TRUNK DIARY -ナナメカラタカラヅカ-

宝塚見て早半人生。まだまだ未知の世界すぎて幸せ。

月組「カンパニー」感想-理想と現実と裏切らない配役、石田昌也のセリフ

できることなら時計の針を戻して2月9日にぐすぐずしていた自分を

フルスイングで殴って言いたい

「四の五の言わずに大劇場に行け!!!!」

 

もう99%海馬はBADDYなのでBADDY感想だけにしようかと思ったけど

書きだしたら止まらなかったので「カンパニー」の感想から。

(ほら、語りだすと止まらないからさ…おたくってめんどくさい生き物だよ)

 

石田ワールド全開「カンパニー」~わかるけどもそれ、なんだかなあ~

正直「カンパニー」は「石田先生だなあ~」という感想しか持てなくて、

いや、テーマ性は伝わってくるんですけど言葉のチョイスが相変わらず…。

 

石田先生ってだけどさーっと女性を冷めさせる言葉を言わせるんですよね。

お芝居を見ててセクハラされているような気持ち悪さがあって。

それが石田先生らしさなんだろうけど年々ひどくなっている気がする…。

 

確かに青柳さんは「青柳さんの嫁になって毎朝みそ汁つくってあげたい」って思う

主人公だったんですけど(「今夜は月がきれいですね」の夏目漱石を引き合いに出す

ところとか私はきゅんとした。

ロマンチックだなあ~って。でもその返しが「有給休暇取ってくださいね」が

もう石田先生…そういうとこだよ…って思ってしまう。

「再会」(雪組)でプロポーズの言葉が「俺の保険金の受取人になってくれ!(ニュアンス)」のセリフで「ここで保険金…」って一気に冷めた時と一緒)

 

毎回毎回歯の浮くような告白やプロポーズを聞きたいわけじゃないんです。

毎回「愛している…」だったら「また同じこと言ってる」って思うだろうし、

そもそも今の時代に「愛している」っていう言葉を使うの日本では

宝塚くらいだし。

 

石田先生は宝塚で坂本龍馬書いたり、新選組書いたり、ミキさんの武道館も

石田先生が演出だったから「宝塚でこの題材!?」っていう新しいことを常に

求めて「誰もやったことないこと僕がやってやる」っていう野心を無意識に

思ってる作家だと思う。守りに入らず、攻めの姿勢。

これは全然OKだし、あといつも雰囲気が明るいのもわりと好きなんです

(基本「この人もこの人も死んだ…切ない…悲しい…どうしてこうなった…」って

泣く悲劇よりも「まあそんなこともある!次頑張ればいいじゃん!」っていう

ブコメが好きな人)

 

「カンパニー」はきっと「カンパニー=宝塚歌劇団」っていうところもあると

思うんですよ。(公式見たらそうでもないみたいだけど(笑))

だからこそあえての「タニマチ」「チケットノルマ」「ネットのつぶやき」

という現実的なワードも入れたんだと思うし(宝塚独特の私設FCを彷彿させるし、

ジェンヌさんもいろいろ理想と現実のはざまで闘っているんだろうな~っていう

憶測だけど)

「お客様に愛されることが私たちの仕事(ニュアンス)」っていう高野さんの言葉も、

「バイトして練習代を収めて、出演料なし!」っていうセリフも

タカラジェンヌを目指している子たちには結構痛いんだろうな、伝わるんだろうなと

思う。でも、そういう要素をとりいれるならセリフくらいは

綺麗なこといってほしいと思うのは私は甘いんでしょうか。

お金のことばっかりじゃなくて、相撲のたとえ話ばっかりじゃなくて、

現実って厳しい、その世界を書くならせめてセリフは

甘いきれいな言葉を聞きたくなるんだけどな。

 

でも石田先生って配役がわりとうまいと思うんです。

いい意味で「やってる中の人がちょっと透けてる」って思わせる配役するイメージ。

青柳さんはそのまま珠城りょうだし(バレエより空手、恋人より結婚相手)

ちゃぴはどう見ても令嬢タイプではなく、強く生きる現代女性、

美弥ちゃんはプライドが高くストイック、だけどいいものは受け入れることができる

れいこちゃんはトイレにこもって泣くし

ありちゃんは大型犬のアイドル…とか。

「これは持ち味じゃないでしょう~!」っていう配役はしない。

意外性を狙って「こんなことができるなんて…!(きゅん)」と思わせるところは

今回「BADDY」がやってくれているのでこれも宝塚のいいところだなあと思うのね。

 

あーだこーだいったけれど、「BADDY」の併演が「カンパニー」であることは

すごく意味があると思います。

「今夜は月がきれいですね」がBADDYの前フリなんて、宝塚の演出家って

優しいというか

「まだまだ公演は続くよ!休憩の後はお待ちかねBADDYだよ!」

っていう観客へのメッセージみたいで。

 

私の海馬はBADDYを見た後99%BADDYになったので

 個人的には

「れいこちゃんのことを我が息子のように

心配するとしさんにきゅん」

「お稽古場で語り合うれいこちゃんとありちゃんにきゅん」

「紗良お嬢様と那由多のその後をWebドラマで」

というピンポイント感想しか残らないどうしようもない自分の感性を呪いつつ

珠城くんの「ともみ…」で

前半理性が飛んだことをお伝えしたいと思います。

(あの表情で亡き妻を想いながら「ともみ」は珠城りょうやりおった…!と思った)

 

あと、わかばの紗良お嬢様。

お姫様であるけれど、強く、たくましく人を見下さない、

いつも明るく努力を惜しまない姿は素のわかばを見た感じがしました。

那由多に「お姫様のキスはかえるを王子様にするの」といってキスするのは

さすがにおとぎ話だなと思ったけれど、きっとこうやって

稽古場で泣いている下級生を一生懸命励まして、自分は現実を受け入れて、

退団を決意したんだろうなと。

 

彼女の「早乙女わかばより、まず同期の珠城りょう、そして月組

「娘役の仕事は相手役を輝かせること」という姿勢はずっと星組時代から

見てきた者としては

わかばの笑顔を、大劇場の真ん中で見たかったよ」

思わずにはいれらません。

 

努力は必ず報われるという世界ではない。わかってるけど、悔しい。

でもそんな風に思う私をきっとわかばは笑って「私は楽しかったよ~!」と

いうのかなあ。「これからも楽しいよ!私の人生!!」なんて言いながら

次の人生を歩んでくれることを願っています。

ご卒業おめでとうございます。

 

さて、湿っぽくなりましたがそんな感想「邪魔だ、どけ!」

BADDY行くぜ!!!!