MENU

新公「風と共に去りぬ」。疲れているのか、涙が止まらない。

蒼羽りく。93期。通称すみれ。(愛称ではない)


そんなすみれが「愛称はりくですけど、何か?」と挑戦状を

たたきつけてきた。


と、いうことで流し見で見て「すみれwwww」と思うはずだった

風と共に去りぬ」を見ました。いや、バカにしているつもりはない。

ただ素直になろうとおもう。


蒼羽りくかっこよかったし、風共見て初めて感動した・・・。


宙組新公スキルマジハンパナイ・・・カタコトになるほどハンパナイ・・・。


なんというか、脇役者そろってる感がすごいし真ん中ふたりの存在感もすごい。

りく主演といえば「銀河英雄伝説」を少女漫画に仕立て上げた功績が

記憶に新しいんだけど(そして奇しくもその時の相手役もかのちゃんだった・・・)

この新公風共。


最後泣ける切ない恋物語にしてきやがった。


かのスカを思いながら銀橋を渡る、りくバトラー。


なぜか、号泣している自分がいました・・・。


ちょっと、私相当疲れてるのかなって思いましたけどね。

違うみたい。本気で泣いてましたね。風共で・・・。・・・。


りくの演技のここがすごい!とかはよくわからないんですよ。

りくがすごいというよりは、かのちゃんのスカーレットのほうが


「すっげえ・・・この女マジハンパねえ・・・」


という役作りしてるんですよね。顔の綺麗さは天下の授かりものなんだけど、

日本人には


「ほんと、スカーレットの心情わかんねーよ」

「スカーレット何様なんだよ」

「なんでバトラーはそんなにスカーレットのこと好きなんだよ」


とかいう疑問が、全部消えてなくなるんですよ。かのスカ。

美しく、気高く、たくましく、どちらかというと「宝塚のスカーレット」ではなく

ビビアン・リーのスカーレット」。演技に説得力があって

アシュレとの別れのシーンも「なんか、胸にぎゅんとくる・・・」みたいな。


そしてその美しく気高いスカーレットに恋をするのが、りく。

りくが真ん中に立つとほんと悔しいんだけど(なぜ?)(なぜ悔しいんだ?)

壮大な歴史マンガ(の、少女マンガ)

に見えてくるのが不思議でならない。歴史マンガなのに、恋愛要素も入る

少女マンガなんですよね。南北戦争という歴史の中で芽生えた恋物語

にしてしまう蒼羽りく。そして、最終的に女を惚れさせる、蒼羽りく。


普段なら「っつーか、すみれwww」ってなる銀橋がちゃんとスターが渡る、

堂々とした「主演」の銀橋渡り。その銀橋渡りがめっちゃ切ない。


風共で(しかもりくで)泣く自分がよくわからなくなる一瞬でした・・・。

正直に言おう。


心に響くバトラーでした。


話が前後しますけど、かのスカーレット。


やっとスカーレットの気持ちがわかりました。なんていうか、

感情移入できるスカーレットなんですよ。

かのちゃんは全然無駄がないし、素直に思った通りに心からスカーレットを演じている。


「スカーレット=男役」


っていうよくわからない宝塚風共のセオリーぶっ潰した感ありますね。

娘役でもスカーレットできるんやで!と言われてないのに見せつけられた感・・・。


凛々しく、気高く、強く、激しい。


なんならアシュレに惚れた心理も表現できているんですよ。

かのちゃん私ナメてました。

この風共見る限りこの実力持ってるなら花組トップ娘役になるわけだわ、と。(カリスタ未見)。


ボロボロになったかのちゃん見て「美しい・・・」しか言えない私。


「タラに戻ってきたわ・・・」


のとこのマミーありさちゃんとの演技見て俺は涙がとまらなかったさ。

ボロボロになって、汚れて泣き叫ぶかのスカーレット。

かのちゃんこそ、「スカーレット役者」なのかもしれません・・・。


あと、好感触なのは全体的にすっきりしているんですよね。お話が。

おいしいところだけ残して、いらないシーンはすべてカットされていて、

とっても見やすい。このまま上演すればいいのに。


やっぱり、風共は「男性演出家」より「女性演出家」のほうが

演出したほうがいいのではないかな・・・女性目線で見れると思うから。

特に風共みたいな古典はいらんとこスッパリ切りました!という若手のやり方に

好感が持てます(樫畑亜依子新公演出)。


ダラダラ一本ものにするより、この演出でショーつけて二本立てでも

いいんじゃないかな・・・。


役者ではかけるとモンチのうまさに安定の宙新公を感じる。

このふたり、うますぎて浮くかなーと思っていたら空気を読むスキルまで持ってる。

怖いくらいうまいのに怖いくらい風共演技に染まっている夫人ふたり。

宙組の若手の宝です。一生宝塚にいてください。(懇願)。



・・・それより、歌劇先月号でマギーさんが


「アメリカ人はアシュレが大好き」「アシュレみたいな男性がいいな」


(意訳)とおっしゃってたのでマギーさん今度風共やるときは

演出してください。と、お願いしてみる。


スカーレットに演技指導するマギーさんの怒号が稽古場にこだまする・・・。


「そんなんスカーレットじゃない!もっとアメリカンになって!!!」


とか言いながらだんだんエキサイトしてきてマギーさんが英語になる。

という稽古場撮れませんか(マギーさんは現役男役タカラジェンヌです)。


そんな感じなんですが、最後の銀橋渡りで「すべり芸」と評価されている

若手路線スター蒼羽りくの


「一瞬超イケメン」


表情にラインで実況観劇していた私とささめさんが混乱した状況を、

みなさんお分かりになられるであろうか。


その時のささめさんと私の動揺っぷりが伝わってくれると、嬉しいです(?)。


最後は「くっそ、すみれのくせに!」で終ったラインでした。

別に他意はありません。



あんなりくは初めて見たぞ・・・。間違いなく、少女漫画のヒロインが恋する

イケメン相手役だった・・・。


最後かのちゃんにシカトされるりくを見て(役名で話せ)


その表情がたまらん「切ない恋物語」、「風と共に去りぬ」新公でした。


あと、あいちゃんベルの「威圧的な存在感」はさすがあいちゃん、としか言えない。


「圧倒的」というより、「威圧的」。


あいちゃんだけは敵に回したくない。