おはようございます。朝から「春の雪」をガチで鑑賞していたあくるです。
あの作品は、さわやかな朝に見るものではないかもしれない。
と、いうことでここではお馴染み「あくるさんが突然思いつき
下書きなしのノープランで書きたいことを書くシリーズ」。
今回のお題は、「生田大和」です。
もしかしたら、ヅカファンの誰よりもヅカファンなのかもしれない生田君。
普通「バレエをしていたから、宝塚を見だしました。」
ならわかる理由も、
「タカラヅカを見て憧れ、バレエを始めた」という経歴の持ち主。
恐ろしい生田マジックが始まった瞬間です。
「なんか、生田大和がヤバい。」
そういう風潮になったのはいつからでしょうか・・・。
メガネは国産。
「伯爵令嬢」記者会見で「ペガサスは、飛びません。」の一蹴っぷり。
「なぜ私たちはこの映像を見ているのだろうか?」と疑問が永遠とつづられれる
「演出家プリズム」のヨーヨー。
振り付け桜木涼介先生から目をそらして話す、生田君。
(自分が指名したにもかかわらず)
日本のミュージカル界に名を轟かす小池先生とガチケンカもする、勇気。
こんなにネタになる演出家、小池修一郎か宮本亜門か蜷川先生か、
生田大和ですよ。
阪急歌劇事業部、もしかしてとんでもない人材を採ってしまったのでは。
と、いうことで生田君が演出したバウ作品をまとめてみました。
今現在4本バウで作品を発表している、生田君。
全部まったく違うテイストの作品の挑戦状を持ってくる生田君。
さすがに、バウ4連発(全部2時間30分)をぶっつづけで見る体力は
もう限界です。
■BUND/NEON 上海■
主演・朝夏まなと
いまどきめずらしいコッテコテのマフィア物。
上海、アヘン、チャイナドレス、エリートが主人公という
一昔前のハリウッドが大好きだった設定がふんだんに盛り込まれている。
「今のタカラヅカに新しい風を!!!」という意欲作。
しかし、評価されたのはそこではなく主演、二番手の関係性の紐づけ・・・。
「生田先生は男役同士の絡みを書くのがうまい」。
それがのちのち思わぬ反響を起こすとは、思いもよらなかった・・・
(たぶん生田くんも無意識)。
マフィアものでも少女漫画要素を取り込む(少女との恋、その姉との今後、
敵役と幼馴染の恋模様)も忘れはしないが、その一方で
大ボスにあまりに力を入れ過ぎ結局大ボスが主人公みたいになってしまった
演出家デビュー作あるあるも忘れない。
(紫峰七海さん大活躍。私は陰で「ふみかさん初主演作」と呼んでいる。)
また、だいたい望海風斗さんが好きで望海風斗さんのキャラ書き込みが
思いれ強すぎて必要以上に濃くなってしまった、などなかなかのデビュー作である。
また、これが生田くん「俺は鳳真由の黒髪大好きやねん!!!」の
布石だったとは・・・(のちの「ラスト・タイクーン」)。
□結論
タカラヅカファンに受けの悪いマフィアものでも、タカラヅカファンの
大好物的な要素を取り入れるのは成功しているため
「なんだかすごいの出てきたぞ」
感は印象に残す。あと、個人的趣味が強すぎてそれを全部盛り込んだため
結果今後の花組子に多大な影響を及ぼす。
□ここは見逃せない!生田作品の萌え演出
~BUND/NEON編~
①やっぱり男役が死ぬときは男役の腕の中で。
→生田作品のデフォとなった「男役×男役」。
もうこの案件は生田君の趣味だから、しかたない。
②じゅりあ様の軍服姿。
→誰だって花組にきたらじゅりあ様の男気は見たい。
よって、これもしかたない。
③望海さんのこじらせている役・劉
→意外と望海風斗ファンが好きな役。望海ファンを味方につけると
のちのち宝塚演出家にとっていい路線をいけるんじゃないかという
錯覚を起こしてしまう、生田マジックにハマる人は結構多い。
しかし、彼は間違っていない。
主演・真風涼帆
衝撃デビュー作だった「BUND/NEON 上海」より二作目。
ファンタジー世界、アーサー王との友情、円卓の騎士、
王妃グイネヴィアと禁断の恋と好きな人は好きな「鬼に金棒」の
柱がいくつも立つストーリー。
ストーリーもあえて普通のヒーローものを書いてみました、といわんばかりの
淡々と進むストーリーではあるものの、決して普通ではない箇所も
いくつか見受けられます。
生田大和が生きてきた経験を無駄にしない、普通のはずなのに
白井健三のようなひねりを効かせた新しい騎士もの。
どこがどうひねってあるのか、個人的に検証してみました。
☆ランスロットが死ぬとき。
→ヒロインであるグイネヴィアの胸の中で息を引き取るはずが
なぜかアーサー王(天寿さん)の腕の中で死ぬ。(※生田君の趣味)
☆敵かと思っていたヤツが実は自分。
→最大のひねり。モルドレッド(ききちゃん)はなんなのか、何回見ても
未だ答えが見つからない。
☆ちょっと小池さんを真似てみて仲間がたくさんいる物語を作ってみた。
→結局、仲間といいつつ
ランスロット(ゆりか)×アーサー(天寿さん)という超マイナーカップリングの出来上がり。
(このカップリングは「てんまか」と呼ばれ私たちはたびたび
「てんまか症候群」に陥ることになる。)
☆なんだかんだで、恋愛要素をいれることも忘れはしない
タカラヅカ座付演出家っぽい仕上がりになるよう努力。
→生田君の趣味によりてんまかカップリングの印象が強すぎて
ヒロイン力の塊早乙女わかばが超がんばる現象に。
□結論
生田くんは、宝塚の王道騎士物語でもひねりを加えてしまい主人公を少々
変わった人物に書いてしまう。
□ここは見逃せない!生田作品の萌え演出
~ランスロット編~
①ランスロットにグイネヴィア(わかば)のことを「姫」と連呼させる。
→ゆりかわかばカップリングが好きだった人にはたまらない萌えポイント。
だいたい、ヒロインを「姫」と呼んでくれる主人公が嫌いな人はいない。
②秘技・「お姫様だっこ」で冒頭から爆弾を仕掛ける。
→さんざん姫と呼びおいかけっこをし、挙句の果てにお姫様だっこを
ゆりかとわかばにさせる演出する生田くん。少女漫画の読みすぎだ。
しかし、彼は間違っていない。
■春の雪■
主演・明日海りお
「演出家・生田大和」の名を世に知らしめた作品。
発表当時「タカラヅカで三島を!?」ととうとう宝塚もここまできたか、と
話題騒然となった。
しかし、生田君はそんな世論にびくともせずさらっと当時絶大なる支持を得ていた
中堅スター・明日海に松枝清顕を当て、代表作とさせる。
ここから明日海さんの代名詞となる「こじらせている明日海りお」が誕生した。
三島の代表作、「春の雪」がどうしてそこまで明日海さんとの
歯車にあったのか、検証してみました。
☆「初舞台のころから、思っていました」
→さらっとどこかで流し読みした程度ですが初舞台で明日海さんを
見かけてからの「三島を、明日海で。」を夢見ていた生田君。
タイミングという歯車が合いすぎて、こんな結果になりました。
☆もともとこじらせていた、明日海さん。
→男役の中でも「苦悩する眉間のしわ」が絶賛されていたみりたん。
「苦悩するみりたん」が三度の飯より好きなタカラヅカファンと
需要と供給があっちゃった結果が、これ。
☆結局、三島作品ができるのがみりたんだけ。
健全すぎてもいけないし、色気がありすぎるといやらしくなる。
ほどほどに健全で、こじらせていて清潔感のあるスター、明日海りお。
これはやるしかねえな!とプレゼンにも力が入るわけです。(知らんけど)
□結論
「春の雪」ができたのはみりたんの芸風と、生田くんの三島に対する熱い心が
劇団がGOサインを出したのかな、と。
どうでもいいから生田君の熱い思いがあふれた「春の雪」のプレゼン資料を
「宝塚の殿堂」に置いてほしい。
・・・この作品が映像でバッチリ残ると思うと、宝塚も変わったなと
思わざるを得ない。みりたんのキャリアに燦然と輝く、「春の雪」。
□ここは見逃せない!生田君の萌え演出
~春の雪~
①みりたんに学習院の詰襟を着せる。
→制服萌えとしてはあの時代の「学習院の制服」は萌えそのもの。
みりたんが着るだけでレプリカが売れる。
②やっぱり、死ぬときは男役(たまきくん)の腕の中で。
→何回も言ってるけど、必ずシメはこれ。
もはや生田作品の中の居酒屋のシメ料理のような存在に。
③たまきくんが赤い布に絡まれる。
→別に大した演出でもないけど、異様に萌えるのはなぜだろう。
ちなみに、「鎖でしばられるたまきくん」も見れます。
そっち系も好きな方はぜひご賞味あれです。
何度もしつこいと思いますが、彼は間違っていない。
■W.M.W.■
主演・蓮水ゆうや 七海ひろき
ついに生田君にチャンス到来。
男役ダブル主演という
「いやっほー!!!絡ませ放題だぜ!!!!」
というガッツポーズとともに生田君の歓喜の声が聞こえてきそうです。
この4作品の中で一番自由に作れた!!!と生田君の躍動感が伝わってきます。
しかもこのふたり、目にも大変優しい二枚目です。
めくるめく妄想の世界がさぞかし広がったであろう。
もう、生田君の暴走を誰も止められはしない。
そりゃ牛だって目が光るわ。
ここで、生田作品における「男役×男役」の神髄について検証してみましょう。
☆恋愛要素を入れなくてもそんなに怒られない。
→主演ふたりで成り立っちゃってるため(当時ちーかい祭りすごかった)
特にヒロインを無理やり絡ませる必要がない。
主演ふたりがかっこよければそれでよし!!という世界が成り立つ、W主演。
この設定にめっちゃ甘えた結果が、ハッチさんのラブシーンにつながります。
需要があるかどうかは、結構あったと思う。(※個人的解釈)
☆友情を超える何かを書きたい。
→これがすべて「脱げよ。」につながっているわけです。
生田君の妄想ワールドは7割、これ。(決めつけ)
☆拳一つでケンカする、生田君には無縁の世界の憧れ。
→絶対体を張るケンカが苦手だと思う生田君。
頭脳戦はイケても、素手で勝負はできるだけ避けてきてるっぽいから
ベンジャミンとジェレミーのケンカがああなるわけです。
熱い、生田君。男のロマンにあこがれる生田君。
□結論
男役×男役に異様なロマンを感じている生田君、実際
「自由にやっていいよ~」といわれると萎縮するの図。
脇で絡ませるのが好きなんだね。いざ真ん中でやってといわれると
できない生田君の「W.M.W」。
ちなみに、どっちも死にません。
代わりといっては何ですが、ハッチさんはちーさんの腕の中で息絶えます。
そうきたか!!!!!生田君の変化球!!!!
□ここは見逃せない!生田君の萌え演出
~W.M.W~
①たらちゃん(愛花ちさき)とかいちゃんのラブシーン。
→どうしてもこれだけはねじりこませたといわんばかりの唯一の萌え演出。
ここでオペラがざっと上がった瞬間、劇場に一体感が生まれた。
そうだね。かいたら、見たいね。
②りく失脚。
→個人的にすっごいツボ。
地獄に突き落とされる蒼羽りく。悪くない。
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以上、生田君バウ作品考察(?)でした。
ちょこっと書くつもりが意外と大作になってしまった・・・。
こんなちょっと歪んだ愛ですが、
私はグランドホテルを全面期待しています。