい朝美さん似合ってらっしゃった…。「俺のために踊れ!」ってああた…(ぶるぶる)。だがしかし、そうそう朝美さんはこうじゃないと!!と目をキラキラさせてしまう自分。こういうあーさがないとあーさ見たって思えないのよねえ~!!雪組観劇における「花見にはビールがなくちゃねえ~!!」みたいな欲求を満たしてくれる朝美さん。ってなんだかそれ違くない?ナンバーワンよりオンリーワン

 

 雪組のドラマを熱くさせる人物たち。舞台の端までドラマがある。

小さな炎(笙乃芽桜)■ひーこの堅実でいつも最高!っていうダンスが大好きでした。オレンジの炎がメラメラ燃え上がる、じゃなくて、消える?消えない?でもずっと小さく灯ってる…みたいなダンス。素晴らしかったです。

久城あす(サリエリ)■ね~、ほんといっつもなにか腹に一物抱えてるよね~。サリエリの小狡い感じや野心家なところミエミエな演じ方最高でした!男の内緒話(だいたいくだらない「なあなあブーブークッション仕掛けて赤っ恥かかせてやろうや」っていう姑息な企み)が異常に似合うのなんでだろう…

煌羽レオ(メッテルニヒ)■ダークカリ様最高です!あの表情を崩さない氷のような視線。カリ様の前ではみんなドMになる説。思い通りに動かないルイを軽蔑する、というような演技に「そうそうこれこれ~!!キタキタ~!!」ってなるやつ。たぶんれいこちゃんも大喜びのやつ(なぜそこでれいこちゃん出てくる)

愛すみれ(ブロイニング夫人)■ひと目見ただけでこの女性は優しい、と思わせる聖母マリアのような柔らかい雰囲気。あの時ルイを救ってくれてありがとう、と感謝したくなる優しさ。マザーテレサか愛すみれかってレベル。

朝月希和(ロールヘン)■普通で、穏やかで、和やかで。ルイが人生において欲しくてたまらなかったものを具体化したのがロールヘンだったんだなって納得できる、ひらめちゃんの柔らかい優しい演技。あーさとの並びがお人形みたいだった。メルヘンの世界。次回からトップ!期待しています!

真地佑果(ガレンベルク伯爵)■まちくんの絶対邪魔しない、だけどあの人絶対うまい、って思える脇役が大好きだったのね。一度聞いたら忘れられない声も。最後の挨拶が真地佑果100%で「そ、そこまでマトカを…!!」っていう「まっちwww」ってなるのがまちくんのいいところです。最後まで小笑いを獲得。

綾凰華(ルドルフ大公)■ルイの才能を一番理解してるのはきっとルドルフ。でもルイはルドルフのことは見えてない。それでもルイを心配していつも気にかけるルドルフ。あやなちゃんは心配してる人物には報われない、でもそれを「もう知らないし!」ってむくれない精神的に安定してる大人、本当に純粋なピュアな人物がうまいな~って思う。母礼からこっち、繊細な容姿に対して意外と心が安定してる大人が印象に残ってるのがすごく好きだわ~。

彩みちる(モーツァルト)■全米の「カワイイ」を獲得★彩みちる。ベートーヴェンの音楽を聞いて「うるさ~い!!」っていうあれがそれな!っていうやつ。トニカクカワイイ。チョットカワイスギテヨクワカンナイ。(彩みちる現象)

縣千(テレマン)■シルクロード」でカメラに時々入るあがちん見て、あがちんのダンスを早く生で見たい、と切望する日々。早く舞台で暴れまくってる縣千に圧倒されたい。「なんかあの子しか見てなかった…」っていうアレ。もうなんなのあの大きな薔薇の花束振り回して踊るようなあがちんのダンス(好きやで)

彩海せら(青年ルートヴィヒ)■あみちゃんは望海さんの血縁者が似合うよねえ。「壬生」でも思ってたんだけど。望海さんから黒い部分とか闇部分を取り除いたのがあみちゃんじゃないかなって。そう思うとあみちゃんの将来めっちゃ楽しみです。

ジュリエッタ(夢白あや)■もう出てきた時点で「はい~、好き~!!」って思えるヴィジュアル。赤のドレス似合うわあ。ジュリエッタに関しては「ルイ(望海さん)とガルンベルク伯爵(まちくん)かあ…うーん!どっちも苦労しそう!!(にっこり)」なんて本音で話して「あんた一回しばいたろか」って怒らせたい衝動になります。ジュリエッタちゃん怒ると絶対コワイ。でもカワイイ。(でれでれ)

 

 望海さんの舞台は本当に「日常を忘れることのできる非日常空間」だったように思う。どんなに日常で疲れてても、「あーあやってらんないよ!」って思ってても、一度この人の芝居を見れば、ダンスを見れば、歌を聞けばそんなことどうでもよくなる。理想をしなくても、よくわかんないな、をわかるわ!私にもそういうのあるわ!!にする唯一無二のパワー。あらゆるものをなぎ倒していく技術、常識を毎回打破していく姿、毎回「これが最高の望海風斗」と思わせる向上心の高さ、自分のペースに巻き込んで持っていくこともできるけど、周りをちゃんと見て時々ペースを緩めることのできる心優しいトップスター。

 「普通にできなくてもあなたの人生は素晴らしい!」望海さんがそうやって歓喜してくれているような舞台。高い技術、誰にもできない舞台。それでも望海さんはきっと私たちと一緒でこの世界が大好きなだけ。限りなくこっち側のあなたがものっすごく誇り。きっと、タカラヅカを飛び出して外の舞台で活躍する望海さんを見ても私は歓喜する。「ねえ見て見て!!本当に望海さんってすごいでしょ!!」って世界中に自慢したくなるタカラジェンヌ

 本当に楽しい時間をありがとうございました。18年間、あなたの舞台を見れて幸せだった。あなたのタカラヅカ人生、素晴らしかった!!!!歌え歓喜の歌、歌え望海風斗!!

 

  望海さんは、タカラヅカファンの誇りです。

 あなたに会えて本当によかった。

サイテーな男を演じる柚香光はサイコーだぁぁ!!花組「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」感想

愛すべきバカばっかりの原田劇場をずっと眺めていたい。(訳:えーーーもうめっちゃ楽しかった~~~!!!)

 

 どうも~すべてオーケー!!(※挨拶)あくるです。望海さんのサヨナラ公演がもうムラ千秋楽なのに、なにひとつ実感のないまま時が過ぎています…。きっと大千秋楽を見て実感するか、次の咲ちゃんのお披露目を見て「あー、いないんだな」と思うかなんでしょうね。きっと寂しいんだろうなあ。明日の自分頑張れよ。(この冒頭部分書いてるのは2/7)

 とはいいつつ忙しないのがヅカヲタの性です。あらゆるワクワクを丁寧に拾い、育て、次のワクワクにつなげるのを生業としている私です、そうこうしてる間に五峰姐さんが思ったより大御所になっててびっくりしたよねー…。と、いうか、花組配信見てから1日置いて雪組千秋楽配信。普通に忙しいわ。

 ってことで花組梅芸「NICE WORK IF YOU CAN GET」本当に期待してたけど、本当に期待以上に楽しくて楽しくて「この愛すべきアホばっかりの世界ずっと見ていられるんだけど」って何度も思いながらひとこが「ビスケットォォォーーー!!」ってクッキーあきらくんを呼ぶたびに笑ってた。「クッキー」っていうより「ビスケット」のほうが文字数多いやんけ、っていうみんなが思うツッコミしながら、もう一周回って私劇場に行けなくてよかったんじゃって思うくらい、飛沫飛ばしまくって笑ってたから(これを客席でおさえて…ってそれどだい無理な話)世の中はうまくできてるよね…。うそですこれやっぱ客席で震えながら見たかったです。いやぁマジで全員可愛すぎるよ、どうしろとー!!という幸せな悩みを両手いっぱい抱えて感想参りたいと思います。

 柚香さんの「ヴィジュアル120点、おバカ500点、可愛さプライスレス」な最高のジミー・ウィンターとくと堪能しましたありがとうございます!!原田くんはどんどんコメディやっていこう!!!(だから学研まんがの舞台化はもういいぜ★)

 ほんっと、ここまでアホキュートトップスターは見たことない!!(最高に褒めてます)それでは参りましょう「すべてオーケー♪」ナイワ感想です。

 

花組「NICE WORK IF YOU CAN GET」

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柚香光のガウン姿、3度の飯よりマジで好き。(よいリズム感)

 

サイテー男をマジサイコーにするトップスター男役 柚香光

 あの~本当に私、こういうれいちゃんが好きすぎて。もともと「大人っぽい容姿に対して中身が自由で元気(=中学生)(by聖乃あすか)」っていうれいちゃんが大好きでずっと見てるんですけどまあまあ。まあまあなドサイテー男なんですよ、ジミー・ウィンター。なんてったって既婚者(っていうか重婚者)のくせに「さっきのキスがハーバードじゃ学べないものだといいけどね…★」(ウインク)っていいながらビリーにとって人生で忘れられないキスしてく男だから。いやいやあんたがそれ言う?っていう。ひとこと結婚するんだぜ?(大声)っていう。でもなあ~。本当に素敵な奇跡としか言えないんだけどサイテーなんだけど可愛いが勝って結果サイコーになってしまってるんだよ~。(サイテー<可愛い=サイコーの方程式)なんなのほんとに。サイコーかよ!(バーン!)(語彙力低下)←いつもこれ。

 タカラヅカを見てると「サイテー男」のバリエーションっていうのがこの世にはたくさんあるんだな~っとすごく思うんですけど、それでも許せるサイテーと許せないサイテーがあるんだなと思いませんか?れいちゃんってサイテーをやるにはやるんだけど(きっとこの世の悪を集めたような悪魔のような男もハマるでしょうね。トップになったので難しいかな〜とは思うけど見てみたい!)、「こいつほんっとにしょーもな…でも可愛いから許す~~~~!!!」っていう役が本当にうまい。道明寺もそうだったけど、それはれいちゃんの本人のにじみ出るもの、人柄、キャラクターならではだと思う。なんだろう~本当の意味で憎めないんですよね。

 きっとビリーと結婚したあとのジミーはもう浮気はしないだろうけど、もし浮気しちゃったとしてもビリーはきっと許すし、周りも許してしまう。天性の愛され気質というか愛されて育った人の特権というか、無邪気に人の心をさらって、虜にしてしまう。知ってしまったら最後、愛さずにはいられない。忘れられない人。そういう男性がめちゃくちゃ上手。それは努力しても勝ち得ないものなので神様のギフトとしてれいちゃんにはこの手の男を一辺倒にやってってほしいと思います。愛され上手の愛し上手、って柚香光さんそれ最高ですね?

 まあ本当に、繰り返しになってしまうけどジミーちゃんしょーもないけどマジでそれ以上に可愛いが勝ってしまう奇跡の男でした…。既婚者(っていうか重婚者)(←しつこい)のくせになんにも知らないウブな女の子にキスして「これは気持ちじゃなく、教育だから」みたいなことをもっともらしくいってるけどそれサイテーだから。っていう。

 そう、ジミーちゃんほんとにそう。「さも当然」顔して、「これはこの世の常識だよ」っていう顔して生きてるけど、やることなすこと「はあああああ?????」っていうド非常識、ジミー・ウィンター。私はこんなに「はあああ????」って思いながらも0.005秒コンマ刻みで「でもかわいいいいいいいーーーーーーーん♡ゆるーーーーーーす!!!!」って思ったことないよ。あのくまちゃんと戯れてるベッドゴロゴロれいちゃんが可愛すぎて私の頭そろそろ噴火するかなと思ったくらいにはジミー・ウィンターが好きだ。で、柚香光のガウン姿は世界遺産にそろそろ登録すべきだと思う(真顔)。

 ジミーちゃんがアイリーンのエンドレス長風呂を待ってる時「むしろ大歓迎だーーーーーッッッ!!!」って叫んだのが本当に好きで。欲望を隠さない男、ジミー・ウィンター。嘘はつくけど自分にはバカ正直。すみれコードたぶんギリッギリ。こんなに自分に正直に生きれたら幸せだろうなっていう幸せの象徴のような男ですよね。きっとこういう自分の気持ちに正直で、欲しいものは欲しい、世間では許されないことだろうけど君と結婚したいものはしたい!!って意思表示できる人間に運って回ってくるものなんだろうなと思うね~。世間の非常識は僕の常識★とも言わんばかりの態度、そしてあの端正な顔で「ビリ~、ねえビリ~ィィィ!!」って追いかけ回されたら一生苦労するとわかりつつも結婚しちゃうよねえ。わかるよビリー。抗えない運命ってやつよね。愛するビリーに「マジでなんなの…?」ってすごい嫌そうな顔されるのにさえ「君のそのつれない顔…僕は好きだよ(壁ドン)」とかしそうなジミーをずっと見ていたい。そこで「ビスケットーーーー!!お風呂にバラが浮いてないわよーーーー!!」って叫ぶアイリーンに「庭からむしってこい!!」って怒鳴り返すクッキーの世界(そして引き続き「なんか…うるさいハエが2匹いるね…?(うっとりしながら壁ドン中)」っていうようこそ二人の世界にトリップ♡ジミーに「ハエはあんたでしょ」ってピシャリと返すビリーでよろしく)

 とかなんとかいいつつ最後の口論の末に「君を雇う会社があると思うか?」って言われた日には「…お・前・に・言・わ・れ・た・か・な・い・わ!!!!」とは思ったけどね★(⌒▽⌒)それでも許しちゃうし、許されるサイテー男をこんなに魅力的に、バカだけどマジで好き、をわかりやすく演じてくれる柚香光に乾杯したいと思います。ああもう本当にトップになってもこういう役をやってくれる柚香光、むしろ大歓迎だーーーーーッッッ!!!!(ドツボ)(とても美しい花の咲く沼にようこそ…)(←ズブズブ)

 あとどうしても衣装の話をしたいんだけど、あの…結婚式のシルバー礼服を着る柚香光さん…100点満点の120点叩きましてませんでした?はあああああ????ナ・ン・ナ・ノ・マ・ジ・デ。もうほんと、れいちゃんガウンと礼服一生着ててほしい。一公演に1回着よう。次ローマだけどガウンならいけるだろ!(なにがだよ)

 最後のオチを何も知らずに見てたんですけどひとこと腹違いの兄妹っていうのが全然全く違和感なくてね。もう超腑に落ちた、というか。原田くんそれめっちゃ納得。あの2人の天性の愛され気質で途方もなくいい子+あの神ヴィジュアルよ。二人の共通事項ですわ。そう言われればどっからどう見ても兄妹じゃねえか!!原田くんそれ!!(ぴかーん!)っていうあのピンポンピンポン大正解です札が上がったのがすっごいスカッとジャパンで個人的には好きなラストでした。まあご都合主義というかジミーちゃんほんっとついてるなっていうか全世界がジミーちゃんの味方なんだなというか。誰も悪者にならないしね。そういうもんじゃん?コメディって。頭で考えるより笑っちゃったほうが断然楽しいのよね。「マジでついてるぜ、ダンナ♪」なんてクッキーに言われながらね。

 れいちゃんは少尉のラリサの案件があって(まだいう)女性関係がやや「問題あったけどこれ解決したからさくっとこっち」に行く習性があるんだな~と思いつつ、「…まあ、いっか!」って思わせるキャラクター確立されてるんだなと「柚香光だから許すけどね?」事例が最近逆に楽しみになってきた件。ほんとにね、ジミーちゃんは柚香光だから許すけどね!?って思うことの連続でそれがもう超楽しかったんですわ。

 もうあとは流れるようなタップシーンがもう最の高!!こう、すっごいお洒落なミュージカルを見てる、ガーシュウィンの世界が最高にハマるタカラジェンヌを私は見てる!!っていう高揚感がたまりませんのです。「のだめカンタービレ」とタカラヅカで音楽の楽しさを知った私にとってラプソディー・イン・ブルー」で軽やかにソング&ダンスする柚香光贅沢そのもの。この瞬間に立ち会えたことを神様に感謝したい。早くれいちゃんが踊る姿を生でまた見れる日が来ますように。そう願わずにはいられない時間でした。

 この世のサイテーをマジサイコーに変えれる柚香光って結局サイコー!!(拳突き上げつつ)ってことでよろしいでしょうか!ありがとうジミー・ウィンター!!(でもうちのビリーもう一回泣かせたら許さない★) 

 

恋するアメリカンガールはとにかく可愛い ビリー/華優希

 ちょっと前の全ツ「メランコリック・ジゴロ」で華ちゃんのティーナを見たときから「いつかすっごいアメリカンラブコメディで華ちゃんのすっごいアメリカンガールを見たい」てずっと思ってて。昔キャメロン・ディアズがやってたような恋をする喜びにキラキラしててとびきりキュートで笑顔が太陽みたいな女の子。それをやるなら華ちゃんしかいなくて、これを見て「それに賢さが加わった女の子ってやっぱり華ちゃん素敵だわ」っていう着地に達しました。ジミーちゃんのそばにいれるのはビリーみたいな女の子なんだと思う。「あーあ、ほんっとにこの男なんなの…」って呆れながら、とことん自分に正直なジミーに付き合い、叱って、でも楽しいときは一緒に笑って。「あたしもあんたと一緒になったのが運の尽き!」とかぼやきながら仕事して、ご飯食べて、よく寝る。ジミーといて苦労は倍だし、発言に呆れることも倍で超疲れるけどまあまあ楽しい。そういうふうに考えられる女の子だと思うんです。ひとりでも楽しいし、十分やっていけるけどあんたとならやってやってもいーよ、っていうちょっと上から見てるようなビリーちゃんがほんっと可愛かった~。なんかれいちゃんに懇願されて仕方無しに結婚する華ちゃん、でもまんざらじゃないんでしょ~ってニヤニヤしちゃう図がサイコーじゃないっすか、ねえ…れい華サイコーじゃないっすか、ねえ…あー!!可愛いしかいない世界ー!!!(バターン!)(発狂)

 歌劇2月号の「今月の華」で私の大好きなうめちゃん(この連載ほんと書籍化してくれないかなと思う。うめちゃんならではの元ジェンヌ目線とヅカヲタ目線の配分よ…かつすごい文才!尊敬。)

「私は、自分の中にいる”女の子”を華さんを通して見ているのかもしれない。(中略)いくらナリは大人でも心の中には自分の原点があって、その子が納得したり葛藤したりして今の自分がいる。」

 

っていうことを書いてて、すっごいわかる、それだ!って思った。華ちゃんてやっぱり等身大。恋して、泣いて、笑って、立ち止まって考えちゃったりこれでいいんだろうかって悩んで、時々すごい落ちちゃってそれでもまた自分で起き上がって歩きだす。まあ私はこんな人と恋はしたことないけど(笑)それでもたぶん女の子はみんなビリーですよね。ビリーで、華ちゃんなんだと思う。だから華ちゃんに共感するし、頑張れって応援したくなる。

 恋に限らず、みんなこうやってきた。結局自分で選ぶしかない。自分の選択を信じるしかない。だって自分の人生だから。誰のものでもない私だけの人生だから、ビリーはは自分で自分の幸せを掴んだ。これからジミーちゃんに追いかけ回されて、「ねえねえねえねえビリ~ィ!!ママがまた僕に財産は渡さないっていうー!!!」みたいにずーっとうるさくいわれるだろうけど(笑)、きっとビリーは笑って過ごすだろうなと思うんだ。それって素晴らしい!

 原田くんのコメディで好きなのは、恋する女の子がみんな一生懸命なところ。さくさくのガブちゃんがそうであったように、みんな人生を全力疾走で走ってて、急に現れたイケメンに右往左往して、戸惑いながらすごい一生懸命恋するじゃないですか。もう客席全員ヒロインの応援団長になれるってくらいみんなヒロインのこと「頑張れ!頑張れ!!」ってなれるのが原田コメディ好きなんだよな~。きっとビリーを見ながら自分の中のビリーも応援してるんだと思う。頑張れ頑張れあたし!って思いながら、最後には笑っている自分を想像して。

 「はいからさん」で髪を切った紅緒さんがすっごく可愛かったので全編ショートカットの華ちゃんが見れて嬉しかった。お気に入りはベッドのシーンです。あのほんとに、ない色気を絞り出してジミーに迫って「え?なに肩痛めたん?」って気の毒そうに言われるビリーの可愛さったら!え!ちょっと今私の宇宙崩壊したけど!!って頭が噴火するかと(以下略)あの柚香光にお玉でこづいたり、スープわざと飛ばして「アッチィ!!」ってさせたりするのも華ちゃんしかできない可愛さだったしもう「れい華出会ってくれてありがとう…」(この公演でそう思ったのは108回(煩悩の数))とニコニコしながら平和な世界に乾杯できるこの世の春。れい華がずっといちゃいちゃしてくれる世の中でありますように。って次のローマで華ちゃん退団だったー!!(突きつけられる現実。どうするあくる!?以下次号!)

 …ローマでいちゃいちゃしてくれるかなあ…(そこ?)えーだって田渕くんでしょ…?やったらおしゃれなんだけどそんなに美味しくないパスタみたいなやつ?(よーし!あくるさん謝ってこよう!!)

 

 以下はスターさんたち感想。いや~~、このね、花組は一丸となって柚香光を面倒見てます★」雰囲気のあったかさたまんないですよね。

 

クッキー・マクジー 瀬戸かずや

 私、ほんとに最近予習をしない怠け者になってしまったので中盤にひとこアイリーンとキスする流れで「えっうそマジで!あきらくんそれは…!さすがすぎませんか…!百戦錬磨過ぎてコメディになりません…!!」って軽く戦慄が走ったんだけど(いやなんかやったらリアルじゃないですか?あきら×ひとこって…ねぇ?あたしだけそう思うの?)(いやでもそれはそれで大歓迎でもあるんだけどさ)落ち着くとこに落ち着いた、っていう安心安全なあきらくんで安心しました。落ち着く先は鞠花さんっていうのがすっごく納得できるのよ。まあ半年後は法廷で戦ってそうなふたりではあるけども。アメリカってすぐ法廷で争うんだよなあ~)

 こうやってすっごく世話の焼けるひとたちを「わー!!もううっるさーい!!」っていいながらもずーっとお世話してくんだろうなぁ…っていう役を演じられるのはあきらくんならではだと思う。見た目リアル男子なのにすっごいイクメンみたいなのほんと似合うよね。バリバリ稼いでガンガンあやす、みたいな(←ガンガンあやしたら普通泣き止まない)。この後結婚式を控えるジミービリー夫妻の、結婚式の招待状も出すのも新居を探すのもきっとクッキーなんだと思う。ビリーの法的手続きっていうか例えばクレジットカードの名義変更(たぶんビリーはクレカ持ってないけど)みたいな「結婚するに当たってめんどくさいこと10選」に「わーなんでおれが!!こんなことを!!」って言いながらめっちゃハイテンポでさくさくさくさく片付けていくんだろうなって。

 あきらくんに対する私のイメージは一貫して「仕事のできる丸の内サラリーマン」ですからね。芝居と打って変わってフィナーレで「俺がイケメンです!!(ドヤァ!!)」っていうダダ漏れ色男をやってのける骨の髄まで花男ですよ。仕事ができないはずがないってね。そのそばで「ねえクッキー、僕の靴下が片方ないんだけど?」ってのたまうジミーれいちゃんに「あーもううるさいー!!リビングのチェストの一番上の右の引き出し!!」とか言いながらてんやわんややっててほしい。なんだその朝ドラ(最高だな)

 

 アイリーン・エヴァグリーン 永久輝せあ

 なんてったって今回のMVPはアイリーン・イズ・ザ・キュートですよ(キュートまでが名前です)。もおおおおおおなんなの!!ほんとに!!!まじで!!!可愛すぎて血管切れるかと思ったわ!!!(あくるさん、頭噴火したり血管切れたりこの公演大忙し。)

 だいたいね、動きが可愛すぎる生物に勝るものなしでね…?クッキーとジミーちゃんが話してる後ろでスカート気にしながら側転したり顔の小ささ意味分かんないけど?って思う横で手でクッキー作ってたりやったらと可愛い声で「ビスケットォォォォォーーーー!!!」って叫ぶじゃないですか。え…?ほんとに…?久々にねえ、小声で「うそでしょ…?」ってマジトーンでつぶやいちゃったやないかい。嘘のように可愛いってほんまどういうことやねん。(エセ関西人)

 私が「この子絶対めっちゃいい子じゃん…」って本気で感動したのは、アイリーンちゃんから見ればたぶん「下の中」くらいのビリーに対して初対面の時「なーに?このかわいこちゃん!」って言ったことなんですよね。一周回ってイヤミなのかなあ?と思ったんだけど、ひとこが演じるとこれはほんと、育ちのいい、恵まれた環境で愛されて育ったお嬢様にしか言えない言葉なんじゃないかなと。人を見下さない、蔑まない。かつ、自分を落とさない。愛された人間特有の自己肯定感で満ち溢れてるからこその「なーに?このかわいこちゃん!」じゃないのかなあ。

 ジミーちゃんと腹違いの兄妹、っていう事実がわかったときもすんなりと納得がいって「よかったねえええ!!」ってなれたのもジミーちゃんとアイリーンちゃんが二人揃って「バカがつくほどイイコ」だから。人を疑うことを知らず、人を騙すことを知らず、やったら和海しょうパパ(美声)「ほんとにアイリーンは宇宙一かわいいよ!!」って言われながら育ったからきっと人間は美しいものだと思ってて。すごく幸せな平和な、ふわふわした綿あめとお花が咲き誇るような世界で生きてるふたりを私は愛でてくことを誓います!!!(お世話はクッキーあきらくんがしてくれるって★)

 まあ、ほんとにウエディングドレス可愛すぎて、正直ひとこのウエディングドレスはもう舞台上では見れないと思うからさ、目に焼き付けとこうと思って見てたんだけどベール長すぎて「って長いわ!!!!」っていう原田コメディがあたし本当に好きだわ。こういうちょいちょいドリフ挟むのほんといいよね…?え?あたしこういうばっかばかしいわかりやすいのが大好きなのよ…。

 

 今回のナイスワークをしていたひとびと(花組のキラキラ度は幸福度すごい)

・マックス(和海しょう)…ロイヤルでエレガントでビューティーパパ。そりゃ五峰姐さんもころっといきますわな、という全米が納得するパパ。with美声。

・デューク(飛龍つかさ)…「はいからさん」に引き続き「うーーーーーん、うまい!!」を連投。つかさくんすごいなあ。なんにでもなれる、七色の役者じゃないだろうか?きっとデュークはジェニーの尻に敷かれながら幸せになれる。

・ジェニー(音くり寿)…ド頭でさすがの美声だったんだけど「この子眉毛がすごいことになってる」っていうことで頭がいっぱいになってしばらく音くりちゃんだと気づかなかった(笑)ジェニーとアイリーンとビリーで結婚式での一騒動お願いします。「ビリーのブライズメイドはわたしよ!」「いーえあたし!!とびっきりのドレス待ってるわぁ、ビリー♡」「あ、いや」「あんたのドレスなんてぎっちょんぎっちょんに切り刻んでやるから(※育ちがいいのでそんなことしないアイリーン)」「いいわよぉ~、やれるもんならやってみなさ~い!あんたの料理に下剤混ぜてやるわよ(※人がいいのでせいぜい塩と胡椒を大量に混ぜる程度のいじわるしかできないジェニー)」

 …っていう、いい子しかいない世界を期待してま~す、原田くん!(だからこういう最高にオバカな最高に楽しいコメディを引き続きよろしくお願い致します(三つ指))

 

 「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」=そんなことができたら素敵なことね。

 この上なくごきげんな人々が、ガーシュウィンを踊りながらタップを踏んで、人生のつらいことも楽しいことも、やめることも健やかなる時も、あなたと一緒なら。時々落ち込んで、でも負けるもんかって立ち上がる喜びもあなたと一緒なら。

 ニコニコしかできないちょ~~~うご機嫌ハッピーミュージカル!!最高の贅沢、最高の幸せ、いちゃいちゃれい華、ありがとう、ごちそうさまでした!!こんなミュージカルなら大歓迎だぁ~~~~!!!(by世界一の幸せ男ジミーちゃん)。

 

 と、いうことで次回はこのピンク・キラキラ・キャピキャピ世界から一転、生きるとは?死ぬとは?人生ってなんだろう…?ダダダダーーーン!!やるならやってみろ、運命よ。雪組「fff」…~運命の足音が、聞こえる~…(ドーーーーーン(ドイツの風の音)。…書くのか私?いやまあ黙ってはいられないですよ、それが運命ならば!(っていうかただしゃべりたいだけ)

 …いやぁ~もうこの振り幅。さすがっすねタカラヅカ(やめられねえな~~~!!)それではみなさま、次はドイツin雪組感想でお会いしましょ♡

 ここまでお付き合いいただきありがとうございました~!!え?公式のフラッシュのれいちゃんやばくない…!!!!!(マントを吹き上げる風をもローマで生きる柚香光を応援してる感)